ヤマダホールディングス
YAMADA HOLDINGS CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
家電から「暮らし」のすべてを支えるライフスタイルソリューション企業
YAMADAは「創造と挑戦」を理念に、より豊かな社会の実現を目指します。家電をコアに、生活インフラに関わる全てをサポートする「くらしまるごと」戦略で、お客様の快適な暮らしをトータルに提案します。
この会社ってなに?
あなたが新しいテレビや冷蔵庫を買うとき、「ヤマダデンキ」を思い浮かべるかもしれません。でも、ヤマダの事業はそれだけではありません。実は、そろそろマイホームをと考えたときには「ヤマダホームズ」が、新しい家具やインテリアを探すときには「大塚家具」が、あなたの選択肢になります。さらに、リフォームや太陽光発電、最近では保険や金融サービスまで、ヤマダは家電という枠を超えて、あなたの生活全体をサポートする「くらしのパートナー」を目指している会社なのです。
ヤマダホールディングスは、国内最大の家電量販店から「住」領域を核とする総合ライフスタイル企業へと転換を進めています。FY2025の売上高は1兆6,290億円、営業利益は428億円と、コロナ禍の特需以降は利益水準が低下傾向にありますが、M&Aやテック企業との提携を通じて住宅、家具、リフォーム、金融サービスを強化。PBRは0.59倍と解散価値を大きく下回っており、事業再編による収益性改善が今後の株価を左右する重要な局面です。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 群馬県高崎市栄町1番1号
- 公式
- www.yamada-holdings.jp
社長プロフィール

当社は創業以来、お客様第一主義を貫き、変化するニーズに迅速に対応することで成長してきました。これからは家電事業で培った強みを活かし、「くらしまるごと」をコンセプトに、住宅やリフォーム、金融サービスまで含めたトータルなライフスタイル提案で、社会に貢献し持続的な成長を目指してまいります。
この会社のストーリー
創業者である山田昇氏が群馬県前橋市で個人事業として「ヤマダ電化サービス」を創業。たった一人からの挑戦が始まる。
株式会社ヤマダ電機を設立し、日本初となる家電のフランチャイズシステムを導入。郊外型店舗「テックランド」の展開を開始し、急成長の礎を築く。
東京証券取引所第一部に上場。全国的な店舗網の拡大を加速させ、日本を代表する家電量販店としての地位を確立していく。
競争の激しい家電量販業界において、連結売上高で初の業界トップとなる。価格競争力と豊富な品揃えで多くの顧客の支持を得る。
住宅設備メーカーのエス・バイ・エル(現ヤマダホームズ)を子会社化。「スマートハウス」事業を立ち上げ、家電と住宅の融合という新領域への挑戦を開始する。
経営再建中だった大塚家具を子会社化。家電、住宅に続き、家具・インテリア分野を強化し「くらしまるごと」戦略を大きく前進させる。
持株会社体制へ移行し、商号を株式会社ヤマダホールディングスに変更。事業セグメントを明確化し、グループシナジーの最大化を図る。
「2026/3~2030/3 中期経営計画」を策定。「くらしまるごと」戦略をさらに進化させ、AI活用やDX推進を通じて新たな成長を目指す。
注目ポイント
家電販売の枠を超え、住宅、家具、リフォーム、金融までを手掛ける「くらしまるごと」戦略を推進。生活のあらゆるシーンをサポートする総合企業へと進化を続けています。
安定的・継続的な配当を基本方針とし、中期経営計画では配当性向40%以上と1,000億円規模の自己株式取得を目標に掲げています。個人投資家にも魅力的な株主優待も実施しています。
AIベンチャーとの資本業務提携など、最新テクノロジーへの投資を積極的に行っています。ビッグデータを活用した新サービス創出で、「ヤマダ経済圏」の拡大を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 18円 | 28.7% |
| FY2022/3 | 18円 | 29.5% |
| FY2023/3 | 12円 | 29.8% |
| FY2024/3 | 13円 | 37.4% |
| FY2025/3 | 13円 | 33.4% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
同社は利益配分を経営の重要課題と位置づけており、配当性向40%を目標とした安定的な還元を基本方針としています。また、全国のグループ店舗で利用可能な買物割引券を株主に贈呈することで、店舗への集客と顧客ロイヤリティの向上を同時に目指しています。業績の推移に応じた機動的な還元策も実施しており、中長期的な株主価値の向上を重視しています。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
ヤマダホールディングスは家電量販店業界の国内最大手ですが、近年は主力の家電販売が伸び悩み、直近数年は売上高が約1兆6,000億円前後で横ばい傾向となっています。住宅やリフォーム事業を組み合わせた「くらしまるごと」戦略を推進していますが、店舗網の整理や市場競争の激化により、営業利益は一時約920億円から400億円台まで減少しました。足元ではPB商品の拡充やテック企業との提携により、2026年3月期には収益回復が見込まれるなど、成長モデルの転換期にあります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.7% | 4.1% | 5.3% |
| FY2022/3 | 7.5% | 4.0% | 4.1% |
| FY2023/3 | 5.2% | 2.5% | 2.8% |
| FY2024/3 | 3.9% | 1.9% | 2.6% |
| FY2025/3 | 4.2% | 2.0% | 2.6% |
収益性については、家電市場の成熟と競争環境の変化を受け、営業利益率はFY2021/3の5.3%から直近では2.6%水準へと低下しています。これに伴い、効率性を示す指標であるROE(自己資本利益率)も、3%台から7%台の間で推移しており、資本効率の向上が今後の課題となっています。収益性を改善すべく、高付加価値な住宅事業の拡大や、AIを活用した販促効率化に注力し、安定的な利益率の再構築を目指しています。
財務は安全?
財務健全性は、総資産が1兆3,000億円規模と安定的に維持されていますが、有利子負債がFY2024/3から顕在化したことで自己資本比率は約48%まで低下しました。しかし、長年にわたり強固な自己資本を積み上げてきたため、依然として小売業としては十分に健全な財務基盤を維持しています。今後は中期経営計画に基づき、戦略的な成長投資と並行して資本効率を意識した経営を進める方針です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,223億円 | -148億円 | -828億円 | 1,075億円 |
| FY2022/3 | 211億円 | -223億円 | -166億円 | -11.8億円 |
| FY2023/3 | 437億円 | -252億円 | -295億円 | 185億円 |
| FY2024/3 | 546億円 | -219億円 | -256億円 | 326億円 |
| FY2025/3 | 516億円 | -351億円 | -40.6億円 | 164億円 |
営業キャッシュフローは安定的な稼ぐ力を示しており、FY2021/3には約1,223億円の大きな流入を記録しました。投資キャッシュフローは店舗改装や物流施設等の設備投資により一定のマイナスを維持しており、将来に向けた成長投資を継続しています。また、財務活動においても負債の圧縮等を行いながら、着実なフリーキャッシュフロー(約164億円)の創出によって株主還元を支えています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 989億円 | 471億円 | 47.6% |
| FY2022/3 | 741億円 | 236億円 | 31.8% |
| FY2023/3 | 501億円 | 182億円 | 36.4% |
| FY2024/3 | 470億円 | 230億円 | 48.9% |
| FY2025/3 | 480億円 | 211億円 | 44.0% |
法人税等の支払いは、利益水準に連動して変動しています。FY2021/3は税率が比較的高く出ていますが、これは税効果会計の影響などによる一時的な要因が含まれています。直近の税負担率は40%台で推移しており、法定実効税率に準じた水準で納税を行っています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 519万円 | 25,676人 | - |
従業員平均年収は519万円となっており、家電量販店業界の中では標準的な水準です。M&Aによるグループ拡大や住宅事業への多角化を進める中で、多様な人材の確保と労働環境の整備が継続的な課題となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はテックプランニング・ソフトバンク。
筆頭株主である日本マスタートラスト信託銀行をはじめ、信託口が上位を占めており機関投資家の保有比率が高い構造です。また、創業者の山田昇氏や関連会社であるテックプランニングが一定の株式を保有しており、創業者の経営に対する影響力が継続している点が特徴的です。
会社の公式開示情報
役員報酬
家電販売を基盤としつつ、住宅やリフォーム事業を組み合わせた「くらしまるごと」モデルを展開しています。外部環境の変化や競合他社との競争激化が主な事業リスクとなっており、DX推進やAI活用による収益性改善が今後の鍵となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.7%であり、多様性確保に向けた取り組みが行われています。指名・報酬委員会の設置などガバナンス体制の強化を図っており、35社の連結子会社を抱える巨大グループとしての適切な監査体制構築が重視されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 1兆6,940億円 | — | 1兆6,006億円 | -5.5% |
| FY2024 | 1兆6,860億円 | — | 1兆5,920億円 | -5.6% |
| FY2025 | 1兆6,650億円 | — | 1兆6,291億円 | -2.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 739億円 | — | 441億円 | -40.4% |
| FY2024 | 505億円 | — | 415億円 | -17.8% |
| FY2025 | 482億円 | — | 428億円 | -11.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去の中期経営計画は、コロナ特需の反動や市況悪化を読み切れず、売上・利益ともに大幅な未達となり、最終的に取り下げられました。 新たに策定されたFY2030までの5カ年計画では、売上2兆円・営業利益1,000億円という再挑戦の目標を掲げています。これは、家電事業の収益性改善に加え、「くらしをまるごと」戦略による住宅・金融事業の成長が前提となっており、M&AやDX投資の成果が問われることになります。過去の業績予想が下振れする傾向にあるため、計画の蓋然性については慎重な見極めが必要です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、コロナ禍の巣ごもり特需があったFY2021を除き、一貫してTOPIXをアンダーパフォーム(下回る成果)しています。 これは、特需後の家電販売の落ち込みによる業績低迷と、それを受けた株価の軟調な推移が主な原因です。株価がPBR1倍を大きく割り込む状況が続いており、配当や自社株買いによる株主還元だけでは、TOPIXの成長率に追いつけていない状況を示唆しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 142.7万円 | +42.7万円 | 42.7% |
| FY2022 | 96.5万円 | -3.5万円 | -3.5% |
| FY2023 | 116.9万円 | +16.9万円 | 16.9% |
| FY2024 | 116.5万円 | +16.5万円 | 16.5% |
| FY2025 | 117.1万円 | +17.1万円 | 17.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが0.59倍と、業界平均の1.2倍や解散価値である1倍を大きく下回っており、市場から資産効率の低さを指摘されている状態です。 一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識は評価されています。信用買い残は売り残を上回る5.01倍となっており、将来の株価上昇を期待する買いが多い一方、需給面での重さも懸念されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期から2030年3月期までの5ヵ年中期経営計画を公表。
住宅設備メーカーのトクラスを子会社化し、住建事業の基盤を強化。
第3四半期決算にて在庫適正化に伴う営業利益への影響額約240億円を発表。
最新ニュース
ヤマダホールディングス まとめ
ひとめ診断
「『家電量販の巨人』が『住』を軸に事業を再構築、テック企業との提携で『くらしをまるごと』支えるプラットフォーマーへ変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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