バリューコマース
ValueCommerce Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年4月7日
日本のアフィリエイト広告を牽引する、ネットマーケティングのパイオニア
個人のエンパワーメントと企業の成長をテクノロジーで支援し、Eコマース市場の発展に貢献する。
この会社ってなに?
あなたが普段見ているブログやウェブサイトで、「おすすめ商品」として紹介されているリンクをクリックして買い物をした経験はありませんか?その裏側では、バリューコマースのような「アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)」という会社が活躍しています。彼らは、商品を紹介したいブロガーやインフルエンサーと、商品を売りたい企業とをつなぐ仲介役です。あなたがリンク経由で商品を購入すると、紹介者に報酬が支払われる仕組みを提供しています。つまり、インターネット上の口コミやレビューを通じた買い物の多くを、同社の技術が支えているのです。
バリューコマースは1996年創業の日本のアフィリエイト広告のパイオニアですが、2024年3月のLINEヤフーによる自社株TOBで子会社から持分法適用関連会社に移行し、さらに2025年7月にはLINEヤフーが主要サービスを終了したことで業績が大幅に悪化しています。FY2024/12期の売上高は約242億円(前期比20.5%減)、営業利益は約19.7億円(同52.6%減)と大幅な減収減益を記録。FY2025/12期も売上高242億円、営業利益19.7億円と横ばいの予想にとどまり、インフルエンサーマーケティング領域へのM&A(BUZMA買収)など新たな成長の柱を模索しています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー21階
- 公式
- www.valuecommerce.co.jp
社長プロフィール
私たちは創業以来、常にパフォーマンスマーケティングの可能性を追求し、企業のマーケティング活動を支援してきました。変化の激しいインターネット業界において、これからもテクノロジーと人の力で最高のパフォーマンスを生み出し、コマースの発展に貢献してまいります。
この会社のストーリー
日本でまだ黎明期だったインターネット広告の分野で事業を開始。後のアフィリエイトマーケティングの礎を築く。
費用対効果の高い広告モデルとして、多くの広告主とメディアから支持を集め、事業成長の基盤となる。
事業の成長性と将来性が市場に認められ、IPOを果たす。企業としての信頼性と知名度を大きく向上させた。
日本最大級のポータルサイトであるヤフーとの連携を強化。より強固な事業基盤とシナジー効果創出の機会を得る。
マザーズ上場から約8年で東証一部へステップアップ。安定した経営基盤を持つ企業として評価される。
LINEヤフーが自社株TOBを実施し、バリューコマースは子会社から持分法適用関連会社へ移行。発行済株式の約33%が自己株式となる大きな転換点を迎えた。
BUZMAの吸収合併やTieUpsとの提携など、M&Aを積極的に行い、インフルエンサーマーケティング領域を強化。
アフィリエイト広告を中核に、インフルエンサーマーケティングやトラベルテックなど事業を多角化し、さらなる成長を目指す。
注目ポイント
1999年に日本で初めて成果報酬型アフィリエイトプログラムを開始。業界のリーディングカンパニーとして、EC市場の拡大を支え続けています。
有利子負債ゼロの健全な財務体質を長年維持。自己資本比率75%超と業界トップクラスの財務基盤を持ち、不況耐性の高い経営を実現しています。
インフルエンサーマーケティングやトラベルテック分野でM&Aや業務提携を積極的に推進。既存事業とのシナジーで、持続的な成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 4円 | 38.5% |
| FY2017/3 | 10円 | 31.8% |
| FY2018/3 | 25円 | 30.9% |
| FY2019/3 | 33円 | 31.9% |
| FY2020/3 | 41円 | 31.0% |
| FY2021/3 | 43円 | 42.6% |
| FY2022/3 | 56円 | 31.2% |
| FY2023/3 | 53円 | 50.4% |
| FY2024/3 | 57円 | 50.3% |
| FY2025/3 | 49円 | 217.6% |
株主優待制度は現在導入されていません。
