3103プライム

ユニチカ

UNITIKA LTD.

最終更新日: 2026年3月27日

ROE-118.7%
BPS-123.4円
自己資本比率8.2%
FY2025/3 有報データ

名門から変革へ、高分子技術で未来を拓く素材のイノベーター

ユニチカグループは、社会の期待に応え、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する企業グループを目指します。

この会社ってなに?

ユニチカの技術は、あなたの日常生活のすぐそばで活躍しています。例えば、コンビニで手にするポテトチップスの袋。あの袋の内側で、中身の鮮度や風味を守っているのがユニチカの高機能フィルムです。また、あなたが乗る自動車のエンジン周辺で、熱や振動に耐えている軽量プラスチック部品にも同社の素材が使われています。さらに、スマートフォンの電子基板に使われる特殊なガラス繊維など、普段は目に見えない場所で、現代社会の便利で安全な暮らしを支えている会社です。

かつて「三大紡績」と称されたユニチカは、現在、大規模な事業構造改革を断行中。不採算の繊維事業を売却し、高分子事業(フィルム、樹脂)と機能材事業(ガラス繊維など)に経営資源を集中しています。FY2025は事業再編費用等で純損失242.83億円を計上しましたが、FY2026には純利益200億円への劇的なV字回復を計画。ただし、プライム市場からスタンダード市場への移行が発表されており、株価の需給面では注意が必要です。

繊維製品プライム市場

会社概要

業種
繊維製品
決算期
3月
本社
大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目1番3号
公式
www.unitika.co.jp

社長プロフィール

上埜 龍二
上埜 龍二
代表取締役社長 執行役員
改革推進派
130年以上の歴史で培った高分子技術を核に、社会の変化に対応し、社会課題の解決に貢献します。経営理念『暮らしと技術を結ぶ』を胸に、事業ポートフォリオの変革を進め、サステナブルな社会の実現を目指す企業グループであり続けます。

この会社のストーリー

1889
尼崎紡績株式会社として創立

兵庫県尼崎市で資本金100万円をもって設立。日本の近代産業の黎明期に、繊維事業の歴史が幕を開けた。

1949
東京証券取引所に上場

戦後の復興期を経て、企業としての基盤を固め、株式を上場。社会からの信頼を得て、さらなる成長への一歩を踏み出した。

1969
ニチボーと日本レイヨンが合併し「ユニチカ」誕生

2つの大手繊維会社が合併し、総合繊維メーカー「ユニチカ」が誕生。規模と技術力を結集し、業界での地位を不動のものとした。

1970
高分子事業へ進出

繊維事業で培った技術を応用し、フィルムや樹脂などの高分子事業に進出。事業の多角化を開始し、新たな成長エンジンを模索した。

2024
再生支援計画と事業構造改革

地域経済活性化支援機構(REVIC)による再生支援が決定。祖業である繊維事業の一部売却など、大胆な事業構造改革に着手した。

2026
業績回復への道筋

構造改革が奏功し、2026年3月期には大幅な増益予想を発表。特にAI関連で需要が拡大するガラス繊維などが成長を牽引し、復活の狼煙を上げた。

2026
東証プライムからスタンダード市場へ

経営再建の一環として、市場区分をプライムからスタンダードへ変更。財務基盤の安定を優先し、着実な成長を目指す戦略へとシフトした。

Future
高機能素材メーカーへの飛躍

繊維から高分子、機能材へと事業の軸足を移し、技術開発力を武器に社会課題を解決する高機能素材メーカーとして、新たな未来を切り拓く。

注目ポイント

劇的なV字回復と事業改革

かつての「三大紡績」が祖業の繊維事業を一部売却するなど大胆なリストラを断行。その結果、2026年3月期には大幅な増益を見込むなど、劇的な業績回復を遂げています。

AI時代を支えるガラス繊維技術

AIの進化に伴い半導体パッケージ基板の需要が急増。同社のガラスクロス(ガラス繊維の布)は、この先端分野で高いシェアを誇り、今後の大きな成長が期待されています。

130年超の歴史が育んだ高分子技術

繊維事業で長年培ってきた高分子技術を応用し、フィルムや樹脂など多様な機能性素材を開発。歴史に裏打ちされた確かな技術力が、未来の製品を生み出す源泉となっています。

サービスの実績は?

1,264.1億円
連結売上高
FY2025実績
+6.8% YoY
58.51億円
連結営業利益
FY2025実績
+236.6% YoY
-242.83億円
連結純利益
FY2025実績
赤字転落
0
1株当たり配当金
FY2025実績
9期連続無配
-421.2
1株当たり純利益(EPS)
FY2025実績
赤字転落
687億円
時価総額
2026年3月27日時点

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
なし
配当なし
安全性
注意
自己資本比率 8.2%
稼ぐ力
低い
ROE -118.7%
話題性
普通
ポジティブ 40%

配当・優待はもらえる?

