杉本商事9932
SUGIMOTO & CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段使っているスマートフォンや、毎日乗るかもしれない自動車。これらは巨大な工場で作られていますが、その製造現場の裏側で杉本商事は活躍しています。例えば、製品がミリ単位のズレもなく正確に作られるために使われる「測定器具」や、製造ラインを動かすロボットや機械に必要な「工具」などを工場に届けているのが彼らの仕事です。最先端のものづくりを、縁の下の力持ちとして支えている会社だとイメージしてみてください。
機械工具の専門商社である杉本商事は、2025期に売上高494.6億円、営業利益23.95億円を達成し、安定的な成長を維持しています。PBRは0.67倍と解散価値を依然として下回っており、資本効率の改善が課題です。近年は株主優待を廃止して配当へ還元を集中させる方針に転換したほか、INDUSTRIAL-Xとの資本業務提携によるDX支援事業など、既存事業の枠を超えた取り組みを始めています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市西区立売堀5丁目7番27号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.4% | 4.6% | - |
| 2022/03期 | 5.1% | 4.3% | - |
| 2023/03期 | 6.4% | 5.4% | - |
| 2024/03期 | 5.4% | 4.6% | 4.9% |
| 2025/03期 | 5.4% | 4.5% | 4.8% |
| 3Q FY2026/3 | 4.3%(累計) | 3.2%(累計) | 4.4% |
収益性指標であるROE(自己資本利益率)は5%から6%台で安定推移しており、資本効率を重視した経営が行われている点が高く評価できます。営業利益率は5%前後で推移し、専門商社として強固なブランド力と顧客基盤を維持することで、過度な価格競争に巻き込まれにくい構造を築いています。ROA(総資産利益率)も4%台を維持しており、保有資産を効率よく活用して利益を生み出す体制が整っていると言えます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 404億円 | — | 17.2億円 | 82.2円 | — |
| 2022/03期 | 431億円 | — | 16.4億円 | 80.7円 | +6.8% |
| 2023/03期 | 456億円 | — | 21.0億円 | 104.3円 | +5.7% |
| 2024/03期 | 466億円 | 22.8億円 | 18.8億円 | 93.1円 | +2.4% |
| 2025/03期 | 495億円 | 24.0億円 | 19.2億円 | 98.2円 | +6.1% |
杉本商事は機械工具の専門商社として、自動車・鉄鋼業界等の堅調な設備投資需要を背景に、売上高を2021/03期の約403億円から2025/03期には約494億円まで着実に拡大させています。純利益も効率的な販管費管理により高い水準を維持しており、2023/03期には約21億円を記録するなど収益基盤の安定性が際立ちます。今後は工作機械や精密測定器具の販売に加え、DX支援等の新規事業も加わり、2026/03期予想では売上高が約518億円と更なる成長が見込まれています。 【3Q 2026/03期実績】売上363億円(通期予想比70%)、営業利益16億円(同67%)、純利益14億円(同71%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
精密測定器具を主力とする機械工具専門商社として強固な地位を築いていますが、事業リスクとして特定の自動車業界や鉄鋼業界への依存や、システム障害・情報セキュリティへの懸念が記載されています。今後はDXコンサルティングへの参画など、既存の商社機能を超えた付加価値提供による収益源の多角化が成長の鍵となります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 502億円 | — | 495億円 | -1.5% |
| 2024期 | 497億円 | — | 466億円 | -6.2% |
| 2023期 | 452億円 | — | 456億円 | +0.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 24億円 | — | 24億円 | +1.5% |
| 2024期 | 23億円 | — | 23億円 | +1.4% |
| 2023期 | 22億円 | — | 22億円 | -2.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「第4次中期経営計画」では2027期に売上高558.3億円、営業利益28.6億円を目標としています。2025期終了時点での進捗率は売上高で88.6%、営業利益で83.7%と、目標達成に向けてはもう一段の成長加速が必要です。業績予想の精度を見ると、売上高は期初予想に対してやや未達となる傾向が見られますが、一方で営業利益は予想を上回って着地することが多く、コスト管理能力の高さがうかがえます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
INDUSTRIAL-X社との資本業務提携を締結し、DXコンサルティングを通じた製造業支援体制を強化。
2026年3月期における自己株式の取得状況の開示とともに、資本効率向上に向けた方針を継続。
第3四半期累計期間において連結経常損益1,951百万円を計上し、計画進捗を確認。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
