小野建
ONOKEN CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
積極的なM&Aで全国展開!社会インフラを支える老舗の鉄鋼・建材専門商社
「小野建eプレイス構想」を中核に、M&Aを駆使して事業領域を拡大し、2035年までに売上高5,000億円を達成するオンリーワンの企業グループを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段利用するオフィスビルやマンション、あるいは週末にドライブする高速道路や橋。これらの頑丈な建物やインフラは、鉄骨という「骨格」によって支えられています。小野建は、まさにその骨格となる鉄鋼や建築材料を、全国の建設現場や工場に届けている会社です。巨大なクレーンが動く建設現場の裏側で、必要な時に必要なだけの材料を供給することで、私たちの安全で快適な暮らしの土台作りを支えている、縁の下の力持ちのような存在です。
独立系の鉄鋼専門商社大手。FY2025は売上高2,719.4億円、営業利益68.10億円と、鋼材市況の下落や販売数量の減少で減収減益。しかし、高水準の配当を維持し、PBRは0.37倍と極めて割安な水準にある。現在進行中の第1次中期経営計画では、既存事業の深耕に加え、積極的なM&Aによる事業エリアと加工機能の拡大を推進。市況変動への耐性を高め、2028年3月期に営業利益75億円、ROE6.0%を目指す。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 北九州市小倉北区西港町12-1
- 公式
- www.onoken.co.jp
社長プロフィール

当社は『存在感のある企業』を目指し、お客様第一を貫いてきました。今後は、既存事業の拡大に加え、非連続的な成長を可能にするM&Aや、新たなプラットフォーム『小野建eプレイス構想』を推進し、2035年の売上高5,000億円達成に向けて挑戦を続けます。
この会社のストーリー
福岡県北九州市にて、鉄鋼・建設資材を取り扱う専門商社として事業を開始。戦後復興期の日本のインフラ整備を支える一翼を担う。
福岡証券取引所に上場し、株式を公開。企業の透明性を高め、社会的な信用を基盤とした全国展開への足がかりを築く。
東京五輪関連の建設需要などを追い風に、鋼材販売が好調に推移。全国規模の供給網を活かし、着実に業績を伸ばす。
鋼材市況の上昇と旺盛な需要を背景に、連結純利益が過去最高となる76億円を記録。企業の収益力の高さを証明した。
鉄鋼・土木建築資材販売のヤマサを子会社化。これを皮切りに積極的なM&Aを展開し、商圏や取扱商材、加工技術の強化を推進する。
「既存事業の拡大」「小野建eプレイス構想」「非連続的M&A」を3本柱とする中期経営計画を発表。新たな成長ステージへ移行する。
創立86年目に向けて、売上高5,000億円という壮大な目標を掲げる。オンリーワンの事業モデル構築を目指し、挑戦を続ける。
注目ポイント
商圏拡大や加工技術強化のため、積極的なM&Aを展開中。既存事業とのシナジーで、従来の枠組みを超えた成長を目指しています。
株主還元に積極的で、配当利回りは業界平均を上回る水準で推移。安定したインカムゲインを期待できる点が魅力です。
PBR(株価純資産倍率)が1倍を大きく下回っており、企業の資産価値に対して株価が割安な水準。今後の株価上昇に期待が持てます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 65円 | 30.5% |
| FY2022/3 | 109円 | 30.0% |
| FY2023/3 | 90円 | 30.1% |
| FY2024/3 | 69円 | 30.0% |
| FY2025/3 | 69円 | 35.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
小野建は、中間および期末の年2回配当を基本方針としており、配当性向30%を目安としつつDOE(株主資本配当率)も重視した安定配当を継続しています。業績連動型の配当であるため利益水準に応じて金額は変動しますが、高水準の利回りを維持する姿勢です。今後は中期経営計画のもと、資本効率を意識した持続的な還元強化が期待されます。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
小野建は鉄鋼・建材の専門商社として強固な基盤を持ちますが、近年の業績は鉄鋼市況の変動や販売数量の推移に大きく左右されています。FY2022/3には過去最高水準の利益を記録しましたが、その後は市場価格の調整やコスト増加により減益基調が続いています。FY2026/3予想においても、市況低迷の影響が継続する見通しですが、M&Aによる事業領域の拡大で収益の安定化を図っています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.1% | 3.1% | 3.2% |
| FY2022/3 | 9.8% | 4.8% | 5.3% |
| FY2023/3 | 7.8% | 3.7% | 3.7% |
| FY2024/3 | 6.0% | 2.8% | 2.9% |
| FY2025/3 | 5.0% | 2.4% | 2.5% |
収益性は、鉄鋼市況の波と密接に連動しており、FY2022/3に営業利益率5.3%という高水準を達成したものの、直近では2%台まで低下しています。市況悪化が利益率を圧迫する中、効率的な在庫管理や販売体制の構築が喫緊の課題となっています。今後、付加価値の高い加工事業の比率を高めることで、収益性の構造的改善を目指す戦略です。
財務は安全?
財務健全性は総じて安定しており、長年無借金経営を維持してきましたが、成長投資のためのM&A資金調達により、FY2024/3以降は有利子負債が増加しています。それでも自己資本比率は47.8%を維持しており、盤石な財務基盤は損なわれていません。積み上げた内部留保とキャッシュフローを原資に、さらなる事業拡大と株主還元を両立させるフェーズにあります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 146億円 | -56.6億円 | -91.3億円 | 89.7億円 |
| FY2022/3 | -51.4億円 | -50.4億円 | 105億円 | -102億円 |
| FY2023/3 | -44.0億円 | 3.1億円 | 46.0億円 | -40.9億円 |
| FY2024/3 | 159億円 | -208億円 | 86.6億円 | -48.4億円 |
| FY2025/3 | 52.4億円 | -151億円 | 76.3億円 | -98.9億円 |
営業キャッシュフローは鉄鋼市況や在庫水準の影響を受け大きく変動しており、直近では積極的なM&A投資による支出がフリー・キャッシュ・フローを押し下げています。成長に向けた投資を優先させる一方で、営業活動で安定した資金を獲得する体制を整えています。今後は買収した事業のシナジーによる収益貢献で、キャッシュフローの安定的な創出を目指しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 67.2億円 | 22.1億円 | 32.9% |
| FY2022/3 | 120億円 | 38.3億円 | 32.0% |
| FY2023/3 | 99.5億円 | 29.3億円 | 29.4% |
| FY2024/3 | 83.4億円 | 25.8億円 | 30.9% |
| FY2025/3 | 69.0億円 | 20.2億円 | 29.2% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動して増減しており、実効税率は概ね30%前後で推移しています。これは日本の標準的な法人税率に近い水準です。突発的な税制改正や特殊要因による影響は少なく、オーソドックスな納税体制を維持しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 543万円 | 1,105人 | - |
従業員平均年収は543万円であり、専門商社業界の中では標準的な水準です。ベースアップを4年連続で実施するなど、近年のインフレ対応や人材獲得に向けた処遇改善を積極的に進めている点が特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はオーエヌトラスト。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行等の信託口が上位を占め、機関投資家の影響力が一定程度存在します。一方で、小野家や関係会社が創業家として議決権を保持しており、同族的な経営基盤が安定した株主構成を形成しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
鉄鋼・建材販売を軸に、工事請負を組み合わせた事業ポートフォリオを構築しています。鉄鋼市況の変動や販売数量の増減が業績に直結しやすいため、M&Aによる商圏拡大と加工機能の強化で収益の安定化を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%と一定の多様性を確保しており、ガバナンス体制の改善を図っています。連結子会社5社を統括し、専門商社として強固な監査体制と設備投資を伴う成長戦略を推進しており、企業規模に見合った経営管理体制を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 61億円 | — | — | 進行中 |
| FY2025 | 61億円 | — | 68億円 | +11.6% |
| FY2024 | 94億円 | — | 82億円 | -12.3% |
| FY2023 | 89億円 | — | 97億円 | +9.2% |
| FY2022 | 59億円 | 110億円 | 118億円 | +99.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「第1次中期経営計画」では、最終年度である2028年3月期に売上高3,100億円、営業利益75億円を目標に掲げています。進捗のベースとなるFY2025実績は売上高2,719億円、営業利益68.1億円で、目標達成には市況の回復とM&A戦略の着実な実行が鍵となります。業績予想は市況変動によりブレやすい傾向がありますが、FY2022には期初予想を倍近く上回る実績を出すなど、好況時の爆発力も秘めています。経営陣はROE6.0%を目標としており、資本効率の改善が今後の大きな課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2022とFY2023はTOPIXを上回るパフォーマンスを見せましたが、それ以外の3年間ではアンダーパフォームしています。これは、同社の株価が配当による安定的なリターンを提供する一方で、鉄鋼市況の変動によってキャピタルゲインが伸び悩む時期があるためです。高配当がTSRを下支えするものの、市場全体の成長局面ではTOPIXに劣後しやすい傾向があります。TSRの向上には、M&Aを通じた持続的な利益成長と、それに伴う株価評価(特にPBR)の改善が不可欠です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 127.5万円 | +27.5万円 | 27.5% |
| FY2022 | 151.2万円 | +51.2万円 | 51.2% |
| FY2023 | 154.2万円 | +54.2万円 | 54.2% |
| FY2024 | 194.9万円 | +94.9万円 | 94.9% |
| FY2025 | 168.6万円 | +68.6万円 | 68.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER・PBRともに著しく割安な水準にあり、市場からの評価が低い状態です。一方で、配当利回りは業界平均を大きく上回っており、株価の下支え要因となっています。信用買残が売り残を大きく上回っており、将来的な株価上昇を見込む個人投資家が多いものの、信用倍率の高さは短期的な需給の重しとなる可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
鉄鋼商品市況の低迷を受け、今期経常利益計画を23%下方修正を発表。
スタールカケフより鉄鋼卸売・鉄骨工事業を譲受し、商圏拡大と加工能力の強化を推進。
鹿児島営業所に新物流倉庫を本格稼働させ、供給体制の効率化と物流網の最適化を実現。
最新ニュース
小野建 まとめ
ひとめ診断
「北九州発の老舗鉄鋼商社、M&Aをテコに全国区の『建材コンビニ』へと脱皮中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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