豊田通商8015
TOYOTA TSUSHO CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
トヨタが世界で売る車の鉄鋼やアルミ部品、アフリカ54カ国の街角を走るトヨタ車の販売・整備、EV電池に使われるリチウム、家庭に届く再生可能エネルギーの電気――気付かないうちに、私たちの暮らしと豊田通商の事業は深くつながっています。仏CFAOグループを通じてアフリカ大陸36カ国でトヨタ車の直営代理店を運営し、ナイジェリア・ガーナ・ケニアなどで自動車・医薬品流通を担う一方、国内ではユーラスエナジー(風力・太陽光発電容量No.1の発電事業者)を傘下に持ち、再エネを「つくる・集める・届ける」バリューチェーンも拡大中。総合商社の中でもトヨタグループ唯一の系列商社として、自動車バリューチェーンと次世代モビリティ・カーボンニュートラル領域に強い独自性を持つ企業です。
総合商社のうちトヨタグループ唯一の系列商社として、「メタル+(Plus)/サーキュラーエコノミー/サプライチェーン/モビリティ/グリーンインフラ/デジタルソリューション/ライフスタイル/アフリカ」の8セグメント体制で多角分散ポートフォリオを構築。2026/03期は収益11兆5,619億円(前期比+12.1%)・親会社所有者帰属当期利益3,705億円(+2.2%)で過去最高益を更新しました。2025年6月に貸谷伊知郎氏(現 取締役副会長)の後任として今井斗志光氏(前 副社長)が代表取締役社長CEOに就任し、村上晃彦氏が取締役会長に。アフリカ54カ国で自動車流通網を展開する仏CFAOグループや、米Radius Recycling社の完全子会社化(2025年7月)など、カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー領域への投資を継続。2027/03期は純利益4,000億円(+8.0%)・年間配当125円(前期比+5円)を計画し、2026年3月期〜2028年3月期において累進配当・総還元性向40%以上を方針化しました。トヨタ自動車(21.69%)・豊田自動織機(11.18%)などトヨタグループで合計33%超を保有する安定的な株主構成と、米バークシャー・ハサウェイによる5大商社株保有を背景としたセクター再評価が継続しています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 名古屋市中村区名駅四丁目9番8号(名古屋本社)/東京都港区港南二丁目3番13号(東京本社)
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
鉄鋼・非鉄金属(電池材料リチウム含む)。北米中心の自動車生産関連取扱増の一方、鋼材価格下落で2026/03期純利益は前期比-3億円(-0.7%)の431億円。2025年4月に米Electra Steel社(グリーンスチール原料の電解鉄)に出資。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
資源循環・リサイクル事業。2025年7月に米Radius Recycling社を完全子会社化。資源市況の上昇の一方、一過性要因により前期比-21億円(-4.5%)の448億円。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
自動車部品輸出入・ロジスティクス。豪亜中心の自動車部品取扱増で前期比+36億円(+7.2%)の528億円。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
新車流通・モビリティサービス。豪亜中心の海外自動車販売台数増で前期比+66億円(+11.5%)の639億円。2026年2月に豪州MCT Automotive Group社を買収。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
ユーラスエナジーHD(風力・太陽光発電容量国内最大級)等を傘下に持つ再エネ事業。国内発電事業の一過性損失で前期比-186億円(-51.0%)の179億円。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
ICT・電子デバイス・データセンター事業。デバイス関連の取扱増とICT案件増で前期比+32億円(+10.5%)の339億円。北海道稚内市で「宗谷グリーンデータセンターI」を2026年4月着工。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
食料・生活産業・不動産事業。国内不動産事業の一過性利益で前期比+54億円(+34.6%)の207億円。廃漁網リサイクル「NetPlus®」事業で2026年3月に地球環境大賞日本経済団体連合会会長賞を受賞。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
仏CFAOグループを中核とするアフリカ54カ国の自動車・医薬品流通。西アフリカ中心の自動車販売台数増で前期比+145億円(+18.2%)の940億円と全セグメント中最大の利益貢献。2025年12月にガーナでトヨタ代理店を取得しアフリカ直営代理店は36カ国目に拡大。(2026/03期 IFRS連結・親会社所有者帰属純利益ベース、決算短信P.5記載)
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 12.4% | 3.9% | - |
| 2023/03期 | 14.0% | 4.7% | - |
| 2024/03期 | 13.5% | 5.0% | - |
| 2025/03期 | 14.2% | 5.1% | - |
| 2026/03期 | 12.8% | 4.7% | - |
