さくらインターネット
SAKURA internet Inc.
最終更新日: 2026年3月27日
日本のDXを支える、国産クラウドのパイオニア
日本のデジタル社会を支える基盤となり、データの活用を通じてあらゆる産業の成長とイノベーションを加速させる未来を目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段見ているウェブサイトや、使っているスマホアプリの多くは、実はさくらインターネットのような会社のデータセンターにあるサーバーから情報が送られています。例えば、お気に入りのブログを読んだり、オンラインショップで買い物をしたりするとき、その裏側では同社のサーバーが24時間365日、休まずに動いているのです。最近では、話題のAI(人工知能)が学習するための超高性能なコンピュータも提供しており、皆さんが将来使うことになる新しいAIサービスの開発も支えています。つまり、あなたのデジタルな生活は、目には見えないところでさくらインターネットの技術に支えられているかもしれません。
FY2025(2025年3月期)は、売上高314.1億円(前期比43.9%増)、営業利益41.45億円(同368.9%増)と過去最高業績を達成しました。政府の「ガバメントクラウド」提供事業者に認定されたことを追い風に、AI開発向けの高性能なGPUクラウドサービスへの大規模投資が本格的に収益へ貢献し始めています。会社はFY2026(2026年3月期)に売上高404.0億円、営業利益38.00億円を見込んでいますが、旺盛な需要に対応するための先行投資が継続するため、利益の伸びは一時的に鈍化する見込みです。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市北区大深町6番38号
- 公式
- www.sakura.ad.jp
社長プロフィール

インターネットのインフラサービスを提供することで、社会のDXを推進し、あらゆる人の「やりたいこと」を「できる」に変えることを目指しています。特に、近年注目されるAIやDXの分野において、自社の技術力とデータセンターを生かし、日本の成長を後押ししていきます。
この会社のストーリー
現社長の田中邦裕氏が舞鶴工業高等専門学校在学中にさくらインターネットを創業。日本のインターネット黎明期にサーバーホスティング事業を開始した。
さくらインターネット株式会社を設立。「さくらのレンタルサーバ」の提供を開始し、個人や中小企業向けホスティング市場で急速に成長を遂げた。
事業拡大に伴い、東京証券取引所マザーズ市場へ上場。公募価格18万円に対し、初値は45万円となり、市場の高い期待を集めた。
北海道に国内最大級の郊外型データセンターを開設し、IaaS型クラウドサービス「さくらのクラウド」の提供を開始。データセンター事業とクラウド事業を本格化させた。
安定した事業基盤と成長性が評価され、東京証券取引所第一部(現:プライム市場)へと市場変更を果たした。
デジタル庁から、政府共通のシステム基盤「ガバメントクラウド」の提供事業者に国産クラウドとして初めて認定され、日本のデジタルインフラを担う中核企業としての地位を確立した。
経済産業省の助成を受け、大規模なGPUサーバー基盤を整備。国内の旺盛なAI開発需要に応える「さくらのクラウド GPUサービス」を本格的に開始し、AIインフラ市場へ大きく踏み出した。
ガバメントクラウドとGPUサービスを両輪に、日本のデータ主権を守りながら、行政のデジタル化と民間企業のAI活用を支援。日本の「デジタル敗戦」を巻き返すための挑戦を続ける。
注目ポイント
日本の行政システムの基盤となる「ガバメントクラウド」に国産サービスとして唯一認定。国のDXを支える重要インフラ企業としての信頼性と成長性が魅力です。
経済産業省の支援を受け、国内最大級のGPU(画像処理半導体)基盤を構築。日本のAI開発を支えるインフラを提供し、AIブームの波に乗る成長が期待されます。
毎年3月末と9月末に100株以上保有している株主に対し、500円分のQUOカードを贈呈。投資をしながら生活に役立つ優待がもらえるのもポイントです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 2.5円 | 15.7% |
| FY2017/3 | 2.5円 | 15.9% |
| FY2018/3 | 2.5円 | 26.9% |
| FY2019/3 | 2.5円 | 102.5% |
| FY2020/3 | 2.5円 | 56.9% |
| FY2021/3 | 3円 | 14.4% |
| FY2022/3 | 3円 | 39.7% |
| FY2023/3 | 3.5円 | 19.1% |
| FY2024/3 | 3.5円 | 19.2% |
| FY2025/3 | 4円 | 5.3% |
