富士紡ホールディングス3104
Fujibo Holdings,Inc.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段、お店で見かける「B.V.D.」の肌着やアンダーウェア、実はこの会社が作っています。創業120年以上の歴史を持つ繊維の老舗で、着心地の良い衣類を提供してきました。さらに、あなたが使っているスマートフォンやパソコン。その中に入っている半導体という超精密な部品を、ピカピカに磨き上げるための「研磨パッド」という素材で世界トップクラスのシェアを誇ります。普段目にすることはないけれど、私たちのデジタルな生活の裏側で、富士紡の技術が活躍しているのです。
2025年3月期は売上高429.1億円、営業利益64.76億円と大幅な増収増益を達成しました。主力の研磨材事業が半導体市場の活況を追い風に成長を牽引しており、53億円を投じて大分工場の生産能力増強を決定するなど、積極的な投資を続けています。伝統的な繊維事業も「B.V.D.」ブランドを軸に安定した収益基盤を支えており、事業ポートフォリオの変革が奏功しています。
会社概要
- 業種
- 繊維製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区日本橋人形町1-18-12
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.6% | 7.7% | - |
| 2022/03期 | 11.5% | 7.8% | - |
| 2023/03期 | 8.1% | 5.7% | - |
| 2024/03期 | 4.9% | 3.4% | 7.8% |
| 2025/03期 | 9.8% | 6.9% | 15.1% |
| 3Q FY2026/3 | 9.5%(累計) | 6.2%(累計) | 17.5% |
収益性は事業ポートフォリオの変革により高い水準を維持しており、2025/03期には営業利益率が15.1%まで回復しました。2024/03期には一時的な収益性の低下が見られましたが、高付加価値な半導体用研磨材の増産投資や構造改革による効率化が進み、ROEも9.4%へと再浮上しています。今後も高収益な電子材料分野の拡充により、資本効率のさらなる向上が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 369億円 | — | 43.1億円 | 376.9円 | — |
| 2022/03期 | 359億円 | — | 44.5億円 | 388.9円 | -2.8% |
| 2023/03期 | 377億円 | — | 34.0億円 | 296.5円 | +4.9% |
| 2024/03期 | 361億円 | 28.2億円 | 21.2億円 | 185.2円 | -4.1% |
| 2025/03期 | 429億円 | 64.8億円 | 44.8億円 | 405.8円 | +18.8% |
当社の業績は、生活衣料事業から精密研磨材を中心とした非繊維分野への事業構造転換が奏功し、中長期的に成長基調を維持しています。特に2025/03期は売上高429億円、営業利益65億円と大幅な増益を達成しました。半導体市場の拡大に伴う研磨材製品の需要増が収益の柱となっており、2026/03期も売上高462億円、営業利益70億円と過去最高水準の更新を見込む堅調な成長が続いています。 【3Q 2026/03期実績】売上343億円(通期予想比74%)、営業利益60億円(同86%)、純利益43億円(同90%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
繊維製品の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業構造改革により、現在は精密研磨材などの非繊維分野が利益の柱となっており、従来の繊維製品に依存しない多角的な経営体制を構築しています。リスク要因としては、原材料価格の変動や半導体市場の需給動向が、連結子会社11社を含むグループ全体の収益に直接的な影響を与える点が挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 420億円 | — | 429億円 | +2.2% |
| 2024期 | 361億円 | — | 361億円 | +0.0% |
| 2023期 | 365億円 | — | 377億円 | +3.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 51億円 | — | 65億円 | +27.0% |
| 2024期 | 30億円 | — | 28億円 | -4.5% |
| 2023期 | 62億円 | — | 49億円 | -21.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の中期経営計画「増強21‐25」では、最終年度(2026年3月期)に営業利益75億円を目標としています。2025年3月期の実績は64.76億円と、目標に対し進捗率86.3%と順調に進んでいます。ただし過去の業績予想を振り返ると、特に利益面で期初予想を下回るケースが見られ、安定性には課題を残します。とはいえ、直近の2025期では営業利益予想を27%も上回る着地を見せており、半導体関連事業の好調さが計画達成への期待感を高めています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
大分工場の精密研磨パッド生産能力を拡大させるため、約53億円の設備投資を決定。
第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比19.9%増の62.3億円となり、成長性を示した。
半導体需要の拡大を見据え、研磨材事業の新棟建設が本格化し、収益基盤の強化を推進。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
財務健全性は極めて良好であり、自己資本比率は71.3%と極めて高い水準を維持しています。これまで実質無借金経営を継続してきましたが、大分工場などの製造拠点増強に向けた約53億円規模の投資に伴い、有利子負債を適宜活用する柔軟な財務戦略へと移行しました。潤沢な自己資本と低い負債比率は、将来的な成長投資や不測の市場環境変化に対する強固な耐性を示しています。 【3Q 2026/03期】総資産701億円、純資産503億円、自己資本比率65.4%、有利子負債8.5億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 67.9億円 | ▲58.2億円 | ▲13.1億円 | 9.7億円 |
| 2022/03期 | 91.1億円 | ▲39.3億円 | ▲14.6億円 | 51.8億円 |
| 2023/03期 | 51.8億円 | ▲35.5億円 | ▲19.0億円 | 16.2億円 |
| 2024/03期 | 49.9億円 | ▲30.9億円 | ▲17.9億円 | 18.9億円 |
| 2025/03期 | 86.6億円 | ▲65.4億円 | ▲23.6億円 | 21.1億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定して創出されており、2025/03期には約87億円の営業キャッシュを確保しました。この資金を原資として、大分工場増設など成長に向けた投資を積極的に実行しており、投資キャッシュフローは常にマイナス基調です。安定した本業の利益を元手に、持続的な成長投資と株主還元を両立させる健全な資金循環を確立しています。
この会社のガバナンスは?
