デジタルハーツホールディングス
DIGITAL HEARTS HOLDINGS Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月27日
ゲームから社会インフラまで、デジタル社会の品質を守るデバッグの巨人
あらゆるデジタル製品が安心して利用できる社会の実現と、世界No.1の総合デバッグ・テストソリューション企業になることを目指しています。
この会社ってなに?
あなたが楽しんでいるスマートフォンのゲームや家庭用ゲーム機ソフトが発売される前に、「バグ」と呼ばれる不具合がないか徹底的にチェックしているのがデジタルハーツです。ゲームのキャラクターが突然壁に埋まったり、アイテムが消えたりするようなトラブルが起きないのは、同社のような専門家の地道なテスト作業のおかげです。また、普段何気なく使っている銀行のアプリやショッピングサイトも、裏側で同社がセキュリティや使いやすさをテストしているかもしれません。私たちの快適で安全なデジタルライフを、縁の下で支えている会社です。
FY2024は売上高387.9億円を達成するも、人件費高騰などで営業利益は20.39億円と大幅減益に沈みました。しかし、続くFY2025は売上高397.5億円、営業利益24.30億円と回復基調を見せ、FY2026は営業利益26.4億円へのV字回復を目指しています。主力のゲームデバッグに加え、M&Aを通じて獲得したシステム開発・セキュリティ分野を成長の柱に据え、収益性の改善が最大の焦点となっています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号 東京オペラシティビル41階
- 公式
- www.digitalhearts-hd.com
社長プロフィール

「SAVE the DIGITAL WORLD」というミッションのもと、ソフトウェアテストを中心に事業を展開し、デジタル社会の安心・安全を支えています。今後はAIなどの最新技術も活用し、多様な人材と共に、グローバル市場でのさらなる成長を目指してまいります。
この会社のストーリー
現代表取締役会長の宮澤栄一氏が、ゲームの不具合を検出する「デバッグサービス」事業を目的として有限会社デジタルハーツを設立。
設立からわずか7年で東京証券取引所マザーズ市場へ上場。ゲームデバッグ業界での地位を確立し、事業拡大を加速させる。
マザーズ上場から3年で東京証券取引所市場第一部へ市場変更。企業の信頼性と成長性が市場に認められる。
株式会社デジタルハーツホールディングスを設立し、持株会社体制へ移行。グループ経営を強化し、事業領域の拡大を図る。
コロナ禍によりゲーム需要が拡大する一方、開発遅延などの影響も受ける。厳しい事業環境の中、安定したサービス提供を継続。
多言語音声収録のジーアングルや米国のローカライズ企業との資本業務提携を発表。グローバルなサービス提供体制を強化する。
株主優待制度(QUOカード10,000円分)の新設と記念配当を含む増配を発表。株主への利益還元姿勢を明確にする。
AIと人の協働による新たな品質保証ソリューションを推進。複雑化するデジタル社会の課題解決に向け、イノベーションを創出し続ける。
注目ポイント
ゲームソフトの不具合検出(デバッグ)で国内トップシェア。豊富な実績とノウハウで、大手ゲームメーカーから絶大な信頼を得ています。
2026年3月期から年間配当の増額に加え、500株以上保有で一律10,000円分のQUOカードがもらえる株主優待を新設。投資家への還元意欲が高い点も魅力です。
海外企業の買収や提携を積極的に進め、グローバル市場での競争力を強化。ゲームの多言語対応(ローカライズ)など、新たな成長分野を切り拓いています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 9.5円 | 60.4% |
| FY2018/3 | 11.5円 | 20.9% |
| FY2019/3 | 13円 | 18.0% |
| FY2020/3 | 14円 | 38.6% |
| FY2021/3 | 14円 | 31.0% |
| FY2022/3 | 15円 | 18.2% |
| FY2023/3 | 21円 | 57.5% |
| FY2024/3 | 21円 | 264.5% |
| FY2025/3 | 23円 | 81.4% |
| 必要株数 | 500株以上(約45万円) |
| 金額相当 | 10,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
株主還元を経営の重要課題と位置づけ、配当については配当性向の向上と安定した支払いを両立する方針です。FY2026/3期には増配を実施し、新たに株主優待を導入することで総合利回りの引き上げを図っています。今後も成長に応じた持続的な還元強化が期待されます。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3の約227億円から順調に成長を続け、FY2025/3には約397億円に達しました。一方で、利益面ではコストの増加や先行投資が響き、FY2024/3には純利益が約1.8億円まで落ち込むなど、足元では収益性の回復が課題となっています。FY2026/3期には成長回帰を見込み、純利益で約16.6億円を目指す堅実な業績予想を立てています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -2.1% | 6.8% | 5.8% |
| FY2022/3 | 6.5% | 10.1% | 6.0% |
| FY2023/3 | -23.9% | 4.1% | 5.9% |
| FY2024/3 | 48.4% | 0.8% | 13.9% |
| FY2025/3 | 7.1% | 3.2% | 6.9% |
収益性はFY2022/3のROE 23.5%をピークに低下傾向にあり、FY2024/3にはROE 2.0%まで悪化しました。これは主に利益率の低下が主因であり、営業利益率は直近で6.1%水準に留まっています。今後は高付加価値なソリューション提供への転換により、再び二桁水準の利益率確保を目指す段階にあります。
財務は安全?
自己資本比率は40%前後で安定しており、財務健全性は概ね維持されています。FY2024/3には借入金が一時的に約153億円まで増加しましたが、FY2025/3には約94億円へ圧縮し、財務改善を優先する姿勢が鮮明です。強固な基盤のもと、今後は成長投資と健全な財務バランスの両立を図る方針です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 14.2億円 | -18.1億円 | 17.3億円 | -4.0億円 |
| FY2022/3 | 30.8億円 | -25.4億円 | -5.5億円 | 5.4億円 |
| FY2023/3 | 28.5億円 | -19.0億円 | 1.4億円 | 9.5億円 |
| FY2024/3 | 17.6億円 | -23.7億円 | 9.3億円 | -6.1億円 |
| FY2025/3 | 31.2億円 | -500万円 | -25.6億円 | 31.1億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ねプラスで推移し、本業の稼ぐ力は健在です。FY2025/3は投資が抑制されたことでフリーキャッシュフローが約31億円の黒字へ大幅に転換し、借入金の返済に充てることで財務余力を回復させました。継続的な事業投資を維持しつつも、効率的な資金循環による成長を目指す構造になっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 19.8億円 | 10.0億円 | 50.7% |
| FY2022/3 | 27.7億円 | 9.9億円 | 35.9% |
| FY2023/3 | 31.5億円 | 23.5億円 | 74.6% |
| FY2024/3 | 20.6億円 | 18.8億円 | 91.4% |
| FY2025/3 | 22.8億円 | 16.5億円 | 72.4% |
過去数期は一時的な利益水準の変動や会計上の影響により、実効税率が法定税率を大きく上回る高水準で推移しました。FY2026/3期にはこれらの特殊要因が剥落し、実効税率は約37%へと正常化する見込みです。業績の安定化に伴い、税務コストも適正な水準に落ち着く見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 793万円 | 1,759人 | - |
平均年収は793万円であり、情報・通信業界の平均水準と比較しても高い給与水準を維持しています。これはソフトウェアテストという専門性の高い事業を軸に、高い付加価値を創出する人材を確保・育成するための戦略的な投資の結果と言えます。
誰がこの会社の株を持ってる?
浮動株比率が高く、株式の流動性が高い反面、株価変動が大きくなりやすい傾向があります。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。
創業者の宮澤栄一氏が42.29%の株式を保有する筆頭株主であり、創業家による強力なガバナンスと経営支配力が特徴です。次いで信託口や機関投資家が名を連ねていますが、創業者による安定的な保有割合が高いため、市場の浮動株比率は比較的抑制された構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、DHグループとAGESTグループへのセグメント区分を軸に、ソフトウェアテストおよびデバッグ事業を展開しています。主なリスク要因として、クライアントの開発動向や市場競争の激化による収益変動リスクを挙げており、安定した品質管理の維持が重要となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が33.3%と多様性の確保に前向きな姿勢を示しており、社外取締役を過半数に登用するなど透明性の高い経営体制です。20社規模の連結子会社を抱えるグループ経営において、強固な監査体制を維持することで企業統治の強化を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 未公表 | 398億円 | 398億円 | 未達 |
| FY2024 | 408億円 | — | 388億円 | -4.8% |
| FY2023 | 355億円 | — | 365億円 | +2.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 未公表 | 26億円 | 24億円 | 未達 |
| FY2024 | 31億円 | — | 20億円 | -34.6% |
| FY2023 | 33億円 | — | 30億円 | -8.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は正式な中期経営計画を公表していませんが、単年度の業績予想で計画達成力を評価できます。FY2024は期初予想に対し、売上高が4.8%未達だった一方、営業利益は-34.6%と大幅な未達に終わりました。これは人件費や事業拡大に伴う先行投資が利益を圧迫したことが背景にあります。FY2026はV字回復を目指しますが、利益計画の達成が株価回復の鍵を握るでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2022まではTOPIXを大きく上回るパフォーマンスを示していましたが、FY2024以降はアンダーパフォームに転じています。これは、ゲーム市場の成長期待を背景に株価が上昇したものの、近年の業績伸び悩みと利益率の低下が嫌気され、株価が低迷したことが主な要因です。株主優待新設や増配といった株主還元策を強化していますが、根本的な業績回復による株価上昇がTSR改善には不可欠です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 233.8万円 | +133.8万円 | 133.8% |
| FY2022 | 249.4万円 | +149.4万円 | 149.4% |
| FY2023 | 205.7万円 | +105.7万円 | 105.7% |
| FY2024 | 141.5万円 | +41.5万円 | 41.5% |
| FY2025 | 146.9万円 | +46.9万円 | 46.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は5.76倍と、買い残が売り残を上回る状況が続いており、将来の株価上昇を期待する買いが多い一方、需給面での重しとなる可能性もあります。業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、市場からの成長期待がまだ十分に織り込まれていないことが示唆されます。配当利回りは平均を上回っており、株主還元への意識が見られます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株式会社ジーアングルの持分法適用関連会社化および将来的な連結子会社化条件の合意を発表。
株主還元方針の変更に伴い、2026年3月期の年間配当を25円へと2円増額修正を実施。
アジア地域での事業拡大を目的に、タイのバンコクに子会社DIGITAL HEARTS Bangkokを設立。
最新ニュース
デジタルハーツホールディングス まとめ
ひとめ診断
「ゲームデバッグのガリバーが、DX・セキュリティ分野へ積極M&Aで事業ポートフォリオを再構築中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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