| 3Q FY2026/3 | 10.2%(累計) | 3.8%(累計) | - |
総合商社(IFRS)のため日本基準の「営業利益率」は構造的に開示されません。ROEは13〜14%台で安定的に推移し、2026/03期は純資産が大きく拡大した中での12.8%(平均自己資本ベース)。総資産利益率(ROA)も4〜5%台で5大商社と遜色のない水準を維持しています。トヨタグループ系列商社という独自性に加え、アフリカ・カーボンニュートラル事業の利益貢献も拡大しており、資本効率重視の経営が継続しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 8.0兆円 | — | 2,222億円 | 210.5円 | +65.1% |
| 2023/03期 | 9.8兆円 | — | 2,842億円 | 269.2円 | +27.9% |
| 2024/03期 | 10.2兆円 | — | 3,314億円 | 314.0円 | +16.6% |
| 2025/03期 | 10.3兆円 | — | 3,625億円 | 343.4円 | +9.4% |
| 2026/03期 | 11.6兆円 | — | 3,705億円 | 350.9円 | +2.2% |
IFRS適用の総合商社のため、日本基準の「営業利益」は構造的に開示されません(売上総利益+販管費+持分法損益等で実態を把握)。2026/03期は収益11兆5,619億円(+12.1%)・親会社所有者帰属当期利益3,705億円(+2.2%)で過去最高益を更新。北米を中心とする自動車生産関連の取り扱い増加や豪亜・アフリカでの自動車販売台数増加、サーキュラーエコノミー・グリーンインフラ事業の拡大が寄与しました。2027/03期は純利益4,000億円(+8.0%)の計画で、3期連続の最高益更新を見込んでいます。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| メタル+(Plus) | 1兆8,100億円 | 432億円 | 2.4% |
| サーキュラーエコノミー | 2兆2,210億円 | 448億円 | 2.0% |
| サプライチェーン | 1兆2,886億円 | 528億円 | 4.1% |
| モビリティ | 1兆1,433億円 | 640億円 | 5.6% |
| グリーンインフラ | 9,210億円 | 179億円 | 1.9% |
| デジタルソリューション | 1兆6,590億円 | 340億円 | 2.0% |
| ライフスタイル | 5,881億円 | 207億円 | 3.5% |
| アフリカ | 1兆9,283億円 | 940億円 | 4.9% |
総合商社(IFRS)として8セグメント体制で多角分散したポートフォリオを構築。2026/03期 親会社所有者帰属当期利益3,705億円はアフリカセグメント940億円が最大の利益貢献、次いでモビリティ639億円・サプライチェーン528億円・サーキュラーエコノミー448億円・メタル+431億円と続きます。トヨタグループ系列商社という独自性とCFAOを中核とするアフリカネットワーク、ユーラスエナジーを通じた再エネ事業が、5大商社とは異なる差別化要因となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
2026/03期は過去最高益更新と年間配当120円(+15円)を達成し、株主還元面では2026/3〜2028/3で累進配当継続・総還元性向40%以上を方針化。2027/03期も+8%増益・年間配当125円を計画しており、連続増配・連続最高益更新へのコミットメントを継続。
最新ニュース
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/03期 本決算を発表。収益11兆5,619億円(+12.1%)・親会社所有者帰属当期利益3,705億円(+2.2%)で過去最高益を更新。2027/03期は純利益4,000億円(+8.0%)・年間配当125円を計画。2026/3〜2028/3で累進配当を継続し、自己株式取得を含む総還元性向40%以上を方針化。
アイシン、Minth Group、当社の3社が、米国市場における車載用アルミボデー骨格部品の供給体制強化を目的として、カナダ・オンタリオ州に合弁会社ATM Automotive Parts Inc.を設立。バッテリーEV・PHV搭載の電池構造部品の需要拡大を捉える。
CFAO傘下のTOYOTA TSUSHO MANUFACTURING GHANA CO. LIMITEDがガーナにおけるトヨタ自動車・日野自動車の代理店事業を譲り受け、アフリカで当社グループ直営のトヨタ代理店は36カ国目に拡大。
米国Radius Recycling, Inc.(オレゴン州拠点・100超の再生資源回収拠点を保有)の全株式取得を完了し完全子会社化。金属スクラップ・ELV(使用済み自動車)・車載用電池の3領域でサーキュラーエコノミー事業を加速。
定時株主総会後の取締役会で今井斗志光氏(前 副社長)が代表取締役社長CEOに就任。貸谷伊知郎前社長は取締役副会長に。村上晃彦氏が取締役会長に就いた。
1株を3株に分割(効力発生日2024年7月1日)。投資単元金額を引き下げ、個人投資家の裾野拡大を狙う。これに伴いEPS・BPS・配当は全期分割後ベースで表示。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが日本の5大商社の株式取得を公表。豊田通商は対象7商社のうちトヨタグループ系列という独自性で再評価。日本の総合商社が世界的な長期投資家から評価される転機に。
