清水建設
SHIMIZU CORPORATION
最終更新日: 2026年3月22日
子どもたちに誇れるしごとを。 宮大工のDNAが生きるスーパーゼネコン
「SHIMZ VISION 2030」のもと、スマートイノベーションカンパニーへと進化し、社会課題を解決する企業グループを目指す
この会社ってなに?
あなたの周りにある高層ビル、病院、美術館、トンネル、ダムなど、日本のさまざまな建造物に清水建設の技術が使われています。1804年に宮大工として創業した歴史を持ち、伝統建築から最先端の超高層ビルまで手掛ける「ものづくり」のDNAが脈々と受け継がれています。最近では洋上風力発電の建設にも力を入れており、次世代エネルギーインフラの構築にも深く関わっています。
清水建設は1804年創業の総合建設会社で、スーパーゼネコン5社の一角を担います。直近のFY2025/3期は売上高1兆9,443億円、営業利益710億円と前年の営業赤字から大幅に回復しました。あおみ建設の買収による洋上風力・海洋土木への展開、米軍施設向け建設会社AECの買収など、M&A戦略を積極化しています。中期経営計画(2024-2026)では営業利益1,000億円を最終年度目標に掲げ、建築・土木の利益率改善と成長投資の両立を図っています。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区京橋二丁目16番1号
- 公式
- www.shimz.co.jp
社長プロフィール
清水建設は1804年の創業以来、「ものづくり」の精神を大切にし、社会のインフラを支え続けてきました。今後は洋上風力をはじめとする次世代エネルギーインフラの構築にも挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
越中国(現・富山県)出身の初代清水喜助が江戸で創業。神社仏閣の建築からスタートし、日本の近代建築の礎を築いた。
戦後の復興需要に応え、オフィスビル、工場、インフラなど数多くの建設プロジェクトを手掛け、スーパーゼネコンとしての地位を確立。
資材高騰と大型工事の採算悪化が重なり、営業赤字に転落。しかしこの危機を契機に、利益率改善への取り組みを加速させた。
あおみ建設の買収により洋上風力建設分野に本格参入。「国内シェアトップ」を目標に掲げ、次世代エネルギーインフラの担い手を目指す。
スマートイノベーションカンパニーへの変革を推進。デジタルツインやAIを活用した次世代建設の実現を目指す。
注目ポイント
1804年の創業から220年超の歴史を持ち、神社仏閣の伝統建築から超高層ビルの最先端工法まで、幅広い技術力を持つ稀有なゼネコンです。
世界最大級の搭載能力を持つSEP船を保有し、あおみ建設の買収で海洋土木を強化。次世代エネルギーインフラ建設のリーダーを目指しています。
FY2024/3の営業赤字からFY2025/3には710億円の黒字へ劇的に回復。配当も大幅増額し、株主還元姿勢を明確にしています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16円 | 21.2% |
| FY2017/3 | 26円 | 20.6% |
| FY2018/3 | 26円 | 24.0% |
| FY2019/3 | 36円 | 28.3% |
| FY2020/3 | 38円 | 29.6% |
| FY2021/3 | 30円 | 29.7% |
| FY2022/3 | 23円 | 35.9% |
| FY2023/3 | 21円 | 31.7% |
| FY2024/3 | 20円 | 84.9% |
| FY2025/3 | 38円 | 40.1% |
| 必要株数 | 1000株以上(約290万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
FY2024/3期は業績悪化にもかかわらず年間20円の配当を維持し、配当性向は84.9%まで上昇しました。FY2025/3期には業績回復に伴い年間38円へ大幅増配を実施。FY2026/3期の会社予想は年間65円(中間21円+期末44円)とさらなる増配を見込んでおり、配当利回りは2.24%に改善しています。株主優待は1,000株以上からと最低投資額が高めである点に留意が必要です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2024/3期は資材高騰や大型工事の採算悪化により営業赤字(△246億円)に転落しましたが、FY2025/3期には710億円の営業黒字へとV字回復を果たしました。翌FY2026/3期の会社予想は売上高1兆9,100億円・営業利益780億円と安定成長を見込んでおり、中期経営計画最終年度(FY2027/3)の営業利益1,000億円に向けた着実な回復軌道が確認できます。
事業ごとの売上・利益
国内外の建築工事。売上構成の最大セグメント。利益率は改善傾向
国内外の土木工事。洋上風力・海洋土木の強化を推進中
不動産開発・投資開発事業。安定した収益基盤
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.0% | 4.0% | - |
| FY2022/3 | 6.6% | 2.2% | - |
| FY2023/3 | 5.9% | 2.0% | - |
| FY2024/3 | 1.6% | 0.7% | -1.2% |
| FY2025/3 | 8.8% | 2.6% | 3.7% |
FY2021/3期にはROE9.4%・営業利益率6.9%と良好な収益性を示していましたが、資材高騰や大型工事の損失計上によりFY2024/3期にはROE1.8%・営業利益率-1.2%まで急落しました。FY2025/3期にはROE7.1%・営業利益率3.7%まで回復しており、中期経営計画の目標であるROE10%以上への道筋が見え始めています。今後は完工高利益率のさらなる改善が鍵を握ります。
財務は安全?
総資産は約2兆5,237億円で、FY2021/3期の約1.9兆円から大幅に増加しています。自己資本比率は42.7%から34.1%へ低下傾向にありますが、これは有利子負債の増加(約9,922億円)による事業拡大投資の反映です。BPSは着実に上昇し1,260円に達しており、1株当たりの資産価値は堅調に増加しています。今後はM&A投資と財務健全性のバランスが重要となります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 807億円 | -1,140億円 | -427億円 | -333億円 |
| FY2022/3 | 778億円 | -893億円 | 196億円 | -115億円 |
| FY2023/3 | 838億円 | -524億円 | 656億円 | 314億円 |
| FY2024/3 | -213億円 | -53.6億円 | -240億円 | -266億円 |
| FY2025/3 | 1,591億円 | 78.1億円 | -711億円 | 1,669億円 |
FY2024/3期には営業CFが△212億円とマイナスに転じましたが、これは大型工事の支払い先行が主因です。FY2025/3期には営業CFが1,590億円へ大幅に回復し、投資CFも78億円のプラスとなったことでFCFは1,669億円と潤沢な水準を確保しました。財務CFは△711億円と借入金の返済や株主還元に充てられており、全体として資金繰りは大幅に改善しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,055億円 | 283億円 | 26.8% |
| FY2022/3 | 504億円 | 26.6億円 | 5.3% |
| FY2023/3 | 565億円 | 74.9億円 | 13.2% |
| FY2024/3 | -198億円 | 0円 | - |
| FY2025/3 | 717億円 | 56.5億円 | 7.9% |
FY2021/3期は実効税率26.8%と法定税率に近い水準でしたが、以降は繰延税金資産の計上や税効果会計の影響で実効税率が大幅に低下しています。FY2024/3期は税引前損失のため法人税はゼロとなりました。FY2025/3期は業績回復にもかかわらず実効税率は7.9%と低水準を維持しており、過年度の欠損金活用が寄与していると考えられます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,012万円 | 21,286人 | - |
平均年収は約1,012万円で、スーパーゼネコン5社の中でも高水準です。連結従業員数は約21,286名と大規模な人員体制を擁しており、平均年齢43.7歳は業界標準的な水準です。建設業界全体で人手不足が深刻化する中、高い給与水準は人材確保の面で競争優位となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は清水地所・清水建設グループ従業員持株会・一般財団法人住総研。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(14.4%)ですが、第2位に創業家関連の清水地所(12.1%)が位置しており、スーパーゼネコンの中では創業家の影響力が比較的強い株主構成が特徴です。清水基金や住総研など清水家ゆかりの法人も上位に名を連ねています。外国人投資家比率は相対的に低めですが、金融機関の信託口による機関投資家保有も一定規模を占めています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築事業 | 1兆2,500億円 | 310億円 | 2.5% |
| 土木事業 | 3,200億円 | 220億円 | 6.9% |
| 開発事業等 | 3,700億円 | 180億円 | 4.9% |
建築事業が売上高の約6割を占める主力セグメントです。あおみ建設の買収により洋上風力分野での土木事業の拡大を図るとともに、AEC買収で海外の米軍基地関連工事にも進出。事業リスクとしては資材価格の変動や労働力不足が引き続き懸念事項ですが、DX推進による生産性向上で収益性の改善を進めています。
この会社のガバナンスは?
取締役会は16名で構成され、女性役員比率は18.8%と建設業界の中では比較的高い水準です。連結子会社は129社と大規模なグループ体制を構築しています。設備投資は年間328億円と積極的な投資を継続しており、研究開発やDX関連への投資が含まれます。平均勤続年数16年は安定した雇用環境を反映しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1兆8,000億円 | 1兆9,200億円 | 1兆9,443億円 | +8.0% |
| FY2026 | 1兆9,100億円 | — | — | 進行中 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 410億円 | 680億円 | 710億円 | +73.2% |
| FY2026 | 780億円 | — | — | 進行中 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
前中期経営計画では売上高目標こそ達成したものの、FY2024/3期に資材高騰や大型工事の採算悪化により営業赤字に転落し、利益・ROE目標は大幅に未達でした。現中期経営計画〈2024-2026〉では営業利益1,000億円・ROE10%以上を最終年度目標に掲げ、初年度のFY2025/3で早くも営業利益710億円まで回復。完工高利益率の改善とM&Aによる事業領域拡大を推進しており、目標達成に向けた進捗は概ね順調です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
FY2020を起点とした累積TSR(株主総利回り)は172.2%とTOPIXの213.4%を下回り、市場平均をアンダーパフォームしています。FY2022〜FY2023にかけては90%台まで落ち込みましたが、FY2024以降は業績回復と建設株全体の見直しにより急速に上昇しています。今後はM&A効果の顕在化と利益率の改善により、TOPIX対比でのギャップ縮小が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 109.6万円 | +9.6万円 | 9.6% |
| FY2022 | 93.3万円 | -6.7万円 | -6.7% |
| FY2023 | 97.5万円 | -2.5万円 | -2.5% |
| FY2024 | 129.5万円 | +29.5万円 | 29.5% |
| FY2025 | 172.2万円 | +72.2万円 | 72.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERが26.4倍と建設業平均(15.4倍)を大きく上回っており、M&Aによる成長戦略への期待が株価に織り込まれている状態です。信用倍率は0.86倍と売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、株式売出しの影響が見られます。配当利回り2.24%は業界平均をやや下回りますが、今後の増配余地が注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
八十二長野銀行など金融6社が保有株1,413万株の売出しを発表。需給悪化懸念から株価は一時10%近い急落を記録した。
米軍施設の工事実績が豊富な米国建設会社AECの買収を発表。米軍基地やデータセンター関連工事の受注拡大を狙う。
FY2026/3期の通期経常利益を52%上方修正し、配当も21円増額(年間65円)を発表。建築利益率の改善が寄与。
あおみ建設の買収を発表。洋上風力発電施設の建設における国内トップシェア獲得を目指す戦略的M&A。
第2四半期決算にて営業利益が前年同期比で大幅増益。株価は一時1,247円まで急騰し、業績回復を市場が評価。
最新ニュース
清水建設 まとめ
ひとめ診断
「スーパーゼネコンの一角、洋上風力・マリコン買収で海洋土木を急拡大する老舗建設会社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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