東亜建設工業(株)1885
TOA CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
普段何気なく利用している港の岸壁や防波堤、空港の滑走路、さらには海底トンネルや人工島。これらの多くに東亜建設工業の技術が使われています。羽田空港D滑走路の建設にも参画した実績があり、災害復旧や海岸保全でも活躍。最近では洋上風力発電の基礎工事にも進出しており、日本のエネルギー転換を支えるインフラ企業です。
東亜建設工業は1908年(明治41年)に鶴見埋立組として創業し、港湾・海洋土木を中核に陸上土木・建築・海外事業を展開する総合建設会社です。2025年3月期は売上高3,305億円(前年比+16.4%)、営業利益206億円と3期連続で過去最高益を更新。2024年3月期に株式4分割を実施し、個人投資家の参入が容易になりました。PER 19.8倍・PBR 2.33倍と市場評価が高まっており、防災・インフラ老朽化対策・洋上風力など成長テーマを多く抱えるマリコンの雄です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー31階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
港湾・海洋土木を中核とする土木事業。防波堤・岸壁・海底トンネルなどの海上土木に強みを持つ。国交省港湾局が主要顧客で、防災・減災需要が追い風。売上構成比約43%を占める最大セグメント。
マンション・オフィスビル・物流施設などの建築工事を手がける。首都圏を中心に再開発案件や物流施設の建設需要を取り込んでいる。売上構成比約31%。
東南アジア・中東・アフリカを中心に港湾・空港建設のODA案件を受注。アンゴラ・ナミベ湾の港湾建設など大型プロジェクトを推進中。売上構成比約26%。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.0% | 3.4% | - |
| 2022/03期 | 9.1% | 3.5% | - |
| 2023/03期 | 5.5% | 2.2% | - |
| 2024/03期 | 11.3% | 4.2% | 6.1% |
| 2025/03期 | 14.6% | 5.2% | 6.2% |
| 3Q 2026/03期 | 14.8%(累計) | 4.8%(累計) | 7.7% |
営業利益率は2023/03期の3.1%を底に2025/03期には6.2%まで改善し、建設業界の中でも高水準の収益性を実現しています。ROEは2025/03期に13.8%と大幅に向上しており、資本効率の改善が顕著です。海洋土木の専門性による競争優位と、適切な価格転嫁が収益改善の主因です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,897億円 | — | 68.6億円 | 87.7円 | — |
| 2022/03期 | 2,198億円 | — | 73.8億円 | 95.7円 | +15.9% |
| 2023/03期 | 2,136億円 | 65.5億円 | 48.4億円 | 56.1円 | -2.8% |
| 2024/03期 | 2,839億円 | 172億円 | 105億円 | 127.7円 | +32.9% |
| 2025/03期 | 3,305億円 | 206億円 | 149億円 | 187.9円 | +16.4% |
東亜建設工業の業績は、2024/03期から2025/03期にかけて売上高・営業利益ともに過去最高を3期連続で更新しています。海洋土木の旺盛な需要と海外事業の好調が牽引しました。2023/03期は資材価格高騰の影響で一時的に減益となりましたが、2024/03期以降は価格転嫁が進み大幅増益に転じています。2026/03期は売上高3,350億円を予想し、高水準の業績維持が見込まれています。なお2024/03期に1→4の株式分割を実施したため、EPSは分割後ベースで表示しています。 【3Q 2026/03期実績】売上2567億円(通期予想比77%)、営業利益198億円(同110%)、純利益143億円(同114%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 国内土木事業 | 1,424億円 | 126億円 | 8.8% |
| 国内建築事業 | 1,024億円 | 52億円 | 5.1% |
| 海外事業 | 857億円 | 38億円 | 4.4% |
国内土木事業が売上の43%・利益の58%を占める最大セグメントで、営業利益率8.8%と高い収益性を誇ります。国内建築事業(31%)は安定収益を確保し、海外事業(26%)がODA案件を中心に成長を牽引しています。港湾土木の専門性を活かした高い参入障壁と安定した受注基盤が東亜建設工業の強みです。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,000億円 | — | 3,305億円 | +10.2% |
| 2024期 | 2,530億円 | — | 2,839億円 | +12.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
東亜建設工業の前中計<2023-2025>は売上高・営業利益・ROEすべてで目標を大幅に超過達成しました。特に営業利益は目標100億円に対し206億円と2倍以上を達成しています。2026年3月に新中計<2026-2028>を策定し、さらなる成長に向けた新たなステージに入っています。業績予想の精度も高く、期初予想を上回る上方修正が常態化しています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
中期経営計画<2026-2028>「社会の要請に応える人材と事業の成長」を策定。前中計を大幅に上回る実績を基盤に新たな成長戦略を発表。
2026/03期の業績予想を上方修正し、配当も増額。経常利益は一転5%増益で過去最高を更新する見通し。
フジトランスとの藻場造成事業コラボレーションを発表。海洋環境保全への取り組みを強化。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
