クオールホールディングス
Qol Holdings Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月27日
地域の安心を支える薬局から、医療DXで未来を拓くヘルスケア創造企業へ
薬局事業を核としながら、医療DXを通じてオンラインとリアルを融合させた次世代の医療プラットフォームを構築し、日本を代表するヘルスケアカンパニーとなることを目指します。
この会社ってなに?
病院で処方箋をもらった後、駅の近くや街なかで薬局に立ち寄りますよね。そのときに見かける「クオール薬局」を全国に展開しているのが、このクオールホールディングスです。最近では、あなたがスマホを使ってオンラインで服薬指導を受け、薬を自宅に届けてもらう、そんな便利なサービスの裏側でも活躍しています。処方箋を受け取るだけでなく、健康相談に乗ってくれる「かかりつけ薬局」を、より身近で便利な存在に変えようとしている会社です。
全国に保険薬局を展開する調剤大手。2025年3月期は第一三共エスファの買収効果が寄与し、売上高2,639.7億円(前期比46.6%増)、営業利益134.65億円(同61.8%増)と大幅な増収増益を達成しました。今後はM&Aによる規模拡大に加え、KDDIとの提携によるオンライン薬局の推進など、医療DX分野を新たな成長ドライバーと位置付けています。2027年3月期には売上高3,000億円、営業利益240億円を目指す中期計画を掲げており、その達成力が問われます。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー37階
- 公式
- www.qolhd.co.jp
社長プロフィール
「あなたの、いちばん近くにある安心」をスローガンに、地域社会の健康を支えるヘルスケアステーションとしての役割を追求します。変化する社会ニーズに応えるため、M&Aや異業種連携を積極的に推進し、医療DXの力で新たな価値を創造することで、すべての人のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献し続けます。
この会社のストーリー
医療機関とのマンツーマン出店戦略を掲げ、保険薬局事業を目的としてクオール株式会社を設立。地域医療への貢献を目指す第一歩を踏み出しました。
東京都中央区に第1号店となる「クオール薬局日本橋兜町店」を開設し、本格的に薬局事業を開始しました。
事業拡大と社会的な信頼性向上のため、ジャスダック市場への上場を果たし、企業成長を加速させました。
コンビニエンスストア大手のローソンと業務提携を開始。医薬品の提供と利便性を両立させた新しい形の店舗展開に挑戦しました。
クオールホールディングス株式会社を設立し、持株会社体制へ移行。グループ全体の経営戦略を強化し、事業ポートフォリオの多様化を進めます。
製薬会社である第一三共エスファを買収し、後発医薬品事業を強化。製造から販売まで一貫したバリューチェーンの構築を目指します。
通信大手のKDDIと提携し、医療DXの推進に向けた協議を開始。第一弾としてオンライン専門薬局「クオールどこでも薬局」を開局しました。
中期経営計画において、2027年3月期に売上高3,000億円、営業利益240億円という目標を掲げ、持続的な成長を目指します。
注目ポイント
コンビニや通信大手など異業種との提携や、積極的なM&Aを通じて事業を拡大。調剤薬局の枠を超えた成長戦略が魅力です。
KDDIとの連携によるオンライン専門薬局の開設など、国が推進する医療DX分野にいち早く挑戦。未来の医療インフラを創造するポテンシャルを秘めています。
安定した配当に加え、個人投資家に人気のカタログギフト優待も実施。事業成長を株主へ着実に還元する姿勢が評価できます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 24円 | 22.7% |
| FY2017/3 | 24円 | 18.7% |
| FY2018/3 | 28円 | 19.8% |
| FY2019/3 | 28円 | 27.5% |
| FY2020/3 | 28円 | 26.1% |
| FY2021/3 | 28円 | 31.3% |
| FY2022/3 | 28円 | 18.7% |
| FY2023/3 | 32円 | 20.9% |
| FY2024/3 | 30円 | 22.9% |
| FY2025/3 | 34円 | 24.6% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、配当性向25%程度を目安とした還元政策を実施しています。業績の成長に伴い配当額は着実な増加傾向にあり、株主重視の姿勢を示しています。株主優待と合わせたトータル利回りの向上を図ることで、長期保有を推奨する環境を整えています。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
クオールホールディングスは、全国的な店舗展開に加え、積極的なM&Aによる調剤薬局事業の拡大を推進し、売上高は直近で約2,640億円まで順調に成長しています。調剤報酬改定等の外部環境変化に対応しつつ、医療DXの推進や治験関連事業の強化により、着実な収益基盤の構築を図っています。2026年3月期も増収増益を見込んでおり、調剤薬局業界内でのプレゼンスをさらに高める方針です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 15.9% | 3.3% | 4.4% |
| FY2022/3 | 14.0% | 5.7% | 4.2% |
| FY2023/3 | 15.0% | 5.6% | 4.9% |
| FY2024/3 | 13.5% | 4.1% | 4.8% |
| FY2025/3 | 11.8% | 3.2% | 3.5% |
売上規模の拡大に伴い、営業利益は安定的な推移を見せていますが、新規買収店舗の統合コスト等により営業利益率は4%〜6%程度で推移しています。ROE(自己資本利益率)は8%から12%の範囲で推移しており、資本効率の維持に努めている状況です。今後は、DX導入による店舗運営の効率化が、利益率改善の重要な鍵となると考えられます。
財務は安全?
