若築建設(株)1888
WAKACHIKU CONSTRUCTION CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
港を歩けば、防波堤や岸壁の多くに若築建設の技術が使われています。空港の滑走路拡張、洋上風力発電の基礎工事、さらには道路やトンネルの建設まで、私たちの生活インフラを支える仕事を担っています。北九州・若松港の築造から始まった歴史は、現在も全国の海と陸のインフラ整備に受け継がれています。
若築建設は1890年に若松港の築造を目的に創業し、130年超の歴史を持つ海上土木中堅企業です。港湾・空港・洋上風力など海上土木を得意とし、陸上土木・建築にも展開。2025/03期は売上高865億円、営業利益52億円。筆頭株主の麻生グループによるTOBが2026年3月に成立し、同社の連結子会社となりました。PER 14.7倍・PBR 1.12倍で、5期連続増配中の株主還元姿勢も注目されます。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都目黒区下目黒二丁目23番18号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
海上土木(港湾・空港・洋上風力)と陸上土木(道路・トンネル)の両輪。官公庁関連が多く、売上構成比約60%を占める最大セグメント。
マンション・オフィスビル・物流施設等の建築工事。民間需要の拡大を背景に受注が増加。売上構成比約36%。
不動産賃貸・管理等。高い利益率を確保する安定収益セグメント。売上構成比約4%。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.4% | 2.0% | - |
| 2022/03期 | 13.1% | 5.5% | - |
| 2023/03期 | 13.4% | 6.4% | - |
| 2024/03期 | 11.3% | 5.7% | 7.3% |
| 2025/03期 | 7.6% | 4.0% | 6.0% |
| 3Q 2026/03期 | 5.8%(累計) | 2.6%(累計) | 5.4% |
2022/03期〜2024/03期はROE 10%超・営業利益率7%台と建設業としては高い収益性を維持しました。2025/03期はROE 7.4%に低下しましたが、2026/03期は上方修正もあり、収益性の回復が見込まれます。自己資本比率の向上と利益率改善の両立が進んでいます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 898億円 | — | 18.1億円 | 142.1円 | — |
| 2022/03期 | 892億円 | — | 47.4億円 | 371.5円 | -0.7% |
| 2023/03期 | 840億円 | — | 54.4億円 | 426.8円 | -5.8% |
| 2024/03期 | 949億円 | 69.8億円 | 50.9億円 | 399.3円 | +13.0% |
| 2025/03期 | 865億円 | 52.2億円 | 36.9億円 | 290.0円 | -8.9% |
2022/03期〜2024/03期にかけて営業利益62〜70億円と高水準を維持しましたが、2025/03期は工事進捗の端境期で52億円に減少。2026/03期は売上高1,006億円・営業利益63.5億円と増収増益への回帰を見込み、3月には業績予想を上方修正しています。麻生グループとの資本業務提携により、さらなる成長が期待されます。 【3Q 2026/03期実績】売上751億円(通期予想比75%)、営業利益41億円(同71%)、純利益26億円(同70%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 522億円 | 38.5億円 | 7.4% |
| 建築事業 | 312億円 | 12.8億円 | 4.1% |
| 不動産事業等 | 31億円 | 3.2億円 | 10.3% |
土木事業が売上の約60%を占める最大セグメントで、特に海上土木は業界屈指の実績を誇ります。建築事業(約36%)は民間需要の拡大で成長中。不動産事業等は規模は小さいものの利益率10%超の安定収益源として機能しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 988億円 | — | 865億円 | -12.4% |
| 2024期 | 980億円 | — | 949億円 | -3.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画では受注高1,000億円・営業利益50億円以上を目標に掲げ、2024期に受注高1,000億円を達成。営業利益も2024期に69.8億円と大幅に超過達成しました。ただし2025期はROE 7.4%と目標の9.0%を下回り、最終年度の2026期での回復が課題です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
麻生グループによるTOBが成立し、若築建設は麻生の連結子会社に。買付価格は1株4,455円。
2026/03期の営業利益を63.5億円に上方修正。配当も1円増配の132円に。
4-12月期の経常利益が前年同期比34%増益。民間受注の拡大が寄与。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
