鉄建建設(株)
TEKKEN CORPORATION
最終更新日: 2026年3月24日
鉄道から始まった建設のプロフェッショナル。線路の先に、未来のインフラを築く企業
社会インフラ建設の担い手として、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献する
この会社ってなに?
駅の改修工事やホームドアの設置、新幹線の線路工事など、毎日利用する鉄道インフラの建設・メンテナンスを手がけています。北海道新幹線の延伸工事やリニア中央新幹線関連工事にも参画。また、マンションやオフィスビルの建築、道路・トンネルの土木工事も幅広く展開しており、私たちの暮らしを支える社会インフラの「縁の下の力持ち」です。
鉄建建設は1944年に鉄道建設専門の国策会社として創立され、現在は土木・建築の総合建設会社として事業を展開しています。JR東日本が約20%を保有する持分法適用会社であり、鉄道関連工事に強みを持ちます。FY2025/3は売上高1,851億円、営業利益35億円と前期比大幅増益を達成。中期経営計画2028では営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げ、収益力の回復を進めています。PBR 0.91倍と割安水準にあり、累進配当方針のもと株主還元も強化中です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区神田三崎町二丁目5番3号
- 公式
- www.tekken.co.jp
社長プロフィール
鉄道建設で培った高い技術力と安全管理のノウハウを活かし、土木・建築のあらゆる分野で社会インフラの発展に貢献してまいります。中期経営計画2028のもと、収益力の回復と企業価値の向上に全力で取り組みます。
この会社のストーリー
戦時中の輸送力確保のため、鉄道建設専門の国策会社として設立。日本の鉄道インフラを支える使命を担った。
東証に株式を上場。新幹線建設ラッシュの波に乗り、鉄道土木工事の専門集団として成長を加速させた。
国鉄の分割民営化に伴い、JR各社との取引関係を新たに構築。鉄道工事のトップランナーとしての地位を確立した。
マンション・オフィスビル等の建築工事を拡大し、土木偏重の事業構成から総合建設会社への転換を推進した。
JR東日本が追加出資を実施し、鉄建建設を持分法適用会社に。グループとしての連携を深め、経営基盤を強化した。
営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げる3カ年中計をスタート。累進配当の導入とPBR1倍超を目指す。
注目ポイント
配当性向50%程度の累進配当方針を導入。FY2026は170円と4期連続増配予定で、配当利回り3.72%は建設業界でもトップクラス。減配リスクの低い安心の配当政策です。
JR東日本が約20%を保有する持分法適用会社。鉄道関連工事の安定的な受注基盤があり、北海道新幹線やリニア関連工事など大型案件にも参画しています。
PBR 0.91倍と解散価値を下回る割安水準。資本コスト経営への取り組みやJR東日本との連携強化により、PBR1倍超への再評価余地が大きい銘柄です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 2円 | 24.5% |
| FY2017/3 | 5円 | 19.5% |
| FY2018/3 | 75円 | 20.8% |
| FY2019/3 | 80円 | 22.3% |
| FY2020/3 | 80円 | 25.2% |
| FY2021/3 | 80円 | 28.5% |
| FY2022/3 | 80円 | 26.4% |
| FY2023/3 | 80円 | 51.7% |
| FY2024/3 | 100円 | 35.4% |
| FY2025/3 | 122円 | 50.3% |
株主優待制度はありません。
累進配当方針を導入しており、FY2026/3は1株あたり170円(前期比+48円)と大幅増配を予定しています。配当利回りは3.72%と建設業界でも高水準です。配当性向50%を目安とし、4期連続増配を実現。減配しない累進配当は長期保有の安心材料です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2023/3〜FY2024/3は資材価格高騰や工事採算悪化の影響で営業利益が大幅に落ち込みましたが、FY2025/3には営業利益35億円と前期比261%増と回復基調に転じています。FY2026/3は減収予想ながら純利益は47億円と増益を見込んでおり、収益性の改善が着実に進んでいます。
事業ごとの売上・利益
鉄道関連土木工事を中心に、道路・トンネル・橋梁等の建設。北海道新幹線延伸やリニア関連工事にも参画。売上構成比約37%を占める主力セグメント。
マンション・オフィスビル・商業施設等の建築工事。売上構成比約40%と最大セグメントだが、資材高の影響で利益率が低迷。選別受注による改善を推進中。
不動産賃貸事業や環境関連事業など。鉄建プロパティーズを通じた不動産事業が安定収益を確保。売上構成比約22%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.0% | 2.4% | - |
| FY2022/3 | 8.5% | 2.7% | - |
| FY2023/3 | 3.5% | 1.3% | - |
| FY2024/3 | 6.1% | 2.0% | 0.5% |
| FY2025/3 | 4.0% | 1.5% | 1.9% |
FY2023/3〜FY2024/3は資材費高騰の影響で営業利益率が1%を下回る厳しい局面でしたが、FY2025/3には1.9%まで回復しています。中期経営計画2028では営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げており、選別受注の徹底と原価管理の強化により収益性の改善を進めています。
財務は安全?
