(株)佐藤渡辺
WATANABE SATO CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月24日
道路のプロフェッショナル。100年の技術で、日本のインフラを支え続ける企業
道路舗装のリーディングカンパニーとして、安全・快適な社会インフラの実現に貢献する
この会社ってなに?
普段何気なく歩いている道路や高速道路の舗装、空港の滑走路、公園の景観整備。これらの多くに佐藤渡辺の技術が使われています。木質舗装や雨水貯留浸透施設など環境に配慮した特殊舗装技術も保有。2023年にはあすなろ道路を子会社化し北海道での事業基盤を強化するなど、全国規模で道路インフラの整備に貢献しています。
佐藤渡辺は2005年に渡辺組と佐藤道路が合併して誕生した道路舗装工事の中堅企業です。アスファルト・コンクリート・樹脂系の舗装工事から土木工事、景観整備まで幅広く手がけます。2025年3月期は売上高404億円(前年比+5.3%)を記録。PBR 0.59倍と解散価値を大きく下回る割安水準にあり、配当利回り3.98%の高配当銘柄です。親会社の佐藤工業が20.87%を保有し、安定した経営基盤を持ちます。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区南麻布一丁目18番4号
- 公式
- watanabesato.co.jp
社長プロフィール
当社は道路舗装を通じて社会インフラの整備に貢献してまいりました。中期経営計画のもと、収益力の強化と持続的な成長に向けて全社一丸となって取り組んでまいります。
この会社のストーリー
渡辺組として創業。道路舗装工事を中心に事業を開始し、日本の道路インフラ整備に着手した。
株式会社として法人化。戦後の復興期に向けた事業基盤を確立した。
東京証券取引所第二部に株式を上場。公開企業として新たなステージへ。
株式会社渡辺組と佐藤道路株式会社が合併し、株式会社佐藤渡辺が誕生。事業規模を拡大した。
あすなろ道路を子会社化し、北海道での事業基盤を獲得。その後吸収合併で経営統合を完了した。
創業100周年を迎え、「佐藤渡辺グループ中期経営計画(2024〜2026年度)」をスタート。収益力強化を目指す。
注目ポイント
PBR 0.59倍と解散価値を大きく下回る水準。配当利回り3.98%と合わせ、バリュー投資の観点から注目度の高い銘柄です。東証の資本効率改善要請もあり、今後のPBR改善施策に期待。
佐藤工業が20.87%を保有する安定株主構成。自己資本比率60%超の堅固な財務基盤と無借金経営(FY2023/3まで)が特徴。安定した経営基盤のもとで事業を展開しています。
道路舗装は社会インフラの維持・更新に不可欠な事業。老朽化する道路の補修需要や防災・減災対策の拡充により、中長期的に安定した需要が見込まれます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 7円 | 7.5% |
| FY2017/3 | 10円 | 9.5% |
| FY2018/3 | 25円 | 16.1% |
| FY2019/3 | 30円 | 15.5% |
| FY2020/3 | 30円 | 18.3% |
| FY2021/3 | 50円 | 16.9% |
| FY2022/3 | 60円 | 20.2% |
| FY2023/3 | 50円 | 68.2% |
| FY2024/3 | 75円 | 38.4% |
| FY2025/3 | 80円 | 55.9% |
株主優待制度はありません。
FY2024/3は創業100周年記念配当を含む1株150円(分割前基準)の高配当を実施しました。2024年6月の株式分割(1:2)後のFY2025/3は80円(分割前換算160円相当)。中計では3年間合計160円以上を目標としており、配当利回り3.98%と高水準の株主還元を維持しています。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
佐藤渡辺の業績は、FY2023/3に資材価格高騰と低採算工事の影響で大幅減益となりましたが、FY2024/3には回復基調に転じました。FY2025/3は売上高404億円と過去最高水準を記録したものの、低採算工事の影響で営業利益は前年を下回りました。FY2026/3は売上高370億円・営業利益12億円を予想し、利益面での回復を見込んでいます。
事業ごとの売上・利益
道路舗装工事が主力。アスファルト・コンクリート・樹脂系舗装、高速道路・空港滑走路・一般道路の施工を手がける。売上構成比約87%を占める中核事業。
景観整備・河川護岸・雨水貯留浸透施設などの土木工事。環境配慮型の特殊舗装技術も保有。
アスファルト合材の製造・販売。自家消費型太陽光発電(TERASELソーラー)を合材工場に導入するなど環境対応も推進。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.2% | 5.7% | - |
| FY2022/3 | 9.7% | 5.3% | - |
| FY2023/3 | 2.4% | 1.4% | - |
| FY2024/3 | 6.2% | 3.4% | 4.3% |
| FY2025/3 | 4.5% | 2.5% | 2.9% |
営業利益率はFY2021/3の6.7%からFY2023/3には1.8%まで低下し、その後回復途上にあります。資材価格高騰や低採算工事の混在が利益率を圧迫しており、中期経営計画では収益力の強化を最重要課題に掲げています。ROEも4.2%と低水準であり、中計目標のROE 6.5%以上の達成に向けた改善が求められます。
財務は安全?