もらえません
1株配当(最新期)
0
方針: 業績連動(現在は経営再建に伴い無配)
1株配当配当性向
FY2016/300.0%
FY2017/300.0%
FY2018/300.0%
FY2019/300.0%
FY2020/300.0%
FY2021/300.0%
FY2022/300.0%
FY2023/300.0%
FY2024/300.0%
FY2025/300.0%
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

当社は経営再建を最優先課題として取り組んでおり、現在は無配が継続しています。配当方針としては、将来的な収益状況の回復を待ち、株主への利益還元を再開することを目指しています。早期の黒字化達成と財務健全性の向上が、配当復配に向けた大前提となっています。

同業比較(収益性)

繊維製品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
-118.7%
業界平均
9.3%
営業利益率下回る
この会社
4.6%
業界平均
12.5%
自己資本比率下回る
この会社
8.2%
業界平均
46.4%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/31,147億円
FY2023/31,179億円
FY2024/31,183億円
FY2025/31,264億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/3-24.8億円
FY2025/358.5億円

当社の業績は、不採算事業の整理や構造改革による収益改善が進行しており、2025年3月期には約1,264億円の売上を計上しました。しかし、過去数期にわたり特別損失の計上などが響き、純利益は赤字が継続している状況です。2026年3月期は、リストラ効果と需要回復により、純利益が約200億円へ黒字転換する見通しとなっています。

稼ぐ力はどのくらい?

赤字で稼げていません
ROE
-118.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
-16.3%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
4.6%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/38.5%2.0%-
FY2022/33.9%1.2%-
FY2023/34.2%0.1%-
FY2024/3-6.5%-2.9%-2.1%
FY2025/3-118.7%-16.3%4.6%

収益性指標は、不採算部門の整理コストや特別損失の影響を強く受け、特にROE(自己資本利益率)は2025年3月期に大幅なマイナスを記録しました。営業利益率は過去数年で低迷していましたが、構造改革の奏功により、今後は収益体質の改善と利益率の回復が期待されます。抜本的な経営再建が、今後の収益性向上に向けた最大の焦点です。

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率8.2%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
2,604億円
会社の純資産
162億円

財務健全性は、継続的な赤字と構造改革費用の発生により、自己資本比率が2025年3月期には約10.4%まで低下するなど、依然として厳しい状況が続いています。有利子負債は約2,604億円まで膨らんでおり、財務基盤の安定化が喫緊の課題です。今後の黒字化を通じて、財務体質の改善と負債の削減を両立させることが再建の鍵となります。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+62.9億円
営業CF
投資に使ったお金
-31.5億円
投資CF
借入・返済など
-4.3億円
財務CF
手元に残ったお金
+31.5億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3149億円-61.7億円-41.4億円87.0億円
FY2022/386.7億円-89.9億円-42.1億円-3.2億円
FY2023/35.1億円-80.9億円-16.6億円-75.8億円
FY2024/381.7億円-75.4億円-2.8億円6.3億円
FY2025/362.9億円-31.5億円-4.3億円31.5億円

営業キャッシュフローは、事業構造改善に伴う一時的な変動はあるものの、本業での安定した現金創出能力を維持しています。投資キャッシュフローは設備の維持更新や事業再編に関連する支出が継続しており、フリーキャッシュフローは不安定な推移を見せています。今後は収益改善によるキャッシュフローの安定化と、投資効率の最適化が重要な局面です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1財務報告に関するもの 当社グループでは、不正な会計処理等により適切な財務報告がなされないリスクが発生する可能性がある
2製品の安全・品質保証に関するもの 当社グループは製品の品質管理に万全を期し、製品の欠陥等の発生を未然に防止している
3災害・事故等に関するもの 当社グループにおいて、合繊原料など化学物質を取り扱う工場を中心として、万一、甚大な事故災害が発生した場合は、それに伴って生じる社会的信用の低下、補償などの対策費用、生産活動の停止による機会損失などによって、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/353.8億円15.2億円28.2%
FY2022/364.0億円41.8億円65.3%
FY2023/310.7億円9.7億円90.5%
FY2024/3-10.1億円0円-
FY2025/346.9億円290億円617.4%

法人税等の支払いは、連結損益の変動や繰延税金資産の取り崩し等の会計上の要因により、実効税率が著しく高まる期が見受けられます。赤字期には支払額が発生しない一方、構造改革に伴う評価損などが税務上の損益に影響を与えています。利益が正常化する過程で、実効税率は一般的な水準へと収束していく見込みです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
495万円
従業員数
2,663
平均年齢
43.1歳
平均年収従業員数前年比
当期495万円2,663-

従業員平均年収は495万円となっており、繊維業界の平均水準に照らしても一般的な給与水準に留まっています。長年続いた構造改革や不採算事業の整理といった経営再建の影響が、現在の処遇にも反映されていると推測されます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主22.8%
浮動株77.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関19.7%
事業法人等3.1%
外国法人等8.8%
個人その他64.5%
証券会社3.9%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は三菱UFJ銀行。

