佐藤商事
SATO SHO-JI CORPORATION
最終更新日: 2026年3月29日
創業90年超、日本のモノづくりを支え続ける誠実と信用の金属専門商社
鉄鋼、非鉄金属、電子材料から生活関連用品まで、多岐にわたる事業で顧客のニーズに応え、社会に不可欠な存在であり続けることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日乗る電車やバス、街で見かけるトラックや工事現場のショベルカー。それらの頑丈な車体や部品には、たくさんの鉄が使われています。佐藤商事は、そうした鉄鋼材料を自動車メーカーや建設機械メーカーに届けている専門商社です。さらに、あなたの使っているスマートフォンや家電の中にある小さな電子部品、食卓で使うスプーンやフォークといった金属食器の裏側でも活躍しています。普段は直接目にすることはありませんが、私たちの便利な生活や社会インフラを金属という素材で支えている、縁の下の力持ちのような会社です。
佐藤商事は、建設機械やトラック向けの鋼材を主力とする金属専門商社です。2025年3月期は売上高2,845.5億円、営業利益68.17億円と過去最高益を更新し、安定した成長を続けています。現在進行中の第三次中期経営計画(FY2023-2025)では、海外売上高比率20%以上を目標に掲げ、M&Aも活用しながら事業ポートフォリオの強化を進めています。一方でPBRは0.75倍と依然として1倍を割り込んでおり、資本コストを意識した経営と株主還元の強化が今後の課題です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館
- 公式
- www.satoshoji.co.jp
社長プロフィール

第三次中期経営計画の最終年度として、経営目標の達成に向けて取り組んでいます。資本コストや株価を意識した経営を実践し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を通じて、株主・投資家の皆様のご期待に応えてまいります。
この会社のストーリー
創業者佐藤克三郎が東京都日本橋に工具・機械の販売を目的とした「佐藤商店」を創業。日本の産業発展と共に歩み始める。
戦後の復興期に「佐藤商事株式会社」を設立。鉄鋼、非鉄金属を主力商品として事業基盤を確立し、成長軌道に乗る。
東京証券取引所市場第二部に上場。企業の社会的信用を高め、さらなる飛躍への足掛かりを築く。
初の海外拠点としてタイに現地法人を設立。グローバル展開を本格化し、新たな市場への挑戦を開始する。
東京証券取引所市場第一部に指定替え。名実ともに日本を代表する企業の一つとして認められる。
電子材料事業を本格的に開始。時代のニーズに応え、鉄鋼中心から多角的な事業ポートフォリオへと転換を進める。
「第三次中期経営計画」をスタート。既存事業の深化と新規事業の創出を両輪に、持続的な企業価値向上を目指す。
注目ポイント
鉄鋼や非鉄金属といった基幹事業で安定した収益を確保しつつ、電子材料などの成長分野にも展開。90年以上の歴史で培った堅実経営が光ります。
安定した配当を継続しており、配当利回りも市場平均に比べて魅力的な水準です。株主を大切にする姿勢が明確に表れています。
アジアや北米を中心に海外拠点を展開し、グローバルな供給網を構築。中期経営計画では海外売上高比率20%以上を目標に掲げ、さらなる成長を目指します。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 43円 | 33.2% |
| FY2022/3 | 58円 | 30.6% |
| FY2023/3 | 67円 | 22.8% |
| FY2024/3 | 73円 | 23.8% |
| FY2025/3 | 76円 | 26.6% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として「配当性向30%以上」を目標に掲げ、業績連動型の利益還元を実施しています。業績の拡大に伴い着実に増配を続けており、株主還元への意識が高まっています。財務の健全性を維持しつつ、今後も長期的な視点で安定的な配当の継続を目指す方針です。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
佐藤商事の業績は、建設機械やトラック向け鋼材を中心とする堅調な需要に支えられ、直近5年間で売上高が約1.6倍に拡大するなど成長を続けています。FY2023/3期には純利益が約62億円と過去最高水準を記録し、その後も高水準の利益を維持しています。FY2026/3期は、市況の変化に対応しつつ、引き続き約56億円の純利益を確保する堅実な予想を立てています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.8% | 2.4% | 1.6% |
| FY2022/3 | 7.9% | 2.6% | 2.4% |
| FY2023/3 | 11.0% | 3.8% | 2.2% |
| FY2024/3 | 9.9% | 3.7% | 2.4% |
| FY2025/3 | 8.8% | 3.5% | 2.4% |
同社の収益性は、鉄鋼商社としての安定した基盤に加え、近年の構造改革や付加価値の高い製品展開により営業利益率が1.6%から2.4%へと緩やかに向上しています。ROE(自己資本利益率)は8-11%台と効率的な経営がなされており、売上規模の拡大と並行して資本の有効活用が進んでいることを示しています。今後も高付加価値分野へのシフトにより、安定した利益成長と収益性の維持を目指す姿勢です。
財務は安全?
