JESCOホールディングス(株)
JESCO Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年3月24日
電気・通信インフラのプロ集団。日本の技術力を世界に届け、安心できる社会をつくる企業
JESCO VISION 2035 — 2035年に売上高500億円・営業利益50億円を達成し、グローバルEPCグループとして成長する
この会社ってなに?
街中の信号機や道路照明、オフィスビルの電気設備、通信基地局の工事など、私たちの暮らしに欠かせないインフラを支えているのがJESCOグループです。ベトナムでは国際空港の電気設備工事も手がけており、日本の技術力を海外に展開しています。再生可能エネルギー関連の工事にも積極的で、太陽光発電所やデータセンターの電気設備も施工しています。
JESCOホールディングスは1970年創業の独立系電気・通信設備工事会社で、国内外のEPC(設計・調達・施工)事業を展開しています。2025年8月期は売上高191億円(前年比+28.8%)、営業利益17億円と過去最高を更新。中期経営計画「JESCO VISION 2035」のもと、M&Aによる国内事業拡大とベトナム・ASEAN市場での海外展開を加速しています。PER 11.7倍と成長性に対して割安感があり、4期連続増配中の注目銘柄です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 8月
- 本社
- 東京都港区赤坂4丁目8番18号 赤坂JEBL 3階
- 公式
- www.jesco.co.jp
社長プロフィール
「安心して暮らせる社会づくり」に貢献するため、FOR SAFETY FOR SOCIETYの理念のもと、電気・通信インフラの整備を通じて国内外の社会発展に貢献してまいります。技術者一人ひとりの力を最大限に活かし、グローバルに成長する企業を目指します。
この会社のストーリー
電気設備工事会社として創業。国内の電気・通信インフラ整備に携わり、技術力を蓄積してきた。
ベトナムに現地法人を設立し、海外EPC事業に本格参入。日系企業の工場建設を皮切りに事業を拡大した。
JESCOホールディングスとして東証二部に上場。公開価格540円、初値569円でスタートした。
発電プラントの電気工事やメンテナンスを手がけるマグナ通信工業を買収し、事業領域を拡大した。
ベトナムのロンタイン国際空港の電気設備施工管理を受注。JESCOの海外事業の飛躍的な成長のきっかけとなった。
2035年に売上高500億円を目指す長期ビジョンを発表。M&Aによる国内事業拡大とグローバル展開を加速する。
注目ポイント
FY2025/8は売上高191億円・営業利益17億円と過去最高を更新。国内EPC事業とベトナム事業の両輪で高成長を実現しています。中期計画では250億円を目指します。
ベトナムのロンタイン国際空港の電気設備施工管理を受注するなど、海外での大型案件の実績が豊富。日本の電気工事技術を世界に展開する成長ストーリーが魅力です。
有利子負債ゼロの健全な財務基盤を持ちながら4期連続の増配を実現。FY2026/8は1株48円の配当を予想し、配当利回り2.59%と成長株としては高水準です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 8円 | 19.9% |
| FY2017/3 | 9円 | 48.0% |
| FY2018/3 | 10円 | 5.8% |
| FY2019/3 | 11円 | - |
| FY2020/3 | 15円 | 31.3% |
| FY2021/3 | 14円 | 20.0% |
| FY2022/3 | 15円 | 19.6% |
| FY2023/3 | 30円 | 17.2% |
| FY2024/3 | 30円 | 20.4% |
| FY2025/3 | 40円 | 25.8% |
株主優待制度はありません。
配当は4期連続増配を達成しており、FY2026/8は1株48円(予想)と過去最高を更新見込みです。配当性向は20〜30%と余裕があり、今後も業績成長に伴う増配が期待できます。FY2023/8に14円から30円へと大幅増配を実施した実績も注目ポイントです。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
JESCOホールディングスの業績は、国内EPC事業の拡大とベトナム事業の好調により、FY2025/8で売上高191億円・営業利益17億円と過去最高を更新しました。FY2023/8は営業利益が一時的に減少しましたが、純利益は子会社関連の特別利益により大幅増加。FY2026/8は売上高200億円・営業利益18億円を予想し、成長トレンドの継続が見込まれています。
事業ごとの売上・利益
電気設備・通信設備の設計・調達・施工を行う主力セグメント。JESCOネットワークシステム、JESCOエコシステムなどグループ5社で構成。再エネ・データセンター向けが成長ドライバー。売上構成比約61%。
ベトナムを中心としたASEAN地域での電気設備工事。ロンタイン国際空港などの大型案件を受注。日系企業の工場建設に加え、現地政府プロジェクトにも参画。売上構成比約34%。
不動産賃貸事業やコンサルティング事業。安定的な収益基盤として機能。売上構成比約5%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 10.6% | 2.8% | 3.2% |
| FY2017/3 | 4.7% | 1.4% | 3.5% |
| FY2018/3 | 30.0% | 10.8% | 1.8% |
| FY2019/3 | -3.6% | -1.4% | -0.8% |
| FY2020/3 | 8.7% | 3.1% | 3.8% |
