1811スタンダード

(株)錢高組

THE ZENITAKA CORPORATION

最終更新日: 2026年3月24日

ROE3.8%
BPS13525.7円
自己資本比率29.5%
FY2025/3 有報データ

創業300年超の橋梁の匠。堅実経営と技術力で社会インフラを支え続ける老舗ゼネコン

大地への愛 人間への愛 — 選ばれ続ける企業へ

この会社ってなに?

街で見かけるマンションやオフィスビル、道路を跨ぐ橋梁。錢高組はこうした社会インフラの建設を手がけています。特に橋梁(はし)の建設技術には定評があり、独自の免震構法も開発。大阪を中心に全国各地の建物・橋・トンネルなどを建設し、私たちの安全な暮らしを支えています。アサヒグループの研究施設や大型商業施設なども施工実績に含まれます。

錢高組は1705年に創業し、300年以上の歴史を持つ関西本拠の中堅ゼネコンです。官民比率は約3対7で、建築・土木の両分野で幅広い実績を有します。2025年3月期は売上高1,207億円、営業利益37億円と堅実な業績を維持。無借金経営から戦略的投資へと舵を切り、第14次中期経営計画(2025〜2027年度)では「選ばれ続ける企業」を目指しています。PBR 0.61倍と割安水準にあり、株価は52週安値3,165円から2.6倍に上昇しています。

建設業スタンダード市場

会社概要

業種
建設業
決算期
3月
本社
大阪市西区西本町二丁目2番4号
公式
www.zenitaka.co.jp

社長プロフィール

銭高 久善
代表取締役社長
堅実経営者
大地への愛、人間への愛。錢高組は300年以上にわたり、社会基盤の構築を通じて人々の暮らしと安全を守ってきました。これからも堅実経営を基盤に、持続可能な社会インフラの実現に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1705
大坂で創業

初代・錢高善吉が大坂で建設業を創業。300年以上の歴史が始まった。

1887
錢高組として法人化

明治期に錢高組として組織化。近代建築の黎明期から大阪のまちづくりに貢献した。

1949
株式会社に改組・上場

株式会社錢高組として改組し、東京証券取引所に上場。全国展開を加速させた。

1990
免震構法の開発

独自の錢高組免震構法を開発。地震大国・日本の建物の安全性向上に貢献する技術革新。

2007
リニア新幹線関連工事を受注

リニア中央新幹線の関連工事を受注し、日本の次世代インフラ整備に参画。株価はストップ高に。

2025
第14次中期経営計画始動

「選ばれ続ける企業になる」を基本方針に掲げ、業務品質向上と持続可能な社会基盤の構築を推進。

注目ポイント

創業300年超の老舗ゼネコン

1705年創業の歴史ある建設会社。橋梁技術と免震構法に定評があり、社会インフラの構築で300年以上の信頼を積み重ねています。

PBR 0.61倍の割安株

BPS 13,526円に対して株価8,300円とPBR 0.61倍。純資産価値を大幅に下回る水準で、PBR改善に向けた株主還元強化が期待されます。

創業家の安定経営

筆頭株主の泉株式会社を中心に安定株主比率71.8%。創業家主導の堅実経営で、長期的な企業価値向上を目指しています。

サービスの実績は?

120
1株当たり配当金
FY2025実績
+20.0% YoY
-0.3%
売上高成長率
FY2025実績 (YoY)
+11.8%
営業利益成長率
FY2025実績 (YoY)
907
従業員数
2025年3月時点

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑(FY2026/3予想は工事進捗タイミングにより一時的な営業減益を見込む)
配当
少なめ
1株 120円
安全性
注意
自己資本比率 29.5%(FY2024/3に有利子負債を計上したが、自己資本比率46.8%と依然健全。FY2023まで実質無借金)
稼ぐ力
普通
ROE 3.8%
話題性
好評
ポジティブ 50%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
120
方針: 安定配当を基本とし、業績に応じた利益還元を実施
1株配当配当性向
FY2016/3614.7%
FY2017/358.3%
FY2018/310012.4%
FY2019/310016.5%
FY2020/310016.1%
FY2021/310022.2%
FY2022/38031.6%
FY2023/38025.5%
FY2024/310026.2%
FY2025/312024.5%
3期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度はありません。

配当はFY2022〜2023に80円へ減配しましたが、業績回復に伴いFY2025/3には120円へ増配し、3期連続の増配を実現しています。配当性向は20〜30%台と余裕があり、BPS 13,526円に対して株価8,300円と純資産価値を大きく下回る水準にあるため、今後の株主還元強化が期待されます。

同業比較(収益性)

建設業の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
3.8%
業界平均
9.2%
営業利益率下回る
この会社
3.1%
業界平均
6.5%
自己資本比率下回る
この会社
29.5%
業界平均
51.3%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/31,019億円
FY2023/31,076億円
FY2024/31,210億円
FY2025/31,207億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/333.2億円
FY2025/337.1億円

