(株)クルーズ2138
CROOZ,Inc.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
クルーズのITアウトソーシング事業は、企業のシステム開発やIT人材不足を解決するSES(システムエンジニアリングサービス)が中心です。約600名のエンジニアを企業に派遣し、金融・製造・通信など幅広い業界のDXを支援しています。また、AI技術を活用した業務効率化サービス「Ada.」も展開しており、企業のAI導入を支援しています。
クルーズは2001年に創業し、モバイルゲームやファッションEC「SHOPLIST」で急成長した後、事業の選択と集中を断行。現在はITアウトソーシング事業(SES・受託開発)とAI関連事業「Ada.」を2本柱に据えています。2025/03期は構造改革に伴う一時費用で営業赤字(-10億円)となりましたが、2026/03期は営業黒字転換を予想。PER 4.9倍・PBR 0.57倍と割安な水準にあり、創業者の小渕宏二氏が33.4%を保有するオーナー企業です。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区恵比寿4丁目3番14号 恵比寿SSビル
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
SES(システムエンジニアリングサービス)を中心としたIT人材派遣・受託開発事業。稼働エンジニア約600名。中期計画で売上高68億円を目標に掲げ、急成長中。売上構成比の柱。
旧SHOPLIST等のEC関連事業やゲーム事業の残存部分。構造改革により縮小・撤退を進めており、一時費用が発生。2026/03期以降は大幅に縮小する見込み。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 14.7% | 5.3% | - |
| 2022/03期 | 3.2% | 1.2% | - |
| 2023/03期 | 2.6% | 1.0% | - |
| 2024/03期 | 9.7% | 3.8% | 1.1% |
| 2025/03期 | ▲5.3% | ▲1.9% | ▲7.2% |
| 3Q 2026/03期 | ▲3.8%(累計) | ▲1.1%(累計) | ▲1.8% |
事業構造の転換期にあり、2025/03期は営業利益率-7.2%と赤字に転落しました。2022/03期の営業利益率8.0%はSHOPLIST事業が高収益だった名残で、2024/03期のROE9.3%は有価証券売却益による一時的な押し上げです。ITアウトソーシング事業が本格的に収益を牽引する2026/03期以降の改善が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 357億円 | — | 14.3億円 | 128.9円 | — |
| 2022/03期 | 155億円 | — | 3.1億円 | 27.9円 | -56.7% |
| 2023/03期 | 140億円 | — | 2.5億円 | 22.9円 | -9.5% |
| 2024/03期 | 143億円 | 1.6億円 | 10.1億円 | 91.2円 | +1.9% |
| 2025/03期 | 142億円 | ▲10.3億円 | ▲5.3億円 | -53.7円 | -0.5% |
2021/03期にはゲーム・EC事業が寄与し売上高357億円を記録しましたが、SHOPLIST事業の譲渡やゲーム事業撤退により大幅減収が続きました。2025/03期は構造改革費用により営業赤字-10億円となりましたが、2026/03期にはITアウトソーシング事業の成長により営業黒字転換を見込んでいます。純利益ベースでは2024/03期に投資有価証券売却益等で10億円の黒字を確保しました。 【3Q 2026/03期実績】売上85億円(前年同期比-22.7%)、営業利益△1.5億円、純利益△3.3億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| ITアウトソーシング事業 | 30億円 | 5.4億円 | 18.0% |
| インターネット関連事業 | 85億円 | -15億円 | -17.6% |
ITアウトソーシング事業が成長ドライバーで、営業利益率18%と高収益です。一方、インターネット関連事業は構造改革に伴い大幅赤字となっており、全社業績の足を引っ張っています。中期計画ではITアウトソーシング事業の売上高68億円を目標に掲げ、エンジニア採用の加速と単価向上で収益基盤を強化する方針です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 140億円 | — | 142億円 | +1.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | -8億円 | — | -10億円 | -28.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画ではITアウトソーシング事業の売上高68億円を目標に掲げています。稼働エンジニア数は588名と目標600名に接近していますが、売上高は30億円と目標の44%にとどまっています。エンジニア単価の向上と大型案件の獲得が売上目標達成の鍵となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/03期 第3四半期の経常赤字が縮小。ITアウトソーシング事業の成長が寄与し、構造改革の効果が見え始めた。
ゲーム事業を完全撤退し、ITアウトソーシングとAda.事業の2本柱に経営資源を集中。新たな成長フェーズへ。
2025/03期通期で営業赤字10億円を計上。SHOPLIST譲渡やゲーム事業撤退の構造改革費用が重荷に。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
