地主
JINUSHI Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月27日
「底地」に特化し、日本の大地主を目指す不動産金融メーカー
「地主」として日本全国の土地を保有・運用し、社会に安定した収益基盤を提供することで、日本の大地主となることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段お買い物をするスーパーマーケットやドラッグストア、実はその建物が建っている「土地だけ」を専門に扱っているのが地主です。お店を運営する会社は、地主から土地を借りて建物を建て、毎月地代を支払っています。地主は、こうして得た安定した地代収入を元に、新たな土地を仕入れて投資家向けに販売する「不動産金融メーカー」のような役割を担っています。つまり、あなたが気づかないうちに、日々の生活を支えるお店の足元で、地主のビジネスが動いているのです。
地主は、商業施設などの底地(そこち)に特化したユニークな不動産ビジネスを展開しています。FY2025決算では売上高763.3億円、純利益73.69億円と過去最高益を更新し、中期経営計画を前倒しで達成しました。今後は私募リート「地主リート」を成長の核とし、新たに組成した「地主ファンド」も活用して資産規模の拡大を加速させます。株主還元は優待を廃止し配当に集約する方針で、FY2025は前期比25円増の110円配当と大幅な増配を実施しています。
会社概要
- 業種
- 不動産業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 新丸の内ビルディング 13F
- 公式
- www.jinushi-jp.com
社長プロフィール

独自の「JINUSHIビジネス」を核に、安定した収益基盤を構築し、持続的な成長を遂げています。株主様への還元を重視し、地主リートとの連携を通じて「日本の大地主」となることを目指し、企業価値の最大化に努めてまいります。
この会社のストーリー
大阪市にて、商業施設の企画・開発・運営を目的として会社を設立。後のJINUSHIビジネスの礎を築く。
事業拡大と社会的信用の向上を目指し、株式上場を果たす。企業成長の大きな一歩となる。
さらなる成長を遂げ、名古屋証券取引所から東京証券取引所へ市場を変更。より多くの投資家からの認知を得る。
わずか1年で東証一部(現在のプライム市場)への指定を達成。企業としての信頼性と成長性が高く評価される。
国内唯一の底地特化型私募リートを設立し、運用を開始。独自のビジネスモデルを金融商品として確立させる。
事業内容をより明確に表すため、「地主株式会社」へと社名を変更。土地に特化した事業戦略を鮮明にする。
公平な利益還元の観点から株主優待を廃止し、配当による株主還元を強化。累進配当を掲げ、株主重視の姿勢を明確にする。
2026年12月期に1株当たり配当金130円を目指すなど、利益成長と株主還元の両立を目標に、さらなる飛躍を目指す。
注目ポイント
建物は持たず、テナント付きの土地(底地)のみに投資する独自モデル。景気変動に強く、安定した賃料収入が期待できるユニークな事業です。
株主優待を廃止し、配当での還元を強化。「減配せず、維持または増配」を目指す累進配当を掲げており、投資家への利益還元に積極的です。
独自のビジネスモデルが奏功し、純利益は5期連続で増加。中計を前倒しで達成するなど、力強い成長を続けています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 45円 | 21.5% |
| FY2017/3 | 55円 | 15.0% |
| FY2018/3 | 55円 | 50.2% |
| FY2019/3 | 55円 | 36.8% |
| FY2020/3 | 25円 | 27.8% |
| FY2021/3 | 50円 | 29.3% |
| FY2022/3 | 55円 | 27.6% |
| FY2023/3 | 55円 | 20.5% |
| FY2024/3 | 85円 | 25.4% |
| FY2025/3 | 110円 | 30.8% |
株主優待制度は廃止されており、現在は実施されていません。
同社は利益成長と連動した配当還元を重視しており、継続的な増配を行う累進配当を掲げています。過去数年間で配当額を大幅に引き上げており、株主への積極的な還元姿勢が特徴的です。今後も利益成長に伴い、キャッシュフローを重視した安定かつ高水準な配当水準の維持を目指す方針です。
同業比較(収益性)
不動産業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
地主株式会社は、建物を持たずに土地のみを扱う独自の「JINUSHIビジネス」を軸に事業を展開しており、FY2025/3には売上高約763億円、純利益約74億円と過去最高益を更新しました。この成長は不動産金融商品メーカーとしてのプレゼンス向上によるもので、FY2026/3も1,000億円の売上高を見込むなど強気な成長路線を維持しています。底地需要の拡大を背景に、安定的な収益基盤の構築が進んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.3% | 3.6% | - |
| FY2022/3 | 15.5% | 5.0% | - |
| FY2023/3 | 17.6% | 4.6% | - |
| FY2024/3 | 14.2% | 5.3% | 15.2% |
| FY2025/3 | 28.3% | 5.0% | 11.3% |
同社の収益性は非常に高く、FY2023/3には営業利益率が約19.5%に達するなど、底地ビジネス特有の効率的な収益モデルを証明しています。ROE(自己資本利益率)は13%から14%台で安定的に推移しており、資本を効率的に活用して利益を生み出す体制が整っています。開発した底地を私募リートや投資家へ販売する回転型モデルにより、高水準な収益性を維持しながら事業規模を拡大しています。
財務は安全?