自己資本比率は55〜60%台で推移しており、非常に健全な財務基盤を維持しています。FY2025/3に有利子負債が84億円に増加していますが、あすなろ道路の子会社化に伴う資金調達と考えられます。BPSはFY2025/3に3,426円(株式分割調整後)となり、PBR 0.59倍と大幅に割安な水準です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 20.6億円 | -3.8億円 | -13.3億円 | 16.8億円 |
| FY2022/3 | 32.9億円 | -8.0億円 | -6.8億円 | 24.9億円 |
| FY2023/3 | 1.9億円 | -9.3億円 | -4.6億円 | -7.4億円 |
| FY2024/3 | 34.8億円 | -4.4億円 | -4.1億円 | 30.5億円 |
| FY2025/3 | -39.6億円 | -6.3億円 | 20.0億円 | -45.9億円 |
営業キャッシュフローは年度によって大きく変動しています。FY2025/3は約40億円のマイナスとなりましたが、これは工事の前払いや運転資金の増加が主因と考えられます。FY2024/3には35億円の営業CFを計上しており、本業のキャッシュ創出力は基本的に健全です。財務CFが20億円のプラスとなっているのは借入による資金調達を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 28.9億円 | 10.4億円 | 36.2% |
| FY2022/3 | 25.7億円 | 8.4億円 | 32.7% |
| FY2023/3 | 7.1億円 | 2.6億円 | 37.0% |
| FY2024/3 | 17.6億円 | 5.6億円 | 31.8% |
| FY2025/3 | 13.3億円 | 4.4億円 | 32.9% |
実効税率は31〜37%と法定実効税率に近い水準で安定しています。税引前利益はFY2023/3に7億円まで落ち込みましたが、FY2024/3には18億円に回復。FY2026/3は12億円を見込んでおり、安定的な税負担を維持しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 684万円 | 531人 | - |
従業員の平均年収は684万円で、建設業界の中堅企業としては標準的な水準です。平均年齢43.9歳・平均勤続年数19.1年と定着率が高く、熟練技術者が多数在籍していることが特徴です。従業員数は531名で連結子会社5社を含むグループ経営を行っています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は佐藤工業・東亜道路工業・アスカ。
筆頭株主は親会社の佐藤工業(20.87%)で、2024年5月にも追加取得を実施しています。第2位の有限会社創翔(10.63%)は関連法人と見られ、東亜道路工業(7.74%)・UBE三菱セメント(5.17%)など建設・資材関連企業が上位を独占する安定的な株主構成です。従業員持株会が3.84%を保有し、内藤征吾氏(3.01%)も安定株主として位置づけられます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建設事業(舗装工事) | 350億円 | 10億円 | 2.9% |
| 建設事業(土木工事) | 40億円 | 1.5億円 | 3.8% |
| その他(合材製造等) | 14億円 | 0.2億円 | 1.4% |
建設事業(舗装工事)が売上の約87%を占める主力セグメントで、道路舗装に特化した事業構造が特徴です。土木工事は利益率が高く安定収益に貢献しています。あすなろ道路の子会社化(2023年)により北海道での事業基盤を獲得し、全国規模での施工体制を強化しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役9名中、女性が2名(22.0%)を占め、スタンダード市場の企業としては比較的高い女性比率を実現しています。2025年1月には取締役報酬の自主返上を発表しており、業績責任を明確にする姿勢を示しました。平均勤続年数19.1年と定着率が高く、技術の継承が着実に行われています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 400億円 | — | 404億円 | +1.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 18億円 | — | 12億円 | -34.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
佐藤渡辺は中期経営計画(2024〜2026年度)で売上高420億円以上・営業利益20億円以上・ROE 6.5%以上を最終目標に掲げています。売上高は404億円と目標の96%に到達していますが、営業利益は11.8億円と目標の59%にとどまり、低採算工事の影響が響いています。最終年度での目標達成には収益構造の抜本的な改善が求められます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
佐藤渡辺のTSRは直近5年間で129.4%にとどまり、TOPIX(213.4%)を大きく下回るパフォーマンスです。FY2024にはTSR 254.7%と一時的にTOPIXを上回りましたが、FY2025に大幅に低下。PBR 0.59倍の割安さを考慮すると、今後のリレーティングの可能性がありますが、業績改善が前提条件となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 188.4万円 | +88.4万円 | 88.4% |
| FY2022 | 182.8万円 | +82.8万円 | 82.8% |
| FY2023 | 163.4万円 | +63.4万円 | 63.4% |
| FY2024 | 254.7万円 | +154.7万円 | 154.7% |
| FY2025 | 129.4万円 | +29.4万円 | 29.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
佐藤渡辺のPBRは0.59倍と業界平均(0.9倍)を大きく下回る割安水準にあります。PERは14.7倍と業界平均並みですが、配当利回り3.98%は業界平均を上回ります。信用買い残が22万株と一定の買い需要がありますが、売り残はゼロで買い一辺倒の需給となっています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期累計の経常利益が前年同期比74%増益で着地。利益改善傾向が鮮明に。
取締役報酬の自主返上を発表。業績責任を明確にするガバナンス対応。
2026年3月期の中間決算で経常黒字に浮上。中期経営計画2年目の進捗を確認。
最新ニュース
(株)佐藤渡辺 まとめ
ひとめ診断
「道路舗装のプロフェッショナル。佐藤工業グループの中核企業として、日本のインフラを支えるスタンダード上場企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「建設業」に分類される他の企業
準大手ゼネコンの名門、病院・学校建築に強みを持ち浮体式洋上風力発電で新領域を開拓中
大空間構造建築の先駆者。体育館・空港・ドームを支える鉄構技術のスペシャリスト
NTT系通信設備工事大手、データセンター・海外M&Aで成長加速中
海から国土を築く。1908年創業の海洋土木のパイオニア、マリコン大手のプライム企業
基礎工事のパイオニア。独自の3工法で日本のインフラと建築を地盤から支えるスタンダード企業
JR東日本を支える鉄道電気のプロ集団。社会インフラの安全・安心を守る総合電気設備工事会社
国内戸建の王者が、住宅技術のオープン化と海外展開で持続的成長を狙うディベロッパー
ローコスト注文住宅のパイオニアが、インフレの逆風下でも高配当で株主を引き留める状態