横河ブリッジホールディングス
Yokogawa Bridge Holdings Corp.
最終更新日: 2026年3月28日
日本のインフラを100年以上支える、橋梁業界のリーディングカンパニー
価値ある社会インフラを構築し、サステナブルな社会の実現に貢献する。
この会社ってなに?
あなたが毎日通勤やドライブで何気なく渡っている大きな橋、その多くは横河ブリッジが手掛けているかもしれません。同社は100年以上にわたり、日本の大動脈である高速道路や新幹線を支える橋を造り続けてきました。最近では、古くなった橋の点検や補修といった「お医者さん」のような役割も増えています。普段は意識しないかもしれませんが、安全な暮らしの裏側で、横河ブリッジの技術が社会インフラをがっちりと支えているのです。
鋼製橋梁で国内最大手の横河ブリッジホールディングスは、安定した収益基盤を誇る企業です。2025年3月期決算では売上高1,593.7億円、営業利益166.77億円を記録し、堅調な業績を維持しています。近年は国内のインフラ老朽化対策を追い風に、橋梁の新設だけでなく補修・保全事業にも注力しています。2026年にはコンクリート橋大手のビーアールホールディングスをTOBで買収し、「鋼」と「コンクリート」の両面から日本のインフラを支える体制を構築し、さらなる成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 金属製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝浦4-4-44
- 公式
- www.ybhd.co.jp
社長プロフィール

当社グループは、100年以上にわたり培ってきた世界トップクラスの技術力を基盤に、橋梁をはじめとする社会インフラの整備と保全に貢献してきました。これからも『最高の技術とサービスで、安全・安心で豊かな社会の実現と発展に貢献し続ける』という経営理念のもと、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
建築家・実業家の横河民輔博士により、現在の横河ブリッジホールディングスの前身である横河橋梁製作所が設立された。ここから日本のインフラを支える長い歴史が始まる。
関東大震災で被害を受けた隅田川にかかる永代橋や清洲橋などの震災復興橋梁の建設に携わり、日本の復興を技術で支えた。
東京オリンピックを契機とした首都高速道路や東海道新幹線などの建設プロジェクトに多数参画し、日本の高度経済成長期のインフラ整備を牽引した。
主塔や橋桁の製作・架設を担当し、世界に誇る長大橋の建設に貢献。その技術力は世界トップクラスであることを証明した。
株式会社横河ブリッジホールディングスを設立し、持株会社体制に移行。グループ経営の効率化と事業領域の拡大を目指す新たなステージへと進んだ。
2030年の目指す将来像の実現に向け、成長への仕組みづくり期間と位置付けた「第7次中期経営計画」を発表。2027年度に売上高2,000億円を目指す。
コンクリート橋に強みを持つビーアールホールディングスへのTOB(株式公開買付け)を実施し子会社化。鋼橋とPC橋の両分野で事業を強化し、業界での地位をより強固なものにした。
橋梁事業を核としつつ、保全事業や海外展開を拡大。最高の技術とサービスで、安全・安心な社会インフラを未来へつなぐリーディングカンパニーを目指す。
注目ポイント
国内の鋼製橋梁でトップシェアを誇ります。近年はPC(プレストレストコンクリート)橋大手のビーアールHDを子会社化するなど、M&Aを通じて事業領域を拡大し、インフラ業界での総合力を高めています。
配当利回りは約4%と高水準で、株主への利益還元に積極的です。さらに、100株以上の保有でQUOカードがもらえる株主優待制度もあり、投資家にとって魅力的な還元策を実施しています。
日本全国の橋梁は老朽化が進んでおり、維持・更新の需要は今後ますます高まります。同社は新設だけでなく保全事業にも注力しており、社会に不可欠な企業として安定した事業基盤を築いています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16円 | 15.5% |
| FY2017/3 | 16円 | 15.5% |
| FY2018/3 | 22円 | 9.7% |
| FY2019/3 | 30円 | 16.5% |
| FY2020/3 | 37円 | 17.0% |
| FY2021/3 | 52円 | 19.0% |
| FY2022/3 | 75円 | 28.0% |
| FY2023/3 | 85円 | 31.1% |
| FY2024/3 | 95円 | 32.6% |
| FY2025/3 | 110円 | 34.7% |
| 権利確定月 | 3月 |
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向35%以上を目安とした継続的かつ安定的な配当を基本方針としています。近年は業績の安定成長に合わせて着実な増配を続けており、株主への還元姿勢を強化しています。今後も強固な財務体質と収益力を背景に、バランスの取れた還元政策を維持する計画です。
