TSIホールディングス3608
TSI HOLDINGS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがショッピングモールやファッションビルで洋服を選ぶとき、実はTSIホールディングスのブランドに触れているかもしれません。例えば、きれいめカジュアルの「NANO UNIVERSE」や、ゴルフ好きなら一度は目にする「PEARLY GATES」、上品な「MARGARET HOWELL」などがその一例です。同社はこうした有名ブランドを60以上も運営しており、日々のファッションから趣味のゴルフウェアまで、私たちの生活の様々な場面に関わっています。公式オンラインストア「mix.tokyo」を利用したことがあるなら、それも同社のサービスです。
2025年2月期(2025期)は売上高1,566.1億円、営業利益16.36億円で着地。事業ポートフォリオ改革に伴う子会社売却益により、純利益は前年の48.49億円から152.3億円へと大幅に増加しました。現在は「FREAK'S STORE」を運営するデイトナ・インターナショナルを買収するなど成長事業へ投資する一方、不採算事業の整理を加速させています。2026年2月期は営業利益57億円への回復を目指すと同時に、年間配当65円という大幅増配で株主還元を強化する方針です。
会社概要
- 業種
- 繊維製品
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都港区赤坂8丁目5番27号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 1.2% | 0.8% | 0.6% |
| 2017/02期 | 3.2% | 2.3% | 1.6% |
| 2018/02期 | 2.9% | 2.0% | 1.4% |
| 2019/02期 | 0.2% | 0.1% | 1.4% |
| 2020/02期 | 2.2% | 1.3% | 0.0% |
| 2021/02期 | 4.0% | 2.4% | 8.8% |
| 2022/02期 | 1.0% | 0.7% | 3.2% |
| 2023/02期 | 3.1% | 2.2% | 1.5% |
| 2024/02期 | 4.9% | 3.6% | 1.1% |
| 2025/02期 | 14.8% | 11.1% | 1.0% |
| 2026/02期 | 4.1% | 2.4% | 2.6% |
収益性は、販売管理費の見直しや不採算ブランドの整理により、営業利益率がプラス水準へ浮上しました。特に2025/03期のROEは14.1%と大幅に改善しており、資産効率の向上を伴う利益成長を実現しています。今後は、売却によって確保した資本を成長領域へ再配分することで、持続的な収益性の維持が課題となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/02期 | 1,341億円 | 118億円 | 38.6億円 | 42.6円 | -21.2% |
| 2022/02期 | 1,404億円 | 44.4億円 | 10.2億円 | 11.3円 | +4.7% |
| 2023/02期 | 1,545億円 | 23.3億円 | 30.6億円 | 35.2円 | +10.0% |
| 2024/02期 | 1,554億円 | 17.6億円 | 48.5億円 | 60.0円 | +0.6% |
| 2025/02期 | 1,566億円 | 16.4億円 | 152億円 | 210.0円 | +0.8% |
TSIホールディングスは、コロナ禍で営業赤字を計上しましたが、その後は構造改革による収益力の回復を推進してきました。2025/03期には傘下事業の売却益が寄与し、当期純利益が約152億円へと大幅に伸長しました。2026/03期予想では、本業の収益改善により営業利益57億円を目指すなど、事業転換の成果が数値に表れています。 【2026/02期実績】売上1671億円(前期比6.7%)、営業利益43億円、純利益38億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
繊維製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
グループ会社数は26社を数え、多角的なブランドポートフォリオを展開する一方で、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の助言に基づく構造改革を推進中です。主なリスク要因には、アパレル市場の需要変動や競争激化に加え、海外原材料調達コストの変動などが挙げられ、これらに対して不採算事業の売却による経営資源の集中を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 1,574億円 | — | 1,545億円 | -1.8% |
| 2024期 | 1,620億円 | — | 1,554億円 | -4.1% |
| 2025期 | 1,600億円 | — | 1,566億円 | -2.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2023期 | 15億円 | — | 23億円 | +55.3% |
| 2024期 | 47億円 | — | 18億円 | -62.6% |
| 2025期 | 20億円 | — | 16億円 | -18.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画「TIP 2025」では、売上高1,620億円、営業利益47億円を掲げましたが、本業の収益力回復が遅れ、売上・営業利益ともに未達となりました。ただし、事業ポートフォリオの再編に伴う子会社売却益により、純利益は目標を大幅に超過達成しています。業績予想の精度は低く、特に利益面での下方修正が目立ちますが、これは構造改革の過渡期にあるためとも言えます。今後はM&Aで傘下に収めた「FREAK'S STORE」などが収益にどう貢献するかが焦点となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
非中核子会社4社の譲渡を完了し、アパレル事業への経営資源集中を加速。
「FREAK'S STORE」を運営するデイトナ・インターナショナルを子会社化し、収益源の多角化を図る。
傘専門店ウォーターフロントの完全子会社化により、新たなライフスタイル商品の拡充を推進。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて強固で、自己資本比率は2025/03期時点で76.4%と高い水準を維持しています。過去には有利子負債ゼロを達成するなど、無借金経営に近い安定的な資本構成を築いてきました。豊富なネットキャッシュを背景に、成長投資や株主還元を機動的に実施できる財務基盤を備えています。 【2026/02期】総資産1742億円、純資産993億円、自己資本比率49.6%、有利子負債393億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 31.4億円 | 22.7億円 | 29.7億円 | 54.0億円 |
