創業ストーリー
大倉喜八郎により創立され、日本の近代化とともに数々の歴史的建造物の建設に携わる。
東証への上場を果たし、スーパーゼネコンとしての地位を確固たるものにしながら成長を続ける。
東洋建設の完全子会社化に向けた動きを進め、海洋土木分野での競争力を大幅に強化。
外部企業から事業を買収し、インフラシェアリング事業という新たな領域への挑戦を開始。
中期経営計画を推進し、建設業の枠を超えた「環境創造企業」として社会課題の解決を目指す。
TAISEI CORPORATION
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
あなたが普段利用している巨大なオフィスビル、地下鉄のトンネル、スポーツスタジアム、そして高速道路など、日本のインフラの多くに大成建設の技術が関わっています。「地図に残る仕事。」というキャッチコピーの通り、都市のランドマークとなるような大規模プロジェクトを数多く手掛けています。普段何気なく歩いている街の景色も、実はこの会社が形作ったものかもしれません。
大成建設は国内トップクラスの総合建設会社です。直近の2025期は建築事業の利益率改善により、売上高2兆1,542.2億円、営業利益1,201.60億円と好業績を記録しました。近年は東洋建設の完全子会社化(約1,600億円)による海洋土木の強化や、レンドリース・ジャパンからのテレコム・インフラ事業買収など、M&Aによる多角化を強力に推進しています。
国家的なプロジェクトや大規模インフラ整備を多数手掛けており、社会を根底から支える意義深い事業を展開しています。
東洋建設の買収による海洋土木への展開や、通信インフラサービスへの参入など、既存の枠にとらわれない成長を続けています。
高収益体質を維持しつつ、軽井沢高原ゴルフ倶楽部の割引クーポンなど、独自の株主優待制度も投資家から人気を集めています。
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
国内外の建築工事。売上構成の最大セグメントだが利益率は低水準
国内外の土木工事。利益額・利益率ともにグループ最大の収益柱
不動産開発・賃貸・都市再開発事業。高い利益率を維持
エンジニアリング・コンサルティング等の周辺事業
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.0% | 4.9% | - |
| 2022/03期 | 8.3% | 3.7% | - |
| 2023/03期 | 5.5% | 2.4% | - |
| 2024/03期 | 4.5% | 1.8% | 1.5% |
| 2025/03期 | 13.3% | 4.9% | 5.6% |
| 3Q FY2026/3 | 14.2%(累計) | 4.1%(累計) | 8.6% |
2025/03期期において、ROE(自己資本利益率)は前年の4.2%から13.7%へと大幅に向上しました。これは大規模プロジェクトの採算性向上や効率的な経営が実現した結果であり、売上高に対する営業利益率も5.6%まで改善しています。今後も資材価格の高騰を克服し、工事効率を維持することで収益性の高さを維持できるかが鍵です。
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.5兆円 | — | 926億円 | 442.7円 | — |
| 2022/03期 | 1.5兆円 | — | 714億円 | 350.9円 | +4.3% |
| 2023/03期 | 1.6兆円 | — | 471億円 | 241.2円 | +6.4% |
| 2024/03期 | 1.8兆円 | 265億円 | 403億円 | 215.8円 | +7.4% |
| 2025/03期 | 2.2兆円 | 1,202億円 | 1,238億円 | 682.8円 | +22.1% |
大成建設の2025/03期期の売上高は約2兆1,542億円と大幅に増収し、営業利益も1,202億円に急拡大するなど、建築事業を中心とした収益構造の改善が顕著です。翌2026/03期期は、東洋建設の完全子会社化といった構造改革の影響もあり売上高は約1兆9,600億円に落ち着く見込みです。強固な受注基盤を背景に、高水準の利益体質を維持できるかが今後の注目点となります。 【3Q 2026/03期実績】売上1.4兆円(通期予想比73%)、営業利益1224億円(同121%)、純利益1026億円(同128%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
建設業の同業他社平均と比べると…
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築事業 | 1兆3,700億円 | 113億円 | 0.8% |
| 土木事業 | 6,306億円 | 876億円 | 13.9% |
| 開発事業 | 1,376億円 | 235億円 | 17.1% |
| その他 | 134億円 | 23.3億円 | 17.4% |
国内建築および土木事業を核としつつ、近年では東洋建設の完全子会社化など海洋土木領域でのM&Aを積極的に推進しています。事業リスクとしては、資材価格の変動や労働力不足が挙げられますが、デジタルツインや生成AIの活用による業務効率化で収益性の改善を図る方針です。
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 1兆7,000億円 | 1兆7,500億円 | 1兆7,650億円 | +3.8% |
| 2025期 | 1兆9,900億円 | 2兆1,000億円 | 2兆1,542億円 | +8.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 250億円 | 260億円 | 265億円 | +5.9% |
| 2025期 | 870億円 | 1,150億円 | 1,202億円 | +38.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
TAISEI VISION 2030の中期経営計画では、建築事業の採算改善と大型M&Aによる成長領域への投資を掲げています。2025期は資材高騰をこなしつつ建築分野を中心に利益率が急改善し、営業利益は1,201億円と当初予想(870億円)を大幅に上回りました。今後は東洋建設を通じた海洋土木事業への展開が注視されます。
