サンユー建設(株)
SANYU CONSTRUCTION CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月30日
建築から不動産、金属、ホテルまで。創業家の信念で事業を育てる小さな総合企業
建築を核に、暮らしと街づくりに貢献する総合企業グループを目指す
この会社ってなに?
街中のマンションや商業ビルの建設がサンユー建設の主力事業です。また、賃貸マンション「Circle Garden」シリーズなどの不動産事業や、建設現場で使われるフリーパネル等の金属製品事業も展開。さらに、湯河原で愛犬と泊まれるドッグリゾートホテルも運営しており、全席愛犬同伴可能なフレンチレストランが人気です。
サンユー建設は1950年創業の総合建設会社で、建築事業・不動産事業を中核に、金属製品事業・ホテル事業も手がけるユニークな事業構成が特徴です。FY2025/3は売上高104億円(前年比-9.8%)ながら、営業利益6.9億円と過去最高益を更新し、利益率の改善が顕著です。PBR 0.44倍と資産価値に対して大幅な割安水準にあります。2025年11月に創業者一族によるMBO(経営陣買収)が発表され、2026年3月に上場廃止となる予定です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都大田区南雪谷2-17-8
- 公式
- www.sanyu-co.co.jp
社長プロフィール
当社は建築事業を基盤に、不動産・金属製品・ホテル事業と多角的な展開を進めてまいりました。MBOによる非公開化を通じて、より機動的で長期的な視点に立った経営を実現し、各事業の成長を加速させてまいります。
この会社のストーリー
東京都大田区にて建設会社として創業。型枠大工工事を中心に事業を開始した。
東京証券取引所に上場を果たし、信用力と知名度を向上させた。
営業目的にホテル・旅館の経営を追加。湯河原にドッグリゾートホテルを展開開始。
FY2024/3に売上高115億円・営業利益5.2億円を達成。建築事業の利益率改善が寄与した。
創業者一族によるMBOを発表。カバロ企画を通じたTOBにより、63年間の上場の歴史に幕を下ろす。
注目ポイント
自己資本比率80%超・実質無借金経営で、BPS 3,564円に対して株価は約半分以下。資産価値に着目した投資家にとって魅力的な水準です。
営業利益率はFY2021/3の1.1%からFY2025/3には6.6%へと6倍に改善。建築事業の収益性向上が顕著で、利益体質への転換が進んでいます。
建築事業を主力としつつ、利益率45%の不動産事業が収益の安定性を支えています。さらにドッグリゾートホテルなどユニークな事業も展開中。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 25円 | 0.7% |
| FY2017/3 | 25円 | 18.2% |
| FY2018/3 | 25円 | 23.5% |
| FY2019/3 | 30円 | 13.6% |
| FY2020/3 | 25円 | 19.7% |
| FY2021/3 | 25円 | 219.9% |
| FY2022/3 | 25円 | 68.1% |
| FY2023/3 | 25円 | 75.3% |
| FY2024/3 | 30円 | 28.1% |
| FY2025/3 | 30円 | 20.3% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2021〜2023/3の25円から、FY2024/3以降は30円に増配しています。FY2021/3は利益が少なかったため配当性向が219%と突出していますが、業績改善に伴いFY2025/3には20.3%まで低下しており、増配余力は十分にあります。なお、MBOに伴い上場廃止予定のため、今後の配当方針は非公開化後に変更される可能性があります。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2024/3に115億円のピークを記録後、FY2025/3は工事の端境期で104億円に減少しましたが、営業利益は6.9億円と過去最高を更新し、営業利益率6.6%と大幅に改善しています。FY2026/3は売上高117億円への回復を見込むものの、営業利益は3.6億円と保守的な予想です。利益率改善のトレンドが継続するかが注目ポイントです。
事業ごとの売上・利益
特定建設業として総合請負業・型枠大工工事を展開。マンション・商業ビル等の建築が主力。売上構成比約70%を占める最大セグメント。
賃貸マンション「Circle Garden」シリーズ等の不動産賃貸・管理。売上構成比約15%ながら高い利益率を誇る収益の柱。
建設用金属型枠(フリーパネル等)の製造・販売。埼玉金属工場で生産。
湯河原のドッグリゾートホテルを運営。全席愛犬同伴可能なフレンチレストランが特徴。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -0.3% | 0.3% | - |
| FY2022/3 | 1.1% | 0.9% | - |
| FY2023/3 | 1.1% | 0.8% | - |
| FY2024/3 | 2.7% | 2.5% | 4.5% |
| FY2025/3 | 3.5% | 3.3% | 6.6% |
営業利益率はFY2021/3の1.1%からFY2025/3の6.6%まで大幅に改善しており、建設業界の中でも収益性の向上が際立っています。ROEも0.4%から4.1%へと着実に上昇していますが、自己資本比率が80%と非常に高いため、ROEの水準は低めに留まっています。資本効率の改善が今後の課題といえます。
財務は安全?
