オイシックス・ラ・大地
Oisix ra daichi Inc.
最終更新日: 2026年3月27日
食のサブスクで、生産者と食卓の未来をつなぐ社会課題解決カンパニー
次世代の、いい食生活を。」誰もが、よい食生活を楽しめる未来をつくること。
この会社ってなに?
忙しい日の夕食に、必要な食材とレシピがセットになった「ミールキット」を使ったことはありますか?テレビCMでもおなじみの『Kit Oisix』は、このオイシックス・ラ・大地が提供する人気サービスです。他にも、有機野菜や無添加食品を定期的に届けてくれる『らでぃっしゅぼーや』や『大地を守る会』といったブランドも展開しています。あなたが普段、健康や食の安全を考えて食材を選ぶとき、その選択肢の裏側にはこの会社がいるかもしれません。最近では企業の社員食堂や施設の給食サービスも手掛けており、私たちの食生活を様々な場面で支えています。
有機野菜などの食品宅配サービス大手。FY2025はシダックスの子会社化が通年で寄与し、売上高は前期比72.5%増の2560.1億円と急拡大しましたが、営業利益は68.64億円にとどまりました。主力の個人向けサブスクリプション(Oisix)の成長を維持しつつ、給食や社食を手掛けるBtoB事業とのシナジーを創出し、収益性を改善できるかが今後の焦点です。株主優待を廃止し、今後は配当等による利益還元を強化する方針を打ち出しています。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー5F
- 公式
- www.oisixradaichi.co.jp
社長プロフィール

多くの人が、より良い食生活を楽しめる未来を目指しています。ビジネスを通じて食に関する社会課題を解決し、これからの食卓、これからの畑のあり方を提案し続けます。
この会社のストーリー
髙島宏平氏がマッキンゼーを経て創業。「一般のご家庭での豊かな食生活の実現」を理念に、有機野菜などの食品宅配サービス「Oisix」を開始。
創業から13年で株式上場を果たす。公開価格1,200円に対し初値は3,700円と市場から高い期待を集め、さらなる成長ステージへ。
有機野菜宅配の老舗「大地を守る会」との経営統合を発表。業界再編を主導し、事業基盤を大きく拡大する転換点となる。
同じく有機野菜宅配の「らでぃっしゅぼーや」を完全子会社化し、「オイシックス・ラ・大地株式会社」へ商号変更。国内3大ブランドが結集。
巣ごもり需要の増加により、ミールキット「Kit Oisix」を中心に会員数が大幅に増加。社会の食生活を支えるインフラとして存在感を高める。
給食事業大手のシダックスをTOBにより子会社化。BtoCのサブスクリプションモデルに加え、BtoB領域へ本格進出し、新たな成長軸を確立。
シダックスとのシナジーを活かし、高齢者施設や社員食堂向けの給食サービスを開始。食の社会課題解決の領域を個人から法人へと拡大。
注目ポイント
「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」という有機・特別栽培食品宅配のトップブランドを統合。それぞれの強みを活かし、幅広い顧客ニーズに応えています。
同業の統合に加え、DEAN & DELUCAを運営するウェルカム社や給食大手のシダックスを傘下に収めるなど、積極的なM&Aで事業領域を拡大し続けています。
個人の食卓(BtoC)で培ったサブスクリプションのノウハウを、社員食堂や給食といった法人向け(BtoB)サービスへ展開。新たな成長ドライバーとして期待されています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2017/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2018/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2019/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
2024年9月権利分をもって株主優待制度は廃止されました。
同社は現在まで無配を継続しており、利益をすべて成長のための再投資に充てる方針をとっています。今後は総還元性向15〜30%を基準とした配当の実施を検討していく姿勢を示しており、株主還元への転換が期待されています。成長ステージにおいて経営資源を最適配分し、中長期的な企業価値向上を最優先事項としています。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3の約1,001億円からFY2025/3には約2,560億円へと大幅に伸長しました。これは積極的なM&A戦略による事業規模の拡大が主因ですが、一方で営業利益は組織再編や投資費用の増加によりFY2023/3を底に変動が続いています。現在は成長と収益性のバランスを整えるフェーズにあり、次期には売上・利益ともに更なる成長を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 27.0% | 13.1% | - |
| FY2022/3 | 12.4% | 5.2% | - |
| FY2023/3 | 11.2% | 2.8% | - |
| FY2024/3 | 20.9% | 2.9% | 3.5% |
| FY2025/3 | 11.5% | 2.7% | 2.7% |
ROE(自己資本利益率)はFY2021/3の25.2%から低下傾向にあり、FY2025/3時点では9.2%まで落ち着きました。営業利益率はFY2022/3以降、3%前後での推移が続いており、低利益率構造からの脱却が今後の収益性改善の鍵となります。多角的なM&Aによる事業ポートフォリオの変化が、当面の収益性指標に影響を及ぼしています。
財務は安全?