仏CFAO SAS(アフリカ・フランス語圏に強い専門商社)を完全子会社化。アフリカ54カ国における自動車流通・医薬品流通の事業基盤を獲得し、当社の最大の差別化要因に。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は5年で6.14兆円→8.52兆円へ拡大し、2026/03期は前期比+20.8%。親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は5年で28.2%→37.0%まで改善、株主資本(親会社所有者帰属持分)は3.16兆円まで積み上がりました。BPSは2,990.7円(2026/03期、2024年7月1日の1:3株式分割を反映した分割後ベース)と前期2,471円から+21%上昇。有利子負債は2.17兆円規模で推移し、これは商社の事業モデル上の典型的水準ですが、自己資本比率の改善とネットDER 0.3倍という指標と合わせ健全な資金調達構造を維持しています(数値はIRBankおよび有価証券報告書による)。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 2,906億円 | 1,854億円 | 642億円 | 1,052億円 |
| 2023/03期 | 3,879億円 | 1,134億円 | 2,249億円 | 2,745億円 |
| 2024/03期 | 5,421億円 | 2,196億円 | 2,633億円 | 3,225億円 |
| 2025/03期 | 5,119億円 | 1,238億円 | 3,090億円 | 3,880億円 |
| 2026/03期 | 4,612億円 | 281億円 | 332億円 | 4,331億円 |
営業CFは5期連続でプラスを継続し、2026/03期は4,611億円の資金増加。投資CFはRadius Recycling買収等を含みつつも投資の売却収入が増えたため281億円の支出にとどまり、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は4,330億円と前期比+450億円の改善。財務CFのマイナス332億円は主に配当支払いに充当され、株主還元と事業投資の両立が実現できる潤沢なキャッシュ創出力を示しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率23.1%とダイバーシティの推進に積極的で、「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」に2年連続で選定されるなど、人的資本経営を重視した先進的なガバナンス体制を構築しています。設備投資額約2,219億円は成長投資への積極姿勢を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,320万円 | 69,111人 | - |
2025/03期の平均年収は約1,320万円と、総合商社の中でも高水準です。連結従業員数は約69,000人と大規模な組織を擁しており、グローバルな事業展開を支えるマンパワーの厚みが特徴です。平均年齢43.1歳、平均勤続年数17年と定着率も高く、人材の継続的な成長を重視する企業文化が窺えます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2022/03期 | 53.3円 | 25.3% |
| 2023/03期 | 67.3円 | 25.0% |
| 2024/03期 | 93.3円 | 29.7% |
| 2025/03期 | 105円 | 30.6% |
| 2026/03期 | 120円 | 34.2% |
| 2027/03期(予想) | 125円 | 33.0% |
なし(株主優待制度はありません。配当および自己株式取得による総合的な株主還元を重視)
2026/03期の年間配当は120円(前期比+15円増)、2027/03期は125円を予想しており、累進配当方針のもと連続増配を継続。当社は2026年3月期から2028年3月期において累進配当を継続し、自己株式取得を含む総還元性向40%以上を目指す方針を打ち出しています。過去の配当額はいずれも2024年7月1日付の1株→3株の株式分割を考慮した分割後換算値で表示しています(例:2022/03期 160円→分割後53.3円)。
株の売買状況と今後の予定
総合商社セクター全体が低PER水準で推移しており、豊田通商もPER 20倍前後・PBR 2倍台で評価されています。トヨタグループ系列商社としての独自性とアフリカ・カーボンニュートラル事業の成長性が、株価のサポート要因として注目されています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 3,301億円 | 1,079億円 | 32.7% |
| 2023/03期 | 4,271億円 | 1,430億円 | 33.5% |
| 2024/03期 | 4,696億円 | 1,382億円 | 29.4% |
| 2025/03期 | 5,369億円 | 1,744億円 | 32.5% |
| 2026/03期 | 5,649億円 | 1,658億円 | 29.3% |
税前利益は3,300億円→5,650億円規模へ拡大し、法人税等は1,000億円〜1,750億円程度の負担。実効税率は2026/03期で29.3%と日本の法定実効税率(約30%)にほぼ整合する水準で推移。アフリカ・米州を含む海外事業比率の高さによる税負担分散効果が、実効税率の安定化に寄与しています。
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豊田通商 まとめ
2026/03期 親会社所有者帰属当期利益3,705億円(+2.2%)で過去最高益更新、今井斗志光新社長体制でアフリカ・カーボンニュートラル戦略を加速
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