(株)イチケン
ICHIKEN Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月24日
商業空間を創造するプロフェッショナル。マルハンの信頼を背に、全国の商業施設を建て続ける建築の匠
進化・躍進 — 商業空間のプロフェッショナルとして社会に貢献する
この会社ってなに?
普段よく訪れるショッピングモールやパチンコ店、スーパーマーケットの建物や内装。イチケンはこうした商業施設の建築・改装を手がけるスペシャリストです。バロー(スーパーマーケット)の店舗施工なども多数実績があり、街の商業空間づくりを支えています。マルハングループの店舗建築はもちろん、全国の商業施設で目に見えない形で日常に関わっています。
イチケンは1930年創業の商業施設建築を主力とする総合建設会社です。パチンコホール大手マルハンを筆頭株主(32.27%)に持ち、商業施設の新築・内改装で独自のポジションを確立。FY2025/3は売上高990億円・営業利益69億円と過去最高益を更新しました。2026年2月には長期経営計画『ビジョン2035』と新中期経営計画(2026-2028)を策定し、売上高1,100億円・営業利益率7%以上を目指しています。PER 11.7倍・配当利回り2.48%と建設業の中では注目のバリュー株です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟
- 公式
- www.ichiken.co.jp
社長プロフィール
イチケンは商業施設の建築をはじめとして、品質の向上と安全の徹底に努め、クリエイティビティを発揮し、商業空間のプロフェッショナルとしてお客様の期待に応えてまいります。長期ビジョン2035のもと、進化と躍進を続けます。
この会社のストーリー
建築業として創業。以来90年以上にわたり、日本の建設業界で技術を磨き続けてきた。
東京証券取引所に上場し、資本市場からの信頼を獲得。全国展開への基盤を整えた。
パチンコホール・商業施設の建築に特化し、独自のポジションを確立。マルハンとの関係を深化させた。
筆頭株主マルハンがTOBを実施し持株比率を引き上げ。経営基盤がさらに強固に。同年、片岡工業を子会社化し土木分野にも進出。
長期経営計画『ビジョン2035』を策定。売上高1,500億円・営業利益率7%以上を掲げ、進化と躍進を宣言。
注目ポイント
FY2026/3は年間185円配当(前年比+32%)を予想。新中計で配当性向40%程度・DOE5%以上を掲げ、株主還元を大幅に強化する方針です。
FY2025/3は営業利益69億円と過去最高益を更新。営業利益率6.9%と収益力が大幅に向上しており、中計目標の7%以上も射程圏内です。
筆頭株主マルハン(32%)との強固な関係を基盤に、商業施設建築で唯一無二のポジションを確立。安定した受注基盤と成長性を両立しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 8円 | 12.5% |
| FY2017/3 | 9円 | 10.7% |
| FY2018/3 | 80円 | 16.3% |
| FY2019/3 | 80円 | 18.4% |
| FY2020/3 | 90円 | 22.4% |
| FY2021/3 | 90円 | 20.6% |
| FY2022/3 | 100円 | 24.3% |
| FY2023/3 | 100円 | 42.5% |
| FY2024/3 | 110円 | 27.2% |
| FY2025/3 | 140円 | 21.6% |
株主優待制度はありません。
配当は3期連続増配中で、FY2026/3は1株185円(予想)と前年比+32%の大幅増配を計画しています。新中期経営計画では配当性向40%程度またはDOE5%以上を掲げ、株主還元を大幅に強化する方針を打ち出しました。配当利回りは3.27%と建設業の中で魅力的な水準です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
イチケンの業績は、FY2023/3に資材価格高騰の影響で一時的に利益が落ち込んだものの、FY2024/3以降は回復基調に入り、FY2025/3には売上高990億円・営業利益69億円と過去最高益を更新しました。FY2026/3は売上横ばいの990億円・営業利益54億円と保守的な予想ですが、上期時点で上方修正済みであり、通期でも上振れの可能性があります。
事業ごとの売上・利益
商業施設の新築・内改装が主力。パチンコホール、スーパーマーケット、ショッピングセンター等の施工を全国展開。売上構成比97%を占める中核事業。
不動産賃貸・管理事業。高利益率で安定収益を確保する補完事業。売上構成比3%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.6% | 5.9% | - |
| FY2022/3 | 11.6% | 5.2% | - |
| FY2023/3 | 6.3% | 3.1% | - |
| FY2024/3 | 10.2% | 4.6% | 4.3% |
| FY2025/3 | 14.6% | 6.9% | 6.9% |
営業利益率はFY2023/3の3.0%を底に、FY2025/3には6.9%まで大幅に改善しました。ROEも13.8%と二桁を回復し、建設業界の中では高い資本効率を実現しています。中期経営計画では営業利益率7%以上を目標に掲げており、達成が視野に入っています。
財務は安全?
自己資本比率は50.4%と建設業の中では高水準を維持しています。FY2024/3以降は有利子負債が増加していますが、これは片岡工業の買収(26.5億円)や事業拡大に伴う戦略的な借入です。BPS(1株純資産)は3,390円から4,693円へと着実に増加しており、企業価値の向上が確認できます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.4億円 | -6,300万円 | -8.0億円 | 4.8億円 |
| FY2022/3 | 7.6億円 | -1.4億円 | -8.0億円 | 6.2億円 |
| FY2023/3 | 12.8億円 | -1.2億円 | -11.6億円 | 11.6億円 |
| FY2024/3 | 18.8億円 | 4.2億円 | -9.3億円 | 23.0億円 |
| FY2025/3 | 81.4億円 | -13.5億円 | 7,500万円 | 67.9億円 |
FY2025/3の営業キャッシュフローは81億円と前年比4.3倍の大幅増加を記録しました。建設業は工事の完成・引渡しのタイミングでCFが大きく変動しますが、着実にキャッシュ創出力が向上しています。投資CFは片岡工業の子会社化に伴うM&A投資を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 46.7億円 | 15.1億円 | 32.4% |
| FY2022/3 | 46.4億円 | 16.5億円 | 35.6% |
| FY2023/3 | 25.9億円 | 8.8億円 | 33.9% |
| FY2024/3 | 40.2億円 | 10.8億円 | 26.9% |
| FY2025/3 | 68.0億円 | 21.0億円 | 30.9% |
税引前利益はFY2025/3に68億円まで拡大しました。実効税率は27〜36%の範囲で推移しており、FY2024/3は子会社化に伴う税務上の恩恵で26.9%と低下しましたが、概ね安定的です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 805万円 | 687人 | - |
従業員の平均年収は805万円と、建設業界の中では良好な水準です。平均年齢44.1歳・平均勤続年数16.8年と定着率が高く、専門性の高い技術者集団としての基盤が確立されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はマルハン・一栄会持株会。
筆頭株主はパチンコホール大手のマルハン(32.27%)で、2024年にTOBを実施して持株比率を引き上げました。一栄会持株会(3.63%)は従業員持株会であり、安定株主として機能しています。事業法人の保有比率が37%と高く、住友不動産も1.02%を保有するなど、取引先との信頼関係が株主構成に反映されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築事業 | 957億円 | 65億円 | 6.8% |
| 不動産事業等 | 33億円 | 4億円 | 12.1% |
建築事業が売上の97%を占める一本足打法の事業構造です。ただし、商業施設の新築から内改装まで幅広く手がけることで受注の安定性を確保しています。不動産事業は利益率12.1%と高収益であり、安定収益の源泉となっています。新中計では片岡工業の子会社化により土木分野への展開も開始しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名中、女性は1名(9.0%)で、女性役員比率は今後の改善が期待される分野です。社外取締役比率は54%と過半数を確保し、ガバナンス体制は整備されています。連結子会社は片岡工業の1社のみとシンプルな事業構造です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 41億円 | — | 69億円 | +67.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 900億円 | — | 964億円 | +7.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
イチケンは2026年2月に『ビジョン2035』を策定し、2036年3月期に売上高1,500億円・営業利益率7%以上の長期目標を掲げました。中期経営計画(2026-2028)では売上高1,100億円を目標とし、FY2025の990億円から10%成長を計画しています。業績予想の精度は保守的で、上振れ傾向があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
イチケンのTSR(株主総利回り)は5年間で274.1%とTOPIX(213.4%)を大幅に上回るパフォーマンスを達成しています。特にFY2024以降はマルハンのTOBと好決算を背景に急上昇しました。配当の増額も寄与しており、今後も株主還元強化により高いTSRの維持が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 178.1万円 | +78.1万円 | 78.1% |
| FY2022 | 170.4万円 | +70.4万円 | 70.4% |
| FY2023 | 172.2万円 | +72.2万円 | 72.2% |
| FY2024 | 242.2万円 | +142.2万円 | 142.2% |
| FY2025 | 274.1万円 | +174.1万円 | 174.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 11.7倍は建設業平均(12.5倍)とほぼ同水準ですが、配当利回り3.27%は業界平均を上回る高水準です。PBR 1.20倍とやや高めに見えますが、ROE 13.8%を考慮すると妥当な水準です。信用倍率は472倍と買い残が多く、個人投資家の注目度の高さを示しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
長期経営計画『ビジョン2035』と新中計(2026-2028)を策定。売上高1,100億円・配当性向40%目標を掲げ、31年ぶり高値を更新。
上期業績を一転増益に上方修正し、通期も増額。配当を年間185円に45円増額(前年140円)。
2026年3月末を基準日とする1株から2株への株式分割を発表。投資しやすさの向上を図る。
最新ニュース
(株)イチケン まとめ
ひとめ診断
「商業施設建築のプロ集団。マルハンを筆頭株主に持ち、内装から新築まで全国展開するスタンダード上場の建築中堅」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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