創業ストーリー
新潟県上越市で設立。化学プラントの配管工事を起点に事業をスタートした。
東京証券取引所第二部に上場。全国展開と事業領域の拡大を加速させた。
タイに子会社を設立し、表面処理事業で海外進出。日本のものづくり技術を東南アジアへ展開した。
売上高500億円を目標とする中期経営計画をスタート。プラント建設のEPC一貫体制を強化した。
2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を掲げる新中期経営計画を策定。大型EPC・海外事業の拡大を推進。
TANABE ENGINEERING CORPORATION
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
私たちの暮らしを支える化学品や医薬品、電子材料を製造する工場(プラント)。田辺工業はこれらの工場の設計・建設・メンテナンスを担う「産業の黒子」です。身近なシャンプーや洗剤、スマートフォンの部品素材、医薬品などの製造現場には、田辺工業の技術が活きています。また、タイでは表面処理事業も展開し、日本のものづくりを海外でも支えています。
田辺工業は1969年設立の中堅総合プラント工事会社で、化学・医薬・電子材料・発電など多様な産業プラントの設計・施工を手掛けています。2025年3月期は売上高508億円、営業利益38億円と過去最高益を更新。新中期経営計画「TRY2030」では2030年3月期に売上高700億円を目標に掲げ、大型EPC案件の拡大と海外事業の成長を推進しています。PER 10.0倍・配当利回り3.38%とバリュー株としての魅力も兼ね備えます。
配当は4期連続で増加し、2025/03期は1株87円と前期比74%の大幅増配。配当利回り3.38%に加え、QUOカード優待もあり、総合利回りが魅力的な高還元銘柄です。
2025/03期に営業利益38億円で過去最高益を達成。5年TSRは350%超でTOPIXの213%を大幅にアウトパフォーム。業績と株価の好循環が続いています。
2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を目指す意欲的な中期計画。大型EPC案件の拡大と海外事業の成長が成長ドライバーです。
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
化学・医薬・電子材料・発電等のプラント設計・建設・メンテナンス。売上構成比85%を占める主力セグメント。大型EPC案件の受注拡大を推進中。
タイを中心とした表面処理事業・海外プラント工事。新中計では海外売上の拡大を重点戦略に位置づけ。売上構成比約10%。
不動産賃貸・環境関連事業等。売上構成比約5%ながら安定的な収益源。
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.8% | 5.3% | - |
| 2022/03期 | 10.1% | 5.5% | - |
| 2023/03期 | 8.2% | 4.6% | - |
| 2024/03期 | 8.7% | 4.5% | 5.2% |
| 2025/03期 | 10.9% | 5.6% | 7.6% |
| 3Q FY2026/3 | 8.7%(累計) | 4.8%(累計) | 8.1% |
営業利益率は2024/03期に5.2%へ一時低下しましたが、2025/03期には7.5%へ大幅に回復しました。ROEも10.4%と二桁台に乗せ、建設業界の中では高水準の資本効率を実現しています。新中計ではROE12%以上を目標に掲げており、さらなる収益性向上が期待されます。
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 381億円 | 26.5億円 | 17.5億円 | 163.9円 | - |
| 2022/03期 | 425億円 | 28.1億円 | 18.7億円 | 175.0円 | +11.5% |
| 2023/03期 | 429億円 | 27.3億円 | 16.6億円 | 154.8円 | +1.0% |
| 2024/03期 | 518億円 | 26.8億円 | 19.0億円 | 179.7円 | +20.7% |
| 2025/03期 | 508億円 | 38.4億円 | 25.9億円 | 247.5円 | -1.9% |
田辺工業の業績は、プラント建設需要の拡大を背景に着実に成長しています。2025/03期は営業利益38億円と過去最高益を達成し、営業利益率も7.5%に改善しました。2024/03期に売上高518億円を記録した後、2025/03期は若干の減収となりましたが、利益面では大幅増益を実現。2026/03期は売上高530億円・営業利益40億円と増収増益の継続を見込んでいます。 【3Q 2026/03期実績】売上381億円(通期予想比72%)、営業利益31億円(同77%)、純利益22億円(同80%)。
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
建設業の同業他社平均と比べると…
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| プラント・設備工事 | 430億円 | 32億円 | 7.4% |
| 海外事業(表面処理等) | 50億円 | 4億円 | 8.0% |
| その他 | 28億円 | 2.8億円 | 10.0% |
プラント・設備工事が売上の約85%を占める主力事業です。化学プラントを中心に、医薬・電子材料・発電など多様な産業分野に対応できる技術力が強みです。海外事業(タイの表面処理)は売上構成比約10%ですが、新中計では海外売上拡大を重点課題に掲げており、成長ドライバーとして期待されます。
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 520億円 | — | 508億円 | -2.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 30億円 | — | 38億円 | +27.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
田辺工業は「TRY2030」のもと、2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上・ROE12%以上を最終目標に掲げています。ステージIでは体制強化・変革を実行し、大型EPC案件の拡大と海外事業の成長を推進します。2025/03期の営業利益率7.5%・ROE10.4%は目標水準に接近しており、達成に向けた基盤は着実に構築されています。
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
新潟県上越市で設立。化学プラントの配管工事を起点に事業をスタートした。
東京証券取引所第二部に上場。全国展開と事業領域の拡大を加速させた。
