田辺工業(株)
TANABE ENGINEERING CORPORATION
最終更新日: 2026年3月24日
化学プラント建設の匠。新潟から日本の産業インフラを支える、堅実成長のスタンダード企業
技術と人の力で、産業の未来を創造する
この会社ってなに?
私たちの暮らしを支える化学品や医薬品、電子材料を製造する工場(プラント)。田辺工業はこれらの工場の設計・建設・メンテナンスを担う「産業の黒子」です。身近なシャンプーや洗剤、スマートフォンの部品素材、医薬品などの製造現場には、田辺工業の技術が活きています。また、タイでは表面処理事業も展開し、日本のものづくりを海外でも支えています。
田辺工業は1969年設立の中堅総合プラント工事会社で、化学・医薬・電子材料・発電など多様な産業プラントの設計・施工を手掛けています。2025年3月期は売上高508億円、営業利益38億円と過去最高益を更新。新中期経営計画「TRY2030」では2030年3月期に売上高700億円を目標に掲げ、大型EPC案件の拡大と海外事業の成長を推進しています。PER 10.0倍・配当利回り3.38%とバリュー株としての魅力も兼ね備えます。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 新潟県上越市大字福田20番地
- 公式
- www.tanabe-ind.co.jp
社長プロフィール
田辺工業は、化学・医薬・電子材料など多様な産業プラントの建設を通じて、日本のものづくりを支えてまいりました。新中期経営計画「TRY2030」のもと、大型EPC案件への挑戦と海外事業の拡大により、持続的な成長を実現してまいります。
この会社のストーリー
新潟県上越市で設立。化学プラントの配管工事を起点に事業をスタートした。
東京証券取引所第二部に上場。全国展開と事業領域の拡大を加速させた。
タイに子会社を設立し、表面処理事業で海外進出。日本のものづくり技術を東南アジアへ展開した。
売上高500億円を目標とする中期経営計画をスタート。プラント建設のEPC一貫体制を強化した。
2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を掲げる新中期経営計画を策定。大型EPC・海外事業の拡大を推進。
注目ポイント
配当は4期連続で増加し、FY2025/3は1株87円と前期比74%の大幅増配。配当利回り3.38%に加え、QUOカード優待もあり、総合利回りが魅力的な高還元銘柄です。
FY2025/3に営業利益38億円で過去最高益を達成。5年TSRは350%超でTOPIXの213%を大幅にアウトパフォーム。業績と株価の好循環が続いています。
2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を目指す意欲的な中期計画。大型EPC案件の拡大と海外事業の成長が成長ドライバーです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 10円 | 11.0% |
| FY2017/3 | 40円 | 35.8% |
| FY2018/3 | 20円 | 22.2% |
| FY2019/3 | 27円 | 18.9% |
| FY2020/3 | 30円 | 17.1% |
| FY2021/3 | 30円 | 18.3% |
| FY2022/3 | 33円 | 18.9% |
| FY2023/3 | 40円 | 25.8% |
| FY2024/3 | 50円 | 27.8% |
| FY2025/3 | 87円 | 35.2% |
| 必要株数 | 100株以上(約26万円) |
| 金額相当 | 年間1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当は4期連続の増配を実現し、FY2025/3は1株87円と前期比74%増の大幅増配となりました。FY2026/3は1株92円(予想)とさらなる増配を計画しています。配当性向も18%台から35%台へ引き上げられており、株主還元を積極的に強化しています。加えてQUOカードの株主優待もあり、総合利回りが魅力的です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
田辺工業の業績は、プラント建設需要の拡大を背景に着実に成長しています。FY2025/3は営業利益38億円と過去最高益を達成し、営業利益率も7.5%に改善しました。FY2024/3に売上高518億円を記録した後、FY2025/3は若干の減収となりましたが、利益面では大幅増益を実現。FY2026/3は売上高530億円・営業利益40億円と増収増益の継続を見込んでいます。
事業ごとの売上・利益
化学・医薬・電子材料・発電等のプラント設計・建設・メンテナンス。売上構成比85%を占める主力セグメント。大型EPC案件の受注拡大を推進中。
タイを中心とした表面処理事業・海外プラント工事。新中計では海外売上の拡大を重点戦略に位置づけ。売上構成比約10%。
不動産賃貸・環境関連事業等。売上構成比約5%ながら安定的な収益源。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.3% | 5.3% | - |
| FY2022/3 | 9.9% | 5.3% | - |
| FY2023/3 | 9.3% | 4.4% | - |
| FY2024/3 | 9.8% | 4.1% | 5.2% |
| FY2025/3 | 12.3% | 5.6% | 7.6% |
営業利益率はFY2024/3に5.2%へ一時低下しましたが、FY2025/3には7.5%へ大幅に回復しました。ROEも10.4%と二桁台に乗せ、建設業界の中では高水準の資本効率を実現しています。新中計ではROE12%以上を目標に掲げており、さらなる収益性向上が期待されます。
財務は安全?
FY2023/3まで実質無借金経営を維持していましたが、FY2024/3に大型工事の運転資金として一時的に有利子負債が発生。FY2025/3には37.5億円まで大幅に圧縮し、自己資本比率も54.3%に回復しています。BPSは5年間で1,665円から2,381円へと着実に積み上がっており、財務基盤は極めて健全です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 16.3億円 | -11.3億円 | 3.7億円 | 5.0億円 |
| FY2022/3 | 30.5億円 | -13.5億円 | -11.9億円 | 17.0億円 |
| FY2023/3 | 18.3億円 | -6.5億円 | -2.0億円 | 11.8億円 |
| FY2024/3 | -47.4億円 | -10.9億円 | 29.0億円 | -58.3億円 |
| FY2025/3 | 129億円 | -12.8億円 | -41.7億円 | 116億円 |
FY2024/3に営業CFが一時的にマイナスとなりましたが、これは大型工事の立替金増加による一過性の要因です。FY2025/3には営業CF129億円と大幅に回復し、FCFも116億円と極めて高い水準を達成。キャッシュ創出力の高さを示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 27.4億円 | 9.9億円 | 36.1% |
| FY2022/3 | 29.0億円 | 10.3億円 | 35.4% |
| FY2023/3 | 27.9億円 | 11.3億円 | 40.5% |
| FY2024/3 | 27.3億円 | 8.3億円 | 30.4% |
| FY2025/3 | 39.1億円 | 13.1億円 | 33.6% |
税引前利益はFY2025/3に39億円と過去最高を記録しました。実効税率は30〜40%の範囲で推移しており、FY2025/3は33.6%と標準的な水準です。FY2026/3は税引前利益40億円を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 651万円 | 1,059人 | - |
従業員の平均年収は651万円で、建設業界の中堅企業としては標準的な水準です。平均年齢40.9歳・平均勤続年数15.4年と定着率が高く、プラント建設に必要な専門技術を長期にわたり蓄積できる環境が整っています。
誰がこの会社の株を持ってる?
経営者・創業家が12.6%を保有するオーナー経営企業です。 安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は田辺工業取引先持株会・第四北越銀行・田辺工業従業員持株会。
筆頭株主は取引先持株会(9.49%)で、創業家関連の株主が多数を占める特徴的な株主構成です。ケイアンドアイ・田辺よし江・田辺商事・合同会社TNBなど創業家関連と見られる株主が合計15%超を保有しています。従業員持株会(3.08%)も上位に入り、経営と従業員の利害が一致した安定的な構造です。著名個人投資家の清原達郎氏が2.9%を保有している点も注目されます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| プラント・設備工事 | 430億円 | 32億円 | 7.4% |
| 海外事業(表面処理等) | 50億円 | 4億円 | 8.0% |
| その他 | 28億円 | 2.8億円 | 10.0% |
プラント・設備工事が売上の約85%を占める主力事業です。化学プラントを中心に、医薬・電子材料・発電など多様な産業分野に対応できる技術力が強みです。海外事業(タイの表面処理)は売上構成比約10%ですが、新中計では海外売上拡大を重点課題に掲げており、成長ドライバーとして期待されます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名は全員男性で、女性登用が今後の課題です。4社の連結子会社を持ち、国内外でプラント建設事業を展開しています。平均勤続年数15.4年と高い定着率を維持しており、技術ノウハウの継承が順調に進んでいます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 520億円 | — | 508億円 | -2.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 30億円 | — | 38億円 | +27.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
田辺工業は「TRY2030」のもと、2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上・ROE12%以上を最終目標に掲げています。ステージIでは体制強化・変革を実行し、大型EPC案件の拡大と海外事業の成長を推進します。FY2025/3の営業利益率7.5%・ROE10.4%は目標水準に接近しており、達成に向けた基盤は着実に構築されています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
田辺工業のTSRは5年間で350.3%と、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2024以降の上昇が顕著で、過去最高益の達成と積極的な株主還元が市場に評価されています。中小型株ながら大型株指数を圧倒するリターンを実現しており、成長と割安さの両面で注目に値します。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 135.8万円 | +35.8万円 | 35.8% |
| FY2022 | 145.4万円 | +45.4万円 | 45.4% |
| FY2023 | 160.1万円 | +60.1万円 | 60.1% |
| FY2024 | 229.6万円 | +129.6万円 | 129.6% |
| FY2025 | 350.3万円 | +250.3万円 | 250.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
田辺工業のPER 10.0倍は建設業界平均(11.5倍)をやや下回る水準にあります。PBR 1.08倍は業界平均並みですが、配当利回り3.38%は業界平均を上回り、高配当バリュー株としての魅力があります。信用買残37,600株に対し売残ゼロで、個人投資家の買い意欲の高さが窺えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
3Q累計は売上高381億円・営業利益31億円と堅調な推移。通期計画を据え置き。
新中期経営計画「TRY2030」を策定。2030年3月期に売上高700億円・営業利益率8%以上を目標に掲げる。
FY2025/3本決算で営業利益38億円の過去最高益を達成。配当も87円へ大幅増配。
最新ニュース
田辺工業(株) まとめ
ひとめ診断
「化学プラント建設の匠。新潟発、日本の産業インフラを支えるスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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