佐藤商事8065
SATO SHO-JI CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日乗る電車やバス、街で見かけるトラックや工事現場のショベルカー。それらの頑丈な車体や部品には、たくさんの鉄が使われています。佐藤商事は、そうした鉄鋼材料を自動車メーカーや建設機械メーカーに届けている専門商社です。さらに、あなたの使っているスマートフォンや家電の中にある小さな電子部品、食卓で使うスプーンやフォークといった金属食器の裏側でも活躍しています。普段は直接目にすることはありませんが、私たちの便利な生活や社会インフラを金属という素材で支えている、縁の下の力持ちのような会社です。
佐藤商事は、建設機械やトラック向けの鋼材を主力とする金属専門商社です。2025年3月期は売上高2,845.5億円、営業利益68.17億円と過去最高益を更新し、安定した成長を続けています。現在進行中の第三次中期経営計画(2023期-2025)では、海外売上高比率20%以上を目標に掲げ、M&Aも活用しながら事業ポートフォリオの強化を進めています。一方でPBRは0.75倍と依然として1倍を割り込んでおり、資本コストを意識した経営と株主還元の強化が今後の課題です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.8% | 2.4% | - |
| 2022/03期 | 8.1% | 3.0% | - |
| 2023/03期 | 11.6% | 3.9% | - |
| 2024/03期 | 10.7% | 3.8% | 2.4% |
| 2025/03期 | 9.0% | 3.5% | 2.4% |
| 3Q FY2026/3 | 7.6%(累計) | 2.5%(累計) | 2.4% |
同社の収益性は、鉄鋼商社としての安定した基盤に加え、近年の構造改革や付加価値の高い製品展開により営業利益率が1.6%から2.4%へと緩やかに向上しています。ROE(自己資本利益率)は8-11%台と効率的な経営がなされており、売上規模の拡大と並行して資本の有効活用が進んでいることを示しています。今後も高付加価値分野へのシフトにより、安定した利益成長と収益性の維持を目指す姿勢です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,755億円 | — | 27.9億円 | 129.7円 | - |
| 2022/03期 | 2,362億円 | — | 40.2億円 | 189.5円 | +34.6% |
| 2023/03期 | 2,750億円 | — | 61.9億円 | 293.3円 | +16.4% |
| 2024/03期 | 2,740億円 | 64.8億円 | 64.8億円 | 306.9円 | -0.4% |
| 2025/03期 | 2,846億円 | 68.2億円 | 60.1億円 | 285.9円 | +3.9% |
佐藤商事の業績は、建設機械やトラック向け鋼材を中心とする堅調な需要に支えられ、直近5年間で売上高が約1.6倍に拡大するなど成長を続けています。2023/03期期には純利益が約62億円と過去最高水準を記録し、その後も高水準の利益を維持しています。2026/03期期は、市況の変化に対応しつつ、引き続き約56億円の純利益を確保する堅実な予想を立てています。 【3Q 2026/03期実績】売上2166億円(通期予想比75%)、営業利益51億円(同75%)、純利益44億円(同79%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、金属専門商社として鉄鋼・非鉄金属・電子材料を主力に展開しており、リスク要因として原材料の市況価格変動や主要顧客である自動車・建機業界の景気動向を挙げています。また、グループ内に14社の連結子会社を擁し、事業の多角化と効率化を推進しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,850億円 | — | 2,846億円 | -0.2% |
| 2024期 | 2,770億円 | — | 2,740億円 | -1.1% |
| 2023期 | 2,650億円 | — | 2,750億円 | +3.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 66億円 | — | 68億円 | +4.1% |
| 2024期 | 62億円 | — | 65億円 | +4.5% |
| 2023期 | 55億円 | — | 61億円 | +11.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「第三次中期経営計画」では、最終年度である2025年度(2026年3月期)の営業利益70億円を目標に掲げています。直近の2025年3月期実績は営業利益68.17億円で、進捗率は97%と順調です。過去の業績予想を振り返ると、売上高はほぼ予想通りですが、営業利益は期初予想を上回るケースが多く、堅実な経営手腕がうかがえます。資本コストや株価を意識した経営を掲げており、目標達成を通じて企業価値向上を目指す方針です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026年3月期第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比4.7%増の55.9億円を達成しました。
連結子会社であるエヌケーテックの株式の一部を高洋電機へ譲渡し、経営資源の最適化を図りました。