同社はこれまで積極的な株主還元を行ってきましたが、業績悪化に伴いFY2024/12には大幅な減配を実施しました。現在の配当方針は配当性向30%を基本目標としつつ、財務健全性とフリー・キャッシュ・フローを総合的に勘案する方針です。FY2024/12の配当性向は217.6%と利益を大幅に上回る水準であり、今後は業績連動型の安定的な配当への転換が注視されます。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
バリューコマースの業績は、主要な広告主であったLINEヤフー向けサービスの終了が響き、直近数年間は減収減益傾向が続いています。FY2024/12には売上高が約242億円、純利益が約5億円まで低下するなど、事業環境の厳しさが顕著です。FY2025/12予想においても利益水準の回復は限定的であり、既存事業の立て直しと収益基盤の再構築が喫緊の課題となっています。
事業ごとの売上・利益
アフィリエイト広告(バリューコマースアフィリエイト)、ストアマッチ(Yahoo!ショッピング向けCPC広告)が主力。LINEヤフーサービス終了で大幅減収
CRMツール、ダイレクトマーケティング支援、BUZMA(インフルエンサーマッチング)。新規領域として注力中
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 20.1% | 13.6% | - |
| FY2022/3 | 30.4% | 20.6% | - |
| FY2023/3 | 16.2% | 12.0% | - |
| FY2024/3 | 16.4% | 14.6% | 13.7% |
| FY2025/3 | 2.1% | 3.0% | 8.2% |
かつて20%を超える高い営業利益率を誇っていましたが、足元では事業構造の変化に伴い営業利益率が8.2%まで大きく低下しています。ROEもFY2024/12には4.0%まで悪化しており、資本効率の低下が鮮明です。今後は高収益体制への回帰に向けた、コスト構造の最適化と新規成長分野への投資効率改善が求められます。
財務は安全?
同社は現預金等の厚いキャッシュポジションを維持しており、有利子負債ゼロを継続する極めて健全な財務体質を有しています。自己資本比率はFY2024/12時点で75.5%と高水準です。2024年3月の自社株TOBにより総資産・純資産が大幅に縮小しましたが、財務上のリスクは限定的です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 54.0億円 | 3,400万円 | -13.6億円 | 54.3億円 |
| FY2022/3 | 67.7億円 | -3.7億円 | -17.2億円 | 64.1億円 |
| FY2023/3 | 35.0億円 | -4.0億円 | -17.4億円 | 30.9億円 |
| FY2024/3 | 34.6億円 | -7.1億円 | -125億円 | 27.5億円 |
| FY2025/3 | 19.2億円 | -14.4億円 | -12.3億円 | 4.8億円 |
営業キャッシュフローは一貫してプラスを維持していますが、業績悪化に伴いその創出能力は低下傾向にあります。FY2023/12には財務CFで大規模な支出がありましたが、これは自社株TOBに伴う自己株式の取得が主な要因です。フリー・キャッシュ・フローは縮小傾向にあるものの、無借金経営を支える安定的なキャッシュ創出体制は維持されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 79.5億円 | 46.9億円 | 59.0% |
| FY2022/3 | 83.2億円 | 25.1億円 | 30.2% |
| FY2023/3 | 52.2億円 | 18.2億円 | 34.8% |
| FY2024/3 | 41.2億円 | 12.7億円 | 30.7% |
| FY2025/3 | 14.8億円 | 9.9億円 | 67.1% |
FY2024/12期は利益水準の低下に伴い、固定費的な税負担の影響で実効税率が67.1%と急上昇しています。税引前利益が圧縮される中で一定の税額が発生するため見かけ上の税率が高まっていますが、これは一時的な業績低迷による歪みであり、収益が回復すれば通常の実効税率水準へ戻る見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 589万円 | 381人 | - |
従業員平均年収は589万円となっており、インターネット広告業界の水準としては平均的ですが、業績の変動により賞与額が左右される傾向があります。成果報酬型アフィリエイト広告という事業の性質上、個人の実績や組織の収益性が年収に直接的に反映されやすい労働環境と言えます。
誰がこの会社の株を持ってる?
