第一建設工業(株)1799
DAIICHI KENSETSU CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
通勤や旅行で毎日利用するJR東日本の線路。その線路の敷設・保守・改良を手がけているのが第一建設工業です。新幹線の軌道工事や在来線の線路切替、駅のリニューアル工事など、安全な鉄道運行を支えるインフラ企業です。近年は鉄道以外にも土木・建築工事を拡大し、学生マンションの建設なども手がけています。
第一建設工業は1942年設立のJR東日本系建設会社で、線路工事を中心に鉄道インフラの維持・建設を担っています。JR東日本への依存度は約7割と高く、鉄道関連工事のスペシャリストです。2025/03期は売上高580億円・営業利益72億円と過去最高益を更新。無借金経営で自己資本比率85%超という盤石な財務基盤を持ち、4期連続増配で配当利回り3.35%と高配当銘柄としても注目されています。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 新潟県新潟市中央区八千代一丁目4番34号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
鉄道線路の新設・改良・保守工事、駅舎・鉄道構造物の建設、土木・建築工事を手がける主力事業。売上構成比98%以上を占める。JR東日本向け工事が約7割。
賃貸マンションの運営や学生向け賃貸マンション建設など。建設事業との相乗効果を活かした不動産開発を展開。
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 6.7% | 5.4% | 10.0% |
| 2017/03期 | 6.4% | 5.2% | 9.2% |
| 2018/03期 | 8.1% | 6.7% | 12.1% |
| 2019/03期 | 6.2% | 5.3% | 10.2% |
| 2020/03期 | 4.3% | 3.7% | 8.4% |
| 2021/03期 | 6.0% | 5.1% | 9.3% |
| 2022/03期 | 4.0% | 3.5% | 6.5% |
| 2023/03期 | 4.0% | 3.6% | 7.5% |
| 2024/03期 | 4.1% | 3.6% | 7.0% |
| 2025/03期 | 7.4% | 6.4% | 12.4% |
| 3Q FY2026/3 | 6.0%(累計) | 4.8%(累計) | 12.0% |
2025/03期の営業利益率は12.4%と、建設業界の中でもトップクラスの収益性を実現しています。ROEは2022期〜2024で4%前後と低水準でしたが、2025/03期には7.3%まで改善しました。鉄道工事という専門性の高い分野での競争優位性が、安定した利益率の源泉となっています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 550億円 | 51.3億円 | 37.2億円 | 182.4円 | +14.6% |
| 2022/03期 | 427億円 | 27.9億円 | 26.0億円 | 127.8円 | -22.2% |
| 2023/03期 | 474億円 | 35.7億円 | 26.4億円 | 132.5円 | +10.8% |
| 2024/03期 | 540億円 | 37.7億円 | 27.9億円 | 143.2円 | +14.0% |
| 2025/03期 | 580億円 | 71.9億円 | 52.4億円 | 278.0円 | +7.4% |
2025/03期は売上高580億円・営業利益72億円と過去最高益を大幅更新しました。2022/03期はJR東日本の工事発注減により一時的に減収となりましたが、2023/03期以降は回復基調に転じ、2025/03期には営業利益率12.4%と高い収益性を実現しています。2026/03期は売上高570億円・営業利益62億円の予想で、高水準の利益を維持する見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上434億円(通期予想比76%)、営業利益52億円(同84%)、純利益40億円(同89%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建設事業 | 569億円 | 71.9億円 | 12.6% |
| 不動産事業等 | 11億円 | 0.7億円 | 6.4% |
建設事業が売上の98%以上を占める専業型の企業構造です。建設事業の営業利益率12.6%は建設業界でもトップクラスの収益性です。不動産事業は規模は小さいものの、学生向けマンション開発など新たな収益源の育成を進めています。JR東日本向け鉄道工事が売上の約7割を占め、安定した受注基盤が強みです。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 500億円 | — | 580億円 | +16.0% |
| 2024期 | 500億円 | — | 540億円 | +8.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画「変革2028」では、2028期に売上高600億円・営業利益50億円以上を目標に掲げています。2025/03期実績は営業利益72億円と初年度で目標を大幅に超過達成しました。受注高の増加と工事採算性の改善が想定以上に進捗しており、計画の前倒し達成が鮮明になっています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
4-12月期の経常利益が前年同期比11%増益で着地。売上高・各段階利益ともに業績予想を上回る好決算。
通期の業績予想を上方修正。受注高の増加と工事採算性の改善が寄与。
2024〜2028年度の中期経営計画「変革2028」を策定。非鉄道事業の拡大と生産性向上を推進。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
有利子負債ゼロの完全無借金経営を継続しており、自己資本比率は常に84〜90%という極めて健全な財務体質です。BPSも2021/03期の3,144円から2025/03期には3,818円へと着実に増加しており、1株当たりの企業価値が年々向上しています。 【3Q 2026/03期】総資産835億円、純資産733億円、自己資本比率79.7%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 113億円 | ▲39.8億円 | ▲5.1億円 | 72.9億円 |