タイに子会社を設立し、表面処理事業で海外進出。日本のものづくり技術を東南アジアへ展開した。
売上高500億円を目標とする中期経営計画をスタート。プラント建設のEPC一貫体制を強化した。
2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を掲げる新中期経営計画を策定。大型EPC・海外事業の拡大を推進。
3Q累計は売上高381億円・営業利益31億円と堅調な推移。通期計画を据え置き。
新中期経営計画「TRY2030」を策定。2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を目標に掲げる。
2025/03期本決算で営業利益38億円の過去最高益を達成。配当も87円へ大幅増配。
田辺工業は、化学・医薬・電子材料など多様な産業プラントの建設を通じて、日本のものづくりを支えてまいりました。新中期経営計画「TRY2030」のもと、大型EPC案件への挑戦と海外事業の拡大により、持続的な成長を実現してまいります。
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
2023/03期まで実質無借金経営を維持していましたが、2024/03期に大型工事の運転資金として一時的に有利子負債が発生。2025/03期には37.5億円まで大幅に圧縮し、自己資本比率も54.3%に回復しています。BPSは5年間で1,665円から2,381円へと着実に積み上がっており、財務基盤は極めて健全です。 【3Q 2026/03期】総資産445億円、純資産263億円、自己資本比率57.0%、有利子負債14億円。
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 16.3億円 | 11.3億円 | 3.7億円 | 5.0億円 |
| 2022/03期 | 30.5億円 | 13.5億円 | 11.9億円 | 17.0億円 |
| 2023/03期 | 18.3億円 | 6.5億円 | 2.0億円 | 11.8億円 |
| 2024/03期 | 47.4億円 | 10.9億円 | 29.0億円 | 58.3億円 |
| 2025/03期 | 129億円 | 12.8億円 | 41.7億円 | 116億円 |
2024/03期に営業CFが一時的にマイナスとなりましたが、これは大型工事の立替金増加による一過性の要因です。2025/03期には営業CF129億円と大幅に回復し、FCFも116億円と極めて高い水準を達成。キャッシュ創出力の高さを示しています。
取締役・監査役10名は全員男性で、女性登用が今後の課題です。4社の連結子会社を持ち、国内外でプラント建設事業を展開しています。平均勤続年数15.4年と高い定着率を維持しており、技術ノウハウの継承が順調に進んでいます。
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 651万円 | 1,059人 | - |
従業員の平均年収は651万円で、建設業界の中堅企業としては標準的な水準です。平均年齢40.9歳・平均勤続年数15.4年と定着率が高く、プラント建設に必要な専門技術を長期にわたり蓄積できる環境が整っています。
リターン・配当・市場データを確認
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
田辺工業のTSRは5年間で350.3%と、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしています。特に2024期以降の上昇が顕著で、過去最高益の達成と積極的な株主還元が市場に評価されています。中小型株ながら大型株指数を圧倒するリターンを実現しており、成長と割安さの両面で注目に値します。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 20円 | 11.0% |
| 2017/03期 | 40円 | 35.8% |
| 2018/03期 | 20円 | 22.2% |
| 2019/03期 | 27円 | 18.9% |
| 2020/03期 | 30円 | 17.1% |
| 2021/03期 | 30円 | 18.3% |
| 2022/03期 | 33円 | 18.9% |
| 2023/03期 | 40円 | 25.8% |
| 2024/03期 | 50円 | 27.8% |
| 2025/03期 | 87円 | 35.2% |
| 必要株数 | 100株以上(約26万円) |
| 金額相当 | 年間1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当は4期連続の増配を実現し、2025/03期は1株87円と前期比74%増の大幅増配となりました。2026/03期は1株92円(予想)とさらなる増配を計画しています。配当性向も18%台から35%台へ引き上げられており、株主還元を積極的に強化しています。加えてQUOカードの株主優待もあり、総合利回りが魅力的です。
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 135.8万円 | 35.8万円 | 35.8% |
| 2022期 | 145.4万円 | 45.4万円 | 45.4% |
| 2023期 | 160.1万円 | 60.1万円 | 60.1% |
| 2024期 | 229.6万円 | 129.6万円 | 129.6% |
| 2025期 | 350.3万円 | 250.3万円 | 250.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
田辺工業のPER 10.0倍は建設業界平均(11.5倍)をやや下回る水準にあります。PBR 1.08倍は業界平均並みですが、配当利回り3.38%は業界平均を上回り、高配当バリュー株としての魅力があります。信用買残37,600株に対し売残ゼロで、個人投資家の買い意欲の高さが窺えます。
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 27.4億円 | 9.9億円 | 36.1% |
| 2022/03期 | 29.0億円 | 10.3億円 | 35.4% |
| 2023/03期 | 27.9億円 | 11.3億円 | 40.5% |
| 2024/03期 | 27.3億円 | 8.3億円 | 30.4% |
| 2025/03期 | 39.1億円 | 13.1億円 | 33.6% |
税引前利益は2025/03期に39億円と過去最高を記録しました。実効税率は30〜40%の範囲で推移しており、2025/03期は33.6%と標準的な水準です。2026/03期は税引前利益40億円を見込んでいます。
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最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU