(株)熊谷組
Kumagai Gumi Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月24日
1898年創業の老舗ゼネコン。住友林業と手を組み、木と技術で未来の街をつくる
品質第一主義・徹底的お客さま指向を掲げ、常に変革を続ける企業集団
この会社ってなに?
トンネルや橋、マンション、オフィスビルなど、街で目にする多くの建物や構造物に熊谷組が関わっています。東京湾アクアラインや黒部ダムなど日本を代表するインフラ建設にも参画。近年は住友林業と共同で開発した木造ハイブリッド建築「with TREE」を通じて、脱炭素社会に向けた環境配慮型建築を推進。また藻類×アクアポニックスなど新事業にも挑戦しています。
熊谷組は1898年創業の準大手総合建設会社で、トンネル・ダム等の土木工事と建築事業を両輪に展開しています。2017年に住友林業と資本業務提携し、木造ハイブリッド建築ブランド「with TREE」を共同展開。FY2025/3は売上高4,986億円(前年比+12.5%)と過去最高を更新し、FY2026/3は営業利益228億円(前年比+59.5%)への大幅増益を予想しています。2025年10月に1株→4株の株式分割を実施し、投資しやすさも向上しました。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区津久戸町2番1号
- 公式
- www.kumagaigumi.co.jp
社長プロフィール
品質第一主義と徹底的なお客さま指向を掲げ、建設事業を核としながら持続的な成長を実現してまいります。住友林業との協業を通じた木造ハイブリッド建築の推進や、新事業開発にも積極的に取り組み、社会課題の解決に貢献していきます。
この会社のストーリー
福井県で熊谷三太郎が土木請負業として創業。地元の河川改修工事などを手がけ、建設業の基盤を築いた。
株式会社熊谷組として法人化。戦後のインフラ復興需要に対応し、ダム・トンネル工事で実績を積み上げた。
東京証券取引所に株式を上場。高度経済成長期の大型インフラ整備に参画し、準大手ゼネコンとしての地位を確立。
世界最長の海底トンネルを含む東京湾アクアラインの建設に参画。熊谷組のトンネル技術の集大成となった。
住友林業と資本業務提携を締結。木造ハイブリッド建築「with TREE」を共同開発し、脱炭素時代の新たな建築のあり方を提案。
「中期経営計画(2024〜2026年度)〜持続的成長への新たな挑戦〜」を策定。建設事業の強化と周辺事業の加速を推進。
注目ポイント
住友林業が21.66%を出資する強固な提携関係。木造ハイブリッド建築「with TREE」を共同展開し、脱炭素社会に向けた建築の革新をリードしています。
建設コスト上昇の影響が一巡し、FY2026/3は営業利益228億円と大幅な回復を予想。売上総利益率の改善が利益を押し上げます。
配当性向40%を目安に4期連続増配を計画。2025年10月の株式分割(1:4)により、個人投資家でも投資しやすい価格帯となっています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 4円 | 12.4% |
| FY2017/3 | 7円 | 15.9% |
| FY2018/3 | 90円 | 23.1% |
| FY2019/3 | 100円 | 35.0% |
| FY2020/3 | 120円 | 28.8% |
| FY2021/3 | 120円 | 31.2% |
| FY2022/3 | 120円 | 35.1% |
| FY2023/3 | 130円 | 72.4% |
| FY2024/3 | 130円 | 67.6% |
| FY2025/3 | 130円 | 59.7% |
株主優待制度はありません。
FY2026/3は1株あたり160円(分割前ベース)の配当を予想しており、4期連続の増配を計画しています。2025年10月の株式分割(1:4)後は1株45円となります。配当性向は40%を目安としており、業績回復に伴い今後もさらなる増配余地があります。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2023/3に一時的に4,035億円まで減少しましたが、FY2025/3には4,986億円と過去最高を更新しました。営業利益はFY2023/3・FY2024/3に建設コスト上昇の影響で低迷しましたが、FY2026/3は228億円と前年比+59.5%の大幅増益を予想。売上総利益率の改善が利益回復の主要因です。
事業ごとの売上・利益
マンション・オフィスビル・商業施設等の建築工事。住友林業との協業による木造ハイブリッド建築「with TREE」も展開。売上構成比約52%を占める主力セグメント。
トンネル・ダム・橋梁等の大型土木工事。シールド工法やNATM工法に強みを持つ。売上構成比約39%で利益率が高い成長セグメント。
不動産開発・環境事業・新事業(藻類×アクアポニックスなど)。周辺事業の加速を中期経営計画の柱に据え、収益多角化を推進。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.1% | 4.7% | - |
| FY2022/3 | 10.4% | 4.3% | - |
| FY2023/3 | 5.2% | 2.1% | - |
| FY2024/3 | 3.9% | 1.8% | 2.9% |
| FY2025/3 | 4.5% | 2.0% | 2.9% |
FY2021/3にはROE 10.9%・営業利益率6.2%と高水準でしたが、建設資材価格の高騰と労務費上昇の影響でFY2023〜2025は利益率が低下しました。FY2026/3は営業利益率4.6%への回復が見込まれ、収益性の改善トレンドが明確化しています。
財務は安全?
FY2023/3までは実質無借金経営でしたが、FY2024/3以降は成長投資に伴い有利子負債が増加しています(FY2025/3で3,066億円)。自己資本比率は39.3%と依然健全な水準を維持しており、BPSも着実に積み上がっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 65.7億円 | -43.1億円 | -61.1億円 | 22.7億円 |
| FY2022/3 | 82.6億円 | -34.0億円 | -96.9億円 | 48.6億円 |
| FY2023/3 | -188億円 | -84.6億円 | 4.6億円 | -273億円 |
| FY2024/3 | 170億円 | -108億円 | 223億円 | 61.9億円 |
| FY2025/3 | 82.3億円 | -120億円 | -165億円 | -37.6億円 |
FY2023/3に営業CFが大幅なマイナスとなりましたが、これは大型工事の運転資金増加によるものです。FY2024/3には営業CF170億円と回復し、FY2025/3も82億円のプラスを維持。投資CFは設備投資・事業拡大のため継続的にマイナスとなっており、将来の成長に向けた積極投資を行っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 284億円 | 105億円 | 36.9% |
| FY2022/3 | 237億円 | 78.8億円 | 33.2% |
| FY2023/3 | 122億円 | 42.6億円 | 34.8% |
| FY2024/3 | 130億円 | 47.2億円 | 36.2% |
| FY2025/3 | 144億円 | 50.6億円 | 35.1% |
実効税率は33〜37%で安定的に推移しています。FY2026/3は税引前利益228億円を見込み、FY2021/3の水準に近い利益規模への回復が期待されます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 849万円 | 4,536人 | - |
従業員の平均年収は849万円で、建設業界の中でも高水準の給与水準です。平均年齢44歳・平均勤続年数18.7年と、ベテラン技術者が多く在籍していることがうかがえます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は熊谷組持株会氏・住友林業・熊谷組取引先持株会。
筆頭株主は住友林業(21.66%)で、2017年の資本業務提携以来、木造ハイブリッド建築の共同展開など戦略的パートナーとして経営に深く関与しています。信託銀行2社で約21%を保有し、機関投資家からの評価も高い構成です。取引先持株会(5.48%)・熊谷組持株会(1.16%)の存在も安定株主基盤を支えています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築事業 | 2,584億円 | 48.5億円 | 1.9% |
| 土木事業 | 1,943億円 | 77.2億円 | 4.0% |
| その他事業 | 459億円 | 17.4億円 | 3.8% |
建築事業が売上の約52%を占める最大セグメントですが、利益率は土木事業(4.0%)の方が高い構成です。FY2026/3は建築事業の利益率改善が全社の増益を牽引する見通しで、土木事業の安定収益と合わせて収益基盤の強化が進んでいます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役14名中、女性が2名(14.3%)を占めています。住友林業出身の役員も含む構成で、パートナー企業との連携を活かしたガバナンス体制を構築。平均勤続年数18.7年と定着率が高く、専門技術の蓄積が強みです。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,622億円 | — | 4,986億円 | +7.9% |
| FY2024 | 4,331億円 | — | 4,432億円 | +2.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画では建設事業の強化・周辺事業の加速・経営基盤の充実を基本方針に掲げています。売上高は目標5,000億円に対しFY2025実績が4,986億円とほぼ到達。一方、営業利益はFY2026の228億円予想が達成されれば目標クリアとなり、最終年度の実績が計画の成否を左右します。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
熊谷組のTSRは5年間で186.3%とTOPIX(189.5%)とほぼ同水準のパフォーマンスを実現しています。FY2024にはTOPIXに接近する大きな上昇を見せました。FY2026/3の業績回復が実現すれば、TOPIXを上回るリターンへの転換も期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 125.0万円 | +25.0万円 | 25.0% |
| FY2022 | 118.0万円 | +18.0万円 | 18.0% |
| FY2023 | 121.1万円 | +21.1万円 | 21.1% |
| FY2024 | 186.9万円 | +86.9万円 | 86.9% |
| FY2025 | 186.3万円 | +86.3万円 | 86.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 18.1倍は建設業界平均(12.5倍)をやや上回る水準ですが、FY2026/3の大幅増益が実現すれば実質PERは大幅に低下します。PBR 1.53倍は業界平均を上回り、住友林業との提携による成長プレミアムが織り込まれています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3の最終利益を20%上方修正し、配当も5円増額。建設事業の利益率改善が寄与。
上期経常利益が前年同期比6.1倍増益で着地。建築・土木ともに採算改善が進む。
1株→4株の株式分割を実施。投資単位を引き下げ、個人投資家が投資しやすい環境を整備。
最新ニュース
(株)熊谷組 まとめ
ひとめ診断
「住友林業との資本提携で新時代へ。創業126年の準大手ゼネコンが木造ハイブリッド建築で未来を拓く」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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