若築建設(株)
WAKACHIKU CONSTRUCTION CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月24日
海を拓き、陸を築く。130年超の歴史で日本のインフラを支える海上土木のパイオニア
海と陸の未来を築く
この会社ってなに?
港を歩けば、防波堤や岸壁の多くに若築建設の技術が使われています。空港の滑走路拡張、洋上風力発電の基礎工事、さらには道路やトンネルの建設まで、私たちの生活インフラを支える仕事を担っています。北九州・若松港の築造から始まった歴史は、現在も全国の海と陸のインフラ整備に受け継がれています。
若築建設は1890年に若松港の築造を目的に創業し、130年超の歴史を持つ海上土木中堅企業です。港湾・空港・洋上風力など海上土木を得意とし、陸上土木・建築にも展開。FY2025/3は売上高865億円、営業利益52億円。筆頭株主の麻生グループによるTOBが2026年3月に成立し、同社の連結子会社となりました。PER 14.7倍・PBR 1.12倍で、5期連続増配中の株主還元姿勢も注目されます。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都目黒区下目黒二丁目23番18号
- 公式
- www.wakachiku.co.jp
社長プロフィール
若築建設は1890年の創業以来、海上土木のパイオニアとして日本のインフラ整備に貢献してまいりました。これからも洋上風力発電や港湾整備など、海と陸の未来を築く挑戦を続けてまいります。
この会社のストーリー
北九州・若松港の築造・運営を目的として設立。石炭輸出の拠点港として日本の近代化を支えた。
東京証券取引所に株式を上場。全国規模での事業展開を加速させた。
海上土木のパイオニアとして100年の歴史を刻む。陸上土木・建築分野への多角化も進展。
自己昇降式作業台船「HASTY-W」の建造計画を発表。再生可能エネルギー分野への新たな挑戦を開始。
受注高1,000億円を達成。グループの成長と社会課題解決の両立を目指す3カ年計画をスタート。
麻生グループによるTOBが成立。資本業務提携により、さらなる成長と企業価値向上を目指す新章が始まる。
注目ポイント
1890年の創業以来、港湾・空港・洋上風力など海上土木で業界屈指の実績を誇ります。130年超の歴史に裏打ちされた技術力が最大の強みです。
DOE 3.6%を基準に5期連続増配を実現。配当利回り3%超と建設業としては高水準で、安定した株主還元が魅力です。
SEP船の建造や洋上風力発電の基礎工事など、再生可能エネルギー分野への積極投資を推進。国の脱炭素政策の追い風を受ける成長テーマです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 3円 | 19.2% |
| FY2017/3 | 4円 | 21.4% |
| FY2018/3 | 47円 | 21.6% |
| FY2019/3 | 55円 | 22.2% |
| FY2020/3 | 60円 | 26.0% |
| FY2021/3 | 55円 | 38.7% |
| FY2022/3 | 80円 | 21.5% |
| FY2023/3 | 100円 | 23.4% |
| FY2024/3 | 120円 | 30.1% |
| FY2025/3 | 126円 | 43.5% |
株主優待制度はありません。
配当は5期連続増配を継続し、FY2026/3は1株132円(予想)を計画。DOE 3.6%を基準とした還元方針を掲げ、配当性向は45%前後まで引き上げています。麻生グループの子会社化後も、安定配当方針の継続が表明されており、配当利回り3%超と建設業としては高水準です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2022/3〜FY2024/3にかけて営業利益62〜70億円と高水準を維持しましたが、FY2025/3は工事進捗の端境期で52億円に減少。FY2026/3は売上高1,006億円・営業利益63.5億円と増収増益への回帰を見込み、3月には業績予想を上方修正しています。麻生グループとの資本業務提携により、さらなる成長が期待されます。
事業ごとの売上・利益
海上土木(港湾・空港・洋上風力)と陸上土木(道路・トンネル)の両輪。官公庁関連が多く、売上構成比約60%を占める最大セグメント。
マンション・オフィスビル・物流施設等の建築工事。民間需要の拡大を背景に受注が増加。売上構成比約36%。
不動産賃貸・管理等。高い利益率を確保する安定収益セグメント。売上構成比約4%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.7% | 2.0% | - |
| FY2022/3 | 13.6% | 5.8% | - |
| FY2023/3 | 13.9% | 6.2% | - |
| FY2024/3 | 11.7% | 5.6% | 7.3% |
| FY2025/3 | 7.8% | 4.0% | 6.0% |
FY2022/3〜FY2024/3はROE 10%超・営業利益率7%台と建設業としては高い収益性を維持しました。FY2025/3はROE 7.4%に低下しましたが、FY2026/3は上方修正もあり、収益性の回復が見込まれます。自己資本比率の向上と利益率改善の両立が進んでいます。
財務は安全?
自己資本比率は35.7%から52.6%へと着実に改善しており、財務基盤の強化が顕著です。FY2024/3以降に有利子負債が増加していますが、これはSEP船(洋上風力発電用自己昇降式作業台船)建造などの成長投資に伴う戦略的借入です。BPSも5年間で約1.5倍に成長しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -53.1億円 | -6.5億円 | 49.9億円 | -59.6億円 |
| FY2022/3 | 160億円 | -14.8億円 | -127億円 | 146億円 |
| FY2023/3 | 151億円 | -13.3億円 | -29.7億円 | 138億円 |
| FY2024/3 | -39.6億円 | -36.1億円 | -13.8億円 | -75.7億円 |
| FY2025/3 | -102億円 | -18.5億円 | 64.0億円 | -121億円 |
建設業は工事代金の入金タイミングにより営業CFが大きく変動する特性があります。FY2022/3・FY2023/3は大幅なプラスとなりましたが、FY2024/3以降はマイナスに転じています。FY2025/3の営業CF▲102億円は大型工事の進行に伴う運転資金増加が主因で、工事完成後の回収が見込まれます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 30.1億円 | 12.0億円 | 39.8% |
| FY2022/3 | 67.8億円 | 20.4億円 | 30.2% |
| FY2023/3 | 65.5億円 | 11.0億円 | 16.9% |
| FY2024/3 | 77.0億円 | 26.1億円 | 33.9% |
| FY2025/3 | 52.3億円 | 15.4億円 | 29.4% |
税引前利益はFY2024/3に77億円とピークを迎え、FY2025/3は52億円に減少。実効税率はFY2023/3の16.9%が特異的に低く、繰延税金資産の計上や税務上の一時差異が影響しています。FY2026/3は通常水準の35.7%を想定しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 912万円 | 854人 | - |
平均年収912万円は建設業界の中でも高水準です。平均年齢44.7歳・平均勤続年数18.5年と定着率が高く、専門性の高い海上土木技術者の育成・確保に注力しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
経営者・創業家が10.2%を保有するオーナー経営企業です。 金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は若築建設従業員持株会氏・麻生・若築建設協力会社持株会。
筆頭株主の麻生グループが38.73%を保有し、2026年3月のTOB成立により連結子会社化されました。協力会社持株会(8.07%)・従業員持株会(2.11%)・太平電業(2.26%)・石橋奨学会(1.61%)なども安定株主として機能しており、浮動株比率は約32%と低水準です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 522億円 | 38.5億円 | 7.4% |
| 建築事業 | 312億円 | 12.8億円 | 4.1% |
| 不動産事業等 | 31億円 | 3.2億円 | 10.3% |
土木事業が売上の約60%を占める最大セグメントで、特に海上土木は業界屈指の実績を誇ります。建築事業(約36%)は民間需要の拡大で成長中。不動産事業等は規模は小さいものの利益率10%超の安定収益源として機能しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役12名中、女性は1名(8.3%)と女性登用は業界平均並みです。連結子会社3社とコンパクトなグループ構成で、平均勤続年数18.5年は技術者の定着率の高さを示しています。設備投資8.2億円はSEP船建造等の成長投資を反映しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 988億円 | — | 865億円 | -12.4% |
| FY2024 | 980億円 | — | 949億円 | -3.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画では受注高1,000億円・営業利益50億円以上を目標に掲げ、FY2024に受注高1,000億円を達成。営業利益もFY2024に69.8億円と大幅に超過達成しました。ただしFY2025はROE 7.4%と目標の9.0%を下回り、最終年度のFY2026での回復が課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
若築建設のTSRは5年間で353.4%と、TOPIXの188.3%を大幅に上回るパフォーマンスを記録しています。FY2023に335%まで急上昇した後も高水準を維持。麻生グループのTOBにより株価の下支えが効いており、長期投資家に大きなリターンをもたらしています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 118.0万円 | +18.0万円 | 18.0% |
| FY2022 | 172.6万円 | +72.6万円 | 72.6% |
| FY2023 | 335.1万円 | +235.1万円 | 235.1% |
| FY2024 | 327.3万円 | +227.3万円 | 227.3% |
| FY2025 | 353.4万円 | +253.4万円 | 253.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 14.7倍は建設業界平均(約12.5倍)をやや上回りますが、麻生グループのTOBプレミアムが反映された水準です。配当利回り3.09%は業界平均を上回り、信用倍率5.35倍と買い残が優勢な状況が続いています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
麻生グループによるTOBが成立し、若築建設は麻生の連結子会社に。買付価格は1株4,455円。
FY2026/3の営業利益を63.5億円に上方修正。配当も1円増配の132円に。
4-12月期の経常利益が前年同期比34%増益。民間受注の拡大が寄与。
最新ニュース
若築建設(株) まとめ
ひとめ診断
「海を拓き、陸を築く。北九州発・130年超の歴史を持つ海上土木のパイオニア企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「建設業」に分類される他の企業
1940年創業の産業プラントエンジニアリングのパイオニア。特殊溶接技術で日本の重工業を支えるスタンダード企業
太陽光から蓄電池へ。再生可能エネルギーで地方創生を推進するグロース上場企業
北海道発、高気密・高断熱住宅のパイオニア。積水ハウスとの提携で新成長ステージへ
マンション建設トップシェアの老舗ゼネコン、ストック型ビジネスへの転換で安定収益基盤を構築中
信州発、建設×エンジニアリングの複合企業。AI・データセンター時代の地方インフラを支えるプライム企業
ビル空調の頭脳をつくる計装のプロ集団。アズビルと二人三脚で成長を続けるスタンダード市場の隠れた高収益企業
泥土加圧シールドと無人ケーソンで地下空間を切り拓く。麻生グループ傘下の土木大手
滋賀県地盤の総合建設会社。官公需の土木から民間建築へ軸足を移し、地中技術に定評あるスタンダード企業