第三次中期経営計画の進捗に伴い、株主還元を重視した配当方針の変更を発表しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、2024/03期期以降に有利子負債が計上されましたが、自己資本比率が約40%と安定した水準を維持しており、十分な財務安全性を確保しています。純資産は過去5年間で着実に積み上がっており、強固な資本基盤が構築されています。現在は無借金状態からの転換期にありますが、総資産の拡大と合わせて適切な財務管理が行われています。 【3Q 2026/03期】総資産1840億円、純資産744億円、自己資本比率32.3%、有利子負債354億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 75.0億円 | 6.8億円 | 63.5億円 | 68.2億円 |
| 2022/03期 | 126億円 | 15.1億円 | 144億円 | 141億円 |
| 2023/03期 | 8.7億円 | 1.8億円 | 8.8億円 | 10.4億円 |
| 2024/03期 | 82.3億円 | 27.3億円 | 57.9億円 | 55.0億円 |
| 2025/03期 | 21.4億円 | 30.0億円 | 12.9億円 | 8.6億円 |
営業キャッシュフローは事業環境により変動がありますが、本業で安定して現金を創出できる力を保持しています。過去には運転資金の増加により営業CFが一時的にマイナスとなる年度もありましたが、基本的には営業CFがプラスで推移しています。現在は将来の成長に向けた投資や配当等の株主還元とのバランスをとりつつ、キャッシュの流動性を適切にコントロールしています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%と依然として改善の余地がありますが、監査体制の強化やガバナンス改革を通じて企業価値の向上を図っています。東証プライム上場企業として、持続的な成長と資本コストを意識した経営が求められています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 796万円 | 1,057人 | - |
平均年収は約796万円と、金属専門商社という業態を考慮しても業界平均を上回る水準を維持しています。トラックや建機向けといった堅実な需要背景があり、長期的な業績安定が安定した給与支給につながっていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2022期以降、同社のTSRはTOPIXを継続的に上回っており、株主に対して市場平均を超えるリターンを提供できています。これは、堅調な業績を背景とした株価の上昇と、安定した配当政策が両立している結果と考えられます。特に2024期にはTSRが239.3%に達し、TOPIXを20ポイント以上アウトパフォームしました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 26円 | 24.4% |
| 2017/03期 | 30円 | 25.0% |
| 2018/03期 | 40円 | 27.5% |
| 2019/03期 | 43円 | 28.6% |
| 2020/03期 | 43円 | 32.4% |
| 2021/03期 | 43円 | 33.2% |
| 2022/03期 | 58円 | 30.6% |
| 2023/03期 | 67円 | 22.8% |
| 2024/03期 | 73円 | 23.8% |
| 2025/03期 | 76円 | 26.6% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として「配当性向30%以上」を目標に掲げ、業績連動型の利益還元を実施しています。業績の拡大に伴い着実に増配を続けており、株主還元への意識が高まっています。財務の健全性を維持しつつ、今後も長期的な視点で安定的な配当の継続を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 134.4万円 | 34.4万円 | 34.4% |
| 2022期 | 149.3万円 | 49.3万円 | 49.3% |
| 2023期 | 189.3万円 | 89.3万円 | 89.3% |
| 2024期 | 239.3万円 | 139.3万円 | 139.3% |
| 2025期 | 214.5万円 | 114.5万円 | 114.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
卸売業の業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあります。一方で配当利回りは3%を超えており、業界平均より魅力的です。信用倍率は1.82倍と均衡しており、過熱感は見られません。時価総額は530億円と中規模であり、今後の成長次第で機関投資家の注目が集まる可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 33.5億円 | 5.6億円 | 16.8% |
| 2022/03期 | 62.6億円 | 22.5億円 | 35.9% |
| 2023/03期 | 67.2億円 | 5.3億円 | 7.8% |
| 2024/03期 | 72.9億円 | 8.2億円 | 11.2% |
| 2025/03期 | 71.9億円 | 11.8億円 | 16.4% |
法人税等の実効税率は年度によって変動が見られますが、これは繰延税金資産の取り崩しや税効果会計の適用などが影響しています。概ね法定実効税率の範囲内で推移しており、会計上の利益と税務上の課税所得の差異は適切に調整されています。直近では安定した税負担となっており、将来の税務計画も標準的な水準で安定しています。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
佐藤商事 まとめ
「『鉄』を軸に、建機から電子材料まで日本の産業を90年以上支え続ける金属専門商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。