シキボウ3109
SHIKIBO LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日着ているYシャツや学生服、もしかしたらシキボウの生地が使われているかもしれません。シキボウは、着心地の良いコットン素材を作る老舗の繊維メーカーです。また、近年ではマスクや衣類に使われる抗ウイルス加工技術「フルテクト」も開発しており、目に見えない安心を提供しています。さらに、普段何気なく使っている紙製品の製造工程を支える特殊な布や、皆さんが住む街のビルを賃貸する不動産事業など、実は生活の様々な場面でシキボウの技術やサービスが活躍しているのです。
シキボウは、繊維事業を祖業としながら産業資材や不動産事業へと多角化を進める老舗企業です。2025年3月期の業績は売上高390.9億円、営業利益13.46億円と増収減益で着地し、利益率の改善が課題となっています。PBRは0.40倍と解散価値を大幅に下回る水準にあり、豊富な資産をいかに収益へ転換するかが問われています。進行中の中期経営計画「TG25-27」では、ROIC8%以上を目標に掲げ、資本効率の向上を最優先課題としています。
会社概要
- 業種
- 繊維製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市中央区備後町3丁目2番6号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0.0% | 0.0% | - |
| 2022/03期 | 0.2% | 0.1% | - |
| 2023/03期 | 4.8% | 1.9% | - |
| 2024/03期 | 2.4% | 1.0% | 3.7% |
| 2025/03期 | 2.6% | 1.1% | 3.4% |
| 3Q FY2026/3 | 4.8%(累計) | 1.2%(累計) | 2.7% |
当社の営業利益率は3%台前半から後半で推移しており、製造業として一定の利益確保能力を維持しています。ROE(自己資本利益率)は2%から4%台の水準に留まっており、資本効率の面では改善の余地がある状況です。今後は事業の選択と集中を通じて、収益性指標のさらなる向上を目指す段階にあります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 335億円 | — | 900万円 | 0.9円 | - |
| 2022/03期 | 357億円 | — | 4,900万円 | 4.4円 | +6.4% |
| 2023/03期 | 379億円 | — | 15.7億円 | 135.3円 | +6.2% |
| 2024/03期 | 387億円 | 14.3億円 | 8.0億円 | 69.1円 | +2.1% |
| 2025/03期 | 391億円 | 13.5億円 | 9.1億円 | 72.8円 | +1.0% |
シキボウの売上高は、機能材料事業や繊維事業の堅調な推移により300億円台後半から400億円前後で安定した成長を維持しています。特に2023/03期には有価証券売却益などの特別利益が寄与し、純利益が約15.7億円へと大きく伸長しました。その後は事業ポートフォリオの再編や効率化を推進しつつ、2026/03期に向けて収益力の底上げを図る計画です。 【3Q 2026/03期実績】売上297億円(通期予想比72%)、営業利益8.1億円(同62%)、純利益11億円(同154%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
繊維製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
シキボウは繊維事業を軸に産業資材、機能材料、不動産・サービスという多角的なポートフォリオを構築しています。特に機能材料分野への注力や事業譲受を積極的に進めており、事業構造の転換を図るための設備投資やM&Aを継続している点が、開示資料から強く読み取れます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 410億円 | — | 391億円 | -4.7% |
| 2024期 | 390億円 | — | 387億円 | -0.8% |
| 2023期 | 370億円 | — | 379億円 | +2.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 13億円 | — | 13億円 | +3.5% |
| 2024期 | 16億円 | — | 14億円 | -10.8% |
| 2023期 | 17億円 | — | 12億円 | -28.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中期経営計画「ACTION22-24」は売上・利益ともに未達で終了しました。また、近年の業績予想は期初計画に対して未達となる傾向が強く、特に利益面でのブレが目立ちます。進行中の新中計「TG25-27」では、資本効率を示すROIC8%以上という高い目標を掲げていますが、現状(2.0%)からの道のりは険しく、計画の蓋然性には注意が必要です。投資家としては、M&Aや事業ポートフォリオ改革が目標達成にどう寄与するかを注視する必要があります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
完全子会社のマーメイド広海を吸収合併し、グループ運営の効率化を推進。
第2四半期決算にて上期経常が18%増益を達成し、株価のサポート要因となった。
