1827スタンダード

(株)ナカノフドー建設

NAKANO CORPORATION

最終更新日: 2026年3月24日

ROE7.3%
BPS1246.5円
自己資本比率48.6%
FY2025/3 有報データ

医療・物流施設に強い中堅ゼネコン。東南アジアへ、そして株主還元改革へ挑む変革期の企業

建設を通じて社会に貢献し、人々の暮らしを支える企業であり続ける

この会社ってなに?

病院の建物、駅前のマンション、EC時代を支える巨大な物流倉庫。街を歩いていると見かける建設現場の中に、ナカノフドー建設が手がけたものが多くあります。特に医療施設の建設に強みがあり、全国の病院・クリニックの建設で実績を積み重ねています。また、シンガポールやベトナムでの高層コンドミニアム建設など、海外でも存在感を発揮しています。

ナカノフドー建設は1933年創業の中堅ゼネコンで、医療施設・物流倉庫・高層住宅などの民間建築を主力としています。2025年3月期は売上高1,105億円・営業利益33億円と堅調に推移。東南アジア(シンガポール・ベトナム等)での高層住宅・工場建設にも実績があり、海外事業が成長ドライバーとなっています。2025年3月に策定した中期経営計画「中計86」では、2028年3月期に売上高1,270億円・営業利益33億円を目標に掲げ、株主還元方針も強化。アクティビスト投資家の参入もあり、ガバナンス改革にも注目が集まっています。

建設業スタンダード市場

会社概要

業種
建設業
決算期
3月
本社
東京都千代田区九段北四丁目2番28号 NF九段
公式
www.wave-nakano.co.jp

社長プロフィール

飯塚 隆
代表取締役社長
堅実改革者
建設を通じて社会のニーズに応え、人々の暮らしと地域の発展に貢献してまいります。国内建設事業の深耕と海外事業の拡大を両輪に、持続的な成長を実現し、全てのステークホルダーに信頼される企業を目指します。

この会社のストーリー

1933
中野組として創業

中野信治郎が東京で建設業を興す。誠実な施工と技術力で信頼を積み重ね、事業基盤を確立した。

1942
株式会社として設立

株式会社中野組として法人化。戦後復興期の建設需要に応え、急速に事業を拡大した。

1962
東京証券取引所に上場

東証に株式を上場。社会的信用を高め、大型案件の受注体制を整備した。

2007
フドー建設と合併・社名変更

株式会社フドー建設と合併し、株式会社ナカノフドー建設に社名変更。経営基盤を強化した。

2023
トライネットHDを子会社化

長野県のトライネットホールディングスを買収。地方展開とグループ力の強化を図るM&Aを実行。

2025
中計86始動・株主還元強化

中期経営計画「中計86」を策定。配当性向40%以上を掲げ、アクティビスト対応も含めた変革期に突入。

注目ポイント

株主還元の大幅強化

配当金はFY2022/3の10円からFY2026/3は30円(予想)へと3倍に拡大。中計86では配当性向40%以上を目標に掲げ、さらなる増配が期待されます。

東南アジア事業の成長余地

シンガポール・ベトナムでの高層住宅・工場建設に実績があり、海外売上比率の拡大が中長期の成長ドライバー。日系ゼネコンの中でも独自のポジションを確立しています。

実質無借金の鉄壁財務

自己資本比率53.1%、有利子負債わずか13億円の超健全財務。手元現金約200億円を有し、景気変動に強い経営基盤です。

サービスの実績は?

30
1株当たり配当金
FY2026予想
+36.4% YoY
+17.6%
売上高成長率
FY2026予想 (YoY)
53.1%
自己資本比率
FY2025実績
1,357
連結従業員数
2025年3月時点

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑(FY2022/3は資材高騰で営業赤字だが、FY2023/3以降は回復基調)
配当
少なめ
1株 22円
安全性
普通
自己資本比率 48.6%(自己資本比率53.1%・実質無借金で極めて健全な財務体質)
稼ぐ力
普通
ROE 7.3%
話題性
好評
ポジティブ 50%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
22
方針: 中計86期間中は配当性向40%以上を目標とし、安定的な増配を目指す
1株配当配当性向
FY2016/376.0%
FY2017/3106.2%
FY2018/31210.5%
FY2019/31412.1%
FY2020/31416.4%
FY2021/312111.6%
FY2022/3100.2%
FY2023/31323.3%
FY2024/31620.8%
FY2025/32226.0%
3期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度は設けていません。

配当金はFY2022/3の10円を底に3期連続で増配しており、FY2026/3は1株30円(予想)と大幅増配を計画しています。中計「中計86」では配当性向40%以上を株主還元方針として掲げており、今後も増配トレンドの継続が期待されます。アクティビスト投資家の参入も還元強化の追い風となっています。

同業比較(収益性)

建設業の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
7.3%
業界平均
9.2%
営業利益率下回る
この会社
3.0%
業界平均
6.5%
自己資本比率下回る
この会社
48.6%
業界平均
51.1%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/3965億円
FY2023/31,145億円
FY2024/31,074億円
FY2025/31,105億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/331.9億円
FY2025/332.8億円