事業拡大に伴う積極的なM&A投資の結果、総資産は直近で約1,597億円へと大幅に膨らんでいます。これに伴い有利子負債も増加傾向にありますが、純資産の積み上げもあり、自己資本比率は35.8%を確保し、一定の財務安定性を維持しています。投資回収フェーズにおける負債管理が今後の財務健全性を左右する重要な要素となります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 129億円 | -30.6億円 | -61.1億円 | 98.5億円 |
| FY2022/3 | 101億円 | -30.9億円 | -100億円 | 70.3億円 |
| FY2023/3 | 117億円 | -70.1億円 | -25.7億円 | 46.5億円 |
| FY2024/3 | 135億円 | -132億円 | 79.7億円 | 3.8億円 |
| FY2025/3 | 126億円 | -204億円 | 72.0億円 | -77.7億円 |
本業で安定して100億円超の営業キャッシュフローを創出していますが、成長戦略としての大型M&Aや設備投資が先行しており、近年は投資キャッシュフローが大幅なマイナスとなっています。不足分を外部調達で賄う財務構成となっており、積極的な事業拡大を優先するフェーズです。今後は投資した資産が利益として結実し、フリーキャッシュフローの黒字化が期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 74.0億円 | 40.4億円 | 54.5% |
| FY2022/3 | 101億円 | 46.0億円 | 45.6% |
| FY2023/3 | 101億円 | 44.4億円 | 44.0% |
| FY2024/3 | 92.6億円 | 43.8億円 | 47.3% |
| FY2025/3 | 138億円 | 86.7億円 | 62.7% |
法人税等の実効税率は毎期変動がありますが、事業再編やM&Aに伴う一時的な会計上の処理や税務調整が影響している側面があります。実効税率が法定税率を上回る期が見られますが、これは特定の費用が損金として認められない、または繰延税金資産の取り崩し等が関係しています。安定的な利益成長に伴い、今後は税負担の平準化が期待されます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 719万円 | 6,254人 | - |
従業員平均年収は719万円となっており、調剤薬局業界の平均と比較しても比較的高い水準を維持しています。全国展開による事業規模の拡大と、M&Aによる成長戦略が継続的な収益を生み出し、従業員への安定した報酬還元を支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はメディパルホールディングス・クオールグループ従業員持株会・MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券)。
筆頭株主である株式会社メディパルホールディングスが20.11%を保有し、強固な資本業務提携関係にあります。また、創業家である中村敬氏が個人で上位株主に名を連ねており、従業員持株会も一定の割合を保有しているため、安定株主による経営の安定性が高い構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
調剤薬局事業を中核とし、グループ全体で29社の連結子会社を抱える大規模な事業構造です。医療DXの推進やKDDIとの連携によるオンライン専門薬局の開局など、診療報酬改定の影響を受けやすい薬局事業のリスクを、新たな成長分野への投資により補う戦略をとっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.1%となっており、多様性への取り組みが進められています。連結子会社29社を抱える体制に対して強固な監査体制が構築されており、設備投資やM&Aを通じた効率的な企業経営が行われています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 1,750億円 | — | 1,662億円 | -5.0% |
| FY2023 | 1,800億円 | — | 1,700億円 | -5.5% |
| FY2024 | 1,800億円 | — | 1,801億円 | +0.03% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 90億円 | — | 99億円 | +9.5% |
| FY2023 | 120億円 | — | 95億円 | -20.9% |
| FY2024 | 100億円 | — | 83億円 | -16.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2027年3月期を最終年度とする中期経営計画では、売上高3,000億円、営業利益240億円という高い目標を掲げています。直近の大型M&Aにより売上高は大きく伸長しましたが、営業利益の進捗率は約56%と課題を残します。過去の業績予想を振り返ると、特に利益面で未達となる傾向が見られ、目標達成にはM&A後のシナジー創出と既存事業の収益性改善が不可欠です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、配当を含めても一貫してTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、同期間にTOPIXが大きく上昇した一方で、同社株価が業界再編や薬価改定への懸念から伸び悩んだことが主な要因です。株価はM&Aを起爆剤に上昇トレンドに転換できるか、今後の企業価値向上の取り組みが株主還元の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 121.7万円 | +21.7万円 | 21.7% |
| FY2022 | 94.4万円 | -5.6万円 | -5.6% |
| FY2023 | 96.4万円 | -3.6万円 | -3.6% |
| FY2024 | 144.4万円 | +44.4万円 | 44.4% |
| FY2025 | 150.1万円 | +50.1万円 | 50.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは9.9倍と、業界平均と比較して割安な水準にあります。これは過去の利益計画未達の経緯から、市場が成長性に対してやや慎重な見方をしている可能性を示唆しています。一方で、PBRは1倍を超えており、資産価値は評価されています。今後のM&A戦略やDX事業の進捗によって利益成長が確認されれば、株価指標の割安感が解消されるポテンシャルがあります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
横浜市の薬局8店舗を譲受し、調剤薬局網の拡大を加速させました。
KDDIと協業し、初のオンライン専門薬局「クオールどこでも薬局」を開局しました。
2031年3月期に向けた売上高目標の設定と今後の成長戦略を明確にしました。
最新ニュース
クオールホールディングス まとめ
ひとめ診断
「調剤薬局の雄が、M&Aと異業種連携で『かかりつけDX』の未来を処方する」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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