自己資本比率は35.7%から52.6%へと着実に改善しており、財務基盤の強化が顕著です。2024/03期以降に有利子負債が増加していますが、これはSEP船(洋上風力発電用自己昇降式作業台船)建造などの成長投資に伴う戦略的借入です。BPSも5年間で約1.5倍に成長しています。 【3Q 2026/03期】総資産1096億円、純資産515億円、自己資本比率41.1%、有利子負債209億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | ▲53.1億円 | ▲6.5億円 | 49.9億円 | ▲59.6億円 |
| 2022/03期 | 160億円 | ▲14.8億円 | ▲127億円 | 146億円 |
| 2023/03期 | 151億円 | ▲13.3億円 | ▲29.7億円 | 138億円 |
| 2024/03期 | ▲39.6億円 | ▲36.1億円 | ▲13.8億円 | ▲75.7億円 |
| 2025/03期 | ▲102億円 | ▲18.5億円 | 64.0億円 | ▲121億円 |
建設業は工事代金の入金タイミングにより営業CFが大きく変動する特性があります。2022/03期・2023/03期は大幅なプラスとなりましたが、2024/03期以降はマイナスに転じています。2025/03期の営業CF▲102億円は大型工事の進行に伴う運転資金増加が主因で、工事完成後の回収が見込まれます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役12名中、女性は1名(8.3%)と女性登用は業界平均並みです。連結子会社3社とコンパクトなグループ構成で、平均勤続年数18.5年は技術者の定着率の高さを示しています。設備投資8.2億円はSEP船建造等の成長投資を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 912万円 | 854人 | - |
平均年収912万円は建設業界の中でも高水準です。平均年齢44.7歳・平均勤続年数18.5年と定着率が高く、専門性の高い海上土木技術者の育成・確保に注力しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
若築建設のTSRは5年間で353.4%と、TOPIXの188.3%を大幅に上回るパフォーマンスを記録しています。2023期に335%まで急上昇した後も高水準を維持。麻生グループのTOBにより株価の下支えが効いており、長期投資家に大きなリターンをもたらしています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 3円 | 19.2% |
| 2017/03期 | 4円 | 21.4% |
| 2018/03期 | 47円 | 21.6% |
| 2019/03期 | 55円 | 22.2% |
| 2020/03期 | 60円 | 26.0% |
| 2021/03期 | 55円 | 38.7% |
| 2022/03期 | 80円 | 21.5% |
| 2023/03期 | 100円 | 23.4% |
| 2024/03期 | 120円 | 30.1% |
| 2025/03期 | 126円 | 43.5% |
株主優待制度はありません。
配当は5期連続増配を継続し、2026/03期は1株132円(予想)を計画。DOE 3.6%を基準とした還元方針を掲げ、配当性向は45%前後まで引き上げています。麻生グループの子会社化後も、安定配当方針の継続が表明されており、配当利回り3%超と建設業としては高水準です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 118.0万円 | 18.0万円 | 18.0% |
| 2022期 | 172.6万円 | 72.6万円 | 72.6% |
| 2023期 | 335.1万円 | 235.1万円 | 235.1% |
| 2024期 | 327.3万円 | 227.3万円 | 227.3% |
| 2025期 | 353.4万円 | 253.4万円 | 253.4% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 14.7倍は建設業界平均(約12.5倍)をやや上回りますが、麻生グループのTOBプレミアムが反映された水準です。配当利回り3.09%は業界平均を上回り、信用倍率5.35倍と買い残が優勢な状況が続いています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 30.1億円 | 12.0億円 | 39.8% |
| 2022/03期 | 67.8億円 | 20.4億円 | 30.2% |
| 2023/03期 | 65.5億円 | 11.0億円 | 16.9% |
| 2024/03期 | 77.0億円 | 26.1億円 | 33.9% |
| 2025/03期 | 52.3億円 | 15.4億円 | 29.4% |
税引前利益は2024/03期に77億円とピークを迎え、2025/03期は52億円に減少。実効税率は2023/03期の16.9%が特異的に低く、繰延税金資産の計上や税務上の一時差異が影響しています。2026/03期は通常水準の35.7%を想定しています。
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