マクニカホールディングス
MACNICA HOLDINGS,INC.
最終更新日: 2026年3月22日
テクノロジーの目利き力で、未来をつなぐ
変化の先頭に立ち、最先端のその先にある技術とサービスを提供し、世界中の人々の未来に貢献する。
この会社ってなに?
私たちのスマートフォンやパソコンに搭載されている半導体チップの多くは、マクニカのような技術商社を通じて届けられています。さらに自動運転バスの実証実験やサイバーセキュリティ対策の導入支援など、社会を支えるインフラにもマクニカの技術力が活かされています。AIやIoTが広がる時代に、最先端の半導体を「届けるだけ」でなく「使いこなすための技術」を提供する存在です。
マクニカホールディングスは独立系の半導体・ネットワーク商社として国内最大規模を誇り、FY2025/3に売上高1兆341億円を達成しました。半導体の取り扱いを核に、サイバーセキュリティ・AI・自動運転・DXなど先端技術領域へ積極的に事業を拡大しています。2022年にマクニカ・富士エレから社名変更し、グローバル展開を加速。FY2025/3は半導体市況の正常化により営業利益396億円と前期比で減益となりましたが、FY2026/3は売上高1兆500億円・営業利益420億円への回復を見込んでいます。創業者・神山治貴氏の財団が大株主に名を連ね、長期的な視点での経営を志向しています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神奈川県横浜市港北区新横浜一丁目6番地3
- 公式
- holdings.macnica.co.jp
社長プロフィール
変化の先頭に立ち、最先端のその先にある技術とサービスでお客様の課題を解決します。マクニカは『技術商社』として、単に半導体を届けるだけでなく、その技術を使いこなす力を提供し続けます。
この会社のストーリー
神山治貴氏が横浜で創業。海外の最先端半導体を日本のエレクトロニクス産業に届ける事業を開始しました。
単なる商社機能にとどまらず、技術サポート・設計支援を強化。「技術の目利き力」という独自の強みを確立しました。
サイバーセキュリティ分野への進出を開始し、半導体に次ぐ第二の柱の構築に着手しました。
富士エレクトロニクスとの経営統合によりマクニカ・富士エレHDとして東証に上場。規模と技術力の両面で飛躍しました。
マクニカホールディングスに社名変更。FY2023/3に連結売上高が初の1兆円を突破し、半導体商社として国内唯一の1兆円企業に。
中東のサイバーセキュリティ企業CyberKnightを買収し、セキュリティ事業のグローバル展開を本格化させました。
Zenmovとの自動運転提携やAIソリューション事業の強化により、半導体商社の枠を超えたテクノロジー企業への進化を目指しています。
注目ポイント
半導体商社として国内最大規模。圧倒的なスケールで世界中の先端半導体を日本の産業に届けています。
サイバーセキュリティ、AI、自動運転など先端技術領域へ積極進出。単なる商社ではなく技術パートナーとしての価値を創出しています。
創業者・神山治貴氏と神山財団が約21%を保有。短期的な利益追求ではなく、長期的な企業価値向上を志向する経営スタイルが特徴です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 13.1円 | 32.0% |
| FY2017/3 | 11.5円 | 30.6% |
| FY2018/3 | 17.5円 | 24.2% |
| FY2019/3 | 17.5円 | 35.1% |
| FY2020/3 | 17.6円 | 55.5% |
| FY2021/3 | 17.6円 | 28.5% |
| FY2022/3 | 35.2円 | 24.1% |
| FY2023/3 | 47.6円 | 21.1% |
| FY2024/3 | 68円 | 25.2% |
なし(2024年3月期を最後に株主優待制度を廃止)
FY2021/3からFY2024/3まで4期連続で大幅増配を実施し、年間配当は50円から200円へと4倍に拡大しました。2024年10月に株式3分割を行ったため、FY2026/3の予想配当は分割後ベースで年間70円(分割前換算で210円相当)となり、実質的な増配が続いています。配当方針は配当性向30%以上を目安としつつ、DOEも重視した安定的な株主還元を掲げています。2024年3月期を最後にQUOカードの株主優待を廃止し、配当による利益還元に集約しました。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3の約5,540億円からFY2023/3に初の1兆円超えを達成し、FY2025/3まで1兆円台を維持しています。FY2022/3-FY2023/3は半導体需要の急拡大を背景に営業利益が急伸しましたが、FY2025/3は市況正常化と在庫調整の影響で営業利益396億円と前期比37.8%の減益となりました。FY2026/3は売上高1兆500億円・営業利益420億円と緩やかな回復を見込んでいます。なお、2024年10月に株式3分割を実施したためEPSは分割後ベースで表示しています。