同業比較(収益性)
金属製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は1,600億円規模で安定的に推移しており、国内の橋梁需要を軸に堅調な受注を維持しています。FY2025/3には過去最高水準の利益を確保しましたが、FY2026/3は新設需要の変化を見越した保守的な予想となっています。業界最大手としての強固な基盤を背景に、今後は老朽化インフラの更新・補修需要の取り込みが成長の鍵となります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.9% | 6.7% | - |
| FY2022/3 | 7.5% | 6.4% | - |
| FY2023/3 | 9.4% | 5.8% | - |
| FY2024/3 | 10.4% | 5.6% | 9.7% |
| FY2025/3 | 12.9% | 5.9% | 10.5% |
売上高営業利益率は概ね10%前後で安定しており、鋼橋業界において高い収益性を維持しています。ROE(自己資本利益率)は10%前後の水準を確保しており、資本効率を意識した経営が一定の成果を上げています。資材価格の高騰などの外部環境変化がある中でも、プロジェクトごとの適切なコスト管理により安定的な利益率を継続できています。
財務は安全?
自己資本比率は約60%という高い水準を維持しており、極めて強固な財務体質を有しています。長らく無借金経営を続けてきましたが、事業投資や買収に伴い有利子負債を計上する段階へ移行しています。強固な資産基盤を支えに、今後も戦略的なM&Aや設備投資を加速させる余裕が十分にあると言えます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.9億円 | -59.9億円 | 26.2億円 | -57.9億円 |
| FY2022/3 | 171億円 | -34.7億円 | -97.8億円 | 136億円 |
| FY2023/3 | -43.5億円 | -18.4億円 | 78.5億円 | -61.9億円 |
| FY2024/3 | -16.4億円 | -9.7億円 | 25.2億円 | -26.1億円 |
| FY2025/3 | -21.7億円 | -19.8億円 | -37.0億円 | -41.5億円 |
営業キャッシュフローは工事進行基準などによる入金タイミングの影響を受けやすく、年によって大きな変動が見られます。継続的な成長投資や買収資金の支出が投資キャッシュフローのマイナス要因となっており、将来の収益基盤拡大を優先しています。手元の豊富なキャッシュを背景に、株主還元と事業成長のための資金投下をバランスよく実行する方針です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 161億円 | 48.0億円 | 29.9% |
| FY2022/3 | 150億円 | 39.5億円 | 26.4% |
| FY2023/3 | 155億円 | 42.1億円 | 27.2% |
| FY2024/3 | 159億円 | 40.0億円 | 25.2% |
| FY2025/3 | 163億円 | 34.4億円 | 21.1% |
実効税率は概ね法定税率に近い水準で推移しており、会計上の税務処理は適正に行われています。FY2025/3には税率が一時的に低下していますが、これは税効果会計や税額控除等の適用によるものです。今後も連結納税制度などを活用しながら、グループ全体での最適なタックスプランニングを継続していく見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 858万円 | 2,095人 | - |
従業員平均年収は858万円と、建設・金属製品業界の中でも高い水準にあります。橋梁業界最大手として、公共工事を中心とした安定的な事業基盤が従業員への高水準な還元を支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は日本製鉄・横河電機・STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)。
主要株主は金融機関の信託口が上位を占めており、機関投資家による安定的な保有が目立ちます。事業関連では日本製鉄や横河電機が名を連ねており、取引先との強固な資本関係がうかがえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
