(株)奥村組
OKUMURA CORPORATION
最終更新日: 2026年3月24日
1907年創業。免震技術とトンネル工事の匠。関西から日本のインフラを支える中堅ゼネコン
人と地球に優しい環境の創造と保全
この会社ってなに?
マンションや商業ビル、トンネルや橋など、街のインフラを支える建設会社です。特に地震に強い「免震技術」では業界トップクラスの実力を持ち、全国の病院・庁舎・マンションなどで採用されています。また、バイオマス発電事業にも参入し、再生可能エネルギーの普及にも貢献しています。大阪・天王寺に本社を構え、関西を地盤としつつ全国で事業を展開しています。
奥村組は1907年創業の中堅ゼネコンで、免震技術やトンネル施工技術に定評があります。2025年3月期は売上高2,982億円(前年比+3.5%)、営業利益97億円。FY2025/3は特定大型工事での損失計上により純利益が大幅減となりましたが、FY2026/3は純利益113億円への回復を予想。中期経営計画(2025〜2027年度)のもと、建設事業の収益力強化と投資開発事業の拡大を推進しています。配当利回り4.07%と高配当が魅力の銘柄です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市阿倍野区松崎町二丁目2番2号
- 公式
- www.okumuragumi.co.jp
社長プロフィール
奥村組は『安全はすべてに優先する』の精神のもと、免震技術やトンネル施工など高い技術力で社会インフラの整備に貢献してまいります。中期経営計画のもと、建設事業の収益力強化と投資開発事業の拡大を通じて、持続的な企業価値の向上を目指します。
この会社のストーリー
奥村太平により大阪で創業。土木建設業として事業を開始し、関西の発展を支えた。
株式会社奥村組として法人化。組織的な経営体制を整え、事業拡大の基盤を築いた。
東京証券取引所に株式を上場。全国展開の足がかりを得て、大型プロジェクトへの参画を加速。
独自の免震装置・技術を開発し、建物の地震対策に革新をもたらした。免震建物の施工実績は業界トップクラス。
石狩バイオエナジーなどバイオマス発電事業を開始。再生可能エネルギー分野への進出で事業を多角化。
売上高3,500億円・営業利益180億円を目標とする中期経営計画をスタート。建設事業の収益力と投資開発事業の拡大を推進。
注目ポイント
独自の免震装置を開発し、病院・庁舎・マンションなど全国で多数の施工実績を持ちます。地震大国・日本で人々の安全を守る技術力が最大の強みです。
FY2026/3は年間264円の配当を予想し、配当利回り4.07%。中期経営計画期間中は安定配当を維持する方針で、インカムゲイン重視の投資家に魅力的です。
建設業の枠を超え、バイオマス発電事業や不動産開発にも展開。投資開発事業は利益率7.4%と高収益で、将来の成長ドライバーとして期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 21円 | 48.5% |
| FY2017/3 | 33円 | 48.3% |
| FY2018/3 | 184円 | 48.3% |
| FY2019/3 | 153円 | 48.9% |
| FY2020/3 | 143円 | 55.4% |
| FY2021/3 | 140円 | 51.5% |
| FY2022/3 | 172円 | 51.5% |
| FY2023/3 | 223円 | 72.9% |
| FY2024/3 | 237円 | 69.8% |
| FY2025/3 | 216円 | 291.9% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2021/3の140円からFY2024/3の237円まで増配を続けていましたが、FY2025/3は業績悪化により216円に減配。しかしFY2026/3は264円への大幅増配を予想しており、配当利回りは4.07%と高配当銘柄として注目される水準です。中期経営計画期間中は安定配当を維持する方針です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
奥村組の売上高はFY2021/3の2,207億円からFY2025/3の2,982億円へ着実に拡大しています。FY2025/3は特定の国内大型工事で多額の追加コストが発生し、純利益が27億円と大幅減となりました。しかしFY2026/3は純利益113億円への回復を予想しており、一過性の損失からの正常化が見込まれます。
事業ごとの売上・利益
トンネル・ダム・橋梁等の土木工事。免震技術やシールド工法に強みを持つ。売上構成比約30%。
マンション・オフィスビル・商業施設等の建築工事。売上構成比約59%で最大セグメント。FY2025/3は大型工事損失の影響で利益率が低下。
不動産開発・販売・賃貸、バイオマス発電事業等。高い利益率が特徴で、成長分野として注力。売上構成比約10%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.7% | 3.1% | - |
| FY2022/3 | 7.8% | 3.8% | - |
| FY2023/3 | 7.2% | 3.3% | - |
| FY2024/3 | 7.2% | 3.2% | 4.8% |
| FY2025/3 | 4.0% | 0.7% | 3.3% |
営業利益率は3〜6%台で推移しており、建設業界としては標準的な水準です。FY2025/3はROE 1.6%と大幅に低下しましたが、これは特定大型工事の損失による一時的な影響です。FY2026/3にはROE 6%台への回復が見込まれ、収益性の正常化が期待されます。
財務は安全?