浮動株比率が高く、株式の流動性が高い反面、株価変動が大きくなりやすい傾向があります。個人投資家の保有比率が高く、配当の注目度が高い銘柄です。
2024年3月のLINEヤフーによる自社株TOBの結果、発行済株式の約33%が自己株式となり、株主構成が大きく変化しました。LINEヤフーの持分は約51%から約18%に低下。現在は機関投資家が信託口を通じて上位を占めますが、浮動株比率が90%超と非常に高く、株価の変動性が大きくなりやすい構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| マーケティングソリューション | 約180億円 | 約15億円 | 約8% |
| EC関連サービス | 約60億円 | 約5億円 | 約8% |
アフィリエイト広告を中心としたマーケティングソリューション事業が収益の柱であり、EC関連の集客支援に強みを持ちます。インフルエンサーマーケティング領域の強化やBUZMA吸収合併など戦略的投資を推進していますが、LINEヤフーのサービス終了という構造変化への対応が最大の経営課題です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が30.0%と高く、多様性を重視した経営体制を推進しています。監査等委員会設置会社として経営の透明性を確保しつつ、適切な監視機能が働いている規模感の組織と言えます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 239億円 | — | 242億円 | +1.1% |
| FY2024 | 283億円 | — | 304億円 | +7.5% |
| FY2023 | 362億円 | — | 294億円 | -18.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 25億円 | — | 20億円 | -21.2% |
| FY2024 | 40億円 | — | 42億円 | +4.0% |
| FY2023 | 70億円 | — | 52億円 | -25.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は現在、明確な中期経営計画を公表していません。単年度の業績予想で経営目標を示していますが、FY2023とFY2025に営業利益が期初予想を20%以上下回るなど、計画達成の確実性に課題を残しています。主要顧客であったLINEヤフー向け広告の契約終了という構造変化に対し、新たな成長戦略と信頼性の高い目標設定が投資家から待たれています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
近年のTSR(株主総利回り)はTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」が続いています。特にFY2023以降はTOPIXが大幅に上昇する中で、同社株は下落基調が続き、その差は拡大しています。LINEヤフー向け広告の契約終了に伴う大幅な減収減益が株価に直接的な下落圧力となったことが最大の要因です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 141.5万円 | +41.5万円 | 41.5% |
| FY2022 | 60.0万円 | -40.0万円 | -40.0% |
| FY2023 | 50.8万円 | -49.2万円 | -49.2% |
| FY2024 | 43.4万円 | -56.6万円 | -56.6% |
| FY2025 | 28.9万円 | -71.1万円 | -71.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PBRが0.77倍と業界平均を大きく下回り、資産価値の観点からは割安と判断される水準です。一方でPERは19.4倍と標準的ですが、これは減益により指標が高めに出ている点に注意が必要です。信用倍率は1.13倍と拮抗しており、買い方と売り方の需給がぶつかり合っている状況です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
25年12月期の経常利益が前期比64.1%減の14.8億円に沈み、減配もあわせて発表された。
連結中間決算において経常損益19.56億円を達成し、市場の事前予想を上回る水準で着地した。
LINEヤフーがバリューコマース経由の主要サービスを終了。同社の収益基盤に大きな打撃となった。
インフルエンサーマッチングのBUZMAを全株式取得により買収し、自社プラットフォームの強化を図る。
LINEヤフーの自社株TOBに応じ発行済株式の約33%を自社株買い。子会社から持分法適用関連会社へ移行した。
最新ニュース
バリューコマース まとめ
ひとめ診断
「アフィリエイト広告の草分け、ヤフー依存脱却後の新たな収益源を模索する苦闘の最中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「サービス業」に分類される他の企業
『検査の巨人』がコロナ特需の反動をこなし、電子カルテなど周辺領域へ静かに触手を伸ばす
臨床検査の国内最大手が、コロナ特需の反動とLTS事業再編を乗り越え、新中計H.U.2030で高収益体質への転換を図る
創業100年を超える『まちづくり』の黒子役、官公需から民間の都市開発まで手掛ける建設コンサルの老舗
お葬式から相続まで、人生のエンディングをまるごとDXする終活プラットフォーマー
四国・中国地方に根差す地域密着型広告会社。M&Aで成長加速を狙うスタンダード上場企業
ネットの"門番"が、親会社チェンジHDと共にAIを活用したBPOコンサルへ進化中
DX特需を追い風に、少数精鋭の高単価コンサル集団が日本の大企業を動かす頭脳となっている状態
コンビニからホテルへ、事業ポートフォリオ転換でV字回復を狙う首都圏特化の不動産サービス企業