自己資本比率は76〜83%と極めて高い水準を維持しており、実質無借金経営に近い堅実な財務体質です。BPS(1株当たり純資産)は3,564円で、株価1,586円に対してPBR 0.44倍と純資産の半分以下で取引されている状況です。有利子負債はFY2024/3に一時的に増加しましたが、FY2025/3には1.1億円まで返済が進んでいます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.2億円 | -3,800万円 | -3.4億円 | 7.8億円 |
| FY2022/3 | 100万円 | -6.3億円 | 6,900万円 | -6.3億円 |
| FY2023/3 | -9.1億円 | -4.3億円 | 1.3億円 | -13.4億円 |
| FY2024/3 | 10.3億円 | -3.2億円 | -7.5億円 | 7.1億円 |
| FY2025/3 | 10.9億円 | 1.1億円 | -3.1億円 | 11.9億円 |
営業キャッシュフローはFY2023/3に一時的にマイナスとなりましたが、これは建設工事の運転資金変動によるものです。FY2025/3には営業CF10.9億円を確保し、投資CFもプラスに転じたことで、FCF(フリーキャッシュフロー)は11.9億円と過去最高を記録しました。堅実な資金創出力を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.6億円 | 1.2億円 | 74.7% |
| FY2022/3 | 1.7億円 | 4,300万円 | 24.7% |
| FY2023/3 | 1.8億円 | 6,000万円 | 33.5% |
| FY2024/3 | 5.7億円 | 1.9億円 | 34.3% |
| FY2025/3 | 7.2億円 | 2.4億円 | 33.1% |
税引前利益はFY2021/3の1.6億円からFY2025/3の7.2億円へと約4.5倍に成長しています。FY2021/3の実効税率74.7%は税務上の一時的な調整によるもので、FY2022/3以降は概ね25〜34%の正常な水準で推移しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 654万円 | 169人 | - |
従業員の平均年収は654万円で、建設業界の中堅企業としては標準的な水準です。平均年齢46歳、平均勤続年数10.1年と、経験豊富な技術者が中核を担っています。従業員数は169名と少数精鋭の体制で、臨時雇用者80名を含めたグループ全体で事業を運営しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は馬場氏・馬場氏・公益財団法人ホース未来福祉財団。
筆頭株主は公益財団法人ホース未来福祉財団(12.31%)で、創業者一族の馬場家とその関連法人が株主上位を多く占めています。代表取締役の馬場宏二郎氏の父・馬場邦明氏(3.43%)、兄弟の馬場雄一郎氏(2.97%)が個人株主として名を連ね、MBOの受け皿となるカバロ企画(3.08%)も馬場家の関連会社です。井門コーポレーション(7.96%)・井門エンタープライズ(3.08%)も安定的な事業法人株主として機能しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築事業 | 73億円 | 5.4億円 | 7.4% |
| 不動産事業 | 16億円 | 7.2億円 | 45.0% |
| 金属製品事業 | 12億円 | 0.5億円 | 4.2% |
| ホテル事業 | 3億円 | 0.3億円 | 10.0% |
建築事業が売上の約70%を占める最大セグメントですが、利益面では不動産事業が大きく貢献しています。不動産事業は売上構成比約15%ながら利益率45%と極めて高く、グループ全体の収益安定性を支える重要な柱です。金属製品事業とホテル事業は規模は小さいものの、事業の多角化に寄与しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名は全員男性で、女性役員の登用が今後の課題です。連結子会社は1社のみで、コンパクトなグループ経営を行っています。平均勤続年数10.1年と建設業界としては標準的な水準です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
サンユー建設は中期経営計画を公表していません。2025年11月に創業者一族によるMBOが発表され、2026年3月26日付で上場廃止となるため、上場企業としての中長期計画の策定・開示は行われていません。非公開化後は経営の自由度を高め、長期的な視点での事業運営を目指す方針です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
サンユー建設のTSRは5年間で142.4%とプラスのリターンを実現していますが、TOPIX(209.6%)に対しては大きくアンダーパフォームしています。小型株かつ流動性の低い銘柄であるため、市場全体の上昇局面では出遅れる傾向がありました。ただし、MBO発表後の株価上昇によりリターンは改善しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 113.6万円 | +13.6万円 | 13.6% |
| FY2022 | 111.5万円 | +11.5万円 | 11.5% |
| FY2023 | 120.4万円 | +20.4万円 | 20.4% |
| FY2024 | 137.0万円 | +37.0万円 | 37.0% |
| FY2025 | 142.4万円 | +42.4万円 | 42.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.44倍と業界平均(1.1倍)の半分以下の割安水準です。PERは19.1倍と業界平均(15.4倍)をやや上回っていますが、これはFY2026/3の予想利益が保守的であることが影響しています。MBOに伴い上場廃止予定のため、今後の株価は市場取引ではなくTOB価格に収束する見通しです。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月26日付で東証スタンダード市場から上場廃止。MBOに伴い非公開化が完了。
創業者一族が設立したカバロ企画によるTOBを発表。非公開化による経営の自由度向上を目指す。
FY2025/3決算で営業利益6.9億円と過去最高益を更新。営業利益率6.6%と収益性が大幅改善。
最新ニュース
サンユー建設(株) まとめ
ひとめ診断
「建築と不動産の2本柱に、金属製品・ホテル事業も展開。創業家主導のMBOで非公開化へ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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