事業ごとの売上・利益
国内外の半導体メーカーから仕入れた半導体・電子部品を、自動車・産業機器・通信・民生向けに販売。技術サポートと設計支援により差別化を図る。FY2024/3は市況正常化で営業利益率が低下。
サイバーセキュリティ製品・AI/IoTソリューション・ネットワークインフラの販売・構築・運用支援を行う。CyberKnight社買収で中東市場にも進出。成長期待は高いが利益率は発展途上。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.4% | 4.0% | 1.3% |
| FY2022/3 | 8.7% | 7.1% | 1.1% |
| FY2023/3 | 10.9% | 7.9% | 1.0% |
| FY2024/3 | 22.3% | 8.7% | 2.0% |
| FY2025/3 | 14.6% | 4.5% | 1.4% |
FY2023/3-FY2024/3は半導体好市況を背景にROEが18〜19%台、営業利益率も6%台と高い収益性を維持しました。しかしFY2025/3は市況正常化の影響でROEが9.7%、営業利益率が3.8%へ大幅に低下しています。半導体商社は業界特性上、営業利益率が3〜6%程度で推移するビジネスモデルですが、AI・セキュリティ等の高付加価値領域の拡大が利益率改善の鍵となります。
財務は安全?
総資産はFY2021/3の2,696億円からFY2025/3には5,564億円へと約2倍に拡大しました。自己資本比率はFY2023/3に38.6%まで低下しましたが、FY2025/3には45.4%まで回復しています。FY2024/3から有利子負債が増加(636億円→931億円)しており、M&A資金の調達が主因です。FY2025/3のBPSが大幅に低下しているのは株式3分割(2024年10月)の影響によるものです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 381億円 | -21.8億円 | -262億円 | 359億円 |
| FY2022/3 | -155億円 | -16.5億円 | 144億円 | -172億円 |
| FY2023/3 | 389億円 | -8.7億円 | -271億円 | 380億円 |
| FY2024/3 | 399億円 | -185億円 | -230億円 | 215億円 |
| FY2025/3 | 242億円 | -95.7億円 | -42.3億円 | 147億円 |
営業CFはFY2022/3を除き安定的にプラスを維持しています。FY2022/3のマイナスは半導体需要急増に伴う運転資本(在庫・売掛金)の大幅増加が主因で、FY2023/3以降はプラスに回帰しました。投資CFは商社ビジネスの特性上、大規模な設備投資を必要としないため小幅に留まっています。FY2024/3の投資CF拡大はM&A関連支出によるもので、FCFは5期中4期でプラスを確保しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 164億円 | 55.2億円 | 33.7% |
| FY2022/3 | 355億円 | 96.9億円 | 27.3% |
| FY2023/3 | 568億円 | 158億円 | 27.8% |
| FY2024/3 | 620億円 | 139億円 | 22.4% |
| FY2025/3 | 373億円 | 120億円 | 32.3% |
FY2024/3は海外子会社の税務優遇措置等により実効税率が22.4%と低水準でしたが、FY2025/3は32.3%に上昇しています。FY2026/3予想では税引前利益420億円に対し法人税等約150億円を見込み、実効税率は35.7%と高めに設定されています。グローバルに39社の子会社を有しており、各国の税務コンプライアンスに対応しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,750万円 | 5,071人 | - |
マクニカホールディングスの平均年収は約1,750万円と非常に高水準です。ただしこれは持株会社(5,071名)の数値であり、事業会社マクニカの平均年収とは異なります。平均年齢51.5歳・平均勤続年数20.9年と長期就業する社員が多く、半導体業界の深い知見を持つベテラン人材が経営を支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は(一財)神山財団。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(13.59%)ですが、実質的な支配株主は創業者・神山治貴氏です。神山氏本人(5.55%)・神山財団(10.09%)・シーズ・テクノロジー(5.89%)を合わせると約21.5%を保有し、長期安定経営の土台となっています。外国法人等が27.8%を占め、グローバル投資家からの関心も高い構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 半導体事業 | 約8,200億円 | 約380億円 | 4.6% |