| 2017/03期 | 16.5億円 | ▲17.8億円 | ▲5.5億円 | ▲1.3億円 |
| 2018/03期 | 44.8億円 | ▲20.4億円 | ▲5.4億円 | 24.4億円 |
| 2019/03期 | 58.9億円 | ▲17.4億円 | ▲7.2億円 | 41.6億円 |
| 2020/03期 | ▲10.2億円 | ▲34.6億円 | ▲8.0億円 | ▲44.8億円 |
| 2021/03期 | 29.5億円 | ▲38.6億円 | ▲8.0億円 | ▲9.1億円 |
| 2022/03期 | 105億円 | ▲23.2億円 | ▲9.5億円 | 81.5億円 |
| 2023/03期 | ▲4.0億円 | ▲61.1億円 | ▲19.5億円 | ▲65.2億円 |
| 2024/03期 | 53.7億円 | ▲22.7億円 | ▲11.7億円 | 31.1億円 |
| 2025/03期 | 59.8億円 | ▲38.0億円 | ▲28.4億円 | 21.8億円 |
営業キャッシュフローは2023/03期に一時的にマイナスとなりましたが、これは工事の進捗に伴う運転資金の変動によるものです。2024/03期以降は安定的にプラスを維持しています。無借金経営のため財務CFは配当支払いが中心であり、投資CFは設備投資や機材更新に充てられています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名中、女性は1名(9.0%)です。JR東日本系企業として安全管理と品質管理を重視したガバナンス体制を構築しています。平均勤続年数13.8年と定着率が高く、鉄道工事に必要な専門技術の継承が円滑に行われています。設備投資30.8億円は重機・機材の更新に充てられています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 808万円 | 1,004人 | - |
従業員の平均年収は808万円と、建設業界の中でも比較的高い水準です。平均年齢39.6歳と若く、平均勤続年数13.8年と定着率の高さが特徴です。技術力の蓄積を重視した人材育成方針が反映されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
5年間のTSRは173.6%と株価は着実に上昇していますが、TOPIX(226.6%)にはやや及ばないパフォーマンスとなっています。ただし、2025/03期の好決算を機に株価は急騰しており、直近1年のパフォーマンスではTOPIXを大幅に上回っています。今後の増配継続と業績成長がTSR改善の鍵です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 26円 | 15.9% |
| 2017/03期 | 26円 | 16.4% |
| 2018/03期 | 30円 | 13.8% |
| 2019/03期 | 34円 | 19.2% |
| 2020/03期 | 34円 | 26.8% |
| 2021/03期 | 37円 | 20.3% |
| 2022/03期 | 45円 | 35.2% |
| 2023/03期 | 50円 | 37.7% |
| 2024/03期 | 80円 | 55.9% |
| 2025/03期 | 130円 | 46.8% |
株主優待制度は設けていません。
配当金は2021/03期の37円から2025/03期には130円へと4期連続で増配し、約3.5倍に急増しています。配当性向は2024/03期に55.9%まで上昇しましたが、2025/03期には46.8%と適正水準に落ち着きました。無借金経営による財務余力を背景に、今後も積極的な株主還元が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 116.0万円 | 16.0万円 | 16.0% |
| 2022期 | 91.7万円 | ▲8.3万円 | -8.3% |
| 2023期 | 89.8万円 | ▲10.2万円 | -10.2% |
| 2024期 | 118.2万円 | 18.2万円 | 18.2% |
| 2025期 | 173.6万円 | 73.6万円 | 73.6% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは16.2倍と建設業界平均(15.4倍)とほぼ同水準です。一方、PBRは1.01倍と業界平均(1.2倍)を下回っており、無借金経営の財務力を考慮するとまだ割安感があります。配当利回り3.35%は業界平均を大きく上回り、高配当・好財務のディフェンシブ銘柄として位置づけられます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 51.3億円 | 17.7億円 | 34.6% |
| 2017/03期 | 46.9億円 | 14.3億円 | 30.4% |
| 2018/03期 | 63.5億円 | 18.8億円 | 29.7% |
| 2019/03期 | 53.3億円 | 17.0億円 | 31.9% |
| 2020/03期 | 44.0億円 | 18.0億円 | 40.9% |
| 2021/03期 | 54.3億円 | 17.1億円 | 31.4% |
| 2022/03期 | 33.3億円 | 7.3億円 | 22.0% |
| 2023/03期 | 38.8億円 | 12.4億円 | 31.9% |
| 2024/03期 | 41.0億円 | 13.1億円 | 31.9% |
| 2025/03期 | 76.0億円 | 23.6億円 | 31.1% |
税引前利益は2025/03期に76億円と過去最高を記録しました。実効税率は概ね30〜32%で安定しており、2022/03期の22.0%は税効果会計による一時的な低下です。2026/03期は62億円の税引前利益を見込んでいます。
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第一建設工業(株) まとめ
「JR東日本を支える鉄道建設のプロフェッショナル。線路から街づくりまで、東日本のインフラを守るスタンダード企業」
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