長谷工コーポレーション
HASEKO Corporation
最終更新日: 2026年3月22日
マンションのすべてに、長谷工。 日本最大のマンション建設会社
マンション事業を通じて、住まう人の豊かな暮らしと社会の発展に貢献し続ける
この会社ってなに?
あなたの住んでいるマンションや、周辺にある大型マンションは長谷工が建てたものかもしれません。日本で供給される分譲マンションの約3割を長谷工が施工しており、マンション暮らしに深く関わっている会社です。建設だけでなく、管理・修繕・リフォーム・仲介まで一貫してサービスを提供する「マンションのトータルプロデューサー」として、住まいの一生に寄り添っています。
長谷工コーポレーションは分譲マンション施工で国内首位の実績を持つ建設会社です。FY2025/3期は売上高1兆1,773億円(前年比+7.6%)と過去最高を更新しましたが、マンション用地の評価損計上や子会社整理費用の影響で純利益は344億円にとどまりました。中期経営計画「HASEKO Evolution Plan」では、建設請負に加えマンション管理・修繕などストック型ビジネスの拡大を進めており、安定した収益構造への転換を図っています。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝二丁目32番1号
- 公式
- www.haseko.co.jp
社長プロフィール
マンションの企画・設計・施工から管理・修繕・リフォーム・売買仲介まで、マンションに関わるすべてのサービスをワンストップで提供し、住まう人の暮らしに寄り添い続けます。
この会社のストーリー
創業者・長谷川武彦が大阪で建築請負業を開始。戦前から住宅・建築の施工に取り組む。
分譲マンションの設計・施工を本格的に開始し、以降マンション建設で国内トップシェアを確立していく。
バブル崩壊後の不良債権処理で一時は経営危機に陥るも、事業再生を果たし業績回復を実現。
マンション管理・修繕・リフォーム事業を強化し、建設だけに頼らない安定収益基盤の構築を推進。
6か年の中期経営計画を通じて売上1.3兆円・ROE10%以上を目指し、マンションのトータルプロデューサーとしての地位を盤石にする。
注目ポイント
日本で供給される分譲マンションの約3割を長谷工が施工しており、圧倒的なスケールメリットと専門ノウハウが最大の強みです。
建てて終わりではなく、管理・修繕・リフォーム・仲介まで一貫して提供。住まいの一生に寄り添うビジネスモデルへ転換中です。
累進配当方針を掲げ安定的な株主還元を実施。株主優待ではマンションリフォーム割引など実用的なサービスを提供しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 15円 | 8.8% |
| FY2017/3 | 30円 | 15.3% |
| FY2018/3 | 50円 | 20.7% |
| FY2019/3 | 80円 | 27.2% |
| FY2020/3 | 70円 | 34.8% |
| FY2021/3 | 70円 | 41.5% |
| FY2022/3 | 80円 | 40.3% |
| FY2023/3 | 80円 | 37.0% |
| FY2024/3 | 85円 | 41.4% |
| FY2025/3 | 85円 | 67.4% |
| 必要株数 | 100株以上(約29万円) |
| 金額相当 | 利用内容により変動 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当金はFY2021/3の70円からFY2024/3の85円まで4期連続で増配を実現しています。FY2025/3期は純利益の減少により配当性向が67.4%に上昇しましたが、1株85円の配当を維持しました。中期経営計画では配当性向40%以上を目安とした累進配当方針を掲げており、株主還元への強い意志が見られます。株主優待ではグループ事業を活用した実用的な割引サービスを提供しています。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3の約8,094億円からFY2025/3の約1兆1,773億円まで5期連続で増収を達成しています。一方、FY2025/3期は営業利益847億円(前年比-1.2%)、純利益344億円(同-38.5%)と減益となりました。これはマンション用地の評価損や子会社整理に伴う特別損失が影響しています。FY2026/3期は売上高1兆2,300億円、営業利益920億円と回復が見込まれています。
事業ごとの売上・利益
マンション建設を中心とする施工事業。グループ売上の約63%を占める主力セグメント
マンション管理・修繕・リフォーム・仲介等のストック型ビジネス。安定収益源として拡大中
自社開発マンションの分譲・賃貸事業
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 14.1% | 5.1% | - |
| FY2022/3 | 13.1% | 5.0% | - |
| FY2023/3 | 12.5% | 5.0% | - |
| FY2024/3 | 12.1% | 4.1% | 7.8% |
| FY2025/3 | 9.0% | 2.5% | 7.2% |
ROEはFY2023/3期の13.1%をピークにFY2025/3期は6.5%まで低下しました。営業利益率も9.1%から7.2%へと緩やかに低下傾向にあり、マンション市場の競争激化や資材価格高騰が収益性を圧迫しています。中期経営計画ではROE10%以上を目標としており、ストック型ビジネスの利益率向上が回復のカギを握ります。
財務は安全?
