(株)巴コーポレーション1921
TOMOE CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
大型商業施設や体育館のドーム屋根、空港のターミナルビル、送電鉄塔など、私たちの暮らしを支えるインフラに巴コーポレーションの技術が使われています。東京オリンピック関連施設にも携わり、柱のない広い空間を作る「大スパン構造」では国内トップクラスの実績を誇ります。
巴コーポレーションは1917年創業、1934年設立の老舗建設会社で、大空間・無柱建築技術と電力鉄塔に強みを持ちます。2025/03期は売上高347億円(前年比+4.0%)、営業利益39億円と堅調な業績を維持。特別利益の計上により2025/03期の純利益は148億円と急増しました。PER 35.2倍・PBR 1.19倍で、アクティビスト(Hibiki Path Advisors)からの株主提案を受けるなど、資本政策が注目されています。4期連続増配中で、無借金経営から不動産投資への転換期にあります。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区勝どき4-6-2
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
大空間構造建築(体育館・空港・ドーム等)、送電鉄塔、橋梁、一般鉄骨の設計・製作・施工。売上構成比88%を占める主力セグメント。無柱建築技術で国内トップクラス。
不動産の賃貸・管理。近年は大型不動産投資を進め、安定収益基盤を拡大中。2025/03期には特別利益を計上し純利益を大幅に押し上げた。
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.8% | 3.3% | - |
| 2022/03期 | 7.6% | 5.4% | - |
| 2023/03期 | 8.0% | 5.9% | - |
| 2024/03期 | 6.0% | 4.2% | 9.5% |
| 2025/03期 | 23.9% | 15.4% | 11.3% |
営業利益率は8〜14%の範囲で推移しており、建設業界の中では高い収益性を維持しています。2025/03期のROE 20.4%は特別利益の計上による一時的な上振れですが、本業ベースでも安定した利益体質です。2022/03期の営業利益率13.8%は大型案件の高採算が寄与しました。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 232億円 | — | 16.8億円 | 42.4円 | — |
| 2022/03期 | 253億円 | — | 27.6億円 | 69.6円 | +9.0% |
| 2023/03期 | 360億円 | — | 31.8億円 | 80.2円 | +42.2% |
| 2024/03期 | 333億円 | 31.8億円 | 27.8億円 | 69.3円 | -7.3% |
| 2025/03期 | 347億円 | 39.3億円 | 148億円 | 372.3円 | +4.0% |
巴コーポレーションの業績は、鉄構建設事業を中心に安定した収益基盤を持ちます。2023/03期には売上高360億円と大型案件の完工により過去最高水準に到達。2025/03期の純利益148億円は不動産関連の特別利益によるもので、本業の営業利益は39億円と堅調です。2026/03期は売上高320億円・営業利益30億円と保守的な予想を発表しています。 【当第3四半期連結累計期間 (自 令和7年4月1日 至 令和7年12月31日)実績】売上205億円(通期予想比64%)、営業利益18億円(同59%)、純利益16億円(同77%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 鉄構建設事業 | 305億円 | 34.5億円 | 11.3% |
| 不動産事業 | 42億円 | 4.8億円 | 11.4% |
鉄構建設事業が売上の約88%を占める主力セグメントで、体育館・空港・ドームなど大空間構造建築と送電鉄塔に強みがあります。不動産事業は安定収益源として成長中で、2024/03期以降は積極的な不動産投資により事業規模を拡大しています。両セグメントとも11%前後の高い利益率を確保しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 320億円 | — | 347億円 | +8.3% |
| 2024期 | 290億円 | — | 333億円 | +15.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
巴コーポレーションは第3期中計『TOMOE BUILD up 5』のもと、完工高350億円・営業利益42億円を目標に掲げています。2025期実績は完工高347億円・営業利益39億円と目標に接近。2025年5月に中計を修正し、営業利益目標を40億円から42億円に上方修正するなど、計画の上振れが期待されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
配当予想を修正し、特別配当を含む株主還元策を発表。アクティビストの要求に一部対応。
自己株式のToSTNeT-3による取得を完了。資本効率の改善と株主還元を強化。
Hibiki Path Advisorsが中計の抜本的見直しと特別配当を提案。経営陣に資本政策の改善を要求。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれもFY2025/3末時点
2023/03期までは実質無借金経営でしたが、2024/03期以降は不動産投資に伴い有利子負債が増加しています。総資産は2021/03期の510億円から2025/03期に1,165億円へ倍増。自己資本比率は53.5%と低下しましたが、依然として健全な財務基盤を維持しています。BPSは1,690円と着実に成長しています。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 34.3億円 | ▲16.7億円 | 12.2億円 | 17.7億円 |
| 2022/03期 | 6.4億円 | ▲46.7億円 | ▲10.1億円 | ▲40.3億円 |
| 2023/03期 | 4.4億円 | ▲14.3億円 | 1.8億円 | ▲9.9億円 |
| 2024/03期 | 22.0億円 | ▲39.5億円 | 79.1億円 | ▲17.5億円 |
| 2025/03期 | 49.8億円 | ▲45.0億円 | 8.5億円 | 4.8億円 |
営業キャッシュフローは2025/03期に50億円と大幅に改善しました。投資キャッシュフローのマイナスは不動産投資を中心とした成長投資を反映しています。2024/03期の財務CF+79億円は不動産取得のための借入金調達によるものです。2025/03期にはFCFがプラスに転じ、投資回収フェーズに入りつつあります。
この会社のガバナンスは?