ナカノフドー建設の業績は、FY2022/3に資材高騰・工期遅延の影響で営業赤字(-8.4億円)に転落しましたが、FY2023/3以降は急回復し、FY2025/3は売上高1,105億円・営業利益33億円と安定成長を取り戻しました。FY2026/3は売上高1,300億円(+17.6%)を予想しており、受注環境の改善と海外事業の拡大が寄与する見通しです。

事業ごとの売上・利益

国内建設事業
915億円82.8%)
海外建設事業
147億円13.3%)
不動産事業
43億円3.9%)
国内建設事業915億円
利益: 34.9億円利益率: 3.8%

医療施設・物流倉庫・マンション・オフィスビル等の民間建築を主力とし、売上の約83%を占める最大セグメント。土木事業の拡大も推進中。

海外建設事業147億円
利益: 3.2億円利益率: 2.2%

シンガポール・ベトナム・ミャンマー等の東南アジアを中心に高層住宅・工場の建設を展開。売上構成比約13%で成長が期待されるセグメント。

不動産事業43億円
利益: 7.8億円利益率: 18.1%

賃貸用不動産の保有・運用。売上構成比は約4%と小さいが、利益率18.1%と全セグメント中最高の収益性を誇る安定収益源。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
7.3%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.6%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
3.0%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/39.4%0.4%-
FY2022/37.9%-1.9%-
FY2023/35.9%2.4%-
FY2024/33.7%3.3%3.0%
FY2025/37.3%3.6%3.0%

FY2022/3の営業赤字を底に、収益性は着実に改善しています。営業利益率はFY2025/3で3.0%と建設業界の平均的な水準に回復し、ROEも6.5%まで上昇しました。今後は中計「中計86」のもと、高付加価値案件の受注拡大と原価管理の徹底により、さらなる利益率の改善が期待されます。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率48.6%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
13.5億円
会社の純資産
445億円

自己資本比率は42.5%から53.1%へと着実に改善しており、財務体質は極めて健全です。FY2023/3までは実質無借金経営を継続し、FY2024/3以降もわずかな有利子負債(13億円程度)に留まっています。BPSも1,246円と着実に積み上がっており、PBR 1.10倍は純資産価値に対して概ね適正な水準です。

お金の流れは?

本業で稼げていません
本業で稼いだお金
-43.8億円
営業CF
投資に使ったお金
-4.0億円
投資CF
借入・返済など
-8.9億円
財務CF
手元に残ったお金
-47.7億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3-45.5億円9,400万円40.6億円-44.5億円
FY2022/3115億円-26.8億円-57.4億円88.3億円
FY2023/321.7億円-2.6億円-7.8億円19.1億円
FY2024/3-20.9億円-2,800万円-8.0億円-21.1億円
FY2025/3-43.8億円-4.0億円-8.9億円-47.7億円

建設業の特性上、営業CFは工事代金の入金タイミングにより大きく変動します。FY2022/3には前期の大型工事の入金が集中し115億円の営業CFを計上。一方FY2025/3は工事進行に伴う運転資金増加により-44億円となっていますが、手元資金(現金同等物約200億円)は潤沢であり、資金繰りに懸念はありません。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1建設資材価格の高騰リスク(鉄骨・コンクリート・木材等の価格変動)
2人手不足・技能労働者の確保リスク(建設業の2024年問題を含む)
3受注競争の激化による利益率低下リスク
4海外事業における為替変動・カントリーリスク
5自然災害・パンデミック等による工期遅延リスク
6品質管理・安全管理に関する事故リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/317.5億円14.2億円80.9%
FY2022/3-6.3億円0円-
FY2023/331.3億円12.2億円38.9%
FY2024/338.4億円11.9億円31.0%
FY2025/337.2億円8.2億円22.0%

FY2021/3は特殊要因により実効税率が79.7%と高水準でしたが、FY2024/3以降は31%→22%と正常化しています。FY2025/3の22.0%は税効果会計の影響もあり低めとなっていますが、FY2026/3は25.7%程度に落ち着く見込みです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
763万円
従業員数
1,357
平均年齢
45.6歳
平均年収従業員数前年比
当期763万円1,357-

従業員の平均年収は763万円で、中堅ゼネコンとしては標準的な給与水準です。平均年齢45.6歳・平均勤続年数16.7年と定着率が高く、技術者の長期育成に力を入れている企業文化がうかがえます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主57.3%
浮動株42.7%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関8.2%
事業法人等47.3%
外国法人等11.3%
個人その他29.7%
証券会社3.5%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はナカノ従業員持株会氏・公益財団法人大島育英会・関東興業。

公益財団法人大島育英会(6,756,000株)19.66%
関東興業株式会社(4,350,000株)12.65%
大 島 義 和(3,090,000株)8.99%
株式会社マリンドリーム(2,100,000株)6.11%
株式会社MBサービス(1,750,000株)5.09%
株式会社三菱UFJ銀行(1,647,000株)4.79%
MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)(1,057,000株)3.07%
立花証券株式会社(906,000株)2.63%
ナカノ友愛会投資会(904,000株)2.63%
ナカノ従業員持株会(606,000株)1.76%

