鉄建建設(株)1815
TEKKEN CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
駅の改修工事やホームドアの設置、新幹線の線路工事など、毎日利用する鉄道インフラの建設・メンテナンスを手がけています。北海道新幹線の延伸工事やリニア中央新幹線関連工事にも参画。また、マンションやオフィスビルの建築、道路・トンネルの土木工事も幅広く展開しており、私たちの暮らしを支える社会インフラの「縁の下の力持ち」です。
鉄建建設は1944年に鉄道建設専門の国策会社として創立され、現在は土木・建築の総合建設会社として事業を展開しています。JR東日本が約20%を保有する持分法適用会社であり、鉄道関連工事に強みを持ちます。2025/03期は売上高1,851億円、営業利益35億円と前期比大幅増益を達成。中期経営計画2028では営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げ、収益力の回復を進めています。PBR 0.91倍と割安水準にあり、累進配当方針のもと株主還元も強化中です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区神田三崎町二丁目5番3号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
鉄道関連土木工事を中心に、道路・トンネル・橋梁等の建設。北海道新幹線延伸やリニア関連工事にも参画。売上構成比約37%を占める主力セグメント。
マンション・オフィスビル・商業施設等の建築工事。売上構成比約40%と最大セグメントだが、資材高の影響で利益率が低迷。選別受注による改善を推進中。
不動産賃貸事業や環境関連事業など。鉄建プロパティーズを通じた不動産事業が安定収益を確保。売上構成比約22%。
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7.0% | 2.4% | - |
| 2022/03期 | 7.4% | 2.6% | - |
| 2023/03期 | 3.6% | 1.3% | - |
| 2024/03期 | 6.2% | 2.2% | 0.5% |
| 2025/03期 | 4.8% | 1.6% | 1.9% |
| 3Q FY2026/3 | 4.9%(累計) | 1.1%(累計) | 2.4% |
2023/03期〜2024/03期は資材費高騰の影響で営業利益率が1%を下回る厳しい局面でしたが、2025/03期には1.9%まで回復しています。中期経営計画2028では営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げており、選別受注の徹底と原価管理の強化により収益性の改善を進めています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,820億円 | — | 43.9億円 | 281.1円 | — |
| 2022/03期 | 1,516億円 | — | 47.1億円 | 303.1円 | -16.7% |
| 2023/03期 | 1,607億円 | — | 23.6億円 | 154.8円 | +6.1% |
| 2024/03期 | 1,836億円 | 9.6億円 | 42.6億円 | 282.1円 | +14.2% |
| 2025/03期 | 1,851億円 | 34.6億円 | 34.3億円 | 242.8円 | +0.8% |
2023/03期〜2024/03期は資材価格高騰や工事採算悪化の影響で営業利益が大幅に落ち込みましたが、2025/03期には営業利益35億円と前期比261%増と回復基調に転じています。2026/03期は減収予想ながら純利益は47億円と増益を見込んでおり、収益性の改善が着実に進んでいます。 【3Q 2026/03期実績】売上1320億円(通期予想比74%)、営業利益32億円(同95%)、純利益27億円(同76%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 土木事業 | 693億円 | 26.1億円 | 3.8% |
| 建築事業 | 748億円 | 7.9億円 | 1.1% |
| その他 | 410億円 | 13.5億円 | 3.3% |
建築事業が売上の40%を占める最大セグメントですが、利益率は1.1%と低水準にとどまっています。一方、土木事業は利益率3.8%と比較的堅調で、鉄道関連工事の強みが発揮されています。中期経営計画では建築事業の利益率改善が最重要課題と位置づけられています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,750億円 | — | 1,851億円 | +5.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 17億円 | — | 35億円 | +103.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
鉄建建設は2025年5月に「中期経営計画2028」を策定し、2028期に営業利益率3.0%・ROE8%以上を目標に掲げています。前中計では資材高騰により営業利益目標が大幅未達でしたが、2025期は営業利益が前期比261%増と回復。選別受注の徹底と原価管理の強化により、収益構造の改善を進めています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
通期純利益予想を44億円→47億円に上方修正。配当も170円に増額し、株主還元を強化。
代表取締役の異動を発表。今井政人氏が新社長に就任予定。経営体制を刷新し成長を加速。