| FY2021/3 | 11.6% | 3.9% | 6.0% |
| FY2022/3 | 10.7% | 3.8% | 7.5% |
| FY2023/3 | 18.1% | 7.0% | 3.8% |
| FY2024/3 | 15.0% | 5.7% | 7.7% |
| FY2025/3 | 14.2% | 6.1% | 9.0% |
営業利益率は6.0%から9.0%へと着実に改善しており、建設業界の中でも高い収益性を実現しています。ROEは10〜18%で推移し、資本効率の良い経営が行われています。FY2023/8のROE 18.1%は特別利益の影響が大きいですが、本業ベースでも営業利益率の改善トレンドが続いています。
財務は安全?
総資産はFY2021/8の約118億円からFY2025/8には約176億円まで拡大しています。特筆すべきは有利子負債ゼロの無借金経営を維持しながら成長を実現している点です。自己資本比率も32%から42%へと改善しており、財務健全性と成長の両立が図られています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | -4.7億円 | -16.5億円 | 19.0億円 | -21.2億円 |
| FY2017/3 | 4.5億円 | 2.2億円 | -8.4億円 | 6.7億円 |
| FY2018/3 | -2.4億円 | 22.9億円 | -11.7億円 | 20.5億円 |
| FY2019/3 | 5.3億円 | -1.7億円 | -5.8億円 | 3.6億円 |
| FY2020/3 | -1.5億円 | -16.9億円 | 16.1億円 | -18.4億円 |
| FY2021/3 | 11.6億円 | -23.9億円 | 15.5億円 | -12.3億円 |
| FY2022/3 | 7.0億円 | -1.9億円 | -2.4億円 | 5.1億円 |
| FY2023/3 | -24.0億円 | 26.9億円 | 4.7億円 | 2.9億円 |
| FY2024/3 | -8.5億円 | 16.8億円 | -7.6億円 | 8.3億円 |
| FY2025/3 | 9.0億円 | 1,700万円 | -2.1億円 | 9.1億円 |
営業キャッシュフローはFY2023〜2024に一時的にマイナスとなりましたが、大型工事の売掛金回収サイクルの影響によるものです。FY2025/8には9億円の営業CFを回復しました。投資CFのプラスは子会社株式の売却益等を含みます。FY2025/8のFCFは9億円とキャッシュ創出力が向上しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 2.7億円 | 2,600万円 | 9.5% |
| FY2017/3 | 2.5億円 | 1.3億円 | 52.6% |
| FY2018/3 | 1.5億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2019/3 | -8,200万円 | 0円 | - |
| FY2020/3 | 3.9億円 | 7,600万円 | 19.5% |
| FY2021/3 | 6.0億円 | 1.4億円 | 23.0% |
| FY2022/3 | 7.3億円 | 2.1億円 | 29.5% |
| FY2023/3 | 5.0億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 12.1億円 | 2.0億円 | 16.6% |
| FY2025/3 | 16.9億円 | 6.2億円 | 36.4% |
税引前利益はFY2025/8に約17億円と過去最高に到達しました。FY2023/8の実効税率0.0%は繰延税金資産の計上や特別利益の影響によるものです。FY2025/8以降は36〜39%の正常な実効税率に戻っています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2025/8 | 650万円 | 350人 | - |
従業員の平均年収は約650万円で、建設・電気設備工事業界の中では標準的な水準です。技術者確保に向けたM&Aによる規模拡大と人材育成プログラム「JESCOアカデミー」の運営を通じて、技術者の育成と定着に注力しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
日本コムシスが筆頭株主として18.4%を保有し、経営基盤は安定。従業員・取引先持株会も合計5.8%を保有しており、関係者の参画意識が高い。
筆頭株主の日本コムシス(18.41%)は通信工事大手で、事業パートナーとしての安定株主です。京セラコミュニケーションシステム(6.09%)も事業法人として上位に名を連ねます。代表取締役の唐澤光子氏が2.60%を保有しており、経営者と株主の利害が一致した体制です。従業員・取引先持株会が合計5.8%を保有し、関係者の帰属意識の高さがうかがえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 国内EPC事業 | 116億円 | 10.4億円 | 9.0% |
| 海外EPC事業 | 65億円 | 6.0億円 | 9.2% |
| その他事業 | 10億円 | 1.3億円 | 13.0% |
国内EPC事業が売上の約61%を占める最大セグメントで、海外EPC事業(34%)が続きます。注目すべきは海外事業の高い利益率(9.2%)で、ベトナムでの大型空港案件などが寄与しています。中期経営計画では国内事業比率を70%に引き上げる方針で、M&Aによる同業者2〜3社の買収を計画しています。
この会社のガバナンスは?