鋼橋梁事業を核とし、エンジニアリングやシステム建築へ展開する多角的なセグメント構造を持っています。事業リスクとして公共事業予算の変動や原材料価格の高騰を挙げており、外部環境変化への耐性が収益維持の鍵です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は27.3%と製造業としては比較的高い水準を実現しており、多様な視点を取り入れた経営体制を推進しています。監査役会設置会社として適切な監視機能を維持しつつ、事業規模に応じた健全な統治体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,700億円 | — | 1,594億円 | -6.3% |
| FY2024 | 1,758億円 | 1,650億円 | 1,641億円 | -6.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 155億円 | — | 167億円 | +7.6% |
| FY2024 | 155億円 | 157億円 | 159億円 | +2.9% |
| FY2023 | 150億円 | — | 152億円 | +1.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「第7次中期経営計画」では、最終年度(2027年度)に売上高2,000億円、営業利益180億円を目標に掲げています。初年度である2025年度実績は売上高1,593.7億円、営業利益166.77億円で、利益面の進捗は順調です。一方、旧中計(第6次)では最終的に売上目標は達成したものの、営業利益目標はわずかに未達で終了しており、トップラインの伸長が課題でした。この課題を克服すべく打ち出したのが、ビーアールHDの買収であり、このM&A効果を計画にどう織り込んでいくかが今後の焦点となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、ほぼ一貫してTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社の事業が公共投資に依存し、景気サイクルに左右されやすいため、TOPIXを構成する成長性の高いセクターと比較して株価の伸びが限定的であったことが背景にあります。安定配当によるリターンはあるものの、株価上昇によるキャピタルゲインが市場平均に及ばなかったことを示唆しています。今後はM&Aによる非連続な成長を実現し、市場の評価を高められるかがTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 106.9万円 | +6.9万円 | 6.9% |
| FY2022 | 105.1万円 | +5.1万円 | 5.1% |
| FY2023 | 120.7万円 | +20.7万円 | 20.7% |
| FY2024 | 165.4万円 | +65.4万円 | 65.4% |
| FY2025 | 148.7万円 | +48.7万円 | 48.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRは業界平均並みで、市場からは標準的な評価を受けていると言えます。一方で、配当利回りは3.64%と業界平均を上回っており、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用倍率は11.79倍とやや高く、信用買い残が積み上がっている状況です。これは将来の株価上昇を期待する買いが多い一方、需給面では将来の売り圧力となる可能性も示唆しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株式会社ビーアールホールディングスに対する公開買付けが成立し、連結子会社化を完了しました。
第3四半期累計の経常利益が8%増益となるなど、安定した収益基盤を維持しています。
2027年度を最終年度とする第7次中期経営計画を公表し、成長に向けた投資方針を打ち出しました。
最新ニュース
横河ブリッジホールディングス まとめ
ひとめ診断
「鋼橋のガリバーが、老朽化する日本のインフラ更新を追い風に、M&Aでコンクリート橋領域へも覇権を広げるインフラの守護神」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「金属製品」に分類される他の企業
『お風呂が沸きました』でお馴染みの給湯器大手、国内盤石から海外・環境事業へ軸足を移す変革期
シャッター国内首位・日米欧3極体制で開口部のグローバルリーダーを目指す三和ホールディングス
自動車向け精密ばねの老舗が、高配当を維持しつつ医療分野への多角化で活路を探る
『ネジ屋』の看板の裏で、M&Aを駆使して自動車部品から計測装置まで手がける隠れハイテク企業
半導体の土台を支えるシリコンウェーハ世界首位級、シリコンサイクル底打ちからの反転を探る局面
工事現場の『足場』から家庭の『フィットネス』まで、多角化で安定収益を築く堅実メーカー
ガス器具国内トップ・給湯と厨房の2本柱で海外展開を加速するリンナイ
住宅設備・建材で国内最大手、トイレ・窓・キッチンなど水まわりから開口部まで幅広く展開するLIXIL