2023/03期までは無借金経営でしたが、2024/03期以降に有利子負債が急増し、2025/03期には287億円に達しています。これは事業投資やM&A資金と見られます。自己資本比率は2023/03期の38.5%から2025/03期には31.1%に低下しており、財務レバレッジが上昇傾向にある点に注意が必要です。BPSは961円と現在株価543円を大きく上回っています。 【3Q 2026/03期】総資産310億円、純資産90億円、自己資本比率27.8%、有利子負債196億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 24.3億円 | 7,300万円 | ▲12.8億円 | 25.1億円 |
| 2022/03期 | 6.8億円 | ▲12.8億円 | ▲6.9億円 | ▲6.0億円 |
| 2023/03期 | 15.9億円 | ▲7.1億円 | ▲3.5億円 | 8.8億円 |
| 2024/03期 | ▲3.9億円 | ▲16.4億円 | 5.7億円 | ▲20.3億円 |
| 2025/03期 | ▲10.3億円 | ▲63.3億円 | 46.3億円 | ▲73.6億円 |
2025/03期は営業CFが-10億円、投資CFが-63億円と大幅なキャッシュアウトとなり、財務活動による46億円の資金調達で補っています。投資CFの大幅マイナスはM&Aや事業投資によるものです。2021期〜2023は比較的安定したキャッシュフローでしたが、構造改革期の現在はキャッシュバーン状態にあります。
この会社のガバナンスは?
取締役6名は全員男性で女性役員はゼロです。連結子会社22社を抱えるグループ経営で、設備投資は5,900万円とIT企業らしく軽い資産構成です。平均勤続年数8.4年はIT業界としては標準的な水準で、エンジニアの流動性が高い業界特性を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 808万円 | 712人 | - |
従業員の平均年収は808万円で、IT業界の中堅企業としては高水準です。平均年齢42.5歳、従業員数712名と、ITアウトソーシング事業の拡大に伴い人員が増加傾向にあります。SESエンジニアの平均稼働単価の向上が収益改善と給与水準の維持に寄与しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
クルーズのTSRは5年間で73.8%とTOPIX(189.5%)を大幅にアンダーパフォームしています。2021期のゲームバブル時には309.6%と急騰しましたが、その後は事業縮小に伴い株価が低迷。構造改革完了後のV字回復が実現すれば、TSRの改善余地は大きいと言えます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 15円 | 11.8% |
| 2017/03期 | 15円 | 5.6% |
| 2018/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2019/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 0円 | 0.0% |
株主優待制度はありません。
創業以来、配当・株主優待ともに実施していません。成長投資と内部留保の充実を優先する方針です。ITアウトソーシング事業とAI事業が軌道に乗り安定的な利益が確保できた段階で、株主還元策の導入が期待されます。現時点ではキャピタルゲイン(株価上昇)が唯一のリターン源泉です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 309.6万円 | 209.6万円 | 209.6% |
| 2022期 | 97.3万円 | ▲2.7万円 | -2.7% |
| 2023期 | 116.6万円 | 16.6万円 | 16.6% |
| 2024期 | 99.9万円 | ▲0.1万円 | -0.1% |
| 2025期 | 73.8万円 | ▲26.2万円 | -26.2% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
クルーズの株価指標は、PER 4.9倍・PBR 0.57倍と情報通信セクター平均を大幅に下回る超割安水準にあります。信用買残が407,000株と信用倍率10.65倍で、個人投資家の買い需要が旺盛です。ただし、無配銘柄であり、配当利回りはゼロ。構造改革後の業績回復がバリュエーション見直しの条件となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 22.4億円 | 8.1億円 | 36.2% |
| 2022/03期 | 12.9億円 | 9.8億円 | 76.0% |
| 2023/03期 | 6.3億円 | 3.7億円 | 59.4% |
| 2024/03期 | 12.3億円 | 2.2億円 | 17.8% |
| 2025/03期 | -8.4億円 | 0円 | - |
実効税率は2022/03期の76.0%や2023/03期の59.6%と法定税率を大幅に上回る期が見られ、のれん償却や税務上の損金不算入項目の影響と考えられます。2024/03期は投資有価証券売却益の税効果により17.8%と低水準。2025/03期は赤字のため税額ゼロ、2026/03期予想は繰延税金資産の取崩しにより異常値となっています。
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(株)クルーズ まとめ
「ゲーム・ECから構造改革を経て、ITアウトソーシングで再成長を目指すスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。