VTホールディングス
VT HOLDINGS CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
M&Aを駆使して成長を続ける、自動車ディーラーの新しいカタチ
M&Aと独自の経営手法を駆使して『自動車ディーラーの新しいカタチ』を創造し、顧客と社会に貢献し続ける企業グループとなること。
この会社ってなに?
あなたがホンダや日産のディーラーで新車を選んだり、愛車の車検をお願いしたりするとき、そのお店はVTホールディングスグループかもしれません。同社は、街でよく見かける自動車販売店をM&Aを通じて次々と仲間に引き入れ、全国、さらには海外にまでネットワークを広げている会社です。車の購入だけでなく、レンタカーを借りる際にも、同社のサービスを利用している可能性があります。普段何気なく利用している車のサービスの裏側で、VTホールディングスが事業を拡大しているのです。
VTホールディングスは、M&Aを成長エンジンとする自動車ディーラー大手です。直近のFY2025決算では売上高3516.3億円(前期比12.8%増)と拡大を続ける一方、営業利益は108.59億円(同9.5%減)と減益着地しました。国内外でのディーラー買収に加え、KeePer技研との資本提携など周辺事業との連携も加速させています。PBRは1倍を割り、M&A戦略による持続的な収益成長と株主還元策が市場の評価を高める鍵となります。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市中区錦3丁目10番32号
- 公式
- www.vt-holdings.co.jp
社長プロフィール

当社グループは、創業以来M&Aを成長戦略の中心に据え、事業規模を拡大してまいりました。今後も『自動車ディーラーの新しいカタチ』を創造し、VTホールディングスにしかできない価値を提供することで、企業価値の最大化を目指してまいります。
この会社のストーリー
VTホールディングスの前身である「株式会社ホンダベルノ東海」が設立され、自動車ディーラー事業の歴史がスタートした。
経営不振のディーラーを買収し再生させる独自のビジネスモデルを確立。積極的なM&Aにより事業規模の拡大を本格化させる。
ホンダ系ディーラーとして初めて株式を上場。社会的な信用を高め、さらなる成長への基盤を築いた。
VTホールディングス株式会社へ商号を変更し、持株会社体制に移行。グループ全体の経営戦略を加速させる体制を整えた。
南アフリカ共和国の自動車ディーラーを買収し、初の海外進出を果たす。レンタカー事業や住宅関連事業にも進出し、多角化を推進。
東京証券取引所および名古屋証券取引所の市場第一部へ指定替え。日本を代表する企業としての地位を確立した。
英国の著名なスポーツカーメーカーであるケータハム・カーズを傘下に収め、グローバル展開とブランドポートフォリオを強化。
傘下のケータハムがヤマハ発動機と協業し、新型EVスポーツクーペの開発を発表。電動化時代を見据えた新たな挑戦を開始した。
注目ポイント
経営不振のディーラーを買収し、独自のノウハウで再生させるM&A戦略が強み。国内外で積極的に事業を拡大し、持続的な成長を実現しています。
安定した配当に加え、新車・中古車購入や車検に使える割引券など、自動車関連企業ならではの魅力的な株主優待制度を実施しています。
英国の伝統的スポーツカーブランド「ケータハム」を買収。近年ではヤマハ発動機とEVスポーツカーを共同開発するなど、新たな価値創造に挑戦しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 20円 | 49.2% |
| FY2022/3 | 22円 | 21.8% |
| FY2023/3 | 23.5円 | 38.0% |
| FY2024/3 | 24円 | 42.2% |
| FY2025/3 | 24円 | 54.8% |
株主優待は2022年12月に廃止されました。
配当方針は、業績に応じた利益還元を基本としつつ、株主への安定した還元を重視した配当水準の維持を目指しています。配当性向は年度により変動があるものの、近年は40%から50%程度の水準で推移しており、堅実な分配姿勢が見受けられます。今後も事業成長による利益拡大を原資として、持続的な配当実施を行うことを基本方針としています。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
VTホールディングスは積極的なM&A戦略を軸に、売上収益がFY2021/3の約2,000億円からFY2025/3には約3,516億円へと大幅な増収を達成しました。主力の自動車ディーラー事業における買収と経営効率化が奏功していますが、近年は買収費用や市場競争の影響により、純利益は前期比で変動が見られます。2026/3期にはさらなる事業拡大による収益改善を見込み、営業利益130億円、純利益70億円の成長を計画しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 10.4% | 2.7% | 3.9% |
| FY2022/3 | 20.5% | 6.2% | 4.3% |
| FY2023/3 | 9.9% | 3.1% | 4.8% |
| FY2024/3 | 8.2% | 2.5% | 3.9% |
| FY2025/3 | 6.6% | 1.9% | 3.1% |
収益性については、M&Aによる規模拡大に伴い売上高は増加していますが、営業利益率は3%から4%台で推移しており、薄利多売のディーラー業界特有の収益構造となっています。ROE(自己資本利益率)はFY2022/3の20.5%をピークに低下傾向にあり、買収先の統合コストや資本の厚みが増したことが影響しています。今後は取得した事業の収益力底上げを通じ、資本効率の再改善が課題となります。
財務は安全?
総資産は積極的な事業買収を背景に、FY2021/3の約1,740億円からFY2025/3には約2,779億円へと着実に拡大しています。一方でFY2024/3から有利子負債が計上され始め、財務健全性の指標である自己資本比率は25%前後で推移しています。成長投資を優先する方針のため、負債の活用によるテコ入れと並行して、強固な経営基盤の維持が求められる局面です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 165億円 | -25.8億円 | -145億円 | 139億円 |
| FY2022/3 | 168億円 | -56.1億円 | -87.4億円 | 112億円 |
| FY2023/3 | 112億円 | -97.9億円 | -6.2億円 | 13.8億円 |
| FY2024/3 | 121億円 | -103億円 | -13.6億円 | 17.3億円 |
| FY2025/3 | 280億円 | -110億円 | -158億円 | 169億円 |
営業活動によるキャッシュフローは、主力の自動車販売事業の安定した収益によりFY2025/3には約280億円という高い水準を確保し、事業の稼ぐ力の強さを証明しました。投資キャッシュフローはM&Aや設備投資により年間100億円規模の支出が継続していますが、営業CFの範囲内で賄えています。潤沢な資金を用いて積極的な成長投資を推進しつつ、財務の安定性を確保する健全なサイクルを形成しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 77.1億円 | 30.0億円 | 38.9% |
| FY2022/3 | 102億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 129億円 | 56.8億円 | 44.2% |
| FY2024/3 | 120億円 | 53.1億円 | 44.2% |
| FY2025/3 | 109億円 | 55.6億円 | 51.2% |
納税状況は、FY2022/3に法人税等が0円となっていますが、これは繰延税金資産の取り崩しや特例措置による一時的な影響によるものです。以降の各期は、実効税率が40%から50%を超える水準で推移しており、標準的な税負担に加え、繰延税金調整額等の会計上の調整が含まれています。今後も税引前利益の拡大とともに、一定の法人税負担が継続する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 644万円 | 4,299人 | - |
従業員の平均年収は644万円であり、自動車ディーラー業界の中では比較的水準が高い傾向にあります。これは、新車販売だけでなく、中古車販売やレンタカー、海外事業など多角的な収益源を確保し、高い収益性を維持していることが背景にあると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は三井住友海上火災保険・損害保険ジャパン・あいおいニッセイ同和損害保険。
同社の株主構成は、経営陣や創業者一族に関連する法人が上位を占めており、安定した経営基盤を形成していることが特徴です。また、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口が約18%を保有し、機関投資家の影響力も一定程度確保されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は自動車販売を主軸としつつ、住宅事業やレンタカー事業など幅広いポートフォリオを展開しています。積極的なM&Aによる事業拡大を成長戦略の柱としている一方、自動車市場の需要変動や為替リスクなどが重要なリスク要因として挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.3%と依然として改善の余地がありますが、監査等委員会設置会社を採用することで、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。多岐にわたる子会社を統括するホールディングス体制として、内部統制システムの構築に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 3,700億円 | — | 3,516億円 | -5.0% |
| FY2024 | 3,300億円 | — | 3,116億円 | -5.6% |
| FY2023 | 2,900億円 | — | 2,663億円 | -8.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 130億円 | — | 109億円 | -16.5% |
| FY2024 | 130億円 | — | 120億円 | -7.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画の数値目標を詳細には開示していませんが、「売上高経常利益率8%以上」「自己資本比率40%以上」を目標として掲げています。直近実績ではいずれも目標に届いておらず、道半ばの状況です。また、近年の期初業績予想は売上・利益ともに未達が続いており、外部環境の変化やM&Aの成果が計画値に届かないケースが見られます。目標達成に向けた収益性改善と、より精度の高い業績見通しの開示が期待されます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
VTホールディングスのTSR(株主総利回り)は、FY2021からFY2023にかけてTOPIXを一貫して上回って推移し、株価上昇と配当による株主還元が市場平均以上に評価されてきました。しかし、FY2024以降はTOPIXの上昇率に追いつけず、アンダーパフォームする状況となっています。これは、同社の増収は続くものの利益成長が鈍化したことや、市場全体の関心が他のセクターへ向かったことなどが背景にあると考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 159.0万円 | +59.0万円 | 59.0% |
| FY2022 | 166.6万円 | +66.6万円 | 66.6% |
| FY2023 | 195.4万円 | +95.4万円 | 95.4% |
| FY2024 | 213.1万円 | +113.1万円 | 113.1% |
| FY2025 | 209.0万円 | +109.0万円 | 109.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は18.64倍と買い残が多く、短期的な需給面では上値が重くなる可能性があります。PER・PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあり、バリュエーション面での魅力は高いと考えられます。配当利回りも4.71%と高く、株主還元への意識が伺えます。次回の通期決算発表は5月中旬に予定されており、来期の見通しが注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期累計で前年同期比8.8%の純利益増を達成し、収益力の強さを証明。
英ケータハムとヤマハ発動機が新型EV開発で提携し、技術的優位性をアピール。
子会社トラストの完全子会社化が完了し、グループ再編による効率化を推進。
最新ニュース
VTホールディングス まとめ
ひとめ診断
「全国の自動車ディーラーをM&Aで束ね上げ、海外にも展開するクルマ業界のコングロマリット」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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