三洋貿易
Sanyo Trading Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月27日
技術力で未来を拓く、ニッチトップのグローバル専門商社
専門性を核として変化を捉え、新たな価値を共創することで、持続可能な社会の実現に貢献するグローバル企業となること。
この会社ってなに?
あなたが普段運転している自動車。そのタイヤの耐久性を高める特殊なゴムや、バンパーを軽量化するプラスチック、シートの素材など、目には見えないけれど重要な化学製品がたくさん使われています。三洋貿易は、そうした世界中の高機能な素材や部品を見つけ出し、日本の自動車メーカーなどに届けている会社です。最近では、最新の電気自動車(EV)を分解して部品を展示・研究するユニークな事業も手がけています。普段何気なく目にしている工業製品の性能を、裏側から支えているのが三洋貿易なのです。
三洋貿易は、ゴム・化学品を主力とする技術系の専門商社です。2025年9月期の業績は売上高1,327.0億円、営業利益64.30億円で着地しましたが、続く2026年9月期は売上高1,300.0億円、営業利益62.00億円とやや減速する見通しです。しかし、長期経営計画「SANYO VISION 2028」では営業利益90億円という高い目標を掲げています。目標達成に向け、M&AやEV関連、サステナビリティ領域といった成長分野への積極的な投資を進めており、事業ポートフォリオの変革に注目が集まります。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 9月
- 本社
- 東京都千代田区神田錦町2-11
- 公式
- www.sanyo-trading.co.jp
社長プロフィール

事業環境が倍速モードで変化する中、『専門性を核に、変化を捉え、新たな価値を共創する』ことを経営理念に掲げています。社員一丸となって成長と挑戦を続け、持続可能な社会に貢献する企業を目指します。
この会社のストーリー
神戸市にて、ゴム、化学品、機械などを扱う専門商社として創業。戦後の復興と共に事業の礎を築く。
ニューヨークに米国法人を設立。これを皮切りにアジアや欧州へも拠点を広げ、グローバルネットワークを構築していく。
社会的信用を高め、さらなる事業拡大に向けた経営基盤を強化。より開かれた企業として新たなステージへ進む。
長期ビジョン「VISION2020」を策定し、M&Aを成長戦略の柱の一つに据える。事業ポートフォリオの強化と拡大を積極的に推進。
東京証券取引所の市場再編に伴い、最上位市場であるプライム市場へ移行。グローバルな投資家からも注目される企業を目指す。
サステナビリティ領域の強化を掲げ、2028年度の営業利益90億円、PBR1倍超えという高い目標を掲げ、全社一丸で変革に挑む。
MIプラットフォーム企業への出資や、システム開発会社の買収など、DXやAIを活用した新規事業創出へ向けた動きを加速させる。
注目ポイント
株主還元に積極的で、配当性向30%以上を目途に、減配しない「累進配当」を継続する方針です。長期で安心して応援できる魅力があります。
単なる商社にとどまらず、技術的な知見を持つ専門家集団です。EV分解部品の展示場を運営するなど、ユニークな事業で自動車業界の未来を支えています。
長期経営計画「SANYO VISION 2028」では、200~300億円の成長投資枠を設定。M&AやAI関連企業への出資など、未来の収益源を育てるための挑戦を続けています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 24.5円 | 25.4% |
| FY2017/3 | 29.5円 | 25.2% |
| FY2018/3 | 32円 | 25.2% |
| FY2019/3 | 37円 | 26.4% |
| FY2020/3 | 37.5円 | 35.6% |
| FY2021/3 | 39円 | 26.3% |
| FY2022/3 | 40円 | 26.7% |
| FY2023/3 | 43円 | 25.6% |
| FY2024/3 | 55円 | 30.4% |
| FY2025/3 | 57円 | 35.6% |
株主優待制度は現在実施されておりません。
配当方針として「配当性向30%以上」を指標に掲げつつ、累進配当を継続する方針を明確にしています。中長期的な企業価値拡大に向けた成長投資と、株主還元の両立を目指した経営体制を構築しています。安定的な配当実績により、株主に対する利益還元の姿勢を強く示しています。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
三洋貿易の業績は、ゴムや化学品、機械機器など幅広い事業展開により安定的な成長を維持してきました。FY2021/3からFY2024/3にかけて売上高は898億円から1,293億円まで拡大し、事業ポートフォリオの多角化が収益を支えています。直近のFY2025/3は一時的な減益となったものの、グローバル展開と高付加価値製品への注力により、中長期的な収益基盤は堅調です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 13.2% | 8.5% | 6.8% |
| FY2017/3 | 13.6% | 8.6% | 7.3% |
| FY2018/3 | 13.6% | 8.7% | 6.7% |
| FY2019/3 | 13.7% | 9.2% | 7.1% |
| FY2020/3 | 9.7% | 6.4% | 6.3% |
| FY2021/3 | 12.3% | 8.4% | 6.1% |
| FY2022/3 | 11.0% | 6.8% | 4.8% |
| FY2023/3 | 11.0% | 7.0% | 5.5% |
| FY2024/3 | 10.9% | 6.9% | 5.5% |
| FY2025/3 | 9.0% | 5.7% | 4.8% |
同社の収益性は、専門商社としての技術的強みを活かし営業利益率が概ね5%前後で推移する堅実な水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)は9%から12%の範囲にあり、効率的な資本活用が実現されています。メーカー機能を持つ独自のビジネスモデルにより、単なる卸売に留まらない付加価値を創出している点が収益性を支える鍵となっています。
財務は安全?
三洋貿易の財務健全性は非常に高く、有利子負債ゼロの実質無借金経営を長期にわたり継続しています。総資産はFY2021/3の508億円からFY2025/3には815億円まで拡大し、自己資本比率も約63%と高い水準で推移しています。強固な財務体質により、将来の成長投資やM&Aを支える余力は十分に確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 30.0億円 | -12.0億円 | -12.2億円 | 18.0億円 |
| FY2017/3 | 1.8億円 | -13.6億円 | -1,500万円 | -11.8億円 |
| FY2018/3 | 15.8億円 | -4.1億円 | -13.0億円 | 11.8億円 |
| FY2019/3 | 50.9億円 | -10.6億円 | -19.6億円 | 40.3億円 |
| FY2020/3 | 61.9億円 | -21.9億円 | 18.3億円 | 40.0億円 |
| FY2021/3 | 22.5億円 | -10.1億円 | -33.0億円 | 12.4億円 |
| FY2022/3 | -34.0億円 | -18.1億円 | 18.6億円 | -52.0億円 |
| FY2023/3 | 59.2億円 | -29.1億円 | -18.7億円 | 30.0億円 |
| FY2024/3 | 54.5億円 | -20.4億円 | -27.9億円 | 34.1億円 |
| FY2025/3 | 71.6億円 | 2.7億円 | -32.1億円 | 74.3億円 |
営業キャッシュフローはFY2022/3の一時的な低下を除き、強固な本業の稼ぐ力によって安定的にプラスを維持しています。積極的な成長投資のための支出を継続しつつ、フリーキャッシュフローも黒字で推移しており、健全な循環が機能しています。資金配分においては財務健全性を維持しながら、株主還元への原資を十分に確保しているのが特徴です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 42.7億円 | 15.2億円 | 35.5% |
| FY2017/3 | 52.7億円 | 19.2億円 | 36.4% |
| FY2018/3 | 55.8億円 | 19.4億円 | 34.8% |
| FY2019/3 | 60.8億円 | 20.6億円 | 33.9% |
| FY2020/3 | 52.7億円 | 22.6億円 | 42.8% |
| FY2021/3 | 61.9億円 | 19.3億円 | 31.2% |
| FY2022/3 | 63.0億円 | 20.0億円 | 31.8% |
| FY2023/3 | 71.5億円 | 23.2億円 | 32.4% |
| FY2024/3 | 79.0億円 | 27.0億円 | 34.1% |
| FY2025/3 | 68.8億円 | 22.6億円 | 32.9% |
法人税等の支払いは、税引前利益の増減に伴い適正に計上されています。実効税率は概ね31%から34%の範囲内で推移しており、税務上の大きな変動要因は見当たりません。安定した利益水準を維持することで、納税を通じた社会貢献と適切な税引後利益の確保を両立しています。
会社の公式開示情報
ゴム・化学品・機械機器を軸とした多角的な事業展開が特徴で、近年はM&Aを駆使してライフサイエンス分野などへの進出を加速しています。景気変動を受けやすい商社機能だけでなく、メーカー機能を有する独自のビジネスモデルにより、業績の安定化と成長の両立を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 940億円 | — | 1,113億円 | +18.4% |
| FY2023 | 1,280億円 | — | 1,226億円 | -4.2% |
| FY2024 | 1,260億円 | — | 1,293億円 | +2.6% |
| FY2025 | 1,320億円 | — | 1,327億円 | +0.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 71億円 | — | 64億円 | -9.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の長期経営計画「SANYO VISION 2028」では、最終年度に営業利益90億円という挑戦的な目標を掲げています。直近の2025年9月期実績は64.30億円で、進捗率は約71%です。目標達成には、M&Aやサステナビリティ関連などの新規事業を早期に収益化させることが不可欠です。一方、業績予想の精度は売上高こそ比較的安定しているものの、利益面ではブレが見られ、投資家としては今後の進捗を注視する必要があります。
株の売買状況と今後の予定
同社のPER(11.5倍)およびPBR(0.92倍)は、卸売業の業界平均と比較してやや割安な水準にあります。一方で配当利回りは3.48%と業界平均を上回っており、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用倍率は41.99倍と高水準で、将来の株価上昇を期待した個人投資家の買いが多い状況ですが、信用買い残の整理による短期的な株価下落リスクには注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
グループ横断的な管理・運営基盤である「三洋貿易サポート・プラットフォーム(SSP)」を始動させ、経営基盤を強化。
2025年9月期連結決算を発表。売上高1327.0億円に対し、経常利益が前期比13%減の68億7900万円となり、減益着地。
Polymerize社との提携を深め、同社技術を活用した新たな画像解析サービスの提供を本格開始。
最新ニュース
三洋貿易 まとめ
ひとめ診断
「自動車の高性能ゴムからEV分解まで、技術力でニッチ市場を深耕する老舗の化学品専門商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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