総資産はFY2025/3に2,251億円まで拡大していますが、有利子負債がFY2024/3の711億円からFY2025/3には1,324億円へ急増しています。これは大型工事の運転資金や不動産関連投資によるものです。自己資本比率は31.0%に低下しており、財務レバレッジの上昇に注意が必要です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 42.3億円 | -17.2億円 | -37.1億円 | 25.1億円 |
| FY2022/3 | 52.7億円 | -8.1億円 | -34.3億円 | 44.6億円 |
| FY2023/3 | -2.2億円 | -24.9億円 | 5.8億円 | -27.1億円 |
| FY2024/3 | 39.7億円 | -42.9億円 | 11.4億円 | -3.1億円 |
| FY2025/3 | -203億円 | 6.2億円 | 179億円 | -197億円 |
FY2025/3は営業CFがマイナス203億円と大幅な資金流出となりました。これは大型工事の先行支出や運転資金の増加が主因です。投資CFはプラスに転じ、資産売却等で資金を確保しています。財務CFでは179億円の借入により資金を手当てしており、今後の工事代金回収による営業CFの回復が注目されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 64.9億円 | 21.0億円 | 32.4% |
| FY2022/3 | 62.2億円 | 15.2億円 | 24.4% |
| FY2023/3 | 9.7億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 22.8億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 30.3億円 | 0円 | 0.0% |
FY2021〜2022は30%前後の実効税率でしたが、FY2023/3以降は繰延税金資産の計上や税務上の損金処理などにより、法人税等の負担が軽減されています。今後の業績回復に伴い、実効税率は正常化していく見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 916万円 | 1,871人 | - |
従業員の平均年収は916万円と、建設業界の中でも高水準の給与水準です。平均年齢41.9歳・平均勤続年数16.4年と定着率が高く、技術者の経験とノウハウが蓄積されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は鉄建取引先持株会氏・鉄建職員持株会氏・東日本旅客鉄道。
筆頭株主はJR東日本(19.75%)で持分法適用会社の位置づけです。鹿島建設(3.36%)や東海旅客鉄道(1.07%)など鉄道・建設関連企業が上位に名を連ね、事業上のパートナーシップが株主構成にも反映されています。職員持株会(2.06%)・取引先持株会(1.45%)も安定株主として機能しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 693億円 | 26.1億円 | 3.8% |
| 建築事業 | 748億円 | 7.9億円 | 1.1% |
| その他 | 410億円 | 13.5億円 | 3.3% |
建築事業が売上の40%を占める最大セグメントですが、利益率は1.1%と低水準にとどまっています。一方、土木事業は利益率3.8%と比較的堅調で、鉄道関連工事の強みが発揮されています。中期経営計画では建築事業の利益率改善が最重要課題と位置づけられています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役14名中、女性が3名(21.4%)を占めており、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。連結子会社は3社とコンパクトな経営体制で、鉄建プロパティーズ(不動産)等を擁しています。平均勤続年数16.4年と高い定着率が特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,750億円 | — | 1,851億円 | +5.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 17億円 | — | 35億円 | +103.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
鉄建建設は2025年5月に「中期経営計画2028」を策定し、FY2028に営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げています。前中計では資材高騰により営業利益目標が大幅未達でしたが、FY2025は営業利益が前期比261%増と回復。選別受注の徹底と原価管理の強化により、収益構造の改善を進めています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
鉄建建設のTSRは5年間で125.9%とプラスですが、TOPIX(213.4%)を大きく下回るパフォーマンスとなっています。FY2023〜FY2024の業績悪化が株価の足を引っ張りました。ただし、直近ではJR東日本の持分法適用化や資本政策への期待から株価が急上昇しており、今後の業績回復と株主還元強化によるTSR改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 87.6万円 | -12.4万円 | -12.4% |
| FY2022 | 85.1万円 | -14.9万円 | -14.9% |
| FY2023 | 87.3万円 | -12.7万円 | -12.7% |
| FY2024 | 129.6万円 | +29.6万円 | 29.6% |
| FY2025 | 125.9万円 | +25.9万円 | 25.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは17.7倍と業界平均をやや上回りますが、PBRは0.91倍と解散価値を下回る割安水準です。配当利回り3.72%は業界平均を大きく上回り、累進配当方針と合わせてインカムゲイン重視の投資家にとって魅力的な水準です。信用倍率6.0倍は買い優勢を示しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
通期純利益予想を44億円→47億円に上方修正。配当も170円に増額し、株主還元を強化。
代表取締役の異動を発表。今井政人氏が新社長に就任予定。経営体制を刷新し成長を加速。
今期経常利益を30%上方修正。土木事業の受注好調と工事採算の改善が寄与。配当も30円増額。
最新ニュース
鉄建建設(株) まとめ
ひとめ診断
「鉄道建設のトップランナー。JR東日本グループの一角として、日本のインフラを支えるプライム企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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