コットン素材を再利用した環境配慮型素材「CottResin」の開発を発表。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は800億円規模で安定しており、自己資本比率も40%超と健全な財務基盤を保持しています。一方で2024/03期以降、有利子負債が急増していますが、これは事業拡大やグループ運営の効率化に伴う資金需要への対応と見られます。総資産に対し十分な純資産が積み上がっており、倒産リスクは低い安定したバランスシートといえます。 【3Q 2026/03期】総資産890億円、純資産355億円、自己資本比率25.5%、有利子負債285億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 27.8億円 | 23.4億円 | 5.1億円 | 4.3億円 |
| 2022/03期 | 29.9億円 | 6.5億円 | 37.9億円 | 23.3億円 |
| 2023/03期 | 11.1億円 | 6.8億円 | 5.8億円 | 4.3億円 |
| 2024/03期 | 35.5億円 | 27.0億円 | 5.1億円 | 8.5億円 |
| 2025/03期 | 21.1億円 | 27.6億円 | 10.7億円 | 6.6億円 |
営業キャッシュフローは概ね20億円前後のプラスを維持しており、本業による安定したキャッシュ創出能力が確認できます。一方で、投資キャッシュフローは設備投資や事業再編に伴いマイナス傾向にあり、持続的な成長に向けた資金投下が行われています。2025/03期には積極的な投資によりフリーキャッシュフローが一時的なマイナスとなりましたが、財務活動による資金調達でバランスを保っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.7%(1/6名)であり、多様な視点を取り入れた経営への移行期にあります。社外取締役の比率が50%と非常に高い水準であり、外部の専門的な知見を積極的に導入することで、透明性の高い監査体制と経営の健全性を維持しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 501万円 | 2,175人 | - |
従業員の平均年収は501万円であり、製造業における一般的な水準で推移しています。繊維業界は成熟産業であり大きな賃金上昇は見込みにくいものの、福利厚生や手厚い持株会制度などを通じて、従業員の資産形成を支える体制が整えられていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXをアンダーパフォーム(下回る)しています。これは、安定配当による利回り確保はできているものの、株価成長が市場全体の勢いに追いついていないことを示しています。特に2024期以降はTOPIXの上昇が著しい一方、同社株価は伸び悩み、差が拡大しました。PBR1倍割れの是正に向けた具体的な成長戦略と、それが投資家に評価されることがTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 3円 | 26.9% |
| 2017/03期 | 3.5円 | 23.9% |
| 2018/03期 | 40円 | 29.5% |
| 2019/03期 | 40円 | - |
| 2020/03期 | 40円 | 44.9% |
| 2021/03期 | 40円 | 4395.6% |
| 2022/03期 | 40円 | 913.2% |
| 2023/03期 | 50円 | 37.0% |
| 2024/03期 | 50円 | 72.4% |
| 2025/03期 | 50円 | 68.7% |
現在、株主優待制度は実施されていません。
シキボウは、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向を考慮した安定的な配当の継続を基本方針としています。近年は年間50円の配当を維持しており、株価水準に対して高水準の利回りを確保しています。中長期的な業績向上に合わせ、持続的かつ安定的成長を目指す姿勢が示されています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 105.7万円 | 5.7万円 | 5.7% |
| 2022期 | 99.2万円 | 0.8万円 | -0.8% |
| 2023期 | 115.9万円 | 15.9万円 | 15.9% |
| 2024期 | 136.3万円 | 36.3万円 | 36.3% |
| 2025期 | 125.5万円 | 25.5万円 | 25.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PERはやや割安ですが、PBRは0.40倍と著しく割安な水準です。これは、同社の資産価値に対して株価が非常に低く評価されていることを示唆します。一方で配当利回りは4.52%と業界平均を大幅に上回り、株価の下支え要因となっています。信用倍率は7.69倍と買い残が多く、将来の売り圧力には注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.4億円 | 9.3億円 | 99.0% |
| 2022/03期 | 10.4億円 | 9.9億円 | 95.3% |
| 2023/03期 | 11.3億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 13.2億円 | 5.2億円 | 39.5% |
| 2025/03期 | 10.5億円 | 1.3億円 | 12.7% |
実効税率は年度によって大幅に変動しており、これは繰延税金資産の取り崩しや、税務上の損失処理等が影響している可能性が高いです。特に2023/03期は法人税等がゼロとなっており、過去の税務上の利益と損失の調整が反映されたと考えられます。今後は安定した利益水準に応じて税負担が一定の範囲に収まる見通しです。
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シキボウ まとめ
「創業130年超の老舗紡績企業が、抗ウイルス素材や不動産事業で時代の荒波を乗り越えようと藻掻く資産リッチ企業」
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