代表取締役社長に女性(唐澤光子氏)が就任しており、女性活躍推進の先進的な取り組みが特徴です。12社の連結子会社を統括するグループ経営で、国内外のEPC事業を展開しています。人材育成機関「JESCOアカデミー」を設立し、技術者の育成と組織力強化に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/8 | 180億円 | — | 191億円 | +6.1% |
| FY2024/8 | 140億円 | — | 148億円 | +5.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
JESCOホールディングスは「JESCO VISION 2035」のもと、FY2028/8に売上高250億円・営業利益25億円を目標に掲げています。長期ビジョンとしてFY2035/8には売上高500億円・営業利益50億円を目指しています。M&Aによる国内EPC事業の拡大が成長の鍵で、技術者確保に向けた同業者の買収を2〜3社計画しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
JESCOのTSRは5年間で295%とTOPIX(213%)を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2025/8は業績の過去最高更新とベトナム大型案件の受注が株価を押し上げ、TSRが大幅に改善しました。中期経営計画の達成と増配の継続により、今後もTSR改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 100.0万円 | +0.0万円 | 0.0% |
| FY2022 | 112.0万円 | +12.0万円 | 12.0% |
| FY2023 | 118.0万円 | +18.0万円 | 18.0% |
| FY2024 | 155.0万円 | +55.0万円 | 55.0% |
| FY2025 | 295.0万円 | +195.0万円 | 195.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
JESCOの株価指標は、PER 11.7倍と業界平均(12.5倍)をやや下回る水準にあり、成長性を考慮すると割安感があります。PBRは1.72倍と業界平均を上回りますが、ROE 14%超の高い資本効率が背景にあります。信用買残が多く、投資家の期待が高い銘柄と言えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年8月期1Qは営業利益112.4%増と大幅な増益を達成。通期計画に対する高い進捗率が好感された。
「JESCO VISION 2035」を掲げ、2028年度に売上高250億円・営業利益25億円の目標を設定。M&Aによる国内強化が柱。
FY2025/8通期決算で売上高191億円・営業利益17億円と過去最高を更新。ベトナム事業と国内EPC事業がともに好調。
最新ニュース
JESCOホールディングス(株) まとめ
ひとめ診断
「電気・通信設備工事のプロ集団。国内外のインフラを支えるスタンダード上場の成長企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「建設業」に分類される他の企業
地盤と斜面を守る特殊土木のパイオニア。国土防災インフラを支えるプライム企業
三井グループの空調エンジニアリング企業。データセンター・半導体・原子力の高度空調で独自の存在感
通信設備工事のプロ集団。照明・空調・防犯を一元制御する独自システムで、スマートビルの未来を切り拓く
大成建設グループのPC橋梁トップ。プレストレストコンクリート技術で日本のインフラを支えるプライム企業
名鉄グループの中核ゼネコン。東海圏で圧倒的な地盤を持ち、不動産開発にも強みを持つプライム企業
空気・水・電気を操る総合設備の匠。データセンター需要で過去最高益を更新し続けるプライム企業
東北電力グループの総合設備エンジニアリング企業。電気・空調・通信で地域インフラを支えるプライム上場企業
三井系の総合設備工事大手。空調・衛生・電気から搬送システムまで、快適環境を創造するエンジニアリング企業