自己資本比率は80%を超える高水準を維持しており、極めて強固な財務体質を有していることが杉本商事の大きな特徴です。有利子負債については実質無借金経営を継続しており、外部環境の変化に対して非常に高い耐久性を備えています。潤沢なネットキャッシュと安定した純資産により、将来のM&Aや新規事業投資に向けた機動的な資金配分が可能な財務基盤が強みです。 【3Q 2026/03期】総資産438億円、純資産334億円、自己資本比率70.4%、有利子負債23億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 33.3億円 | ▲2.3億円 | ▲14.6億円 | 31.0億円 |
| 2022/03期 | 10.2億円 | ▲8.8億円 | ▲13.5億円 | 1.4億円 |
| 2023/03期 | 6.9億円 | ▲4.5億円 | ▲6.0億円 | 2.4億円 |
| 2024/03期 | 25.2億円 | ▲11.1億円 | ▲7.1億円 | 14.1億円 |
| 2025/03期 | 26.7億円 | ▲17.5億円 | ▲20.8億円 | 9.2億円 |
本業で稼ぐ力を示す営業キャッシュフローは安定しており、強固なキャッシュ創出能力を背景に積極的な株主還元や事業投資を行っています。投資キャッシュフローは工場の設備増強や戦略的提携に向けた支出が主であり、将来の成長を見据えた投資を継続しています。財務キャッシュフローがマイナスであることは、借入金の返済や自己株式取得などの還元が順調に進んでいることを示唆しており、キャッシュの配分バランスが非常に良好です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%と、日本の製造・卸売業の中では一定の多様性を確保しつつあります。監査報酬として3,087万円を支出し、監査体制の強化を図っており、連結子会社を抱える企業規模に見合った適正なコーポレート・ガバナンス体制が構築されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 662万円 | 574人 | - |
従業員平均年収は662万円であり、機械工具専門商社という業界特性を考慮しても比較的安定した水準を維持しています。精密測定器具における高いシェアや専門性を背景に、着実な収益を確保し、それを人件費という形で従業員に還元できている点が特徴です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。2025期では自社TSRが163.7%に対しTOPIXは222.1%と、市場全体の成長にキャッチアップできていません。これは、安定的な配当は出しているものの、それを上回る株価の伸び悩みや下落が主な要因です。PBRが1倍を大きく割り込んでいることからも分かる通り、市場からの成長期待が低く、株価が上昇しにくい状況がTSRを押し下げています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 45円 | 33.1% |
| 2017/03期 | 47円 | 31.8% |
| 2018/03期 | 55円 | 31.8% |
| 2019/03期 | 70円 | 34.7% |
| 2020/03期 | 80円 | 45.2% |
| 2021/03期 | 45円 | 54.8% |
| 2022/03期 | 60円 | 37.2% |
| 2023/03期 | 65円 | 31.2% |
| 2024/03期 | 35円 | 37.6% |
株主優待制度は2024年3月権利分をもって廃止されました。
杉本商事は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけており、安定的な配当の継続を基本方針としています。配当性向は30%から50%前後の範囲で推移しており、業績の成長を適宜配当に反映させる還元姿勢が特徴です。株主優待制度は廃止されましたが、その分を配当による直接還元へシフトさせることで、全株主の公平性を高める方針を示しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 139.0万円 | 39.0万円 | 39.0% |
| 2022期 | 126.0万円 | 26.0万円 | 26.0% |
| 2023期 | 129.4万円 | 29.4万円 | 29.4% |
| 2024期 | 144.7万円 | 44.7万円 | 44.7% |
| 2025期 | 163.7万円 | 63.7万円 | 63.7% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが0.67倍と、業界平均の1.23倍を大きく下回っている点が最大の特徴です。これは市場から見て資産価値に対して株価が割安と評価されていることを示唆します。一方で、配当利回りは5.63%と業界平均を大幅に上回っており、高配当を重視する投資家からの資金流入が期待されます。信用倍率は1.32倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは大きくありません。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 25.2億円 | 8.0億円 | 31.7% |
| 2022/03期 | 25.4億円 | 9.0億円 | 35.5% |
| 2023/03期 | 26.8億円 | 5.8億円 | 21.5% |
| 2024/03期 | 28.2億円 | 9.5億円 | 33.5% |
| 2025/03期 | 29.1億円 | 9.9億円 | 34.1% |
実効税率は概ね30%台前半で推移しており、通常の法人税負担を適切に反映した結果となっています。2023/03期や2026/03期予想で見られる税率の低下は、特定の税務上の優遇措置や一時的な利益調整による影響と考えられます。納税は企業の社会的責任の一環として滞りなく履行されており、利益水準に連動して安定的な税負担が行われています。
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杉本商事 まとめ
「創業100年を超える老舗の機械工具商社が、堅実経営を軸にDX支援や環境分野へ静かに舵を切る」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。