総資産は2021/03期の約2,042億円から2025/03期には約2,989億円へ拡大し、事業規模の急成長を反映しています。2024/03期から有利子負債が大幅に増加していますが、これは大型工事の受注増に伴う資金需要によるもので、自己資本比率は35〜40%台で安定的に推移しています。なおBPSは2024/03期の株式4分割により分割後ベースとなっています。 【3Q 2026/03期】総資産3007億円、純資産1106億円、自己資本比率32.3%、有利子負債450億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 14.7億円 | ▲47.3億円 | ▲82.5億円 | ▲32.6億円 |
| 2022/03期 | ▲26.7億円 | ▲23.9億円 | 45.5億円 | ▲50.6億円 |
| 2023/03期 | ▲139億円 | ▲25.8億円 | 127億円 | ▲165億円 |
| 2024/03期 | 394億円 | ▲26.4億円 | ▲84.9億円 | 367億円 |
| 2025/03期 | ▲143億円 | 9,300万円 | ▲12.5億円 | ▲142億円 |
営業キャッシュフローは年度によって大きく変動しており、建設業特有の工事進行・完成に伴う運転資金の変動が影響しています。2024/03期には393億円の大幅な営業CFを計上しましたが、2025/03期は大型工事の進行に伴い再びマイナスに転じました。建設業では工事代金の回収タイミングにより営業CFが変動しやすい点に留意が必要です。
この会社のガバナンスは?
取締役12名中、女性が2名(16.7%)を占めており、社外取締役も含むバランスの取れた構成です。10社の連結子会社を統括し、平均勤続年数18.3年と定着率の高い組織を維持しています。資本的支出は15億円と設備投資にも継続的に取り組んでいます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 975万円 | 2,052人 | - |
従業員の平均年収は975万円と、建設業界の中でも高水準の給与水準を誇ります。平均年齢44歳・平均勤続年数18.3年と定着率が高く、海洋土木という専門性の高い技術を長期にわたり蓄積する人材育成が行われています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
東亜建設工業のTSRは5年間で409.4%と、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしています。特に2024期以降の株価急騰が顕著で、業績の大幅改善と株式分割による投資しやすさの向上が寄与しました。マリコン需要の構造的な拡大と高い利益成長が市場に評価されています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 4円 | 13.8% |
| 2017/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2018/03期 | 20円 | 23.9% |
| 2019/03期 | 30円 | 20.4% |
| 2020/03期 | 50円 | 20.4% |
| 2021/03期 | 80円 | 22.8% |
| 2022/03期 | 90円 | 23.5% |
| 2023/03期 | 90円 | 40.1% |
| 2024/03期 | 160円 | 125.3% |
| 2025/03期 | 76円 | 40.4% |
株主優待制度はありません。
2024/03期には記念配当を含む1株160円(分割前換算)の大幅配当を実施しましたが、2025/03期は株式4分割後のベースで1株76円となりました。2026/03期は1株92円への増配(予想)を計画しており、配当性向40%以上を目安とする方針のもと、業績成長に連動した株主還元の強化が期待されます。配当利回りは2.94%と建設業界では標準的な水準です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 174.5万円 | 74.5万円 | 74.5% |
| 2022期 | 184.6万円 | 84.6万円 | 84.6% |
| 2023期 | 201.8万円 | 101.8万円 | 101.8% |
| 2024期 | 366.5万円 | 266.5万円 | 266.5% |
| 2025期 | 409.4万円 | 309.4万円 | 309.4% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
東亜建設工業の株価指標は、PER 19.8倍・PBR 2.33倍と建設業界平均を上回る水準にあり、市場からの成長期待の高さを反映しています。信用倍率は14.60倍と買い残が多く、個人投資家の注目度が高い状況です。配当利回り2.94%は業界平均を上回っています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 92.5億円 | 23.9億円 | 25.8% |
| 2022/03期 | 101億円 | 27.5億円 | 27.2% |
| 2023/03期 | 66.1億円 | 17.8億円 | 26.9% |
| 2024/03期 | 166億円 | 61.1億円 | 36.8% |
| 2025/03期 | 201億円 | 51.6億円 | 25.7% |
税引前利益は2025/03期に201億円と過去最高を記録しました。実効税率は2024/03期に36.8%と高めでしたが、2025/03期には25.7%に低下しています。海外事業の利益構成や一時的な税務調整が税率変動の主因です。
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「海から国土を築く。1908年創業の海洋土木のパイオニア、マリコン大手のプライム企業」
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