ユニチカ3103
UNITIKA LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
ユニチカの技術は、あなたの日常生活のすぐそばで活躍しています。例えば、コンビニで手にするポテトチップスの袋。あの袋の内側で、中身の鮮度や風味を守っているのがユニチカの高機能フィルムです。また、あなたが乗る自動車のエンジン周辺で、熱や振動に耐えている軽量プラスチック部品にも同社の素材が使われています。さらに、スマートフォンの電子基板に使われる特殊なガラス繊維など、普段は目に見えない場所で、現代社会の便利で安全な暮らしを支えている会社です。
かつて「三大紡績」と称されたユニチカは、現在、大規模な事業構造改革を断行中。不採算の繊維事業を売却し、高分子事業(フィルム、樹脂)と機能材事業(ガラス繊維など)に経営資源を集中しています。2025期は事業再編費用等で純損失242.83億円を計上しましたが、2026期には純利益200億円への劇的なV字回復を計画。ただし、プライム市場からスタンダード市場への移行が発表されており、株価の需給面では注意が必要です。
会社概要
- 業種
- 繊維製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目1番3号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.4% | 2.0% | - |
| 2022/03期 | 5.3% | 1.2% | - |
| 2023/03期 | 0.2% | 0.1% | - |
| 2024/03期 | 13.2% | 2.9% | 2.1% |
| 2025/03期 | 89.1% | 14.5% | 4.6% |
| 3Q FY2026/3 | 37.9%(累計) | 6.5%(累計) | 9.4% |
収益性指標は、不採算部門の整理コストや特別損失の影響を強く受け、特にROE(自己資本利益率)は2025年3月期に大幅なマイナスを記録しました。営業利益率は過去数年で低迷していましたが、構造改革の奏功により、今後は収益体質の改善と利益率の回復が期待されます。抜本的な経営再建が、今後の収益性向上に向けた最大の焦点です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,104億円 | — | 38.6億円 | 61.4円 | - |
| 2022/03期 | 1,147億円 | — | 22.2億円 | 33.3円 | +3.9% |
| 2023/03期 | 1,179億円 | — | 1.0億円 | -3.1円 | +2.8% |
| 2024/03期 | 1,183億円 | 24.8億円 | 54.4億円 | -94.4円 | +0.3% |
| 2025/03期 | 1,264億円 | 58.5億円 | 243億円 | -421.2円 | +6.8% |
当社の業績は、不採算事業の整理や構造改革による収益改善が進行しており、2025年3月期には約1,264億円の売上を計上しました。しかし、過去数期にわたり特別損失の計上などが響き、純利益は赤字が継続している状況です。2026年3月期は、リストラ効果と需要回復により、純利益が約200億円へ黒字転換する見通しとなっています。 【3Q 2026/03期実績】売上956億円(通期予想比87%)、営業利益90億円(同95%)、純利益106億円(同53%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
繊維製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
フィルム・樹脂・機能資材を主力とし、経営再建に伴う事業構造の転換が進行中です。祖業である繊維事業の撤退・事業譲渡を含め、ポートフォリオの最適化による収益性の向上が直近の最重要リスクおよび成長ドライバーとなっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 4億円 | — | -243億円 | 大幅未達 |
| 2024期 | 9億円 | — | -54億円 | 大幅未達 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 30億円 | — | 59億円 | +95.0% |
| 2024期 | 38億円 | — | -25億円 | 大幅未達 |
| 2023期 | 55億円 | — | 13億円 | -75.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ユニチカは正式な中期経営計画を開示していませんが、2026期の業績予想を事実上の経営目標としています。2025期は事業構造改善費用が嵩み巨額の最終赤字となりましたが、2026期は売上高1,100億円、営業利益95億円、純利益200億円というV字回復を計画しています。ただし、過去の業績予想は大幅未達が常態化しており、特に利益項目での乖離が目立ちます。投資家は、この野心的な計画の実現可能性を慎重に見極める必要があります。
最新ニュース
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メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
繊維品質評価子会社UGTの譲渡を実施し、高付加価値化への事業ポートフォリオ見直しを進めた。
第3四半期累計で経常利益が前年同期比75.8%増の88億円を達成し、採算改革の成果が顕著に表れた。
東証プライムからスタンダードへの市場区分変更が承認され、需給悪化懸念により株価が一時大幅安となった。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、継続的な赤字と構造改革費用の発生により、自己資本比率が2025年3月期には約10.4%まで低下するなど、依然として厳しい状況が続いています。有利子負債は約2,604億円まで膨らんでおり、財務基盤の安定化が喫緊の課題です。今後の黒字化を通じて、財務体質の改善と負債の削減を両立させることが再建の鍵となります。 【3Q 2026/03期】総資産1801億円、純資産457億円、自己資本比率24.4%、有利子負債738億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 149億円 | 61.7億円 | 41.4億円 | 87.0億円 |
| 2022/03期 | 86.7億円 | 89.9億円 | 42.1億円 | 3.2億円 |
| 2023/03期 | 5.1億円 | 80.9億円 | 16.6億円 | 75.8億円 |
| 2024/03期 | 81.7億円 | 75.4億円 | 2.8億円 | 6.3億円 |
| 2025/03期 | 62.9億円 | 31.5億円 | 4.3億円 | 31.5億円 |
営業キャッシュフローは、事業構造改善に伴う一時的な変動はあるものの、本業での安定した現金創出能力を維持しています。投資キャッシュフローは設備の維持更新や事業再編に関連する支出が継続しており、フリーキャッシュフローは不安定な推移を見せています。今後は収益改善によるキャッシュフローの安定化と、投資効率の最適化が重要な局面です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.7%となっており、多様性の確保に向けて一定の歩みを進めています。連結子会社27社を抱えるグループ経営において、監査報酬1億2,500万円を投じた厳格な監査体制を構築し、経営再建という重要な局面での透明性確保を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 495万円 | 2,663人 | - |
従業員平均年収は495万円となっており、繊維業界の平均水準に照らしても一般的な給与水準に留まっています。長年続いた構造改革や不採算事業の整理といった経営再建の影響が、現在の処遇にも反映されていると推測されます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2021期を除き、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。特に2024期以降はその差が拡大しており、株価の低迷と無配継続が主な要因です。これは、同社が長期にわたる業績不振と財務問題に直面し、事業構造改革を進めてきた過渡期であったことを反映しています。株主還元の本格化には、まずV字回復計画を達成し、安定した収益基盤を確立することが不可欠です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2018/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2019/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 0円 | 0.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は経営再建を最優先課題として取り組んでおり、現在は無配が継続しています。配当方針としては、将来的な収益状況の回復を待ち、株主への利益還元を再開することを目指しています。早期の黒字化達成と財務健全性の向上が、配当復配に向けた大前提となっています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 152.2万円 | 52.2万円 | 52.2% |
| 2022期 | 107.8万円 | 7.8万円 | 7.8% |
| 2023期 | 81.9万円 | 18.1万円 | -18.1% |
| 2024期 | 63.7万円 | 36.3万円 | -36.3% |
| 2025期 | 61.5万円 | 38.5万円 | -38.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは3.5倍と業界平均の17.8倍を大幅に下回り、指標上は割安に見えます。これは2026期のV字回復予想を織り込んだ結果ですが、逆にPBRは4.23倍と業界平均を大きく上回り割高です。信用倍率は1.65倍と比較的落ち着いていますが、プライム市場からスタンダード市場への移行に伴うパッシブファンドからの売り圧力が当面の懸念材料です。今後の決算でV字回復計画の進捗が確認できるかが株価の鍵を握ります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 53.8億円 | 15.2億円 | 28.2% |
| 2022/03期 | 64.0億円 | 41.8億円 | 65.3% |
| 2023/03期 | 10.7億円 | 9.7億円 | 90.5% |
| 2024/03期 | -10.1億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | 46.9億円 | 290億円 | 617.4% |
法人税等の支払いは、連結損益の変動や繰延税金資産の取り崩し等の会計上の要因により、実効税率が著しく高まる期が見受けられます。赤字期には支払額が発生しない一方、構造改革に伴う評価損などが税務上の損益に影響を与えています。利益が正常化する過程で、実効税率は一般的な水準へと収束していく見込みです。
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ユニチカ まとめ
「祖業の繊維事業を売却し、フィルム・樹脂など高機能素材でV字回復を狙う構造改革まっただ中の名門メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。