(株)セブン&アイ・ホールディングス
Seven & i Holdings Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年4月30日
世界84,000店のコンビニ帝国を「第二の創業」で再起動する、日本最大の流通改革
世界最大のコンビニエンスストアチェーンとして、「食」と「便利さ」を通じてお客さまの生活を豊かにし続ける
この会社ってなに?
あなたが毎日のように立ち寄る「セブン-イレブン」を運営しているのがこの会社です。お弁当やおにぎり、セブンカフェのコーヒー、セブン銀行ATMなど、私たちの暮らしに欠かせないインフラそのもの。実は国内だけでなく、アメリカを中心に世界84,000店以上を展開する「世界最大のコンビニチェーン」でもあります。今、イトーヨーカ堂やデニーズを切り離して、コンビニ1本に絞る大改革の真っ最中。アメリカの7-Elevenを株式上場させ、得た資金で株主還元を強化する計画です。あなたの近所のセブン-イレブンが、実は世界に広がるグローバル企業の顔なのです。
セブン&アイ・ホールディングスは、国内コンビニ首位のセブン-イレブン・ジャパンと北米約13,000店の7-Eleven Inc.を中核とする世界最大のコンビニチェーンです。2025年9月にイトーヨーカ堂など非中核のスーパーストア事業を米ベインキャピタルに8,147億円で売却完了。セブン銀行も非連結化し、コンビニ専業への大転換を果たしました。カナダ・クシュタールの買収提案は2025年7月に撤回。新CEOスティーブン・デイカス体制のもと、2026年下半期に米国7-Eleven(SEI)のIPOを計画し、2030年度までに2兆円の株主還元を掲げています。FY2026/2の通期予想は営業収益10.56兆円(ヨーク売却等で前期比-11.8%)、営業利益4,040億円、純利益2,700億円(+56%)。累進配当で年間50円(+25%増配)を予想し、株主還元を大幅強化しています。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都千代田区二番町8番地8
- 公式
- www.7andi.com
社長プロフィール
セブン&アイは、世界トップクラスのコンビニエンスストア企業として、お客さまの「便利」を徹底的に追求してまいります。事業構造改革を断行し、コンビニ事業に経営資源を集中させることで、グローバルで圧倒的な成長と資本効率の改善を実現します。北米7-Elevenの上場と2兆円の株主還元を通じて、株主の皆さまとともに新たな価値を創造してまいります。
この会社のストーリー
米国テキサス州でセブン-イレブンの前身となるサウスランド・アイス・カンパニーが誕生。氷の販売から始まった「便利さの提供」が原点です。
イトーヨーカ堂がライセンス契約を結び、東京・豊洲に日本1号店をオープン。「開いててよかった」のキャッチフレーズと共にコンビニ文化を日本に根付かせました。
セブン-イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂、デニーズジャパンの3社が経営統合し、現在の持株会社体制がスタートしました。
約2.1兆円で北米コンビニチェーン「スピードウェイ」を買収し、北米約13,000店舗の巨大ネットワークを構築。世界最大のコンビニチェーンへ。
イトーヨーカ堂等を米ベインに売却し、セブン銀行も非連結化。クシュタールの買収提案を退け、デイカスCEOのもとで自力成長路線を選択。SEI IPOと2兆円の株主還元で「第二の創業」に挑みます。
注目ポイント
国内約21,400店、海外約63,000店、合計84,000店超を展開する世界最大のコンビニエンスストアチェーン。「セブン-イレブン」ブランドは世界で最も知られた小売ブランドの一つです。
低収益なスーパー事業を切り離し、高収益なコンビニ事業に経営資源を集中。ROE4%から11.5%超への劇的な改善を目指す、まさに「第二の創業」です。
減配しない「累進配当」方針に加え、FY2026/2は前期比25%増配の年間50円を予想。SEI IPO資金を活用した2兆円規模の自社株買いも計画し、株主還元への本気度を示しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 28.9円 | 46.7% |
| FY2017/3 | 30.6円 | 82.2% |
| FY2018/3 | 30.6円 | 43.9% |
| FY2019/3 | 32.3円 | 41.4% |
| FY2020/3 | 33.5円 | 39.9% |
| FY2021/3 | 33.5円 | 48.5% |
| FY2022/3 | 34円 | 41.9% |
| FY2023/3 | 38.5円 | 35.6% |
| FY2024/3 | 113円 | 133.1% |
| FY2025/3 | 40円 | 60.0% |
| 必要株数 | 100株以上(約21.8万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当(100株) |
| 権利確定月 | 2月 |
| 長期特典 | 3年以上継続保有で500円分追加 |
持続的な利益成長に合わせて増配していく「累進配当」方針を導入しており、減配しないことをコミットメントとしています。FY2025/2は業績悪化にもかかわらず40円(前期比+6%)を維持し、FY2026/2は50円(+25%増配)を予想。配当利回りは2.29%に改善します。さらに、2兆円規模の自社株買い計画と合わせた総還元が株主価値向上の柱です。セブン&アイ共通商品券の株主優待は、身近なセブン-イレブンで使える実用性の高さが個人投資家に人気です。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/2は構造改革費用やスーパー事業の減損で営業利益4,209億円(-21.2%)、純利益1,730億円(-22.9%)と減益。FY2026/2はヨーク売却とセブン銀行の非連結化で営業収益が-11.8%となるものの、営業利益は4,040億円(-4.0%)と底堅く推移。純利益はヨーク売却益の寄与もあり2,700億円(+56.0%)に大幅増益を見込みます。3Q累計の営業利益は前年比+3.1%と改善基調にあり、コンビニ事業への集中が利益構造の改善に繋がり始めています。
事業ごとの売上・利益
セブン-イレブン・ジャパン(国内約21,400店舗)。高い営業利益率を誇るグループ最大の稼ぎ頭。日配食品の商品力とドミナント出店戦略が強み
7-Eleven Inc.(北米約13,000店舗)が中心。燃料販売の比率が高く利益率は低いが、商品販売の強化で改善を目指す。2026年下半期にIPOを計画
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.8% | 2.6% | - |
| FY2022/3 | 7.5% | 2.4% | - |
| FY2023/3 | 8.7% | 2.7% | - |
| FY2024/3 | 6.2% | 2.1% | 4.7% |
| FY2025/3 | 4.5% | 1.5% | 3.5% |
FY2025/2は構造改革費用の計上によりROEは4.1%まで低下し、プライム市場の目安とされる8%を下回る水準にあります。営業利益率も3.5%に悪化しました。しかし、低収益のスーパー事業を切り離したことで、FY2026/2以降はコンビニ事業の高い利益率(国内CVS営業利益率26%超)が連結数値に色濃く反映される見込みです。2030年度までにROE11.5%超を目標に掲げており、SEI IPOと2兆円の自社株買いによる資本効率の劇的改善が計画の核心です。
財務は安全?
FY2025/2時点の連結総資産は約11.4兆円、自己資本比率は35.4%。スピードウェイ買収(2.1兆円)以降、総資産規模が拡大しています。FY2026/2以降はヨーク・ホールディングス(総資産約1.5兆円規模)の連結除外とセブン銀行の非連結化により、バランスシートは大幅にスリム化される見込みです。BPSは3:1株式分割調整後ベースで1,553円まで成長しており、今後の2兆円規模の自社株買いにより1株当たり価値のさらなる向上が期待されます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5,400億円 | -3,941億円 | 6,905億円 | 1,459億円 |
| FY2022/3 | 7,365億円 | -2.5兆円 | 9,371億円 | -1.8兆円 |
| FY2023/3 | 9,285億円 | -4,132億円 | -2,704億円 | 5,152億円 |
| FY2024/3 | 6,730億円 | -4,318億円 | -3,771億円 | 2,412億円 |
| FY2025/3 | 8,765億円 | -7,324億円 | -3,926億円 | 1,441億円 |
営業CFはFY2025/2に8,764億円を計上し、コンビニ事業を中心に潤沢なキャッシュを創出しています。FY2022/2の投資CFが▲2.5兆円と突出しているのは、北米スピードウェイの大型買収によるもの。FCFはFY2023/2に5,152億円を達成した後、店舗投資やシステム刷新で変動していますが、コンビニ専業化後はスーパー事業への投資負担がなくなり、FCFの安定的な拡大が見込まれます。このFCFが2兆円の株主還元の原資となります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3,574億円 | 1,781億円 | 49.8% |
| FY2022/3 | 3,586億円 | 1,478億円 | 41.2% |
| FY2023/3 | 4,759億円 | 1,949億円 | 41.0% |
| FY2024/3 | 5,071億円 | 2,825億円 | 55.7% |
| FY2025/3 | 3,746億円 | 2,015億円 | 53.8% |
法定実効税率は約30%ですが、FY2024/2とFY2025/2は構造改革に伴う減損損失等の税務上の損金不算入により実効税率が50%超と異常に高い水準となりました。FY2026/2はヨーク売却による一時的な特殊要因が剥落するため、実効税率は30%前後に正常化する見通しです。絶対額では毎年1,000億〜2,000億円規模の法人税を納付しており、日本有数の納税企業です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 832万円 | 62,012人 | - |
持株会社としての従業員数は約1,100名で、グループ全体(約16万人)とは異なります。平均年収は4年間で約94万円上昇(+12.7%)し、年率+2〜5%の安定的な昇給を維持。平均年齢44.6歳、平均勤続16.8年とベテラン社員中心の構成です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関と事業法人(伊藤興業・三井物産等)が安定株主の中核。外国人投資家比率が33%と高く、グローバルな評価が株価に直結しやすい銘柄です。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が15.86%を保有し、年金基金やインデックスファンドの受託分が中心です。第2位の伊藤興業(8.16%)は創業家・伊藤家の資産管理会社であり、長期安定株主として経営を支えています。三井物産(1.87%)も事業パートナーとして安定保有。外国人投資家比率が33.1%と高く、クシュタールの買収提案を契機にアクティビスト(物言う株主)の動向も注目されてきましたが、提案撤回後は落ち着きを見せています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 国内コンビニエンスストア事業 | 約9,500億円 | 約2,500億円 | 26.3% |
| 海外コンビニエンスストア事業 | 約8.5兆円 | 約1,500億円 | 1.8% |
コンビニ専業化への大転換により、事業構造は国内CVS(営業利益率26%超)と海外CVS(同1.8%)の二本柱にシンプル化されました。海外CVSは売上規模8.5兆円と巨大ですが、燃料販売主体のため利益率が低い点が課題。今後の成長シナリオは、北米事業の商品販売力強化による利益率改善と、SEI IPOで得た資金を株主還元に充てるという明確な戦略に集約されています。低収益のスーパー事業から解放されたことで、利益の質は大幅に改善する見通しです。
この会社のガバナンスは?
取締役16名中女性3名(18.8%)で、ダイバーシティ推進に取り組んでいます。監査報酬として10億円超を計上し、175社の連結子会社を抱える巨大グループとして強固な監査体制を構築。2025年には外国人CEOを招聘するなど、グローバル水準のコーポレート・ガバナンスへと移行を進めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/2 | 5,100億円 | 5,300億円 | 5,342億円 | +4.7% |
| FY2025/2 | 5,200億円 | — | 4,209億円 | -19.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026/2 | 2,650億円 | 2,700億円 | — | +1.9%(上方修正) |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
コンビニ専業化への構造改革はヨーク売却の完了で計画通り進展しています。一方、北米事業の業績回復が遅れており、FY2025/2の営業利益は当初予想を大幅に下回りました。2030年度までにROE11.5%超を達成するためには、SEI IPOの成功と北米商品販売力の強化が不可欠です。3Q累計では営業利益が前年比+3.1%と改善の兆しが見え始めており、デイカスCEOのリーダーシップのもとで改革の成果が問われる局面です。
株の売買状況と今後の予定
PER21.4倍は小売業セクター平均をやや上回り、コンビニ専業化と北米IPO計画に対する期待プレミアムが反映されています。PBR1.40倍はプライム市場の1倍割れ問題をクリアしており、2兆円の自社株買い計画がさらなるバリュエーション改善を後押しする見通しです。配当利回り2.29%は累進配当方針のもとで着実に上昇しており、信用倍率4.00倍は適度な水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/2 3Q累計の営業利益3,250億円(+3.1%)を達成。ヨーク売却で営業収益は-11.2%も、コンビニ専業化の効果で利益改善。通期最終利益予想を2,700億円に上方修正。
イトーヨーカ堂・デニーズ・ロフト等を束ねるヨーク・ホールディングスの米ベインへの売却が完了(8,147億円)。セブン&アイは40%を再出資し持分法適用会社に。コンビニ専業体制が始動。
カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールが買収提案を正式に撤回。「建設的な協議が欠如」と述べ、約1年にわたった買収劇に幕。セブン&アイは自力成長路線へ。
元ライバル企業出身のスティーブン・デイカス氏が代表取締役社長CEOに就任。北米コンビニ事業の立て直しとグローバル成長を託される新体制が発足。
最新ニュース
(株)セブン&アイ・ホールディングス まとめ
ひとめ診断
世界84,000店超のコンビニ帝国へ集中――スーパー売却・北米IPOで「第二の創業」に挑む流通再編の主役
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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