総資産はFY2024/3のシダックス関連等の買収により1,437億円まで急拡大しましたが、これに伴い有利子負債も約680億円まで増加しました。自己資本比率はFY2025/3時点で22.6%となっており、直近では負債の圧縮と財務基盤の安定化を図る動きが見られます。バランスシートの健全性は今後の持続的な成長投資を左右する重要な指標です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 88.2億円 | -27.8億円 | 18.9億円 | 60.4億円 |
| FY2022/3 | 9.2億円 | -41.1億円 | 6.4億円 | -31.9億円 |
| FY2023/3 | 53.1億円 | -121億円 | 82.7億円 | -68.3億円 |
| FY2024/3 | 77.2億円 | -108億円 | 177億円 | -30.9億円 |
| FY2025/3 | 35.0億円 | -125億円 | -15.5億円 | -89.5億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定して創出されていますが、成長投資やM&Aを加速させたことによる投資キャッシュフローの支出が継続しています。特に直近年度では大規模な先行投資によりフリーキャッシュフローはマイナスで推移しています。今後は投資の回収期に入り、営業CFの最大化によってキャッシュ創出能力を強化できるかが焦点です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 70.4億円 | 20.1億円 | 28.5% |
| FY2022/3 | 41.5億円 | 14.3億円 | 34.3% |
| FY2023/3 | 28.1億円 | 10.0億円 | 35.7% |
| FY2024/3 | 44.2億円 | 3.1億円 | 7.1% |
| FY2025/3 | 65.6億円 | 29.2億円 | 44.6% |
法人税等の支払額は、業績の変動に合わせて大きく増減しています。FY2024/3には税負担率が一時的に低下しましたが、これは繰延税金資産の取り崩しや調整による影響が考えられます。FY2025/3以降は平準化されており、税引前利益に対して適正な水準での納税が予測されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 670万円 | 11,818人 | - |
従業員平均年収は670万円であり、小売業界の平均と比較しても高い水準を維持しています。これは食品サブスクリプションという高付加価値な事業モデルを支える専門性の高い人材への投資が反映された結果と考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はリクルート・THE BANK OF NEW YORK 133612(常任代理人 みずほ銀行決済営業部)・THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040(常任代理人 みずほ銀行決済営業部)。
創業者である髙島宏平氏が13.96%を保有する筆頭株主であり、強固な経営支配力を有しています。加えて、株式会社リクルート(7.62%)や株式会社NTTドコモ(2.88%)などの事業会社も名を連ねており、戦略的なパートナーシップを背景とした安定的な株主構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱は「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」を中心とした食品宅配サブスクリプション事業です。リスク要因として、自然災害による供給停止や、競合の参入による獲得コストの増大、原材料費や物流費の変動が収益に与える影響が挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が30.8%と高く、多様性を重視した経営体制を構築しています。監査報酬として8,900万円を支出しており、37社の連結子会社を擁するグループ全体の内部統制とガバナンス体制の強化に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,550億円 | — | 2,560億円 | +0.4% |
| FY2024 | 1,265億円 | — | 1,484億円 | +17.3% |
| FY2023 | 1,200億円 | — | 1,152億円 | -4.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 70億円 | — | 69億円 | -1.9% |
| FY2024 | 60億円 | — | 51億円 | -14.6% |
| FY2023 | 45億円 | — | 33億円 | -25.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は明確な中期経営計画を開示していませんが、期初の業績予想を計画として評価します。シダックス買収により売上規模は急拡大しており、予想を上回ることもありますが、利益面では複数回の下方修正が見られます。特にFY2024は売上が予想を大幅に上回った一方、営業利益は未達となるなど、M&A後の利益コントロールが課題です。投資家としては、利益計画の達成精度が向上するかを注視する必要があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、コロナ禍の巣ごもり需要で株価が急騰したFY2021〜FY2023はTOPIXを上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)でした。しかし、FY2024以降は株価が下落基調となり、TOPIXを大幅に下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、特需の剥落とシダックス買収に伴う収益性への懸念が株価の重しとなっていることが背景にあります。今後はM&Aによるシナジーを早期に実現し、再び成長軌道に乗せることで株主価値を向上できるかが問われます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 196.8万円 | +96.8万円 | 96.8% |
| FY2022 | 203.6万円 | +103.6万円 | 103.6% |
| FY2023 | 155.2万円 | +55.2万円 | 55.2% |
| FY2024 | 88.0万円 | -12.0万円 | -12.0% |
| FY2025 | 90.6万円 | -9.4万円 | -9.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は24.57倍と高く、将来の株価上昇を期待した信用買い残が積み上がっている状況です。これは将来的な売り圧力になる可能性もあるため注意が必要です。業界平均と比較するとPER・PBRは割安な水準にありますが、これは成長鈍化や利益率の低さを市場が織り込んでいる可能性を示唆します。配当がないため、インカムゲインを狙う投資家には不向きな銘柄と言えるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
アグリゲートの子会社化を前提とした提携を発表し、事業領域の拡大を推進。
第3四半期累計の経常利益が前年同期比8.1%減の53.4億円となる減益決算を発表。
社員食堂サービス運営のノンピを連結子会社化し、法人向け事業の強化を加速。
最新ニュース
オイシックス・ラ・大地 まとめ
ひとめ診断
「有機野菜宅配のパイオニアが、M&Aをテコに『食のインフラ企業』へと壮大な変貌を遂げている最中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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