| 必要株数 | 100株以上(約27万円) |
| 金額相当 | 年間1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
当社の配当方針は、持続的な成長に向けた内部留保を優先しつつ、安定的な利益還元を目指す姿勢です。配当利回りは現状低い水準に留まっていますが、業績の成長に合わせて配当額を緩やかに引き上げる傾向があります。株主還元としては配当だけでなく、株主優待制度を組み合わせることで個人投資家へ配慮した設計となっています。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、生成AI向けのGPUクラウドサービスなどの需要急拡大を背景に、FY2025/3には売上高が約314億円、営業利益が約41億円と飛躍的な成長を遂げました。一方で、FY2026/3期は先行投資や大口案件の端境期の影響を受け、売上高は伸長するものの利益面では一時的な調整が見込まれます。市場の期待は依然として高く、クラウドインフラとしての成長性は維持されている状況です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.1% | 2.7% | - |
| FY2022/3 | 0.4% | 1.0% | - |
| FY2023/3 | 6.9% | 2.5% | - |
| FY2024/3 | 6.9% | 2.2% | 4.1% |
| FY2025/3 | 13.0% | 3.6% | 13.2% |
収益性は、FY2025/3に営業利益率が13.2%へと大幅に改善し、規模の経済と高付加価値サービスの拡大が利益率向上に大きく貢献しました。それ以前の数年間はデータセンターへの投資が先行し利益率が伸び悩む時期もありましたが、現在は投資の成果が収益に直結するフェーズへ移行しています。ROEも9.7%へと上昇しており、効率的な資産活用が数字にも表れています。
財務は安全?
財務健全性は、積極的な設備投資を継続しているものの、発行済み株式数の増加や増資等による純資産の蓄積により、自己資本比率は36.9%と安定的な水準を維持しています。総資産はFY2025/3に約814億円まで拡大しましたが、これは将来の成長に向けたデータセンター資産の積み上げを意味します。有利子負債は約522億円と増加傾向にありますが、成長投資のための資金調達であり、事業規模から見て許容範囲内と判断されます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 41.1億円 | -13.6億円 | -31.5億円 | 27.5億円 |
| FY2022/3 | 39.6億円 | -16.8億円 | -10.1億円 | 22.8億円 |
| FY2023/3 | 39.6億円 | -6.1億円 | -40.0億円 | 33.6億円 |
| FY2024/3 | 28.8億円 | -20.3億円 | -4.1億円 | 8.6億円 |
| FY2025/3 | 57.9億円 | -83.2億円 | 268億円 | -25.4億円 |
営業キャッシュフローは堅調に推移しており、本業による資金創出能力は極めて高い状態です。FY2025/3にはGPU購入等の大規模な投資活動に伴い投資キャッシュフローが約83億円のマイナスとなりましたが、これは将来の収益基盤を作るための戦略的投資です。成長投資を加速させるため、財務活動による資金調達も積極的に行われており、今後の回収フェーズが期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.0億円 | 3.4億円 | 31.1% |
| FY2022/3 | 6.5億円 | 3.7億円 | 57.6% |
| FY2023/3 | 9.7億円 | 3.0億円 | 31.0% |
| FY2024/3 | 7.6億円 | 1.1億円 | 14.7% |
| FY2025/3 | 40.6億円 | 11.2億円 | 27.7% |
法人税等の実効税率は年度によって変動があり、特に利益水準が低い年度には税額控除等の影響で比率が大きく動く傾向があります。FY2025/3の実効税率は約27.7%と標準的であり、利益の拡大に伴い適正な納税が行われています。今後の業績見通しに基づく予想実効税率は約36.8%を見込んでおり、安定した経営状況を反映しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 701万円 | 997人 | - |
従業員平均年収は701万円となっており、情報・通信業の平均と比較しても相応の水準を維持しています。近年、政府クラウド認定やAIインフラ投資による事業拡大に伴い、優秀なエンジニアや専門人材の確保に向けた処遇改善が図られていることが背景にあると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は双日。