財務状況については、事業拡大に伴う不動産在庫の増加により有利子負債がFY2025/3時点で約2,409億円まで増加しており、自己資本比率は約34.1%に低下しています。ただし、これは将来の収益源となる不動産ポートフォリオへの積極投資の結果であり、成長のための先行投資という側面が強いです。資産規模は1,463億円まで拡大しており、底地資産の蓄積によるバランスシートの強化が着実に進められています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 114億円 | -175億円 | 23.6億円 | -61.4億円 |
| FY2022/3 | 200億円 | -1.6億円 | -140億円 | 198億円 |
| FY2023/3 | -252億円 | 36.9億円 | 211億円 | -215億円 |
| FY2024/3 | -43.3億円 | -20.7億円 | 68.8億円 | -64.0億円 |
| FY2025/3 | -33.3億円 | -154億円 | 225億円 | -187億円 |
営業キャッシュフローは不動産仕入れのタイミングにより変動しやすく、FY2025/3は仕入れ強化の影響でマイナスとなりました。不足分は借入金等の財務キャッシュフローによる調達で賄われており、成長に向けた積極的な投資サイクルが継続しています。投資キャッシュフローも不動産開発に伴い支出が先行する傾向にあり、将来の売却益を最大化するための資産積み上げが優先されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 50.0億円 | 18.8億円 | 37.5% |
| FY2022/3 | 59.4億円 | 23.0億円 | 38.7% |
| FY2023/3 | 57.2億円 | 10.1億円 | 17.6% |
| FY2024/3 | 82.7億円 | 21.8億円 | 26.4% |
| FY2025/3 | 71.9億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益や税務上の損益通算状況に応じて変動しています。FY2025/3は一時的な税務処理等の影響で実効税率が低水準となりましたが、通期では税引前利益の変動に連動する構造です。将来の業績予想においては通常の法定実効税率水準を前提に計上されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,750万円 | 116人 | - |
従業員平均年収が1,750万円という水準は、不動産業界や他業種と比較しても極めて高い部類に入ります。これは少数精鋭の組織体制に加え、高利益率を誇る「地主ビジネス」の成果が、高い生産性への報酬として還元されているためと考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。
創業者の松岡哲也氏が主要な個人株主として大きな影響力を保持しており、資産管理会社である合同会社松岡と合わせると安定した持株比率を有しています。機関投資家の保有比率も相応に高く、創業者による強力なリーダーシップと外部資本のバランスが特徴的な構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
建物を持たず底地のみを扱う独自の「地主ビジネス」を中核とし、私募リートへの売却など資本効率を重視した高収益モデルを確立しています。一方で、不動産市場の変動や金利上昇局面における資金調達コストの変化などが主な事業リスクとして挙げられます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.3%であり、今後の多様性向上が課題です。監査等委員会設置会社を採用し強力な監査体制を構築しており、連結子会社12社を統括する経営効率の高さと、リスク管理を両立させた企業規模に適したガバナンス体制を有しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 700億円 | 700億円 | 763億円 | +9.0% |
| FY2024 | 550億円 | — | 571億円 | +3.8% |
| FY2023 | 420億円 | — | 316億円 | -24.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 95億円 | 95億円 | 86億円 | -9.4% |
| FY2024 | 82億円 | — | 87億円 | +5.8% |
| FY2023 | 63億円 | — | 62億円 | -2.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2025に純利益73.69億円を達成し、旧中計の目標(純利益70億円)を1年前倒しで達成しました。これを受け、売上高1,000億円、営業利益120億円を目指す新たな中期経営計画(FY2026〜28)を発表しています。ただし、業績予想の精度には波があり、特に売上高は不動産売却のタイミングで期初予想から大きく変動する傾向があるため、進捗には注意が必要です。株主還元は累進配当を掲げ、新中計最終年度には1株130円配当を計画しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、FY2022を除き、市場平均であるTOPIXを一貫して下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社のユニークな「底地ビジネス」がまだ市場に十分に理解されておらず、株価が利益成長に追いついていない可能性を示唆しています。ただし、旧中計の前倒し達成や累進配当方針の明確化により、今後は投資家からの再評価が進むことが期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 105.5万円 | +5.5万円 | 5.5% |
| FY2022 | 116.9万円 | +16.9万円 | 16.9% |
| FY2023 | 139.7万円 | +39.7万円 | 39.7% |
| FY2024 | 143.4万円 | +43.4万円 | 43.4% |
| FY2025 | 202.7万円 | +102.7万円 | 102.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは8.5倍と業界平均の約15倍と比較して割安な水準にあります。一方で、PBRは1.30倍とほぼ業界平均並みです。配当利回りは3%を超え、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用倍率が比較的高く、短期的な需給の偏りには注意が必要ですが、独自のビジネスモデルと成長性から、市場では一定の評価を受けていると考えられます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025決算にて売上高763.3億円、営業利益86.03億円を達成し過去最高益を更新。
産業ファンド投資法人との共同事業として「地主・KJRM合同会社」を組成。
YouTube対談を通じてJINUSHIビジネスの優位性と今後の成長戦略を市場へ発信。
最新ニュース
地主 まとめ
ひとめ診断
「建物は要らない、土地だけを愛する」ニッチ戦略で高収益を叩き出す不動産金融の異端児
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「不動産業」に分類される他の企業
不動産デベロッパーが野球場を核にした『まちづくり』で地方創生に本気を出している状態
不動産を『持たずに開発』しファンドに売却するモデルで、物流・ホテル分野を軸に爆発的な成長を遂げる異色のデベロッパー
東京都心オフィスビル保有No.1の総合デベロッパー、12期連続最高益で経常利益3,000億円圏へ
首都圏の中古不動産を磨き上げ価値を再生するプロ集団、ホテルやファンド事業も手掛ける総合不動産企業
圧倒的な営業力で地主の悩みを解決し、日本最大の賃貸管理戸数を誇るアパート経営の巨人
インバウンド復活の恩恵を一身に受け、羽田空港という『金の卵を産むガチョウ』で収益を最大化する不動産・リテール企業
不動産DXの旗手が、M&Aを連発してAI・顔認証の未来にも賭ける野心家
マンション分譲の老舗が、再生可能エネルギーで未来の暮らしを丸ごとデザインする『総合生活創造企業』へ