小野建7414
ONOKEN CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段利用するオフィスビルやマンション、あるいは週末にドライブする高速道路や橋。これらの頑丈な建物やインフラは、鉄骨という「骨格」によって支えられています。小野建は、まさにその骨格となる鉄鋼や建築材料を、全国の建設現場や工場に届けている会社です。巨大なクレーンが動く建設現場の裏側で、必要な時に必要なだけの材料を供給することで、私たちの安全で快適な暮らしの土台作りを支えている、縁の下の力持ちのような存在です。
独立系の鉄鋼専門商社大手。2025期は売上高2,719.4億円、営業利益68.10億円と、鋼材市況の下落や販売数量の減少で減収減益。しかし、高水準の配当を維持し、PBRは0.37倍と極めて割安な水準にある。現在進行中の第1次中期経営計画では、既存事業の深耕に加え、積極的なM&Aによる事業エリアと加工機能の拡大を推進。市況変動への耐性を高め、2028年3月期に営業利益75億円、ROE6.0%を目指す。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 北九州市小倉北区西港町12-1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.1% | 3.1% | - |
| 2022/03期 | 10.4% | 5.2% | - |
| 2023/03期 | 8.1% | 3.9% | - |
| 2024/03期 | 6.2% | 2.9% | 2.9% |
| 2025/03期 | 5.0% | 2.4% | 2.5% |
| 3Q FY2026/3 | 2.1%(累計) | 1.0%(累計) | 1.7% |
収益性は、鉄鋼市況の波と密接に連動しており、2022/03期に営業利益率5.3%という高水準を達成したものの、直近では2%台まで低下しています。市況悪化が利益率を圧迫する中、効率的な在庫管理や販売体制の構築が喫緊の課題となっています。今後、付加価値の高い加工事業の比率を高めることで、収益性の構造的改善を目指す戦略です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,028億円 | — | 45.1億円 | 213.2円 | — |
| 2022/03期 | 2,228億円 | — | 81.5億円 | 363.9円 | +9.8% |
| 2023/03期 | 2,627億円 | — | 70.2億円 | 298.9円 | +17.9% |
| 2024/03期 | 2,819億円 | 82.2億円 | 57.6億円 | 229.9円 | +7.3% |
| 2025/03期 | 2,719億円 | 68.1億円 | 48.9億円 | 192.4円 | -3.5% |
小野建は鉄鋼・建材の専門商社として強固な基盤を持ちますが、近年の業績は鉄鋼市況の変動や販売数量の推移に大きく左右されています。2022/03期には過去最高水準の利益を記録しましたが、その後は市場価格の調整やコスト増加により減益基調が続いています。2026/03期予想においても、市況低迷の影響が継続する見通しですが、M&Aによる事業領域の拡大で収益の安定化を図っています。 【3Q 2026/03期実績】売上1888億円(通期予想比68%)、営業利益32億円(同53%)、純利益20億円(同51%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
鉄鋼・建材販売を軸に、工事請負を組み合わせた事業ポートフォリオを構築しています。鉄鋼市況の変動や販売数量の増減が業績に直結しやすいため、M&Aによる商圏拡大と加工機能の強化で収益の安定化を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026期 | 61億円 | — | — | 進行中 |
| 2025期 | 61億円 | — | 68億円 | +11.6% |
| 2024期 | 94億円 | — | 82億円 | -12.3% |
| 2023期 | 89億円 | — | 97億円 | +9.2% |
| 2022期 | 59億円 | 110億円 | 118億円 | +99.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「第1次中期経営計画」では、最終年度である2028年3月期に売上高3,100億円、営業利益75億円を目標に掲げています。進捗のベースとなる2025期実績は売上高2,719億円、営業利益68.1億円で、目標達成には市況の回復とM&A戦略の着実な実行が鍵となります。業績予想は市況変動によりブレやすい傾向がありますが、2022期には期初予想を倍近く上回る実績を出すなど、好況時の爆発力も秘めています。経営陣はROE6.0%を目標としており、資本効率の改善が今後の大きな課題です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
鉄鋼商品市況の低迷を受け、今期経常利益計画を23%下方修正を発表。
スタールカケフより鉄鋼卸売・鉄骨工事業を譲受し、商圏拡大と加工能力の強化を推進。
鹿児島営業所に新物流倉庫を本格稼働させ、供給体制の効率化と物流網の最適化を実現。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
財務健全性は総じて安定しており、長年無借金経営を維持してきましたが、成長投資のためのM&A資金調達により、2024/03期以降は有利子負債が増加しています。それでも自己資本比率は47.8%を維持しており、盤石な財務基盤は損なわれていません。積み上げた内部留保とキャッシュフローを原資に、さらなる事業拡大と株主還元を両立させるフェーズにあります。 【3Q 2026/03期】総資産2026億円、純資産981億円、自己資本比率47.4%、有利子負債579億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 146億円 | ▲56.6億円 | ▲91.3億円 | 89.7億円 |
