トラスコ中山9830
TRUSCO NAKAYAMA CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段使っている製品、例えばスマートフォンや自動車が作られている工場を想像してみてください。そこでは様々な専門的な工具や機械が使われています。トラスコ中山は、そうした日本の「モノづくり」の現場に欠かせないドリルやネジ、安全靴といったプロ用の道具を、全国の工場や建設会社に届けている会社です。ホームセンターのプロ向けコーナーで見かける工具も、実はトラスコ中山が供給しているかもしれません。私たちの便利な生活は、同社が支える現場のプロフェッショナルたちによって成り立っているのです。
工場や建設現場で使われるプロ向け工具の専門商社。2025年12月期は売上高3,200億円、営業利益228億円と増収増益を達成し、堅調な成長を維持しています。全国に展開する物流センターと50万点超の在庫を武器に、顧客の「すぐに欲しい」というニーズに応えることで高い競争力を確保。近年はAIを活用した物流DXやプライベートブランド商品の開発にも注力し、収益性の向上と持続的成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都港区新橋四丁目28番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/12実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 8.1% | 5.2% | - |
| 2022/12期 | 7.2% | 4.7% | - |
| 2023/12期 | 7.9% | 5.2% | - |
| 2024/12期 | 9.6% | 6.2% | 6.8% |
| 2025/12期 | 8.8% | 5.5% | 7.1% |
収益性に関しては、営業利益率が5.6%から7.1%へと改善傾向にあり、高付加価値な商品戦略と物流効率化による利益体質の強化が示されています。ROE(自己資本利益率)は9%台まで向上する局面もあり、資本効率を意識した経営が成果を上げてきました。今後は、更なる規模拡大に伴う販管費の制御が、安定的な利益率維持の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 2,268億円 | — | 116億円 | 175.9円 | — |
| 2022/12期 | 2,465億円 | — | 106億円 | 161.2円 | +8.6% |
| 2023/12期 | 2,682億円 | — | 123億円 | 186.1円 | +8.8% |
| 2024/12期 | 2,950億円 | 200億円 | 161億円 | 244.1円 | +10.0% |
| 2025/12期 | 3,200億円 | 228億円 | 159億円 | 240.8円 | +8.5% |
トラスコ中山の業績は、工具や消耗品の安定した需要を背景に、売上高が2021/03期の約2,293億円から2025/03期には約3,200億円まで堅調に拡大しています。PB商品の拡充や物流DXによる効率化が奏功し、営業利益も着実に成長を続けてきました。しかし、市場環境の変化や成長投資の影響から、2026/03期は売上高こそ増収予想であるものの、利益面では一時的な減益を見込んでいます。 【当連結会計年度(自 令和7年1月1日 至 令和7年12月31日)実績】売上3200億円(前期比-)、営業利益228億円、純利益159億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
機械工具の卸売を中核とし、物流拠点の最適化による『即納体制』を武器に強固な収益構造を築いています。一方で、世界的な経済変動や原材料価格の高騰を主要な事業リスクとして開示しており、市場環境の変化に対する慎重な対応が求められています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,174億円 | — | 3,200億円 | +0.8% |
| 2024期 | 2,847億円 | — | 2,950億円 | +3.6% |
| 2023期 | 2,651億円 | — | 2,682億円 | +1.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 211億円 | — | 228億円 | +8.0% |
| 2024期 | 186億円 | — | 200億円 | +7.3% |
| 2023期 | 157億円 | — | 185億円 | +17.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は正式な中期経営計画を策定していませんが、毎期公表される通期業績予想が実質的な経営目標となっています。過去3期連続で売上・利益ともに期初予想を上回る実績を上げており、経営の安定性と計画達成に向けた実行力は非常に高いと評価できます。特に、2023期は営業利益が予想を17.9%も上回るなど、好調な事業環境を確実に利益に繋げています。2026期予想は減益計画となっていますが、これは先行投資を見込んだ保守的な数字の可能性があり、過去の実績から上振れの期待も持てます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
定年年齢を65歳から68歳へ引き上げ、長期的な雇用環境の整備を発表。
TRUSCO パーソナルクーリングボックス「ど冷えもんBOX」を発売し、独自性をアピール。
26年12月期の連結経常利益が前期比5.9%減の212億円となる見通しを発表。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれもFY2025/12末時点
財務健全性は極めて高く、自己資本比率が60%超を維持する中で、強固な資産基盤を背景とした無借金あるいは低水準な負債による安定経営を継続しています。近年は物流センター建設等の大型投資に伴い負債が増加傾向にありますが、潤沢な資産背景から健全性は揺らいでいません。高い自己資本比率は、同社の事業継続性と将来の成長投資に対する強力な裏付けとなっています。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 159億円 | ▲46.0億円 | ▲22.4億円 | 113億円 |
| 2022/12期 | 122億円 | ▲51.6億円 | ▲91.1億円 | 70.1億円 |
| 2023/12期 | 148億円 | ▲131億円 | 19.3億円 | 16.9億円 |
| 2024/12期 | 130億円 | ▲183億円 | 32.4億円 | ▲52.5億円 |
| 2025/12期 | 81.8億円 | ▲216億円 | 196億円 | ▲134億円 |
営業キャッシュフローは安定的に創出されていますが、全国の物流センター拡充といった将来に向けた積極的な設備投資が継続しており、直近ではフリーキャッシュフローがマイナスとなる年が見られます。これらの投資は将来的な売上拡大と物流効率向上を目的としており、財務キャッシュフローでの資金調達を交えながら成長のための先行投資を行っているフェーズです。今後、投資が一巡した段階でのキャッシュフロー創出能力の再拡大が期待されます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は9.0%と、上場企業平均と比較しても改善の余地がある段階にあります。監査体制については監査報酬として6,200万円を拠出しており、適正なモニタリングを重視する姿勢が見られますが、多様性の推進が今後のガバナンスにおける重要なテーマです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 721万円 | 1,704人 | - |
従業員の平均年収は721万円と、卸売業界の水準と比較しても高水準を維持しています。物流現場の効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による利益成長が、継続的な待遇改善の背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIX(東証株価指数)のパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社の業績が安定成長している一方で、市場全体の成長率、特にハイテク株などが牽引する相場の上昇ペースには及ばなかったことを示唆しています。株価がPBR1倍を割るなど割安に放置されていることが、TSRが市場平均に劣後する主な要因と考えられます。株主還元策の強化や、成長戦略が市場に再評価されることが、今後のTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/12期 | 76円 | 50.3% |
| 2017/12期 | 39円 | 25.3% |
| 2018/12期 | 37円 | 25.1% |
| 2019/12期 | 36.5円 | 25.0% |
| 2020/12期 | 30.5円 | 25.1% |
| 2021/12期 | 35.5円 | 20.2% |
| 2022/12期 | 40円 | 24.8% |
| 2023/12期 | 46.5円 | 25.0% |
| 2024/12期 | 54円 | 22.1% |
| 2025/12期 | 60円 | 24.9% |
株主優待制度は2019年12月実施分をもって廃止されており、現在は実施されていません。
トラスコ中山は、連結配当性向25%を目標とした業績連動型の配当方針を採用しています。安定的な利益成長に伴い、1株あたりの配当金は2021/03期の35.5円から2025/03期には60円まで増配を継続しており、株主還元を強化しています。今後も収益拡大に合わせて配当を通じた株主への還元が期待されますが、将来の投資計画とのバランスが重視される見通しです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 104.5万円 | 4.5万円 | 4.5% |
| 2022期 | 99.8万円 | ▲0.2万円 | -0.2% |
| 2023期 | 76.4万円 | ▲23.6万円 | -23.6% |
| 2024期 | 92.7万円 | ▲7.3万円 | -7.3% |
| 2025期 | 91.1万円 | ▲8.9万円 | -8.9% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
株価指標を見ると、PER(10.6倍)、PBR(0.83倍)ともに卸売業の業界平均を下回っており、現在の株価は割安な水準にあると考えられます。信用倍率は5.51倍とやや高めで、将来の株価上昇を期待した個人投資家の買いが多い状況です。この信用買い残が将来的な売り圧力となるリスクはありますが、現在の割安感は投資魅力の一つと言えるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/12期 | 136億円 | 19.6億円 | 14.5% |
| 2022/12期 | 151億円 | 44.4億円 | 29.5% |
| 2023/12期 | 187億円 | 64.0億円 | 34.3% |
| 2024/12期 | 201億円 | 39.6億円 | 19.7% |
| 2025/12期 | 225億円 | 66.6億円 | 29.5% |
法人税等の支払いは概ね法定実効税率に準じた水準で推移していますが、税制上の控除や期ごとの税効果会計の調整により、実効税率に変動が見られます。特に2021/03期や2024/03期のように一時的に税負担率が低下する年もありましたが、基本的には連結業績に応じた適切な納税を行っています。将来の予想においても30%台前半を見込んでおり、税務上の大きな特異点は見当たりません。
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トラスコ中山 まとめ
「日本のモノづくりを止めない『工具のアマゾン』、圧倒的な在庫と物流でBtoB市場を制する巨人」
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