取締役7名全員が男性で、女性役員の登用が課題です。5社の連結子会社を擁し、鉄構建設を中核としたグループ経営を展開。設備投資は25.5億円と積極的な投資姿勢を見せています。平均勤続年数13.7年と技術者の定着率が高く、専門技術の継承が図られています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 685万円 | 531人 | - |
従業員の平均年収は685万円で、建設業界の中堅企業として標準的な給与水準です。従業員数は531名と少数精鋭の体制で、専門性の高い鉄構建設技術者を擁しています。平均年齢41.3歳、平均勤続年数13.7年と定着率も良好です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
巴コーポレーションのTSRは5年間で382.2%と、TOPIXの213.4%を大幅に上回るパフォーマンスを達成しています。特に2024期〜2025期にかけて株価が急騰し、不動産投資戦略の評価とアクティビスト参入による企業価値向上期待が反映されています。配当を含む株主総利回りは市場平均の約1.8倍に達しました。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 7円 | 13.1% |
| 2017/03期 | 8円 | 12.5% |
| 2018/03期 | 8円 | 10.8% |
| 2019/03期 | 10円 | 12.8% |
| 2020/03期 | 10円 | 19.6% |
| 2021/03期 | 8円 | 18.9% |
| 2022/03期 | 12円 | 17.2% |
| 2023/03期 | 14円 | 17.5% |
| 2024/03期 | 16円 | 23.1% |
| 2025/03期 | 24円 | 6.4% |
株主優待制度はありません。
配当金は2021/03期の8円から2025/03期の24円へと4期連続で増配を実施しています。2026/03期も24円を予想し、配当維持の方針です。配当利回りは1.20%と建設業界では標準的な水準ですが、アクティビストからの株主還元強化要請を受け、今後の増配や自己株式取得の拡大が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 123.2万円 | 23.2万円 | 23.2% |
| 2022期 | 152.4万円 | 52.4万円 | 52.4% |
| 2023期 | 140.4万円 | 40.4万円 | 40.4% |
| 2024期 | 237.7万円 | 137.7万円 | 137.7% |
| 2025期 | 382.2万円 | 282.2万円 | 282.2% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
巴コーポレーションのPERは35.2倍と建設業界平均(15.4倍)を大幅に上回っていますが、これは2025/03期の特別利益による一時的な純利益急増の反動で2026/03期予想EPSが低下しているためです。PBR 1.19倍は業界平均並みで、不動産投資による資産拡大が反映されています。配当利回り1.20%は業界平均を下回りますが、アクティビストの圧力により株主還元の拡充が期待されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 24.1億円 | 7.3億円 | 30.3% |
| 2022/03期 | 39.3億円 | 11.8億円 | 29.9% |
| 2023/03期 | 43.1億円 | 11.4億円 | 26.4% |
| 2024/03期 | 38.2億円 | 10.3億円 | 27.1% |
| 2025/03期 | 47.2億円 | 0円 | 0.0% |
2021期〜2024は実効税率26〜30%と標準的な水準で推移しています。2025/03期の実効税率0%は不動産関連の特別利益に伴う税務上の処理によるもので、一時的な要因です。2026/03期は通常水準の30%に戻る見込みです。
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(株)巴コーポレーション まとめ
「大空間構造建築の先駆者。体育館・空港・ドームを支える鉄構技術のスペシャリスト」
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