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
大倉喜八郎により創立され、日本の近代化とともに数々の歴史的建造物の建設に携わる。
東証への上場を果たし、スーパーゼネコンとしての地位を確固たるものにしながら成長を続ける。
東洋建設の完全子会社化に向けた動きを進め、海洋土木分野での競争力を大幅に強化。
外部企業から事業を買収し、インフラシェアリング事業という新たな領域への挑戦を開始。
中期経営計画を推進し、建設業の枠を超えた「環境創造企業」として社会課題の解決を目指す。
第3四半期決算にて通期経常利益を上方修正し、配当の100円増額を発表した。
レンドリース・ジャパンのテレコム・インフラ事業を譲受し、通信インフラシェアリング市場への参入を決定。
マリコン大手の東洋建設を完全子会社化し、海洋土木分野での競争力を強化。

私たちは「地図に残る仕事。」を通じて、豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。建設業の枠を超えたイノベーションを推進し、新たな価値を創造してまいります。
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
総資産規模は約2兆4,288億円を維持しており、有利子負債は約2,930億円です。自己資本比率も約35.7%と安定しており、建設業界特有の景気変動リスクに対する十分な耐性を備えています。今後も潤沢な手元資金を活かし、積極的な事業再編や成長投資を推進していくことが期待されます。 【3Q 2026/03期】総資産2.6兆円、純資産9023億円、自己資本比率27.2%、有利子負債4640億円。
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 675億円 | ▲187億円 | ▲373億円 | 488億円 |
| 2022/03期 | 805億円 | ▲377億円 | ▲419億円 | 428億円 |
| 2023/03期 | 301億円 | ▲141億円 | ▲987億円 | 160億円 |
| 2024/03期 | 406億円 | ▲1,387億円 | 1,094億円 | ▲981億円 |
| 2025/03期 | ▲138億円 | 105億円 | ▲1,338億円 | ▲33.1億円 |
2024/03期期は将来の事業成長に向けた投資が先行したことでフリー・キャッシュフローがマイナスとなりました。2025/03期期は営業CFが一時的にマイナスとなったものの、財務CFでの大規模なキャッシュ流出は株主還元や企業買収といった資本政策の実行を反映しています。今後は安定的な工事代金の回収を通じ、営業CFのプラス化とFCFの黒字転換が重要な経営目標となります。
女性役員比率は17.0%であり、取締役会における多様性の確保が進行中です。監査報酬として年間約2億円規模を計上し、連結子会社61社を統括する強固な監査体制を構築しています。持続的な企業価値向上に向け、政策保有株式の縮減やROE8.5%以上を目指す中期経営計画を掲げ、ガバナンスの透明性を高めています。
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,058万円 | 16,382人 | - |
平均年収は4年間で約95万円上昇し、年率+3%前後の安定的な昇給傾向。スーパーゼネコン5社の中では中位水準ですが、1,000万円を超える高年収企業です。従業員数も毎年増加し、特に2025期は274名の大幅増員で技術者確保を強化しています。
リターン・配当・市場データを確認
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 16円 | 24.3% |
| 2017/03期 | 20円 | 25.5% |
| 2019/03期 | 130円 | 25.4% |
| 2020/03期 | 130円 | 22.7% |
| 2021/03期 | 130円 | 29.4% |
| 2022/03期 | 130円 | 37.0% |
| 2023/03期 | 130円 | 53.9% |
| 2024/03期 | 130円 | 60.3% |
| 2025/03期 | 210円 | 30.8% |
軽井沢高原ゴルフ倶楽部で利用可能な割引クーポン券(A券・B券各2,000円分~)の提供。
配当方針として業績連動を重視しており、2025/03期期には配当金を1株あたり210円へ大幅に増額しました。利益成長に伴い配当性向を約30.8%へ適正化しつつ、株主への積極的な利益還元を継続する姿勢を鮮明にしています。今後も強固な財務基盤を活かし、安定かつ持続的な配当が期待できる銘柄と言えます。
PERが34.7倍と建設業平均(15.4倍)に比べて高く、市場からの将来の成長期待(M&Aによる事業領域拡大など)が織り込まれている状態です。信用倍率は2倍台で推移しており、需給バランスは比較的良好と言えます。
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,359億円 | 434億円 | 31.9% |
| 2022/03期 | 1,032億円 | 318億円 | 30.8% |
| 2023/03期 | 631億円 | 160億円 | 25.3% |
| 2024/03期 | 389億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 1,345億円 | 107億円 | 7.9% |
2024/03期期は税引前利益約389億円に対して法人税等の支払いがゼロですが、これは過去の繰越欠損金の解消や税効果会計による調整が寄与したものと考えられます。2025/03期期も利益急増に伴い納税額が約107億円と増加しましたが、実効税率は依然として低水準です。2026/03期期には税引前利益約1,010億円に対して210億円程度の納付を見込んでおり、税負担率は平準化へ向かう見通しです。
まとめと、関連情報・似た会社へ
「スーパーゼネコンの一角、大型M&Aで海洋土木や通信インフラなど事業領域を急拡大中」
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最終更新: 2026/06/14 / データ提供: OSHIKABU