大豊建設(株)
DAIHO CORPORATION
最終更新日: 2026年3月24日
地下から日本を支える。シールド&ケーソン技術で、見えないインフラを造る総合建設会社
技術の力で安全で豊かな社会の実現に貢献する
この会社ってなに?
街の地下を走る地下鉄のトンネル、豪雨から街を守る地下貯留施設、上下水道のインフラ。これらの「見えないけれど暮らしを支える」構造物を造っているのが大豊建設です。東京外環道や首都高速の地下トンネル工事にも携わり、私たちの安全な日常を地下から支えています。また、オフィスビルやマンションなどの建築工事も手がけ、街づくりにも貢献しています。
大豊建設は1949年設立の総合建設会社で、泥土加圧シールド工法と無人ケーソン工法の2大独自技術を武器に、大型土木工事に強みを持ちます。2022年に麻生グループの連結子会社となり経営基盤を強化。FY2025/3は売上高1,434億円・営業利益55億円とV字回復を達成し、FY2026/3は売上高1,386億円・営業利益63億円を予想しています。2025年4月に1株→5株の株式分割を実施し、投資しやすい価格帯となりました。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区新川一丁目24番4号
- 公式
- www.daiho.co.jp
社長プロフィール
大豊建設は、シールド工法と無人ケーソン工法という独自技術を核に、社会インフラの構築を通じて安全で豊かな暮らしの実現に貢献してまいります。麻生グループとの連携を強化し、新たな価値創造に挑戦し続けます。
この会社のストーリー
戦後復興期に大豊建設株式会社として設立。社会インフラの再建に向けた土木建設事業をスタートした。
東京証券取引所第一部に上場。資金調達力を強化し、大型土木工事への参入を加速させた。
泥土加圧シールド工法を独自に開発・確立。地下鉄トンネルや上下水道の建設で圧倒的な競争力を獲得した。
ニューマチックケーソン工法を無人化。安全性と生産性を両立させた革新的技術として業界をリードした。
㈱麻生との資本業務提携を実施。旧村上ファンド系株主との対立を経て、麻生グループの傘下入りで経営基盤を安定化させた。
1株→5株の株式分割を実施し、投資しやすい価格帯に。QUOカードの株主優待も新設し、個人投資家への還元を強化した。
注目ポイント
泥土加圧シールド工法と無人ケーソン工法の2つの独自技術を保有。大型地下インフラ工事で他社が真似できない技術的優位性を誇ります。
配当利回り4.22%に加え、年2回のQUOカード優待(年間2,000円〜)を新設。配当+優待利回り5%超が期待できる高還元銘柄です。
麻生太郎氏の一族が経営する㈱麻生が過半数を保有する親会社。グループの信用力と案件紹介により、経営基盤の安定性と成長機会の両方を確保しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 5円 | 7.4% |
| FY2017/3 | 9円 | 11.0% |
| FY2018/3 | 15円 | 16.4% |
| FY2019/3 | 75円 | 21.0% |
| FY2020/3 | 100円 | 25.3% |
| FY2021/3 | 110円 | 30.4% |
| FY2022/3 | 243円 | 70.2% |
| FY2023/3 | 230円 | 139.0% |
| FY2024/3 | 27円 | 0.4% |
| 必要株数 | 100株以上(約8万円) |
| 金額相当 | 2,000円〜4,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
| 長期特典 | 1年以上継続保有で増額 |
FY2022〜23/3は自社株TOBに伴う特別配当等で高額配当となりましたが、FY2024/3は赤字により27円に急減。FY2025/3は147円(分割前ベース)へ回復し、FY2026/3は分割後34円(分割前換算170円相当)を予想しています。配当利回り4.22%は建設業界でも高水準です。加えて2025年からQUOカードの株主優待を新設し、配当+優待利回り5%超が期待できます。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2024/3は資材価格高騰や工事採算悪化により営業利益が4.7億円まで急減し、最終赤字20億円を計上しました。しかしFY2025/3にはコスト管理の徹底と工事採算の改善により営業利益55億円へとV字回復。FY2026/3は売上高は微減ながら営業利益63億円と増益を予想しており、収益力の回復基調が鮮明です。なお、2025年4月に1:5の株式分割を実施しており、EPSは分割後ベースで表示されています。
事業ごとの売上・利益
シールド工法・ケーソン工法を駆使した大型土木工事が主力。地下鉄・道路トンネル・上下水道・地下貯留施設等のインフラ建設を手がける。売上構成比約53%。
オフィスビル・マンション・商業施設等の建築工事。麻生グループとの協業案件も増加中。売上構成比約42%。
不動産賃貸・開発事業および関連サービス。中期経営計画で新領域事業として強化中。売上構成比約5%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.6% | 3.7% | - |
| FY2022/3 | 17.2% | 3.5% | - |
| FY2023/3 | 2.3% | 1.7% | - |
| FY2024/3 | -3.2% | -1.3% | 0.3% |
| FY2025/3 | 5.1% | 2.5% | 3.9% |
営業利益率はFY2021〜22/3に5.6〜5.7%と高水準を維持していましたが、FY2024/3には資材高騰の影響で0.3%まで急落しました。FY2025/3には3.9%まで回復し、中期経営計画では4.2%を目標に掲げています。ROEもFY2024/3の-3.0%からFY2025/3に5.4%へ改善しており、収益性は回復途上にあります。
財務は安全?
自己資本比率は40〜48%と建設業としては比較的健全な水準を維持しています。FY2024/3に赤字計上で純資産が減少し、有利子負債も316億円発生しましたが、FY2025/3には自己資本比率47.7%まで改善し、有利子負債も135億円に圧縮。実質的に無借金経営に近い財務体質を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -43.6億円 | -88.9億円 | 111億円 | -132億円 |
| FY2022/3 | 55.4億円 | -21.9億円 | -120億円 | 33.4億円 |
| FY2023/3 | 129億円 | 7.6億円 | -54.3億円 | 136億円 |
| FY2024/3 | -115億円 | -10.0億円 | 17.3億円 | -125億円 |
| FY2025/3 | 118億円 | -8.8億円 | -66.2億円 | 109億円 |
建設業の特性上、工事代金の入金時期により営業キャッシュフローは年度ごとに大きく変動します。FY2024/3は工事立替金の増加等で営業CFが-115億円と大幅マイナスでしたが、FY2025/3には+118億円と大幅改善しました。FCFも109億円のプラスに転じ、キャッシュ創出力の回復を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 94.2億円 | 31.6億円 | 33.5% |
| FY2022/3 | 93.2億円 | 33.3億円 | 35.7% |
| FY2023/3 | 50.5億円 | 21.4億円 | 42.3% |
| FY2024/3 | 12.6億円 | 33.3億円 | 264.6% |
| FY2025/3 | 52.0億円 | 15.1億円 | 29.1% |
FY2024/3は税引前利益12.6億円に対し税負担33.3億円と実効税率264.6%という異常値を記録しました。これは繰延税金資産の取崩しや特別損失の影響によるものです。FY2025/3には実効税率23.8%と正常化し、FY2026/3は33%前後の標準的な水準を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 765万円 | 1,694人 | - |
従業員の平均年収は765万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢45.1歳、平均勤続年数19.4年と定着率が高く、技術力の蓄積に寄与しています。単体従業員1,054名に対し連結では1,694名と、グループ全体で約1,700名の体制を構築しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は麻生・南青山不動産・シティインデックスイレブンス。
筆頭株主の㈱麻生が50.17%を保有する親会社であり、2022年の資本業務提携により連結子会社化されました。南青山不動産(9.23%)とシティインデックスイレブンス(9.11%)は旧村上ファンド系の投資会社です。事業法人の持株比率が74%と圧倒的に高く、従業員持株会(1.08%)と安全協力会(0.64%)も安定株主として経営基盤を支えています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 754億円 | 36億円 | 4.8% |
| 建築事業 | 609億円 | 15億円 | 2.5% |
| 不動産・その他 | 71億円 | 5億円 | 7.0% |
土木事業が売上の約53%を占める主力セグメントで、シールド工法と無人ケーソン工法という独自技術が競争力の源泉です。建築事業(42%)は麻生グループ入り後に協業案件が増加しています。不動産・その他(5%)は利益率が高く、中計で新領域事業として注力する成長分野に位置付けられています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役17名中、女性が2名(11.8%)を占めています。麻生グループの連結子会社として、親会社との連携によるガバナンス強化を推進。平均勤続年数19.4年と業界でもトップクラスの定着率を誇り、シールド・ケーソン技術の継承に貢献しています。2026年4月には益田浩史氏が新社長に就任予定です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,450億円 | — | 1,434億円 | -1.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 58億円 | — | 5億円 | -92.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画(2023-27年度)のアジャスト版では、FY2028/3に売上高1,600億円・営業利益67億円・ROE 7%を目標に掲げています。「人的資本経営の強化」と「事業構造の変革」を基本方針とし、不動産開発など新領域事業への展開も推進中。FY2024/3の業績低迷からの回復が順調に進んでおり、利益面での目標達成可能性が高まっています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
大豊建設のTSRは5年間で189.4%と堅調ですが、TOPIX(213.4%)をやや下回るパフォーマンスとなっています。FY2022にTOB関連で一時215.7%まで上昇しましたが、FY2024/3の業績悪化で後退。業績回復と増配継続により、今後のTSR改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 176.0万円 | +76.0万円 | 76.0% |
| FY2022 | 215.7万円 | +115.7万円 | 115.7% |
| FY2023 | 188.3万円 | +88.3万円 | 88.3% |
| FY2024 | 177.8万円 | +77.8万円 | 77.8% |
| FY2025 | 189.4万円 | +89.4万円 | 89.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは16.9倍と建設業界平均(14.6倍)をやや上回りますが、これは業績回復途上のため利益水準が中計目標に未到達であることが要因です。PBRは1.00倍と解散価値並み。配当利回り4.22%は業界平均3.0%を大きく上回る高配当銘柄です。信用倍率2.08倍は需給面でやや買い超過の状態です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
益田浩史氏が4月1日付で新社長に就任予定。森下覚恵社長は退任し、経営体制を刷新。
FY2026/3 Q3決算で経常利益56.4%増。通期業績予想を下方修正も配当は2円増額。
富士ピー・エスとの業務提携を発表。橋梁工事等での技術融合と受注機会拡大を目指す。
最新ニュース
大豊建設(株) まとめ
ひとめ診断
「泥土加圧シールドと無人ケーソンで地下空間を切り拓く。麻生グループ傘下の土木大手」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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