| ネットワーク事業(セキュリティ等) | 約2,100億円 | 約50億円 | 2.4% |
セグメントは半導体事業とネットワーク事業の2つで構成されています。半導体事業が売上高の約80%を占めるコア事業であり、営業利益率は4〜6%で推移しています。ネットワーク事業はサイバーセキュリティやAIなど成長領域を担いますが、利益率は2%台にとどまっています。事業リスクとしては半導体サイクルへの依存度の高さと、地政学リスクによるサプライチェーンの不安定化が主要な懸念材料です。役員報酬は取締役8名で計2億4,300万円と、同規模企業としては控えめな水準です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%で、多様性の確保に取り組んでいます。連結子会社39社を擁するグローバル企業として、取締役11名体制で機動的な意思決定を行っています。2025年12月にはInvestor Dayを初開催するなど、IR活動の強化にも注力。コーポレートガバナンス・コードに基づく指名・報酬諮問委員会を設置し、経営の透明性確保に努めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 1兆1,000億円 | — | 1兆287億円 | -6.5% |
| FY2025/3 | 1兆1,000億円 | 1兆350億円 | 1兆341億円 | -5.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 640億円 | — | 637億円 | -0.5% |
| FY2025/3 | 640億円 | 400億円 | 396億円 | -38.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中期経営計画(2022〜2024年度)では売上高1兆円の目標を達成しましたが、営業利益はFY2025/3の市況悪化により計画比で大幅に下振れました。新中期経営計画(2025〜2027年度)ではFY2027をターゲットに据え、半導体事業の安定成長とセキュリティ・AI等の非半導体領域の利益貢献拡大を目指しています。業績予想の精度はFY2025/3で大幅な下方修正があり改善が求められます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は483.2%と、TOPIX(213.4%)を大幅に上回るアウトパフォームを達成しています。FY2024にはTSRが590.5%に達しましたが、FY2025/3の業績減速を受けて483.2%へと調整しました。半導体需要の爆発的な成長期に株価が急騰した恩恵が大きく、長期投資家にとっては高いリターンをもたらした期間と言えます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 168.5万円 | +68.5万円 | 68.5% |
| FY2022 | 208.2万円 | +108.2万円 | 108.2% |
| FY2023 | 302.0万円 | +202.0万円 | 202.0% |
| FY2024 | 590.5万円 | +490.5万円 | 490.5% |
| FY2025 | 483.2万円 | +383.2万円 | 383.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER15.7倍・PBR1.68倍は卸売業(半導体商社)セクターの平均を上回る水準で、成長期待がやや織り込まれた評価と言えます。信用倍率は13.88倍と買い長が顕著で、個人投資家の買い意欲が強いことを示唆しています。配当利回り2.95%は同業他社と比較しても遜色なく、バリューとグロースの両面を兼ね備えた銘柄として位置づけられています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3第3四半期累計の経常利益が前年同期比20.4%減となり、通期経常利益予想を一転4%減益に下方修正しました。
2024年10月1日を効力発生日とする株式3分割を実施。投資単位の引き下げにより、個人投資家の参入障壁を低減しました。
2025年度から2027年度の中期経営計画を発表。FY2027をターゲットに売上高・利益の持続的成長を目指す方針を掲げました。
Zenmovと中東・アジア・北米における自動運転モビリティ事業で業務提携を発表し、グローバルな自動運転市場への参入を加速。
最新ニュース
マクニカホールディングス まとめ
ひとめ診断
半導体商社国内トップ、AI・セキュリティ・自動運転で技術商社への進化を加速
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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