総資産はFY2021/3の3,290億円からFY2025/3の3,935億円へ拡大しています。FY2024/3以降に有利子負債が急増(587億円→1,273億円)しており、投資開発事業の拡大に伴う資金調達と考えられます。自己資本比率は51%台から45%台に低下しましたが、依然として建設業界では健全な水準を維持しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2,300万円 | -89.6億円 | 17.2億円 | -89.4億円 |
| FY2022/3 | 183億円 | -27.5億円 | -42.1億円 | 155億円 |
| FY2023/3 | 179億円 | 7.7億円 | -15.7億円 | 187億円 |
| FY2024/3 | -171億円 | 14.6億円 | -43.0億円 | -157億円 |
| FY2025/3 | -118億円 | -14.9億円 | 121億円 | -133億円 |
営業キャッシュフローは年度により大きく変動しています。FY2022〜2023は堅調でしたが、FY2024〜2025は大型工事の運転資金増加により営業CFがマイナスに転じました。FY2025/3は財務CFで121億円を調達しており、有利子負債の増加と整合しています。建設業特有の工事進行に伴うCFの変動が見られます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 148億円 | 44.9億円 | 30.4% |
| FY2022/3 | 140億円 | 14.7億円 | 10.5% |
| FY2023/3 | 129億円 | 16.5億円 | 12.8% |
| FY2024/3 | 149億円 | 23.9億円 | 16.0% |
| FY2025/3 | 89.3億円 | 62.0億円 | 69.5% |
税引前利益は120〜150億円台で推移していましたが、FY2025/3は89億円に減少しました。FY2025/3の実効税率69.5%は異常に高く、投資有価証券の評価損や繰延税金資産の取崩し等の影響と考えられます。FY2026/3は投資有価証券の売却計画見直し等により、実効税率は正常化する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 974万円 | 2,505人 | - |
従業員の平均年収は974万円と、建設業界の中でも高水準の給与体系です。平均年齢43歳・平均勤続年数15.5年と定着率が高く、技術力を重視した人材育成が行われていることがうかがえます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は奥村氏・奥村組従業員持株会・りそな銀行。
筆頭株主は信託銀行(15.47%)で、従業員持株会が5.55%と高い保有比率を持つのが特徴です。代表取締役社長の奥村太加典氏も1.30%を個人保有しており、経営者と従業員が一体となった安定的な株主構成です。りそな銀行・住友不動産・日本生命・三井住友銀行など主要取引先が上位に名を連ねています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 906億円 | 55.0億円 | 6.1% |
| 建築事業 | 1,768億円 | 20.0億円 | 1.1% |
| 投資開発事業等 | 308億円 | 22.8億円 | 7.4% |
建築事業が売上の約59%を占める最大セグメントで、土木事業(約30%)、投資開発事業等(約10%)が続きます。土木事業は利益率6.1%と安定的な収益源である一方、建築事業はFY2025/3に大型工事損失の影響で利益率が1.1%に低下しました。投資開発事業等は利益率7.4%と高収益で、バイオマス発電や不動産事業を通じた成長が期待されます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査等委員13名中、女性が2名(15.4%)を占めています。連結子会社は4社とコンパクトな体制で、本体中心の経営を行っています。平均勤続年数15.5年と定着率が高く、設備投資71億円は技術研究所や施工設備の維持・更新に充てられています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 3,069億円 | — | 2,982億円 | -2.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 126億円 | — | 27億円 | -78.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
奥村組は「中期経営計画(2025〜2027年度)」のもと、2027年度に売上高3,500億円・営業利益180億円を目標に掲げています。FY2025/3は大型工事損失の影響で利益面が大幅に未達となりましたが、FY2026/3は業績予想を2度上方修正しており、回復基調が鮮明です。建設事業の収益力回復と投資開発事業の拡大が中計達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
奥村組のTSRは5年間で232.8%と、TOPIX(213.4%)を約19ポイント上回るパフォーマンスを実現しています。特にFY2024に大幅な株価上昇があり、TSRは260.8%まで到達しました。FY2025は業績悪化の影響で若干低下しましたが、中長期では市場平均を上回る株主還元を実現しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 137.1万円 | +37.1万円 | 37.1% |
| FY2022 | 146.0万円 | +46.0万円 | 46.0% |
| FY2023 | 163.0万円 | +63.0万円 | 63.0% |
| FY2024 | 260.8万円 | +160.8万円 | 160.8% |
| FY2025 | 232.8万円 | +132.8万円 | 132.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
奥村組のPERは20.6倍と建設業界平均(14.6倍)をやや上回る水準ですが、これはFY2025/3の一時的な利益減少が影響しています。FY2026/3の予想EPSベースでは約20倍であり、業績回復に伴いPERは正常化する見通しです。配当利回り4.07%は業界平均を大きく上回る高配当水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3の通期経常利益を16%上方修正。配当も24円増額し年間264円へ。3Q累計最終利益は8期ぶり過去最高を更新。
中間期連結業績が過去最高を記録。通期業績予想を上方修正し、増配を発表。
「中期経営計画(2025〜2027年度)」を策定。2027年度に売上高3,500億円・営業利益180億円を目標に掲げる。
最新ニュース
(株)奥村組 まとめ
ひとめ診断
「関西地盤の中堅ゼネコン。免震技術とトンネル工事に強み、バイオマス発電にも展開する総合建設企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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