財務健全性は、FY2024/3期以降に有利子負債が計上されましたが、自己資本比率が約40%と安定した水準を維持しており、十分な財務安全性を確保しています。純資産は過去5年間で着実に積み上がっており、強固な資本基盤が構築されています。現在は無借金状態からの転換期にありますが、総資産の拡大と合わせて適切な財務管理が行われています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 75.0億円 | -6.8億円 | -63.5億円 | 68.2億円 |
| FY2022/3 | -126億円 | -15.1億円 | 144億円 | -141億円 |
| FY2023/3 | 8.7億円 | 1.8億円 | -8.8億円 | 10.4億円 |
| FY2024/3 | 82.3億円 | -27.3億円 | -57.9億円 | 55.0億円 |
| FY2025/3 | 21.4億円 | -30.0億円 | 12.9億円 | -8.6億円 |
営業キャッシュフローは事業環境により変動がありますが、本業で安定して現金を創出できる力を保持しています。過去には運転資金の増加により営業CFが一時的にマイナスとなる年度もありましたが、基本的には営業CFがプラスで推移しています。現在は将来の成長に向けた投資や配当等の株主還元とのバランスをとりつつ、キャッシュの流動性を適切にコントロールしています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 33.5億円 | 5.6億円 | 16.8% |
| FY2022/3 | 62.6億円 | 22.5億円 | 35.9% |
| FY2023/3 | 67.2億円 | 5.3億円 | 7.8% |
| FY2024/3 | 72.9億円 | 8.2億円 | 11.2% |
| FY2025/3 | 71.9億円 | 11.8億円 | 16.4% |
法人税等の実効税率は年度によって変動が見られますが、これは繰延税金資産の取り崩しや税効果会計の適用などが影響しています。概ね法定実効税率の範囲内で推移しており、会計上の利益と税務上の課税所得の差異は適切に調整されています。直近では安定した税負担となっており、将来の税務計画も標準的な水準で安定しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 796万円 | 1,057人 | - |
平均年収は約796万円と、金属専門商社という業態を考慮しても業界平均を上回る水準を維持しています。トラックや建機向けといった堅実な需要背景があり、長期的な業績安定が安定した給与支給につながっていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は三神興業・いすゞ自動車。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家が名を連ねる一方、三神興業やいすゞ自動車などの事業法人との安定的な資本関係が特徴です。持株会の存在もあり、経営の安定性を重視した長期的な株式保有が定着している安定型の株主構成と言えます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、金属専門商社として鉄鋼・非鉄金属・電子材料を主力に展開しており、リスク要因として原材料の市況価格変動や主要顧客である自動車・建機業界の景気動向を挙げています。また、グループ内に14社の連結子会社を擁し、事業の多角化と効率化を推進しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%と依然として改善の余地がありますが、監査体制の強化やガバナンス改革を通じて企業価値の向上を図っています。東証プライム上場企業として、持続的な成長と資本コストを意識した経営が求められています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,850億円 | — | 2,846億円 | -0.2% |
| FY2024 | 2,770億円 | — | 2,740億円 | -1.1% |
| FY2023 | 2,650億円 | — | 2,750億円 | +3.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 66億円 | — | 68億円 | +4.1% |
| FY2024 | 62億円 | — | 65億円 | +4.5% |
| FY2023 | 55億円 | — | 61億円 | +11.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「第三次中期経営計画」では、最終年度である2025年度(2026年3月期)の営業利益70億円を目標に掲げています。直近の2025年3月期実績は営業利益68.17億円で、進捗率は97%と順調です。過去の業績予想を振り返ると、売上高はほぼ予想通りですが、営業利益は期初予想を上回るケースが多く、堅実な経営手腕がうかがえます。資本コストや株価を意識した経営を掲げており、目標達成を通じて企業価値向上を目指す方針です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2022以降、同社のTSRはTOPIXを継続的に上回っており、株主に対して市場平均を超えるリターンを提供できています。これは、堅調な業績を背景とした株価の上昇と、安定した配当政策が両立している結果と考えられます。特にFY2024にはTSRが239.3%に達し、TOPIXを20ポイント以上アウトパフォームしました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 134.4万円 | +34.4万円 | 34.4% |
| FY2022 | 149.3万円 | +49.3万円 | 49.3% |
| FY2023 | 189.3万円 | +89.3万円 | 89.3% |
| FY2024 | 239.3万円 | +139.3万円 | 139.3% |
| FY2025 | 214.5万円 | +114.5万円 | 114.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
卸売業の業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあります。一方で配当利回りは3%を超えており、業界平均より魅力的です。信用倍率は1.82倍と均衡しており、過熱感は見られません。時価総額は530億円と中規模であり、今後の成長次第で機関投資家の注目が集まる可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比4.7%増の55.9億円を達成しました。
連結子会社であるエヌケーテックの株式の一部を高洋電機へ譲渡し、経営資源の最適化を図りました。
第三次中期経営計画の進捗に伴い、株主還元を重視した配当方針の変更を発表しました。
最新ニュース
佐藤商事 まとめ
ひとめ診断
「『鉄』を軸に、建機から電子材料まで日本の産業を90年以上支え続ける金属専門商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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