| 2022/03期 | ▲51.4億円 | ▲50.4億円 | 105億円 | ▲102億円 |
| 2023/03期 | ▲44.0億円 | 3.1億円 | 46.0億円 | ▲40.9億円 |
| 2024/03期 | 159億円 | ▲208億円 | 86.6億円 | ▲48.4億円 |
| 2025/03期 | 57.6億円 | ▲156億円 | 76.3億円 | ▲98.9億円 |
営業キャッシュフローは鉄鋼市況や在庫水準の影響を受け大きく変動しており、直近では積極的なM&A投資による支出がフリー・キャッシュ・フローを押し下げています。成長に向けた投資を優先させる一方で、営業活動で安定した資金を獲得する体制を整えています。今後は買収した事業のシナジーによる収益貢献で、キャッシュフローの安定的な創出を目指しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%と一定の多様性を確保しており、ガバナンス体制の改善を図っています。連結子会社5社を統括し、専門商社として強固な監査体制と設備投資を伴う成長戦略を推進しており、企業規模に見合った経営管理体制を維持しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 543万円 | 1,105人 | - |
従業員平均年収は543万円であり、専門商社業界の中では標準的な水準です。ベースアップを4年連続で実施するなど、近年のインフレ対応や人材獲得に向けた処遇改善を積極的に進めている点が特徴です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、2022期と2023期はTOPIXを上回るパフォーマンスを見せましたが、それ以外の3年間ではアンダーパフォームしています。これは、同社の株価が配当による安定的なリターンを提供する一方で、鉄鋼市況の変動によってキャピタルゲインが伸び悩む時期があるためです。高配当がTSRを下支えするものの、市場全体の成長局面ではTOPIXに劣後しやすい傾向があります。TSRの向上には、M&Aを通じた持続的な利益成長と、それに伴う株価評価(特にPBR)の改善が不可欠です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 42円 | 26.3% |
| 2017/03期 | 55円 | 29.9% |
| 2018/03期 | 70円 | 29.0% |
| 2019/03期 | 75円 | 34.8% |
| 2020/03期 | 60円 | 29.5% |
| 2021/03期 | 65円 | 30.5% |
| 2022/03期 | 109円 | 30.0% |
| 2023/03期 | 90円 | 30.1% |
| 2024/03期 | 69円 | 30.0% |
| 2025/03期 | 69円 | 35.9% |
現在、株主優待制度は実施していません。
小野建は、中間および期末の年2回配当を基本方針としており、配当性向30%を目安としつつDOE(株主資本配当率)も重視した安定配当を継続しています。業績連動型の配当であるため利益水準に応じて金額は変動しますが、高水準の利回りを維持する姿勢です。今後は中期経営計画のもと、資本効率を意識した持続的な還元強化が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 127.5万円 | 27.5万円 | 27.5% |
| 2022期 | 151.2万円 | 51.2万円 | 51.2% |
| 2023期 | 154.2万円 | 54.2万円 | 54.2% |
| 2024期 | 194.9万円 | 94.9万円 | 94.9% |
| 2025期 | 168.6万円 | 68.6万円 | 68.6% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER・PBRともに著しく割安な水準にあり、市場からの評価が低い状態です。一方で、配当利回りは業界平均を大きく上回っており、株価の下支え要因となっています。信用買残が売り残を大きく上回っており、将来的な株価上昇を見込む個人投資家が多いものの、信用倍率の高さは短期的な需給の重しとなる可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 67.2億円 | 22.1億円 | 32.9% |
| 2022/03期 | 120億円 | 38.3億円 | 32.0% |
| 2023/03期 | 99.5億円 | 29.3億円 | 29.4% |
| 2024/03期 | 83.4億円 | 25.8億円 | 30.9% |
| 2025/03期 | 69.0億円 | 20.2億円 | 29.2% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動して増減しており、実効税率は概ね30%前後で推移しています。これは日本の標準的な法人税率に近い水準です。突発的な税制改正や特殊要因による影響は少なく、オーソドックスな納税体制を維持しています。
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小野建 まとめ
「北九州発の老舗鉄鋼商社、M&Aをテコに全国区の『建材コンビニ』へと脱皮中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。