筆頭株主の双日株式会社が26.28%を保有するほか、創業者である田中邦裕氏が12.82%を保有しており、安定した株主構造と創業者の経営への強いコミットメントが両立しています。機関投資家や従業員持株会の保有分を考慮すると浮動株比率は限定的であり、長期的かつ安定的な経営基盤が構築されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
データセンター運営とクラウドサービスを主軸とし、特に「ガバメントクラウド」の正式認定やAI向けGPUクラウドへの先行投資が業績を牽引しています。一方で、インフラ投資に伴う巨額の設備投資リスクや、大口案件の進捗による業績変動リスクが重要な経営課題として開示されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は25.0%と一定の多様性が確保されており、ガバナンス体制の強化が進んでいます。7社の連結子会社を抱える中で監査体制も整備されており、持続的な成長に向けたガバナンスの最適化を図りつつ、大規模なデータセンター事業を支える体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 280億円 | 310億円 | 314億円 | +12.2% |
| FY2024 | 228億円 | — | 218億円 | -4.3% |
| FY2023 | 204億円 | — | 206億円 | +1.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 20億円 | 35億円 | 41億円 | +107.3% |
| FY2024 | 15億円 | — | 9億円 | -39.0% |
| FY2023 | 14億円 | — | 11億円 | -21.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在、同社は明確な中期経営計画を公表していませんが、代わりに毎期の業績予想が計画の役割を果たしています。FY2025はAI向けGPUクラウドの需要が爆発し、期初予想を大幅に上回る増収増益を達成しました。一方、FY2024以前は予想を下回ることもあり、計画精度には波がありました。FY2026は更なる売上拡大を見込むものの、大規模な先行投資が続くため、利益成長のマネジメントが今後の評価の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2022、FY2023にはTOPIXを下回りましたが、FY2024には1221.7%、FY2025には793.3%と、TOPIXを劇的にアウトパフォームしました。これは、政府のガバメントクラウド認定やAI向けGPUクラウドへの期待を背景とした株価の急騰が主な要因です。株価上昇が配当利回りの低さを補って余りある株主還元を実現した形ですが、株価の変動が大きいため、今後もこの水準を維持できるかが焦点となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 168.5万円 | +68.5万円 | 68.5% |
| FY2022 | 123.6万円 | +23.6万円 | 23.6% |
| FY2023 | 135.1万円 | +35.1万円 | 35.1% |
| FY2024 | 1221.7万円 | +1121.7万円 | 1121.7% |
| FY2025 | 793.3万円 | +693.3万円 | 693.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは43.7倍と業界平均の24.9倍を大きく上回っており、市場の高い成長期待が株価に織り込まれている状態です。信用倍率は1.92倍と拮抗しており、買い方と売り方の需給が交錯しています。今後の決算発表で、高い市場期待に応える成長を示せるかが株価の重要なポイントとなります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
デジタル庁よりガバメントクラウドの提供事業者として正式認定を獲得。
国内大企業向け案件の遅延等により営業損益を赤字へ下方修正を発表。
製品・サービスの連携を通じた新たな協業体制を構築。
最新ニュース
さくらインターネット まとめ
ひとめ診断
「老舗サーバー屋が、政府のお墨付きを得て『日の丸AIクラウド』へ全速力で舵を切った状態」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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