筆頭株主は公益財団法人大島育英会(19.66%)で、創業家の大島氏関連の財団法人です。第2位の関東興業(12.65%)、第3位の大島義和氏(名誉会長、8.99%)と合わせ、創業家グループで約41%を保有する安定した株主構成です。ナカノ友愛会投資会(2.63%)やナカノ従業員持株会(1.76%)も安定株主に含まれます。一方、アクティビストのリム・アドバイザーズが株主提案を行うなど、株主構成に変化の兆しも見られます。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億3,900万円
取締役5名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
国内建設事業915億円34.9億円3.8%
海外建設事業147億円3.2億円2.2%
不動産事業43億円7.8億円18.1%

国内建設事業が売上の83%を占める主力セグメントで、医療施設や物流倉庫などの民間建築に強みを持ちます。海外建設事業(13%)は東南アジアを中心に成長が見込まれ、不動産事業(4%)は利益率18.1%と高い収益性で安定した利益基盤を構築しています。中計「中計86」では海外事業と土木事業の拡大を重点施策に掲げています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 11名)
女性 0名(0.0% 男性 11
100%
監査報酬
3,500万円
連結子会社数
15
平均勤続年数(従業員)
16.7

取締役・監査役11名は全員男性で、女性役員比率0%はガバナンス上の課題です。15社の連結子会社を統括し、アクティビストからの株主提案もあり、今後のガバナンス改革が注目されます。平均勤続年数16.7年と定着率は高く、専門技術の継承が行われています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
中計86は初年度のため評価は今後に委ねられるが、FY2025実績は営業利益で目標水準に接近。売上高の拡大と配当性向40%達成が課題。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画「中計86」
FY2026〜FY2028
売上高: 目標 1,270億円 順調 (1,105億円 (FY2025))
87%
営業利益: 目標 33億円 順調 (32.8億円 (FY2025))
99.4%
配当性向: 目標 40%以上 やや遅れ (26.0% (FY2025))
65%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,100億円1,105億円+0.5%
FY20241,200億円1,074億円-10.5%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

ナカノフドー建設は2025年3月に策定した中期経営計画「中計86」のもと、2028年3月期に売上高1,270億円・営業利益33億円を目標に掲げています。FY2025実績は営業利益33億円と既に目標水準に近いものの、売上高は1,105億円と目標の87%にとどまっており、海外事業と土木事業の拡大が鍵となります。株主還元では配当性向40%以上を目標としており、増配余地は大きいと言えます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

ナカノフドー建設のTSRは5年間で232%と、TOPIX(213.4%)をアウトパフォームしています。特にFY2024〜FY2025にかけて急激に上昇しており、アクティビスト参入や業績改善期待による株価上昇が大きく寄与しました。直近の調整を経ても、中長期のリターンは市場平均を上回る実績を示しています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+132.0%
100万円 →232.0万円
132.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021112.7万円+12.7万円12.7%
FY202298.3万円-1.7万円-1.7%
FY2023111.3万円+11.3万円11.3%
FY2024182.1万円+82.1万円82.1%
FY2025232.0万円+132.0万円132.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残909,300株
売り残93,100株
信用倍率9.77倍
3/13時点
今後の予定
2026年3月期 本決算発表2026年5月中旬(予定)
定時株主総会2026年6月下旬(予定)

ナカノフドー建設のPER 18.2倍は建設業界平均(12.5倍)を上回る水準で、アクティビスト参入や株主還元強化への期待がプレミアムとして織り込まれています。信用買い残が90万株超と高水準であり、短期的な需給の過熱感には注意が必要です。配当利回りは2.18%と業界平均をやや下回りますが、増配トレンドが続いています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
42
前月比 +8.5%
メディア数
18
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, 東洋経済オンライン, みんかぶ
業界内ランキング
上位 40%
建設業 80社中 32位
報道のトーン
50%
好意的
40%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算35%
株主還元・ガバナンス30%
海外事業20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月中計86策定

中期経営計画「中計86」を策定。2028年3月期に売上高1,270億円・営業利益33億円を目標に掲げた。

2026年2月業績上方修正

FY2026/3の通期経常利益を15.8%上方修正。配当も8円増額し1株30円に修正。

2025年6月株主提案

アクティビストのリム・アドバイザーズが株主提案。資本効率改善とガバナンス改革を求めた。

(株)ナカノフドー建設 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑(FY2022/3は資材高騰で営業赤字だが、FY2023/3以降は回復基調)
配当
少なめ
1株 22円
安全性
普通
自己資本比率 48.6%(自己資本比率53.1%・実質無借金で極めて健全な財務体質)
稼ぐ力
普通
ROE 7.3%
話題性
好評
ポジティブ 50%

「医療・物流施設に強い中堅ゼネコン。東南アジア展開と株主還元強化で変革期へ」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU