バロックジャパンリミテッド
BAROQUE JAPAN LIMITED
最終更新日: 2026年3月27日
トレンドを創り出すアパレルブランド、高い株主還元も魅力
世界中の人々に、ファッションを通じて自己表現の喜びと感動を提供し続ける企業となる。
この会社ってなに?
あなたがショッピングモールやファッションビルを訪れたとき、「MOUSSY(マウジー)」や「SLY(スライ)」、「AZUL BY MOUSSY(アズールバイマウジー)」といったブランドの服やデニムを見かけたことはありませんか?実はこれらの人気ブランドを展開しているのが、バロックジャパンリミテッドです。あなたが普段手に取るおしゃれな洋服の多くは、この会社が企画から製造、販売までを一貫して手掛けています。公式通販サイト「SHEL'TTER WEBSTORE」で買い物をした経験があるなら、それも同社のサービスを利用したことになります。
「MOUSSY」「SLY」などのブランドで知られるアパレル企業。直近のFY2025決算では、売上高581.8億円、営業利益8.12億円と減収減益となり、純損失25.75億円の赤字に転落しました。これは主に、不振だった中国事業の合弁会社株式譲渡に伴うもので、事業構造改革を進めています。FY2026は営業利益22.27億円へのV字回復を計画しており、中国リスクの解消と国内EC事業の強化で収益性の改善が図れるかが焦点となります。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都目黒区青葉台4丁目7-7 住友不動産青葉台ヒルズ
- 公式
- www.baroque-global.com
社長プロフィール

国内事業の着実な回復を基盤に、企業体質を徹底的に強化しています。変化する市場環境に迅速に対応し、海外事業の戦略的再編も進めることで、今後の更なる飛躍を目指します。
この会社のストーリー
女性向けアパレルブランドの展開を目的として設立。「MOUSSY」1号店をSHIBUYA109にオープンし、カリスマ店員ブームを牽引する。
香港に初の海外店舗を出店。同年、「SLY」を立ち上げ、ブランドポートフォリオを拡大し、急成長を遂げる。
中国の靴小売り大手である百麗国際控股(Belle International Holdings)と提携し、中国本土での事業展開を本格化させる。
創業から16年で東証一部への上場を果たす。これにより、社会的信用を高め、さらなる事業拡大のための資金調達基盤を確立した。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外の店舗が大きな影響を受ける。EC事業の強化などでこの難局に対応する。
公式通販サイト「SHEL'TTER WEBSTORE」を刷新。顧客体験の向上とオムニチャネル戦略を加速させ、デジタルシフトを推進する。
中国市場の消費低迷を受け、現地の合弁会社2社をパートナー企業に譲渡。事業リスクを低減し、より柔軟なグローバル戦略へ舵を切る。
IPビジネス「MUS」を始動するなど、アパレルの枠を超えた新たな挑戦を開始。持続的な成長を目指し、未来への投資を続ける。
注目ポイント
トレンドに敏感な若者層から絶大な支持を得るブランドを多数保有。カリスマ店員を生み出すなど、常にファッションカルチャーをリードしています。
年間4,000円分の買物クーポンがもらえる株主優待制度があり、配当と合わせた利回りは業界でも高水準。個人投資家にとって魅力的な還元策です。
中国市場での事業再編を通じて経営の効率化を図りつつ、新たな海外展開を模索。変化に対応し、グローバルでの持続的成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2017/3 | 10円 | 9.2% |
| FY2018/3 | 38円 | 110.1% |
| FY2019/3 | 38円 | 46.7% |
| FY2020/3 | 38円 | 48.0% |
| FY2021/3 | 32円 | 306.5% |
| FY2022/3 | 38円 | 93.0% |
| FY2023/3 | 38円 | 561.3% |
| FY2024/3 | 38円 | 144.8% |
| FY2025/3 | 38円 | 3.7% |
| 権利確定月 | 2月・8月 |
配当方針として安定的な利益還元を掲げており、業績の変動に関わらず一定の配当水準を維持する「安定配当」の姿勢が強いです。ただし、近年は利益が低下する中でも高水準の配当を継続しているため、配当性向が著しく高まる局面も見られます。今後の持続的な還元のためには、確実な業績改善による利益剰余金の積み増しが不可欠と言えるでしょう。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は600億円前後で推移してきましたが、FY2025/3期は中国事業の苦戦や市場環境の悪化により約25.8億円の最終赤字を計上しました。今後は合弁事業の再編を通じた構造改革を進め、FY2026/3期には黒字転換を見込んでいます。早期の収益基盤の安定化に向けた戦略的な事業ポートフォリオの見直しが急務となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.6% | 1.0% | - |
| FY2022/3 | 6.2% | 3.8% | - |
| FY2023/3 | 3.8% | 0.7% | - |
| FY2024/3 | 6.0% | 2.5% | 3.2% |
| FY2025/3 | -3.2% | -7.6% | 1.4% |
売上高純利益率は以前までプラスを維持していましたが、FY2025/3期には-13.7%まで低下し、収益性の著しい悪化が見られます。営業利益率も1%台まで落ち込んでおり、国内および海外店舗のオペレーション効率改善が不可欠です。今後は高収益なECチャネルの強化などを通じ、本来の稼ぐ力を取り戻せるかが焦点です。
財務は安全?
自己資本比率は50%前後で安定推移してきましたが、FY2025/3期の赤字計上により純資産が減少し、45.9%まで低下しました。有利子負債はFY2024/3期以降に発生していますが、事業再編費用を賄うためのキャッシュポジションには注視が必要です。全体として、財務健全性は依然として維持されているものの、今後の赤字拡大を防ぐ資産管理が重要となります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.4億円 | -9.2億円 | 6.2億円 | -7.8億円 |
| FY2022/3 | 19.9億円 | -8.2億円 | -22.9億円 | 11.7億円 |
| FY2023/3 | 20.4億円 | -12.7億円 | -13.8億円 | 7.7億円 |
| FY2024/3 | 15.6億円 | -28.7億円 | -14.3億円 | -13.1億円 |
| FY2025/3 | 22.0億円 | -18.0億円 | -14.4億円 | 4.0億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業での現金創出力は備わっています。FY2024/3期は積極的な投資活動によりFCFが一時的にマイナスとなったものの、FY2025/3期は再びプラスに転じました。借入金の返済を含めた財務活動においても規律が保たれており、現状では事業継続のための資金繰りに大きな懸念は見当たりません。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.9億円 | 8.1億円 | 68.4% |
| FY2022/3 | 28.5億円 | 13.8億円 | 48.3% |
| FY2023/3 | 12.1億円 | 9.7億円 | 79.9% |
| FY2024/3 | 20.2億円 | 10.8億円 | 53.3% |
| FY2025/3 | -16.8億円 | 0円 | - |
過去数年の実効税率は、税引前利益に対する税負担が重く、法定実効税率を大きく上回る傾向が続いていました。これは繰延税金資産の取り崩しや、海外子会社との税務上の調整などが影響したと考えられます。FY2025/3期は税引前損失の計上により法人税等の支払いは発生していません。FY2026/3期は黒字回復を前提として、税負担が正常化する見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 360万円 | 1,381人 | - |
従業員の平均年収は360万円であり、アパレル小売業界の中でも若手中心の事業構造を反映した水準に留まっています。近年は収益性改善に向けた構造改革を進めており、今後の成長に伴う給与体系の向上や福利厚生の充実が期待される局面です。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はMUTUAL CROWN LIMITED(常任代理人 大和証券)・オリックス・村井資本。
筆頭株主であるMUTUAL CROWN LIMITEDと第2位のオリックスで発行済株式の約4割を占めており、安定した株主基盤を有しています。創業家の村井博之氏も主要株主として名を連ねており、経営の安定と規律が確保されている一方で、浮動株比率には制約がある構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、ファッショントレンドの変化や中国事業の再編に伴う収益変動が大きく、海外事業のパートナーとの提携戦略が経営の最重要課題です。EDINET開示では、連結子会社6社を通じたグローバル展開のリスクと、それに対する機動的なコスト管理が詳細に記載されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.1%と発展途上であり、ダイバーシティ推進が今後のガバナンス上の重要テーマです。監査報酬として6,000万円を投じ、6社の連結子会社を抱えるグループとして、透明性の高い監査体制と経営管理機能の強化に取り組んでいます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 633億円 | — | 582億円 | -8.1% |
| FY2024 | 660億円 | — | 603億円 | -8.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 24億円 | — | 8億円 | -65.5% |
| FY2024 | 48億円 | — | 20億円 | -59.0% |
| FY2023 | 32億円 | — | 22億円 | -33.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画の数値目標を開示していませんが、毎期の通期業績予想が実質的な経営目標となります。しかし、過去数年にわたり期初に掲げた売上高・営業利益の予想を大幅に下回る結果が続いています。特に中国事業の不振や国内消費の変動が影響し、計画の前提が崩れるケースが多く見られます。FY2026は中国事業の売却によりリスクが軽減されるため、計画達成の確度が上がるかが今後の評価ポイントになります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
同社のTSR(株主総利回り)は、分析対象期間(FY2021〜FY2025)を通じて一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、配当による利回りは比較的高水準であるものの、株価自体が長期的に低迷していることを示しています。特に上場後の業績の伸び悩みや、中国事業の不振が株価の重しとなり、市場全体の成長の恩恵を十分に享受できていない状況です。今後は事業再編の効果が株価に反映され、TOPIXを上回るリターンを創出できるかが課題となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 57.3万円 | -42.7万円 | -42.7% |
| FY2022 | 62.1万円 | -37.9万円 | -37.9% |
| FY2023 | 97.8万円 | -2.2万円 | -2.2% |
| FY2024 | 110.6万円 | +10.6万円 | 10.6% |
| FY2025 | 108.3万円 | +8.3万円 | 8.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1倍を大きく下回る0.59倍で、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態です。これは将来の株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しており、株価の上値を抑える要因となり得ます。一方、業界平均と比較してPER・PBRは割高ですが、配当利回りは5%超と非常に高く、株価の下支え要因として意識されます。今後の決算で業績回復が確認されれば、買い戻しによる株価上昇も期待されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年2月期通期業績予想を修正し、中国事業の構造改革に伴う影響を反映。
中国合弁2社の株式をパートナーである百麗国際控股(Belle)へ譲渡しリスクを解消。
SHEL'TTER PASS等の会員ランクサービスを刷新し、顧客エンゲージメントを強化。
最新ニュース
バロックジャパンリミテッド まとめ
ひとめ診断
「「MOUSSY」「SLY」で一世を風靡したアパレル企業が、中国事業の整理を断行し、国内ECとブランド再構築で反転攻勢を狙う」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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