創業ストーリー
プレストレストコンクリート工法の専門会社として福岡で設立。日本のインフラ整備の黎明期に産声を上げた。
東証第二部に株式を上場。九州から全国へと事業エリアを拡大する足がかりとなった。
PC枕木事業を本格化し、鉄道インフラ分野へ進出。事業の多角化と安定収益源の確保を実現した。
売上高450億円超・営業利益率5%超を目指す長期ビジョンを策定。全国化と技術力強化を二本柱に掲げた。
主力分野の異なる大豊建設と業務提携を締結。橋梁分野での技術融合と受注機会拡大という新たな成長戦略を始動。
FUJI P.S CORPORATION
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
高速道路を走る時に渡る橋、新幹線の高架、駅前のペデストリアンデッキ。これらの多くにプレストレストコンクリート(PC)技術が使われており、富士ピー・エスはその施工のプロフェッショナルです。近年は高速道路の大規模修繕(リニューアル工事)にも携わり、通行止めなしでの補修という高度な技術で社会インフラの維持に貢献しています。また、鉄道用PC枕木でも実績があり、私たちの日常の安全な移動を裏で支えている企業です。
富士ピー・エスは1954年に設立されたプレストレストコンクリート(PC)工法の専門建設会社です。橋梁を中心とした土木工事が主力で、官公庁向け案件が大半を占めます。2025年3月期は売上高338億円(前年比+18.2%)と大幅増収を達成。固定資産売却による特別利益で純利益は約22億円に急伸しました。2026/03期は売上高352億円・営業利益14億円を予想し、本業の回復基調が鮮明です。PER 12.9倍・PBR 0.81倍と割安感があり、国土強靭化関連銘柄として注目されています。
高速道路・橋梁の老朽化対策は国家的な課題です。PC工法のスペシャリストとして、大規模修繕・リニューアル工事の需要増加が追い風。公共投資の恩恵を直接受ける銘柄です。
PBR 0.81倍と純資産を下回る評価で、バリュー投資の観点から注目。QUOカード優待と配当を合わせた総合利回り約3.3%も魅力的です。
太平洋セメント・住友電気工業・九州電力系など事業法人が株主の約半数を占め、経営の安定性が高い。敵対的買収リスクが低く、長期視点での経営が可能です。
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
橋梁・高架橋・ダムなどのPC構造物の設計・施工が主力。売上構成比67%を占める最大セグメント。高速道路リニューアル工事が成長ドライバー。
建築物のPC工事・一般建築工事。売上構成比32%。マンション・商業施設の構造部分を担当。
保有不動産の賃貸事業。売上規模は小さいが利益率58%と高収益。売上構成比1%。
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 7.9% | 2.8% | - |
| 2023/03期 | 1.2% | 0.4% | - |
| 2024/03期 | 4.1% | 1.3% | 2.0% |
| 2025/03期 | 19.3% | 6.1% | 2.6% |
| 3Q FY2026/3 | 4.7%(累計) | 1.5%(累計) | 4.1% |
営業利益率は2021/03期の6.4%から2023/03期に0.8%まで落ち込みましたが、資材費の転嫁が進み2025/03期には2.6%まで回復しています。2025/03期のROE 17.8%は固定資産売却益による一時的な押し上げですが、中計「VISION2030」ではROE 7%以上の安定的な維持を目標に掲げています。
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 273億円 | 12.6億円 | 7.8億円 | 43.7円 | - |
| 2023/03期 | 268億円 | 7.2億円 | 1.2億円 | 7.0円 | -1.7% |
| 2024/03期 | 286億円 | 5.6億円 | 4.2億円 | 23.4円 | +6.4% |
| 2025/03期 | 338億円 | 8.8億円 | 21.9億円 | 123.3円 | +18.2% |
2023/03期に資材価格高騰の影響で営業利益が大幅に落ち込みましたが、2025/03期には売上高338億円と過去最高水準まで回復しました。純利益22億円は固定資産売却益を含む特殊要因ですが、2026/03期は営業利益14億円と本業ベースでの増益を見込んでいます。国土強靭化政策による公共投資の拡大が追い風です。 【3Q 2026/03期実績】売上235億円(通期予想比67%)、営業利益9.7億円(同70%)、純利益5.7億円(同73%)。
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
建設業の同業他社平均と比べると…
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 226億円 | 34.0億円 | 15.0% |
| 建築事業 | 108億円 | 7.6億円 | 7.0% |
| 不動産賃貸事業 | 1.7億円 | 1.0億円 | 58.0% |
土木事業が売上の67%・利益の大部分を占める主力セグメントです。橋梁やPC構造物の施工で培った高度な技術力が強みです。建築事業(32%)は利益率7%と安定しており、不動産賃貸は規模は小さいものの利益率58%と高収益です。国土強靭化政策による公共インフラ更新需要が、土木事業の成長を下支えしています。
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 332億円 | — | 338億円 | +1.7% |
| 2024期 | 319億円 | — | 286億円 | -10.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
富士ピー・エスは「VISION2030」で売上高450億円超・営業利益率5%超を最終目標に掲げています。2025期実績は売上高338億円と目標の75%に到達。しかし営業利益率は2.6%と目標の半分程度で、工事採算性のさらなる改善が課題です。大豊建設との業務提携による受注拡大と、高利益率案件の獲得が達成の鍵となります。
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
プレストレストコンクリート工法の専門会社として福岡で設立。日本のインフラ整備の黎明期に産声を上げた。
東証第二部に株式を上場。九州から全国へと事業エリアを拡大する足がかりとなった。
PC枕木事業を本格化し、鉄道インフラ分野へ進出。事業の多角化と安定収益源の確保を実現した。
売上高450億円超・営業利益率5%超を目指す長期ビジョンを策定。全国化と技術力強化を二本柱に掲げた。
主力分野の異なる大豊建設と業務提携を締結。橋梁分野での技術融合と受注機会拡大という新たな成長戦略を始動。
固定資産の譲渡により特別利益を計上。2025/03期の純利益予想を22億円に大幅上方修正。
第3四半期決算を発表。工事採算性の改善で営業利益が大幅増加、本業の回復が鮮明に。
大豊建設と業務提携を締結。橋梁分野での技術融合と受注機会拡大を目指す。
プレストレストコンクリート技術を核に、社会インフラの建設と維持管理を通じて、安全・安心な暮らしを支え続けます。技術革新と人材育成に注力し、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
2024/03期から有利子負債が大幅に増加していますが、これは大型工事の受注拡大に伴う運転資金の確保が主因です。BPSは525円から697円へ着実に増加しており、純資産は堅調に積み上がっています。自己資本比率は30〜37%台で推移しており、建設業としては標準的な水準です。 【3Q 2026/03期】総資産365億円、純資産126億円、自己資本比率34.0%、有利子負債125億円。
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 31.5億円 | 10.8億円 | 2.9億円 | 20.7億円 |
| 2023/03期 | 11.6億円 | 11.0億円 | 13.3億円 | 22.6億円 |
| 2024/03期 | 10.9億円 | 14.6億円 | 24.3億円 | 25.4億円 |
| 2025/03期 | 23.3億円 | 17.0億円 | 15.1億円 | 6.3億円 |
営業キャッシュフローは変動が大きく、建設業特有の工事代金の入金タイミングによる影響を受けています。2025/03期の投資CFがプラスなのは固定資産の売却によるもの。財務CFは借入金の増加を反映しており、大型工事の資金需要に対応しています。
取締役・監査役12名中、女性は1名(8.0%)と多様性の向上が今後の課題です。連結子会社は1社とシンプルなグループ構成。平均勤続年数16年と定着率が高く、PC工法の専門技術者が長期にわたって活躍する環境が整っています。
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 669万円 | 493人 | - |
従業員の平均年収は669万円で、建設業界の中堅企業としては標準的な水準です。平均年齢44歳、平均勤続年数16年と定着率が高く、PC工法という専門性の高い技術を持つベテラン社員が多いことが特徴です。
リターン・配当・市場データを確認
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
富士ピー・エスのTSRは5年間で92.5%と投資元本を下回るパフォーマンスとなっており、TOPIX(189.6%)を大きくアンダーパフォームしています。2023/03期の業績低迷期に株価が下落し、その後の回復が十分ではない状況です。中計目標の達成と業績の本格回復が、株価リレーティングの鍵となるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 5円 | 17.9% |
| 2017/03期 | 8円 | 26.5% |
| 2018/03期 | 9円 | 20.9% |
| 2019/03期 | 10円 | 29.8% |
| 2020/03期 | 9円 | 24.6% |
| 2021/03期 | 12円 | 16.0% |
| 2022/03期 | 9円 | 20.6% |
| 2023/03期 | 9円 | 129.3% |
| 2024/03期 | 11円 | 47.0% |
| 2025/03期 | 13円 | 10.5% |
| 必要株数 | 100株以上(約5.7万円) |
| 金額相当 | 500円〜3,000円相当 |
| 権利確定月 | 9月 |
| 長期特典 | 1年以上保有で金額が2倍にグレードアップ |
2023/03期は利益低迷で配当性向が129%に達しましたが、減配せず9円を維持した点は株主還元への姿勢が評価できます。2026/03期は1株14円(予想)と3期連続の増配を計画。加えて、QUOカードの株主優待は長期保有で金額がアップする仕組みがあり、配当+優待の総合利回りは約3.3%と魅力的です。
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 115.3万円 | 15.3万円 | 15.3% |
| 2022期 | 98.9万円 | 1.1万円 | -1.1% |
| 2023期 | 91.1万円 | 8.9万円 | -8.9% |
| 2024期 | 93.6万円 | 6.4万円 | -6.4% |
| 2025期 | 92.5万円 | 7.5万円 | -7.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
PER 12.9倍は建設セクター平均(11.5倍)とほぼ同水準ですが、PBR 0.81倍と純資産を下回る割安な評価です。時価総額106億円の小型株であり、流動性は限られますが、国土強靭化関連としてのテーマ性と配当+優待の総合利回りが個人投資家の注目を集めています。
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 11.1億円 | 3.4億円 | 30.2% |
| 2023/03期 | 2.3億円 | 1.0億円 | 45.6% |
| 2024/03期 | 5.5億円 | 1.4億円 | 24.5% |
| 2025/03期 | 8.5億円 | 0円 | 0.0% |
2025/03期は固定資産売却に伴う税務処理により実効税率が0%となる特殊要因がありました。2023/03期は利益水準が低かったため実効税率が45.6%と高くなっています。通常時は24〜30%程度の実効税率で推移しています。
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最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU