新光商事
Shinko Shoji Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
70年の歴史をバネに、変革の波に乗る半導体専門商社
エレクトロニクスの力で、人と社会の豊かな未来を創造する。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、家でくつろぐ時に見るテレビ、そして移動に使う自動車。これらの電子機器が正しく動くためには、中に組み込まれた無数の「半導体」や「電子部品」という小さな部品が不可欠です。新光商事は、そうした製品の心臓部とも言える部品を、部品を作るメーカーから集めて、私たちが知っている大手電機メーカーなどに届ける「つなぎ役」を担っています。普段目にすることはないけれど、あなたの生活を支えるハイテク製品の裏側で、新光商事が世界中の部品をコーディネートしているのです。
半導体・電子部品専門商社の新光商事は、半導体市況の悪化と主力取引先の契約解消が重なり、FY2025は売上高1160.1億円(前期比34.0%減)、営業利益6.37億円(同87.0%減)と大幅な減収減益を記録しました。この厳しい状況を打開すべく、NEC傘下の電子機器商社シミズシンテックの買収や、同業のレスターとの資本業務提携を矢継ぎ早に実行しています。既存事業の立て直しと同時に、M&Aによる新たな収益源の確保が今後の成長の鍵を握る、まさに事業の転換点にいます。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区大崎1丁目2番2号
- 公式
- shinko-sj.co.jp
社長プロフィール

変革の時代の中で、多様なエレクトロニクス商材やサービスを提供することで、人と社会の豊かな未来に貢献することを目指しています。私たちは、人とひと、人とモノをつなぎ、地球に優しい商社グループとして、新たな価値創造に挑戦し続けます。
この会社のストーリー
資本金25万円で東京都中央区日本橋に設立。電子部品の販売事業を開始し、日本のエレクトロニクス産業の発展と共に歩み始める。
創業30周年を迎え、社会的信用と資金調達力を高め、事業拡大を加速させるための基盤を築く。
大手半導体メーカーのルネサスエレクトロニクス製品を主力に、日本のエレクトロニクス産業を支える専門商社として成長を遂げる。
長年の主力であったルネサスエレクトロニクスとの代理店契約を解消。事業構造の大きな変革を迫られる大きな転換点を迎える。
契約解消という逆境の中、同業のレスターと資本業務提携を締結。相互の強みを活かし、新たな事業機会の創出を目指す。
NEC傘下の電子機器商社シミズシンテックを買収。営業エリアの拡大と新規事業領域の開拓を加速させ、変革を推し進める。
事業ポートフォリオの再構築と収益基盤の強化を掲げた新中期経営計画を策定。2028年3月期の売上高1,200億円、営業利益45億円を目指す。
注目ポイント
主力取引先との契約解消という大きな試練をバネに、M&Aや資本提携を矢継ぎ早に実行。変化に迅速に対応し、新たな成長戦略を切り拓く力強さが魅力です。
シミズシンテック買収など、積極的なM&Aを通じて事業領域と営業エリアを拡大。既存事業とのシナジーを創出し、企業価値の向上を目指しています。
厳しい事業環境の中でも配当を維持・増額する姿勢を見せています。新たな中期経営計画では株主還元方針を掲げ、投資家との対話を重視しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 34円 | 100.4% |
| FY2022/3 | 59.5円 | 78.2% |
| FY2023/3 | 69円 | 50.1% |
| FY2024/3 | 48.5円 | 50.2% |
| FY2025/3 | 15.5円 | 98.4% |
株主優待制度は現在実施しておりません。
配当方針については、安定的な利益配分を基本としつつも、業績連動性を重視する姿勢を示しています。かつては高い配当性向を維持してきましたが、直近は業績の変動を受け、配当水準が一時的に調整されています。今後は、持続的な成長投資と両立させながら、株主への適切な還元を継続する方針です。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
新光商事の業績は、主要仕入先であるルネサスエレクトロニクスとの代理店契約解消などの影響を受け、近年は大幅な減収減益傾向にあります。FY2023/3には売上高約1,791億円を記録しましたが、その後は事業環境の変化により、直近のFY2025/3では売上高約116億円、当期純利益約5億円まで縮小しました。今後は新たなM&Aによる成長戦略の推進が業績回復の鍵となります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.5% | 1.7% | 1.5% |
| FY2022/3 | 5.4% | 3.2% | 3.1% |
| FY2023/3 | 9.0% | 4.8% | 4.0% |
| FY2024/3 | 5.7% | 3.2% | 2.8% |
| FY2025/3 | 1.0% | 0.6% | 0.5% |
収益性は、代理店契約解消に伴う収益構造の激変により、FY2023/3のROE 9.0%からFY2025/3にはROE 1.0%へと急速に悪化しています。営業利益率も同様に低迷しており、かつての高収益体質からの転換を余儀なくされています。今後は高付加価値製品への注力による利益率の改善が求められます。
財務は安全?