総資産は5期間で約9,536億円から1兆3,652億円へと43%拡大しており、事業規模の成長を反映しています。自己資本比率は37〜41%台で安定推移しており、建設業としては堅実な財務体質です。FY2024/3期に有利子負債が約8,950億円に増加しましたが、FY2025/3期には7,750億円に圧縮されており、財務レバレッジの適切なコントロールが見て取れます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 319億円 | -358億円 | 668億円 | -39.0億円 |
| FY2022/3 | 654億円 | -316億円 | 157億円 | 338億円 |
| FY2023/3 | -519億円 | -554億円 | 508億円 | -1,074億円 |
| FY2024/3 | 1,150億円 | -398億円 | -7.5億円 | 752億円 |
| FY2025/3 | 39.2億円 | -325億円 | -205億円 | -286億円 |
キャッシュフローは年度によって大きく変動しています。FY2023/3期はマンション用地の大規模取得により営業CF・投資CFともにマイナスとなりましたが、FY2024/3期には営業CFが1,150億円と大幅に回復しました。FY2025/3期は再び営業CFが39億円に縮小しており、大型プロジェクトの着工・完工タイミングによる変動が大きいのが特徴です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 718億円 | 236億円 | 32.8% |
| FY2022/3 | 819億円 | 274億円 | 33.4% |
| FY2023/3 | 883億円 | 289億円 | 32.8% |
| FY2024/3 | 833億円 | 273億円 | 32.8% |
| FY2025/3 | 834億円 | 490億円 | 58.7% |
FY2021/3〜FY2024/3期までは実効税率32〜33%台で安定していましたが、FY2025/3期は58.7%と急上昇しました。これはマンション用地の評価損計上に伴い税務上の損金算入が制限されたこと等が要因です。FY2026/3期は40.2%とやや高止まりの見込みですが、正常化に向かう過程と考えられます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,058万円 | 8,307人 | - |
平均年収は約1,058万円と建設業界の中でも高水準です。マンション建設に特化した技術者の専門性が高く評価されており、1,000万円超の高年収企業に位置付けられます。従業員の平均年齢は40.3歳と比較的若い構成で、技術力の継承と組織の活力維持に注力しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はりそな銀行・長谷工グループ従業員持株会・住友不動産。
筆頭株主にはシンガポール系のいちごトラスト(約19.7%)が位置しており、アクティビスト投資家として株主還元の強化を促す存在です。信託口2社で合計約24.6%を保有し、機関投資家による保有割合が高い構成となっています。りそな銀行が約4.5%、住友不動産が約3.6%を保有するなど、取引先との安定的な関係も維持しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建設関連事業 | 7,420億円 | 560億円 | 7.5% |
| サービス関連事業 | 3,850億円 | 245億円 | 6.4% |
| 不動産関連事業 | 503億円 | 42億円 | 8.3% |
長谷工グループはマンション建設を核としつつ、管理・修繕・リフォームまでワンストップで提供するビジネスモデルを構築しています。建設関連事業が売上の約63%を占め、サービス関連事業が約33%、不動産関連事業が約4%という構成です。事業リスクとしてはマンション市場の需要動向や資材価格の変動が大きく、主要顧客であるデベロッパー各社の発注方針にも左右されやすい特性があります。
この会社のガバナンスは?
取締役会は男性15名・女性2名の計17名で構成され、女性比率は11.8%です。連結子会社67社を擁する大規模グループであり、監査報酬は年間約2億500万円を計上しています。設備投資額209億円は主にマンション建設事業の施工設備に充てられており、平均勤続年数15.6年の安定した従業員基盤がグループの技術力を支えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1兆1,500億円 | 1兆1,770億円 | 1兆1,773億円 | +2.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 830億円 | 845億円 | 847億円 | +2.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画「HASEKO Evolution Plan」は2031年3月期を最終年度とする6か年計画で、売上高1.3兆円・営業利益1,100億円・ROE10%以上を目指しています。FY2025/3の実績は売上高の進捗率が高い一方、利益面では一時費用が重荷となり目標値との差が残ります。建設請負に加えてマンション管理・リフォームなどストック型ビジネスの拡大が中計達成の鍵を握っています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年間の累積TSR(株主総利回り)は204.4%と投資元本が約2倍に成長しました。ただし、同期間のTOPIXリターン213.4%をやや下回っており、市場全体に対してはわずかにアンダーパフォームしています。マンション市場特有の需給サイクルの影響を受けつつも、配当を含めた安定的なリターンを提供している銘柄と言えます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 139.9万円 | +39.9万円 | 39.9% |
| FY2022 | 134.6万円 | +34.6万円 | 34.6% |
| FY2023 | 152.9万円 | +52.9万円 | 52.9% |
| FY2024 | 191.1万円 | +91.1万円 | 91.1% |
| FY2025 | 204.4万円 | +104.4万円 | 104.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは14.6倍と建設業平均(15.4倍)とほぼ同水準であり、利益成長に対して割高感はないバリュエーションです。一方PBRは1.51倍と業界平均(1.0倍前後)を上回っており、ストック型ビジネスの成長期待が一定程度織り込まれています。信用倍率は4.94倍とやや買い方向に偏っており、需給面では注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期累計の売上高は8,931億円(前年同期比+6.7%)、営業利益は638億円(同+11.1%)と好調に推移。通期見通しの達成に向け順調な進捗を示した。
第2四半期決算にて通期経常利益予想を6%上方修正。マンション建設事業の堅調な推移が寄与した。
中大規模木造・戸建住宅分譲事業を再編し、中間持株会社「長谷工ホームHD」を設立。グループ事業の整理・効率化を推進。
中部地区で戸建て住宅を手掛けるウッドフレンズに対してTOBを実施し、事業領域の拡大と商材の多角化を推進。
室内整理片付け・リユース事業を手掛けるエコアースと資本業務提携。マンション管理の付加価値サービスを拡充。
最新ニュース
長谷工コーポレーション まとめ
ひとめ診断
マンション建設トップシェアの老舗ゼネコン、ストック型ビジネスへの転換で安定収益基盤を構築中
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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