| 2017/02期 | 37.6億円 | 3.3億円 | 119億円 | 34.3億円 |
| 2018/02期 | 60.0億円 | 99.3億円 | 46.2億円 | 39.3億円 |
| 2019/02期 | 63.1億円 | 113億円 | 114億円 | 50.0億円 |
| 2020/02期 | 47.0億円 | 112億円 | 168億円 | 159億円 |
| 2021/02期 | 53.0億円 | 360億円 | 112億円 | 307億円 |
| 2022/02期 | 13.8億円 | 39.8億円 | 89.6億円 | 26.0億円 |
| 2023/02期 | 13.3億円 | 1.1億円 | 95.9億円 | 12.2億円 |
| 2024/02期 | 5.3億円 | 35.0億円 | 72.5億円 | 29.7億円 |
| 2025/02期 | 57.2億円 | 283億円 | 151億円 | 340億円 |
営業キャッシュフローは構造改革の進展に伴い安定化しており、2025/03期には約57億円のプラスを計上しました。投資キャッシュフローが大幅なプラスとなっているのは、事業売却に伴う資産の現金化が影響しています。このキャッシュを株主還元や新規事業へ充当することで、資本効率の最大化を図る姿勢が明確です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が37.5%と高く、多様な視点を取り入れた経営体制の構築が進んでいます。1億2,600万円の監査報酬を支払うなど監査体制も強固であり、上場企業として高い透明性とコンプライアンス順守が求められる大規模な組織運営が行われています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,497万円 | 3,837人 | - |
従業員の平均年収は1,497万円とアパレル業界の中では非常に高水準にあります。これは、同社が推進する収益構造改革による利益体質の改善や、専門人材への投資が反映された結果と考えられ、高い専門性を持つ従業員への還元が図られています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2023期に初めてTOPIXを上回りました。2025期には自社TSRが309.6%と、TOPIXの200.2%を大幅にアウトパフォームしています。これは、構造改革の進展と、特に2025期における大幅な増配が株価を押し上げたことが主な要因です。長らくアンダーパフォームが続いていましたが、近年の株主還元強化策が投資家に評価され、TOPIXを上回るリターンを生み出す結果につながりました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/02期 | 17.5円 | 140.0% |
| 2017/02期 | 17.5円 | 51.6% |
| 2018/02期 | 17.5円 | 55.5% |
| 2019/02期 | 17.5円 | - |
| 2020/02期 | 17.5円 | 74.7% |
| 2021/02期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/02期 | 5円 | 44.2% |
| 2023/02期 | 10円 | 28.4% |
| 2024/02期 | 15円 | 25.0% |
| 2025/02期 | 65円 | 30.9% |
| 権利確定月 | 2月・8月 |
TSIホールディングスは、業績拡大に伴い配当を積極的に引き上げており、4期連続の増配を実施しています。配当方針として安定的な株主還元を掲げ、配当性向の向上や特別配当の実施を通じて高利回りを実現しました。今後も強固な財務基盤を活かし、株主への利益還元を強化する方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 62.7万円 | 37.3万円 | -37.3% |
| 2022期 | 81.1万円 | 18.9万円 | -18.9% |
| 2023期 | 151.4万円 | 51.4万円 | 51.4% |
| 2024期 | 163.9万円 | 63.9万円 | 63.9% |
| 2025期 | 309.6万円 | 209.6万円 | 209.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが0.69倍と解散価値とされる1倍を大きく下回っており、市場からは資産効率の改善を求められています。一方で、配当利回りは6%を超え、業界平均を大幅に上回る高水準です。信用倍率は6.99倍と買い残が多く、将来の株価上昇を期待する個人投資家が多い一方、需給面での重しとなる可能性もあります。次回の本決算発表は4月10日に予定されており、新年度の業績予想が注目されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 25.9億円 | 12.0億円 | 46.3% |
| 2017/02期 | 39.6億円 | 2.9億円 | 7.2% |
| 2018/02期 | 37.9億円 | 5.7億円 | 15.0% |
| 2019/02期 | 39.1億円 | 41.1億円 | 105.2% |
| 2020/02期 | 18.5億円 | 0円 | 0.0% |
| 2021/02期 | -104億円 | 0円 | - |
| 2022/02期 | 58.3億円 | 48.1億円 | 82.5% |
| 2023/02期 | 38.6億円 | 8.0億円 | 20.6% |
| 2024/02期 | 37.6億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/02期 | 20.8億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は年度により大きく変動しており、繰越欠損金の活用や特別損失・利益の発生が実効税率に大きく影響を与えています。2022/03期は一時的に税負担率が上昇しましたが、その後の期は税務上の優遇措置や会計上の調整により納税額が抑制されています。2026/03期予想では正常な水準である約26%程度に収束する見込みです。
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TSIホールディングス まとめ
「『ナノ・ユニバース』など60ブランドを持つアパレル大手が、大胆な事業再編とM&Aで高配当株への変身を図っている最中」
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