取締役会における女性役員比率は15.0%となっており、多様性の確保に向けて取り組んでいます。監査体制については報酬額5,500万円の監査報酬をベースに、連結子会社11社を統括するホールディングス体制下で経営の透明性と健全性の向上を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 672万円 | 1,319人 | - |
平均年収672万円は、繊維業界全体の平均と比較して比較的高い水準にあります。これは、伝統的な繊維事業だけでなく、収益性の高い半導体用研磨材といった成長分野への事業転換に成功し、付加価値を高めてきたことが背景にあります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、ほぼ一貫してTOPIXをアンダーパフォーム(下回る)しています。これは、株価が上昇基調にあるものの、配当と株価上昇を合わせたトータルのリターンでは、市場全体の成長に及ばなかった期間があったことを示唆します。特に、コロナ禍からの市場全体の回復局面においてTOPIXの上昇率が高かったため、相対的に見劣りしたと考えられます。ただし、直近の株価上昇と増配傾向により、今後はTOPIXをアウトパフォームする可能性も秘めています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 7円 | 26.9% |
| 2017/03期 | 90円 | 23.7% |
| 2018/03期 | 100円 | 39.3% |
| 2019/03期 | 100円 | 45.1% |
| 2020/03期 | 100円 | 50.4% |
| 2021/03期 | 105円 | 27.9% |
| 2022/03期 | 110円 | 28.3% |
| 2023/03期 | 110円 | 37.1% |
| 2024/03期 | 110円 | 59.4% |
| 2025/03期 | 130円 | 32.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として「安定的かつ継続的な利益還元」を掲げており、業績に応じた増配を積極的に実施しています。配当性向は30%前後を目安としつつ、中期的な成長のための内部留保とのバランスを重視しています。直近では2025/03期に130円への増配を行うなど、株主価値向上に対する前向きな姿勢が鮮明です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 140.9万円 | 40.9万円 | 40.9% |
| 2022期 | 126.5万円 | 26.5万円 | 26.5% |
| 2023期 | 125.0万円 | 25.0万円 | 25.0% |
| 2024期 | 167.6万円 | 67.6万円 | 67.6% |
| 2025期 | 187.3万円 | 87.3万円 | 87.3% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに繊維製品の業界平均を大きく上回っており、市場から高い成長性を期待されていることがわかります。これは、同社が繊維事業だけでなく、成長分野である半導体関連の研磨材事業で高い収益性を誇るためです。一方で信用倍率は1.62倍と比較的落ち着いており、過熱感は限定的と見られます。今後の決算発表で、市場の期待に応える成長を示せるかが株価の鍵となるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 54.5億円 | 11.3億円 | 20.8% |
| 2022/03期 | 60.5億円 | 15.9億円 | 26.3% |
| 2023/03期 | 50.4億円 | 16.4億円 | 32.6% |
| 2024/03期 | 32.8億円 | 11.6億円 | 35.4% |
| 2025/03期 | 66.8億円 | 22.0億円 | 32.9% |
法人税等の支払額は、税引前利益の変動に応じて推移しています。2023/03期以降は実効税率が30%台前半で安定しており、日本の標準的な税負担水準に近い推移を見せています。税務上の特段の変動要因はなく、利益成長に伴い納税額も適正に増加する見通しです。
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