日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)(5,931,000株)10.28%
株式会社三菱UFJ銀行(2,356,000株)4.08%
ユニチカ従業員持株会(1,695,000株)2.93%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC) (常任代理人株式会社三菱UFJ銀行)(890,000株)1.54%
BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNY GCM CLIENT ACCOUNTS M LSCB RD (常任代理人株式会社三菱UFJ銀行)(885,000株)1.53%
林 貴夫(820,000株)1.42%
大同生命保険株式会社(800,000株)1.38%
J.P.Morgan Securities plc (常任代理人JPモルガン証券株式会社)(746,000株)1.29%
ユニチカ共栄会(717,000株)1.24%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)(631,000株)1.09%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行をはじめとする信託銀行や金融機関が名を連ねており、機関投資家の保有比率が高い安定的な株主構成となっています。一方で、従業員持株会や共栄会による保有も一定数存在し、企業内での結束力がうかがえる構造です。

会社の公式開示情報

役員報酬

7,000万円
取締役5名の合計

フィルム・樹脂・機能資材を主力とし、経営再建に伴う事業構造の転換が進行中です。祖業である繊維事業の撤退・事業譲渡を含め、ポートフォリオの最適化による収益性の向上が直近の最重要リスクおよび成長ドライバーとなっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 12名)
女性 2名(16.7% 男性 10
17%
83%
監査報酬
1億2,500万円
連結子会社数
27
設備投資額
27.3億円
平均勤続年数(従業員)
21
臨時従業員数
447

女性役員比率は16.7%となっており、多様性の確保に向けて一定の歩みを進めています。連結子会社27社を抱えるグループ経営において、監査報酬1億2,500万円を投じた厳格な監査体制を構築し、経営再建という重要な局面での透明性確保を図っています。

会社の計画は順調?

D
総合評価
過去の業績予想は大幅未達が続いており、計画達成能力には大きな疑問符がつく。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 連結業績予想
FY2026
売上高: 目標 1,100億円 順調 (1,264.1億円)
114.9%
営業利益: 目標 95億円 やや遅れ (58.51億円)
61.6%
純利益: 目標 200億円 大幅遅れ (-242.83億円)
0%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

純利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20254億円-243億円大幅未達
FY20249億円-54億円大幅未達
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202530億円59億円+95.0%
FY202438億円-25億円大幅未達
FY202355億円13億円-75.9%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

ユニチカは正式な中期経営計画を開示していませんが、FY2026の業績予想を事実上の経営目標としています。FY2025は事業構造改善費用が嵩み巨額の最終赤字となりましたが、FY2026は売上高1,100億円、営業利益95億円、純利益200億円というV字回復を計画しています。ただし、過去の業績予想は大幅未達が常態化しており、特に利益項目での乖離が目立ちます。投資家は、この野心的な計画の実現可能性を慎重に見極める必要があります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、FY2021を除き、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。特にFY2024以降はその差が拡大しており、株価の低迷と無配継続が主な要因です。これは、同社が長期にわたる業績不振と財務問題に直面し、事業構造改革を進めてきた過渡期であったことを反映しています。株主還元の本格化には、まずV字回復計画を達成し、安定した収益基盤を確立することが不可欠です。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合-38.5%
100万円 →61.5万円
-38.5万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021152.2万円+52.2万円52.2%
FY2022107.8万円+7.8万円7.8%
FY202381.9万円-18.1万円-18.1%
FY202463.7万円-36.3万円-36.3%
FY202561.5万円-38.5万円-38.5%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残6,608,300株
売り残4,001,300株
信用倍率1.65倍
2026年2月13日時点
今後の予定
通期決算発表2026年5月中旬
第1四半期決算発表2026年8月上旬
第2四半期決算発表2026年11月上旬

PERは3.5倍と業界平均の17.8倍を大幅に下回り、指標上は割安に見えます。これはFY2026のV字回復予想を織り込んだ結果ですが、逆にPBRは4.23倍と業界平均を大きく上回り割高です。信用倍率は1.65倍と比較的落ち着いていますが、プライム市場からスタンダード市場への移行に伴うパッシブファンドからの売り圧力が当面の懸念材料です。今後の決算でV字回復計画の進捗が確認できるかが株価の鍵を握ります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「中立
報道件数(30日)
42
前月比 +15.5%
メディア数
28
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, 四季報オンライン, PR TIMES
業界内ランキング
上位 15%
繊維製品 50社中 8位
報道のトーン
40%
好意的
35%
中立
25%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算40%
事業再編・譲渡30%
株価・市場変更20%
技術・製品導入10%

最近の出来事

2025年6月子会社譲渡

繊維品質評価子会社UGTの譲渡を実施し、高付加価値化への事業ポートフォリオ見直しを進めた。

2026年2月大幅増益

第3四半期累計で経常利益が前年同期比75.8%増の88億円を達成し、採算改革の成果が顕著に表れた。

2026年3月市場区分変更

東証プライムからスタンダードへの市場区分変更が承認され、需給悪化懸念により株価が一時大幅安となった。

ユニチカ まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
なし
配当なし
安全性
注意
自己資本比率 8.2%
稼ぐ力
低い
ROE -118.7%
話題性
普通
ポジティブ 40%

「祖業の繊維事業を売却し、フィルム・樹脂など高機能素材でV字回復を狙う構造改革まっただ中の名門メーカー」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU