松屋フーズホールディングス9887
MATSUYA FOODS HOLDINGS CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが街で「今日は手軽に済ませたいな」と思ったとき、オレンジ色の看板の「松屋」で牛めしを食べるかもしれません。実は、サクサクのとんかつが人気の「松のや」、本格的なカレーが味わえる「マイカリー食堂」も、松屋フーズが運営しているお店です。最近では、行列ができることで有名なつけ麺店「六厘舎」も仲間入りしました。あなたのランチや夕食の選択肢の裏側で、松屋フーズが様々な「おいしい」を届け、あなたの食生活を支えているのです。
牛丼「松屋」を核とする同社は、コロナ禍の赤字からV字回復を遂げ、2025年3月期には売上高1,542.2億円、営業利益44.06億円を達成しました。原材料高や人件費上昇の逆風を受けながらも、とんかつ業態「松のや」が成長を牽引し、収益性の改善が進んでいます。最近では、人気つけ麺店「六厘舎」を運営する松富士を約91億円で買収するなど、M&Aを通じて事業ポートフォリオを積極的に拡大。公募増資による約100億円の資金調達は、今後のさらなる出店加速と成長投資への布石と見られます。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都武蔵野市中町1丁目14番5号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | ▲5.9% | ▲3.2% | - |
| 2022/03期 | 2.7% | 1.5% | - |
| 2023/03期 | 3.1% | 1.6% | - |
| 2024/03期 | 6.8% | 3.4% | 4.2% |
| 2025/03期 | 4.9% | 2.2% | 2.9% |
収益性については、原材料価格や人件費の高騰という外食業界特有の逆風を受けつつも、積極的な価格改定とオペレーション改善により営業利益率の回復を実現しました。2024/03期には営業利益率が4.2%まで改善し、ROE(自己資本利益率)も6.6%に向上するなど、資本効率を重視した経営への転換を図っています。今後は高付加価値業態の拡充を通じ、収益性のさらなる安定化が課題となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 944億円 | — | ▲23.8億円 | -124.7円 | — |
| 2022/03期 | 945億円 | — | 11.1億円 | 58.0円 | +0.1% |
| 2023/03期 | 1,066億円 | — | 12.6億円 | 65.9円 | +12.8% |
| 2024/03期 | 1,276億円 | 53.2億円 | 29.2億円 | 152.9円 | +19.7% |
| 2025/03期 | 1,542億円 | 44.1億円 | 21.9億円 | 114.7円 | +20.9% |
当社の売上高は、牛めし「松屋」やとんかつ「松のや」といった主力業態の堅調な出店に加え、ラーメンチェーン「松富士」の買収効果も寄与し、2025/03期には約1,542億円まで順調に拡大しました。過去にはコロナ禍で一時営業赤字に転落したものの、効率的な店舗運営と値上げ戦略により利益体質を改善させています。2026/03期は新規出店に伴う先行費用や競争激化を背景に、成長投資を継続しながらの増収を目指す構造です。 【当第3四半期連結累計期間 (自 令和7年4月1日 至 令和7年12月31日)実績】売上1367億円(通期予想比80%)、営業利益64億円(同267%)、純利益33億円(同301%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は「松屋」を中心に「松のや」等の多業態展開でリスクを分散しています。主たる事業リスクとして原材料価格やエネルギーコストの高騰を挙げており、これら外部環境の変化が利益率に与える影響を注視する必要があります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,365億円 | N/A | 1,542億円 | +13.0% |
| 2024期 | 1,136億円 | N/A | 1,276億円 | +12.3% |
| 2023期 | 1,034億円 | N/A | 1,066億円 | +3.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 30億円 | N/A | 44.1億円 | +46.9% |
| 2024期 | 10億円 | N/A | 53.2億円 | +432.2% |
| 2023期 | 10億円 | N/A | 14.7億円 | +46.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
正式な中期経営計画の開示はないものの、2030年に営業利益180億円という長期目標を掲げています。直近の業績予想は上振れして着地する傾向が強く、会社の予想は保守的と評価できます。2026年3月期の営業利益予想は24億円と前期比で大幅な減益を見込んでおり、これは原材料価格の高騰や人件費・エネルギーコストの上昇を織り込んだものですが、これも上振れの余地がありそうです。目標達成の鍵は、既存事業の収益性改善に加え、「六厘舎」買収のようなM&A戦略を成功させ、新たな収益の柱を育てられるかにかかっています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
つけ麺専門店「六厘舎」を展開する株式会社松富士を91億円で買収し、ラーメン事業へ本格進出を発表。
2026年3月期第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比48.1%増の70.1億円となる好決算を発表。
成長投資に向けた約101億円の公募増資を実施し、株価は一時的な需給悪化への懸念から下落基調に。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも2025/03期末時点
財務健全性に関して、近年は積極的な出店攻勢とM&Aを支えるため、有利子負債が2025/03期時点で約895億円まで増加する一方で、自己資本比率は43.8%へと推移しています。これは成長投資を加速させるための前向きな資金調達によるものであり、強固なブランド力を背景としたキャッシュフロー創出能力が評価されています。今後も、増資等による資本の充実と効率的な負債活用を組み合わせた成長戦略が継続される見通しです。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.3億円 | ▲62.2億円 | 77.2億円 | ▲56.9億円 |
| 2022/03期 | 88.4億円 | ▲57.0億円 | ▲34.6億円 | 31.4億円 |
| 2023/03期 | 86.5億円 | ▲65.7億円 | ▲6.0億円 | 20.8億円 |
| 2024/03期 | 132億円 | ▲119億円 | 27.4億円 | 13.5億円 |
| 2025/03期 | 83.2億円 | ▲177億円 | 71.4億円 | ▲94.2億円 |
営業キャッシュフローは堅調に推移し、本業での稼ぐ力を示していますが、新規出店やラーメン業態等の大型買収に伴う投資キャッシュフローの支出が拡大しています。この成長投資を賄うために財務キャッシュフローはプラスの傾向にあり、増資や借入を通じた資金調達を機動的に実施しています。今後も将来的な収益拡大を目指すための先行投資局面が続く見込みです。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制においては女性役員比率が12.5%となっており、多様性の確保が今後の課題です。監査体制については監査報酬4,300万円を投じて適正な監視を行っており、連結子会社6社を擁するグループ経営のガバナンス強化が図られています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 674万円 | 2,180人 | - |
従業員の平均年収は674万円と、外食産業の平均的な水準と比較して比較的高水準に位置しています。これは、効率的な店舗運営に加え、持続的な出店拡大を通じた事業成長が従業員の処遇改善に寄与している背景があります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、コロナ禍での業績悪化や、回復局面においても原材料高騰など外部環境の厳しさから株価が伸び悩んだことが主な要因です。株価は2025年に一時的に上昇しましたが、通期で見るとTOPIXの力強い上昇には及んでいません。安定配当を継続しているものの、株価成長が伴わず、株主への総還元という点では課題を残しています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 24円 | 28.2% |
| 2017/03期 | 26円 | 17.5% |
| 2018/03期 | 24円 | 19.2% |
| 2019/03期 | 24円 | 20.8% |
| 2020/03期 | 24円 | 17.6% |
| 2021/03期 | 24円 | - |
| 2022/03期 | 24円 | 41.4% |
| 2023/03期 | 24円 | 36.4% |
| 2024/03期 | 24円 | 15.7% |
| 2025/03期 | 24円 | 20.9% |
| 権利確定月 | 3月 |
当社は経営の重要課題として株主への利益還元を掲げつつ、成長投資を優先した安定的な配当の継続を配当方針としています。現在は1株あたり年間24円の配当を安定的に実施する一方で、株主優待を活用した直接的な還元も重視しています。業績の拡大に伴い配当性向の最適化を図ることで、将来的には株主還元の強化を目指す姿勢です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 89.3万円 | ▲10.7万円 | -10.7% |
| 2022期 | 93.0万円 | ▲7.0万円 | -7.0% |
| 2023期 | 105.2万円 | 5.2万円 | 5.2% |
| 2024期 | 146.4万円 | 46.4万円 | 46.4% |
| 2025期 | 153.4万円 | 53.4万円 | 53.4% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは98.1倍と業界平均に比べて著しく高く、市場の強い成長期待が株価に織り込まれていることを示唆します。一方で、信用倍率は1.05倍と拮抗しており、買い圧力と売り圧力がぶつかり合っている状況です。公募増資の発表以降、信用買い残が減少し需給は改善傾向にありますが、依然として上値の重い展開が予想されます。次の決算発表で、コスト増を吸収して利益成長できるかどうかが焦点となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,300万円 | 24.1億円 | 7300.0% |
| 2022/03期 | 64.0億円 | 52.9億円 | 82.7% |
| 2023/03期 | 39.1億円 | 26.6億円 | 67.9% |
| 2024/03期 | 59.8億円 | 30.6億円 | 51.2% |
| 2025/03期 | 51.5億円 | 29.6億円 | 57.5% |
法人税等の支払額は、会計上の利益と税務上の課税所得の差異や、繰延税金資産の取り崩し等の影響により、法定実効税率よりも高い水準で推移する年度が見られます。特に業績変動が激しかった時期には、税引前利益に対して大きな負担が発生しました。安定的な利益成長に伴い、今後は実効税率が標準的な水準へ徐々に収束していくことが期待されます。
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