錢高組の業績は、建設投資の回復と工事採算の改善により、FY2025/3で売上高1,207億円・純利益35億円と堅調に推移しています。FY2022〜2023は資材価格高騰や競争激化で営業利益が圧迫されましたが、FY2024以降は受注環境の改善で回復基調にあります。FY2026/3予想は売上高1,251億円と増収ですが、営業利益は工事進捗のタイミングにより一時的に減益を見込んでいます。

事業ごとの売上・利益

建築事業
807億円66.9%)
土木事業
383億円31.7%)
不動産事業等
17億円1.4%)
建築事業807億円
利益: 24.5億円利益率: 3.0%

マンション・オフィスビル・商業施設等の建築工事。民間工事が中心で、売上構成比約67%を占める最大セグメント。

土木事業383億円
利益: 12.0億円利益率: 3.1%

道路・橋梁・トンネル等のインフラ工事。官公庁工事が中心で、独自の橋梁技術や免震構法に強みを持つ。売上構成比約32%。

不動産事業等17億円
利益: 1.2億円利益率: 7.1%

不動産賃貸・管理等。売上規模は小さいが利益率は高い。売上構成比約1%。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
3.8%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
1.7%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
3.1%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/34.6%2.1%-
FY2022/32.6%1.2%-
FY2023/32.4%1.4%-
FY2024/33.7%1.3%2.7%
FY2025/33.8%1.7%3.1%

営業利益率は1.4%〜4.4%の範囲で推移しており、FY2025/3には3.1%まで回復しています。建設業界は薄利多売型のビジネスモデルですが、錢高組は工事採算の改善と受注選別の強化により収益性を着実に向上させています。ROEは3.6%と業界平均並みですが、PBR 0.61倍の割安さを考慮すると改善余地があります。

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率29.5%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
772億円
会社の純資産
969億円

錢高組はFY2023/3まで実質無借金経営を維持していましたが、FY2024/3に事業拡大のため有利子負債874億円を計上しました。FY2025/3には772億円に減少しており、返済は順調に進んでいます。自己資本比率は46.8%と依然として高水準で、BPSは13,526円と株価8,300円を大幅に上回る純資産価値の厚さが特徴です。

お金の流れは?

本業で稼げていません
本業で稼いだお金
-77.3億円
営業CF
投資に使ったお金
-2,600万円
投資CF
借入・返済など
+26.6億円
財務CF
手元に残ったお金
-77.5億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3213億円-7.2億円-9.5億円205億円
FY2022/3-137億円-14.1億円-3.9億円-151億円
FY2023/3-29.1億円-130億円-7.0億円-159億円
FY2024/3-224億円26.7億円193億円-197億円
FY2025/3-77.3億円-2,600万円26.6億円-77.5億円

営業キャッシュフローはFY2022以降マイナスが続いていますが、これは大型工事の進捗に伴う運転資金の変動(工事未収入金の増加等)によるものです。建設業は工事代金の回収タイミングにより営業CFが大きく変動する特性があります。FY2024/3の財務CFは193億円と大幅プラスですが、事業拡大に向けた資金調達を反映しています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1建設資材価格の高騰リスク(鋼材・セメント等の原材料費上昇)
2人手不足・労務費上昇リスク(建設技能者の不足)
3受注競争の激化リスク(価格競争による利益率低下)
4工事の瑕疵・事故発生リスク
5自然災害による工事遅延・損害リスク
6金利上昇による資金調達コスト増加リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/356.4億円24.2億円42.9%
FY2022/334.3億円16.1億円47.1%
FY2023/328.7億円6.3億円21.9%
FY2024/349.9億円22.5億円45.1%
FY2025/351.0億円15.9億円31.3%

税引前利益はFY2025/3に51億円と堅調に推移しています。実効税率は21〜47%と年度により幅がありますが、これは工事完成基準による利益計上のタイミングや税務調整の影響を受けています。FY2026/3予想では実効税率14.9%と低めですが、税効果会計の影響によるものです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
860万円
従業員数
907
平均年齢
39.6歳
平均年収従業員数前年比
当期860万円907-

従業員の平均年収は860万円と、建設業界の中では高水準の給与を提供しています。平均年齢39.6歳と比較的若い組織構成で、907名の従業員が在籍しています。「選ばれ続ける企業」を目指す第14次中期経営計画のもと、優秀な人材の確保・育成に注力しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主71.8%
浮動株28.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関13.3%
事業法人等58.5%
外国法人等4%
個人その他21.4%
証券会社2.7%

金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は泉・大泉商事・三菱UFJ銀行。

泉株式会社(2,539,000株)35.46%
大泉商事株式会社(931,000株)13.01%
株式会社三菱UFJ銀行(357,000株)4.99%
株式会社三井住友銀行(200,000株)2.79%
高德会(165,000株)2.3%
株式会社FUJI(149,000株)2.08%
泉エンジニヤリング株式会社(118,000株)1.65%
内藤 征吾(106,000株)1.49%
三菱UFJ信託銀行株式会社(100,000株)1.4%
南海商事株式会社(96,000株)1.35%

筆頭株主は泉株式会社(35.46%)で、大泉商事(13.01%)と合わせて創業家関連企業が約半数を保有する安定した株主構成です。高德会(2.3%)は従業員持株会に相当し、泉エンジニヤリング(1.65%)もグループ企業です。三菱UFJ銀行・三井住友銀行など主要取引先銀行も上位に名を連ね、安定株主比率71.8%と極めて高い水準を維持しています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億6,900万円
取締役4名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
建築事業807億円24.5億円3.0%
土木事業383億円12.0億円3.1%
不動産事業等17億円1.2億円7.1%

建築事業が売上の約67%を占める最大セグメントで、土木事業(約32%)が続きます。建築事業はマンション・オフィスビル等の民間工事が中心で、土木事業は橋梁・トンネル等の公共インフラ工事に強みを持ちます。不動産事業は規模は小さいものの利益率7.1%と高収益です。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 10名)
女性 0名(0.0% 男性 10
100%
監査報酬
4,600万円
連結子会社数
5
平均勤続年数(従業員)
13.7
臨時従業員数
69

取締役・監査役10名全員が男性で、女性役員の登用が今後の課題です。連結子会社5社とコンパクトなグループ経営を行っており、平均勤続年数13.7年と安定した人材の定着が見られます。第14次中期経営計画では「優秀な人材の育成」を重点課題に掲げています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
第14次中期経営計画の初年度として堅実なスタート。売上高は目標に接近しているが、ROE 5%以上の達成には更なる収益性改善が必要。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

第14次中期経営計画(2025〜2027年度)
FY2025〜FY2027
売上高: 目標 1,300億円 順調 (1,207億円 (FY2025))
92.8%
営業利益率: 目標 3.5%以上 順調 (3.1% (FY2025))
88.6%
ROE: 目標 5%以上 順調 (3.6% (FY2025))
72%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,214億円1,207億円-0.6%
FY20241,220億円1,210億円-0.8%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

錢高組は第14次中期経営計画(2025〜2027年度)のもと、「選ばれ続ける企業になる」を基本方針に掲げています。業務の品質向上を施策の柱とし、施工管理の強化と持続可能な社会基盤の構築を目指しています。FY2025実績は売上高1,207億円と目標1,300億円の93%に到達しており、最終年度での目標達成に向けて着実に進捗しています。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

錢高組のTSRは5年間で132.7%とプラスリターンを実現していますが、TOPIX(213.4%)を下回るパフォーマンスとなっています。ただし、直近1年では株価が約2倍に急騰しており、PBR改善期待や建設セクターへの資金流入が追い風です。中期経営計画の目標達成とROE改善が、今後のTSR向上の鍵となるでしょう。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+32.7%
100万円 →132.7万円
32.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021160.9万円+60.9万円60.9%
FY2022132.3万円+32.3万円32.3%
FY202399.0万円-1.0万円-1.0%
FY2024143.6万円+43.6万円43.6%
FY2025132.7万円+32.7万円32.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残287,000株
売り残268,900株
信用倍率1.07倍
2026/1/9時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬(予定)
定時株主総会2026年6月下旬(予定)

錢高組のPERは37.2倍と業界平均(12.5倍)を大幅に上回っていますが、これはFY2026/3の一時的な減益予想を反映したものです。一方、PBRは0.61倍と業界平均を下回る割安水準にあり、BPS 13,526円に対して株価8,300円と純資産価値の約6割で取引されています。信用倍率1.07倍と売り買いが拮抗しています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
35
前月比 +8.5%
メディア数
15
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, みんかぶ, 会社四季報
業界内ランキング
上位 40%
建設業 82社中 33位
報道のトーン
50%
好意的
40%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算40%
インフラ・建設25%
株主還元・PBR改善20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月人事体制刷新

常務役員・執行役員の新体制を発表。大阪支社長など主要ポストの人事異動を実施。

2025年11月業績上方修正

通期業績予想を上方修正。経常利益を一転12%増益に修正し、工事採算の改善が寄与。

2025年4月第14次中計始動

第14次中期経営計画(2025〜2027年度)を策定。「選ばれ続ける企業になる」を基本方針に掲げる。

(株)錢高組 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑(FY2026/3予想は工事進捗タイミングにより一時的な営業減益を見込む)
配当
少なめ
1株 120円
安全性
注意
自己資本比率 29.5%(FY2024/3に有利子負債を計上したが、自己資本比率46.8%と依然健全。FY2023まで実質無借金)
稼ぐ力
普通
ROE 3.8%
話題性
好評
ポジティブ 50%

「創業300年超の老舗ゼネコン。橋梁技術と堅実経営で信頼を築くスタンダード企業」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU