南海辰村建設(株)1850
Nankai Tatsumura Construction Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
南海電鉄の駅舎や線路の改修工事、なんばエリアの商業ビルや分譲マンションの建設など、関西の街づくりを支えています。また、道路・橋梁・河川などの公共土木工事も手掛けており、日々利用するインフラの維持・整備に貢献。地域密着型のゼネコンとして、関西の暮らしを陰から支える存在です。
南海辰村建設は1923年創業、南海電気鉄道の連結子会社として関西圏を中心に建築・土木工事を手掛ける総合建設会社です。2025年3月期は売上高529億円(前年比+21.4%)、営業利益24億円と大幅増収増益を達成。PER 9.4倍・PBR 0.83倍と割安な水準にあり、3期連続増配を実現しています。親会社・南海電鉄の鉄道関連工事に加え、マンション・商業施設・公共インフラなど幅広い受注基盤を持つ堅実経営が特徴です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市浪速区難波中三丁目5番19号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
マンション・商業施設・オフィスビル・工場等の建築工事。南海電鉄関連の駅舎改修や沿線開発案件を含む。売上構成比約81%を占める主力セグメント。
道路・橋梁・河川・下水道等の公共土木工事。利益率が高く、建築工事を補完する収益の柱。売上構成比約18%。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.1% | 1.9% | - |
| 2022/03期 | 10.9% | 3.8% | - |
| 2023/03期 | 14.0% | 5.6% | - |
| 2024/03期 | 7.3% | 3.4% | 3.9% |
| 2025/03期 | 10.4% | 4.7% | 4.5% |
| 3Q 2026/03期 | 7.1%(累計) | 3.2%(累計) | 5.3% |
ROEは6〜13%の範囲で推移しており、2023/03期には13.1%の高水準を記録。営業利益率は3.8〜5.2%と建設業界の中では堅実な水準を維持しています。2025/03期はROE 9.9%と改善傾向にあり、収益力の安定が確認できます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 448億円 | — | 6.9億円 | 24.1円 | — |
| 2022/03期 | 372億円 | 19.3億円 | 13.1億円 | 45.5円 | -17.0% |
| 2023/03期 | 424億円 | 18.4億円 | 19.0億円 | 65.8円 | +14.0% |
| 2024/03期 | 436億円 | 16.9億円 | 11.0億円 | 38.2円 | +2.9% |
| 2025/03期 | 529億円 | 23.8億円 | 17.1億円 | 59.5円 | +21.4% |
2025/03期は売上高529億円・営業利益24億円と過去5年で最高の業績を達成しました。建設事業における大型案件の竣工が寄与し、前年比+21.4%の大幅増収となっています。2026/03期は一部案件の端境期により減収予想ですが、営業利益は22億円台を維持する堅実な見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上337億円(通期予想比69%)、営業利益18億円(同80%)、純利益12億円(同81%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築工事 | 479億円 | 18.5億円 | 3.9% |
| 土木工事 | 105億円 | 7.8億円 | 7.4% |
建築工事が売上の約81%を占める主力セグメントで、土木工事(約18%)が続きます。注目すべきは土木工事の利益率7.4%と建築工事(3.9%)を大きく上回る収益性です。南海電鉄グループの鉄道関連工事のほか、公共・民間の幅広い案件を受注しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 511億円 | — | 529億円 | +3.6% |
| 2024期 | 468億円 | — | 436億円 | -6.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
南海辰村建設は「3カ年経営計画(2025〜2027)」を2025年3月に策定し、初年度の2025期で主要KPIをすべて達成しました。売上高529億円は目標500億円を上回り、営業利益率4.5%・ROE 9.9%も目標を超過。計画達成に向けた良好なスタートを切っています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
4-12月期の連結経常利益は前年同期比28.9%増の17.9億円。建設事業の利益改善が寄与。
上期経常利益を39%上方修正。建設事業の工事進捗が想定を上回った。
「3カ年経営計画(2025〜2027)」を策定。持続的成長と企業価値向上を目指す。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
純資産は2021/03期の113億円から2025/03期の173億円へ着実に増加し、BPSは約600円と株価496円を上回る状態です。2025/03期に有利子負債が163億円へ急増していますが、これは大型工事の運転資金調達によるもので、自己資本比率40%台を維持しており財務基盤は安定しています。 【3Q 2026/03期】総資産340億円、純資産184億円、自己資本比率52.7%、有利子負債7.9億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 22.8億円 | ▲2,600万円 | ▲15.1億円 | 22.6億円 |
| 2022/03期 | 16.0億円 | ▲3,300万円 | ▲5.5億円 | 15.7億円 |
| 2023/03期 | 18.2億円 | 7.1億円 | ▲1.3億円 | 25.4億円 |
| 2024/03期 | 15.2億円 | ▲5.1億円 | ▲25.7億円 | 10.2億円 |
| 2025/03期 | ▲61.3億円 | ▲1.4億円 | 39.3億円 | ▲62.7億円 |
2021期〜2024は安定的に営業CFを確保していましたが、2025/03期は大型工事の立替払い増加により営業CFが一時的にマイナス61億円となりました。これは建設業特有の運転資金変動であり、工事完成に伴い回収が見込まれます。財務CFで39億円を調達し資金を確保しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名中、女性は1名(9.0%)と女性登用はまだ途上です。連結子会社は2社とコンパクトなグループ構成で、平均勤続年数18.4年と長期勤続者が多く、技術の継承がしっかりと行われている点が強みです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 680万円 | 502人 | - |
従業員の平均年収は680万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢45歳・平均勤続年数18.4年と、ベテラン社員が多く在籍し技術力の蓄積が強みとなっています。従業員数は502名とコンパクトな組織で効率的な経営を行っています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSRは5年間で141.2%とプラスを維持していますが、TOPIX(213.4%)を大幅に下回るパフォーマンスです。スタンダード市場の小型株という特性上、市場の注目度が低い状態が続いています。中計の進捗や増配による見直しが進めば、TSRの改善が期待されます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2018/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2019/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 3円 | 6.6% |
| 2023/03期 | 3円 | 4.6% |
| 2024/03期 | 4円 | 10.5% |
| 2025/03期 | 6円 | 10.1% |
株主優待制度はありません。
2021/03期は無配でしたが、2022/03期に復配し3円→4円→6円と3期連続で増配を実現しています。配当性向は約10%と低水準であり、今後の増配余地は大きいと言えます。PBR 0.83倍と純資産割れの状態が続く中、株主還元の強化が今後の課題です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 136.1万円 | 36.1万円 | 36.1% |
| 2022期 | 136.6万円 | 36.6万円 | 36.6% |
| 2023期 | 136.6万円 | 36.6万円 | 36.6% |
| 2024期 | 140.8万円 | 40.8万円 | 40.8% |
| 2025期 | 141.2万円 | 41.2万円 | 41.2% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 9.4倍は建設業界平均(11.2倍)を下回る割安水準にあります。PBR 0.83倍と純資産価値を下回る状態が続いており、バリュー投資の観点から注目されます。配当利回りは1.21%と業界平均を下回りますが、増配余地が大きい点がポイントです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 16.9億円 | 10.0億円 | 59.0% |
| 2022/03期 | 18.7億円 | 5.6億円 | 29.9% |
| 2023/03期 | 18.2億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 16.3億円 | 5.3億円 | 32.3% |
| 2025/03期 | 23.9億円 | 6.7億円 | 28.2% |
2023/03期は繰延税金資産の計上等により実効税率が0%となりましたが、通常期は28〜32%で推移しています。2021/03期の59%は一時的な税効果の影響です。2025/03期は税引前利益24億円に対し税負担率28.2%と適正水準に落ち着いています。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
南海辰村建設(株) まとめ
「南海電鉄グループの建設中核。関西を地盤に、建築・土木の両輪で堅実に成長するスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。