今期経常利益を30%上方修正。土木事業の受注好調と工事採算の改善が寄与。配当も30円増額。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
総資産は2025/03期に2,251億円まで拡大していますが、有利子負債が2024/03期の711億円から2025/03期には1,324億円へ急増しています。これは大型工事の運転資金や不動産関連投資によるものです。自己資本比率は31.0%に低下しており、財務レバレッジの上昇に注意が必要です。 【3Q 2026/03期】総資産2838億円、純資産785億円、自己資本比率19.9%、有利子負債1065億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 42.3億円 | ▲17.2億円 | ▲37.1億円 | 25.1億円 |
| 2022/03期 | 52.7億円 | ▲8.1億円 | ▲34.3億円 | 44.6億円 |
| 2023/03期 | ▲2.2億円 | ▲24.9億円 | 5.8億円 | ▲27.1億円 |
| 2024/03期 | 39.7億円 | ▲42.9億円 | 11.4億円 | ▲3.1億円 |
| 2025/03期 | ▲203億円 | 6.2億円 | 179億円 | ▲197億円 |
2025/03期は営業CFがマイナス203億円と大幅な資金流出となりました。これは大型工事の先行支出や運転資金の増加が主因です。投資CFはプラスに転じ、資産売却等で資金を確保しています。財務CFでは179億円の借入により資金を手当てしており、今後の工事代金回収による営業CFの回復が注目されます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役14名中、女性が3名(21.4%)を占めており、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。連結子会社は3社とコンパクトな経営体制で、鉄建プロパティーズ(不動産)等を擁しています。平均勤続年数16.4年と高い定着率が特徴です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 916万円 | 1,871人 | - |
従業員の平均年収は916万円と、建設業界の中でも高水準の給与水準です。平均年齢41.9歳・平均勤続年数16.4年と定着率が高く、技術者の経験とノウハウが蓄積されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
鉄建建設のTSRは5年間で125.9%とプラスですが、TOPIX(213.4%)を大きく下回るパフォーマンスとなっています。2023期〜2024期の業績悪化が株価の足を引っ張りました。ただし、直近ではJR東日本の持分法適用化や資本政策への期待から株価が急上昇しており、今後の業績回復と株主還元強化によるTSR改善が期待されます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 2円 | 24.5% |
| 2017/03期 | 5円 | 19.5% |
| 2018/03期 | 75円 | 20.8% |
| 2019/03期 | 80円 | 22.3% |
| 2020/03期 | 80円 | 25.2% |
| 2021/03期 | 80円 | 28.5% |
| 2022/03期 | 80円 | 26.4% |
| 2023/03期 | 80円 | 51.7% |
| 2024/03期 | 100円 | 35.4% |
| 2025/03期 | 122円 | 50.3% |
株主優待制度はありません。
累進配当方針を導入しており、2026/03期は1株あたり170円(前期比+48円)と大幅増配を予定しています。配当利回りは3.72%と建設業界でも高水準です。配当性向50%を目安とし、4期連続増配を実現。減配しない累進配当は長期保有の安心材料です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 87.6万円 | ▲12.4万円 | -12.4% |
| 2022期 | 85.1万円 | ▲14.9万円 | -14.9% |
| 2023期 | 87.3万円 | ▲12.7万円 | -12.7% |
| 2024期 | 129.6万円 | 29.6万円 | 29.6% |
| 2025期 | 125.9万円 | 25.9万円 | 25.9% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは17.7倍と業界平均をやや上回りますが、PBRは0.91倍と解散価値を下回る割安水準です。配当利回り3.72%は業界平均を大きく上回り、累進配当方針と合わせてインカムゲイン重視の投資家にとって魅力的な水準です。信用倍率6.0倍は買い優勢を示しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 64.9億円 | 21.0億円 | 32.4% |
| 2022/03期 | 62.2億円 | 15.2億円 | 24.4% |
| 2023/03期 | 9.7億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 22.8億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 30.3億円 | 0円 | 0.0% |
2021期〜2022は30%前後の実効税率でしたが、2023/03期以降は繰延税金資産の計上や税務上の損金処理などにより、法人税等の負担が軽減されています。今後の業績回復に伴い、実効税率は正常化していく見込みです。
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