財務健全性は、有利子負債のコントロールが重要な局面にあります。FY2024/3に急増した有利子負債は約331億円でしたが、FY2025/3には約179億円まで圧縮され、自己資本比率は64.6%まで回復しました。強固な資産基盤を維持しつつ、事業再編に向けた機動的な資金配分が継続される見通しです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -45.3億円 | -7.1億円 | -12.3億円 | -52.4億円 |
| FY2022/3 | -116億円 | -4.1億円 | 42.5億円 | -120億円 |
| FY2023/3 | -9.1億円 | 900万円 | 6.8億円 | -9.0億円 |
| FY2024/3 | 47.0億円 | 1.1億円 | -27.6億円 | 48.0億円 |
| FY2025/3 | 317億円 | -30.9億円 | -116億円 | 286億円 |
FY2025/3は資産売却等の影響で営業キャッシュフローが約317億円と大幅なプラスとなりました。これまでは営業活動によるキャッシュフローが不安定な時期もありましたが、直近では経営のスリム化によりFCF(フリーキャッシュフロー)が大きく改善しています。この潤沢な資金を背景に、成長投資や株主還元をバランスよく進める体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 15.6億円 | 3.1億円 | 19.6% |
| FY2022/3 | 41.0億円 | 12.8億円 | 31.2% |
| FY2023/3 | 68.4億円 | 21.4億円 | 31.2% |
| FY2024/3 | 47.7億円 | 15.7億円 | 33.0% |
| FY2025/3 | 5.8億円 | 7,300万円 | 12.6% |
税引前利益の増減に伴い、法人税等の負担額も変動する構造となっています。特に利益水準が低かったFY2025/3は、繰延税金資産の取り崩しや税額控除の影響で実効税率が一時的に低下しました。今後は事業の安定化に伴い、法定の実効税率に準じた水準へ回帰していくものと想定されます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 730万円 | 577人 | - |
従業員平均年収は730万円となっており、エレクトロニクス商社業界の中でも比較的安定した水準にあります。業績連動の要素が含まれるため、半導体市況の影響を受けやすいものの、長年の歴史と強固な顧客基盤が給与水準を支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はNORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE NON TREATY CLIENTS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)・野村 絢(常任代理人 三田証券)・レスター。
上位株主には日本マスタートラスト信託銀行などの信託口が名を連ね、機関投資家による保有が厚い構成です。また、株式会社レスターとの資本業務提携により同社が主要株主の一角を占めるなど、業界再編の動きが株主構成にも反映されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業内容は半導体や電子部品の販売が中心ですが、主要な代理店契約の解消という事業リスクを抱えており、収益構造の転換が急務です。現在は新規事業領域の開拓やM&Aを通じたポートフォリオの再構築を図っており、開示資料からも構造変革への強い姿勢が読み取れます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は約9.0%と低水準であり、多様性の確保は今後の課題と言えます。監査等委員会設置会社制度を採用することで経営の監督機能を強化しており、連結子会社11社を抱える企業グループとしての統治体制を整えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,120億円 | — | 1,160億円 | +3.6% |
| FY2024 | 1,700億円 | — | 1,759億円 | +3.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 10億円 | — | 6億円 | -36.3% |
| FY2024 | 50億円 | — | 49億円 | -2.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2025を最終年度とする旧中期経営計画は、主力取引先だったルネサスとの契約解消という外部環境の激変により、売上高・利益ともに目標を大幅に下回る結果となりました。これを受け、新たに策定されたFY2028を最終年度とする新中計では、M&Aを軸とした事業ポートフォリオの転換を掲げ、売上高1,600億円、営業利益45億円を目指します。しかし、直近のFY2025実績(売上高1160.1億円、営業利益6.37億円)から見ると目標達成への道のりは険しく、M&Aによる上乗せ効果が計画達成の生命線となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)をTOPIXと比較すると、FY2023に一時的に上回ったものの、ほとんどの期間でTOPIXをアンダーパフォームしています。特にFY2024以降は半導体市況の悪化と主力取引先の契約解消が響き、株価が伸び悩んだことでTOPIXとの差が拡大しました。株価の低迷を補うため配当性向を高める傾向にありますが、株価の成長が伴わず、結果として投資家への総リターンは市場平均を下回る状況が続いています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 96.8万円 | -3.2万円 | -3.2% |
| FY2022 | 116.0万円 | +16.0万円 | 16.0% |
| FY2023 | 158.9万円 | +58.9万円 | 58.9% |
| FY2024 | 161.3万円 | +61.3万円 | 61.3% |
| FY2025 | 129.8万円 | +29.8万円 | 29.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
現在のPERは66.3倍と、卸売業の業界平均と比較してかなり割高な水準にあります。これはFY2025の利益が大幅に落ち込んだためであり、今後の業績回復が織り込まれている可能性があります。一方、PBRは0.70倍と解散価値(1倍)を下回っており、資産価値の面からは割安と見ることもできます。信用倍率は2.17倍と比較的落ち着いており、短期的な需給の偏りは大きくありません。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株式会社レスターとの資本業務提携により相互出資を実施し、経営基盤の強化とシナジー創出を図りました。
日本電気傘下の株式会社シミズシンテックの株式を取得し、完全子会社化を決定しました。
2026年3月期第3四半期累計の経常利益が前年同期比38.8%減の10.5億円となり、厳しい事業環境が露呈しました。
最新ニュース
新光商事 まとめ
ひとめ診断
「主力取引先を失った老舗半導体商社が、M&Aと資本提携で生き残りをかけた事業再構築の真っ最中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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