NSユナイテッド海運
NS United Kaiun Kaisha,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
鉄と資源を世界へ運ぶ、安定と成長の海上輸送パートナー
クリーンでサステナブルな海上輸送における必要不可欠なパートナーとして、世界の産業と人々の暮らしを支え続けます。
この会社ってなに?
あなたが普段何気なく目にしている鉄鋼製品、例えば自動車のボディやビルの鉄骨。その原料となる鉄鉱石や石炭は、遠い海外から巨大な船で運ばれてきます。NSユナイテッド海運は、まさにその船を動かしている会社の一つです。同社の船は、日本のものづくりやエネルギーを支えるため、世界中の海を航行しています。私たちの便利な生活は、こうした海運会社の活躍によって、縁の下で支えられているのです。
NSユナイテッド海運は、ばら積み船を主力とする海運会社で、筆頭株主の日本製鉄向け輸送が安定収益の基盤です。直近の2025年3月期決算では、売上高2,474.1億円、営業利益202.24億円と堅調な業績を維持しました。海運市況の変動を受けやすい事業構造ですが、コスト競争力と長期契約を武器に安定化を図っています。株価は52週高値圏で推移しており、積極的な株主還元策と今後の市況回復への期待が市場の評価を集めています。
会社概要
- 業種
- 海運業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町二丁目3番2号大手町プレイス イーストタワー
- 公式
- www.nsuship.co.jp
社長プロフィール

当社グループは『クリーンでサステナブルな海上輸送における必要不可欠なパートナー』となることを2030年の目標として掲げています。中期経営計画『FORWARD 2030 Ⅱ』のもと、GHGネットゼロに向けた環境戦略と事業戦略を両輪で推進し、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。
この会社のストーリー
日本製鉄の前身である八幡製鐵・富士製鐵の原料輸送を担う日鉄汽船株式会社が設立される。これが後のNSユナイテッド海運のルーツとなる。
日本郵船と日鐵汽船の共同出資により、新和海運株式会社が設立される。こちらも後のNSユナイテッド海運の重要な源流となる。
日鐵海運(旧日鉄汽船)と新和海運が合併し、NSユナイテッド海運株式会社が発足。製鉄原料輸送と外航海運のノウハウが結集する。
子会社の日邦マリンとNSユナイテッドマリンサービスを合併し、船舶管理機能を集約・強化。より効率的で安全な運航体制を構築する。
長期経営計画「FORWARD 2030」を策定。2050年のGHGネットゼロに向けたロードマップを定め、環境対応型船舶への投資を加速させる。
中期経営計画『FORWARD 2030 Ⅱ』を発表。既存事業の深化と新規成長事業の拡大を両輪に、さらなる成長を目指す。
国際的な環境規制強化に対応し、次世代燃料船の導入などを通じてGHG(温室効果ガス)排出量のネットゼロを目指す。
注目ポイント
筆頭株主である日本製鉄の鉄鉱石や石炭などの原料輸送を担うばら積み船が主力。日本の基幹産業を海上輸送で支える重要な役割を果たしています。
業績に応じた安定的な配当を基本方針としており、株主への利益還元に積極的です。近年は高い配当利回りを維持しています。
2050年のGHGネットゼロを目指す中期経営計画を策定。次世代燃料船への投資など、環境負荷の低減に積極的に取り組み、持続可能な社会に貢献します。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 80円 | 30.7% |
| FY2022/3 | 285円 | 28.5% |
| FY2023/3 | 365円 | 31.2% |
| FY2024/3 | 230円 | 30.1% |
| FY2025/3 | 240円 | 30.4% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は利益成長に応じた株主還元を重視しており、配当性向30%程度を目安とした成果配分を基本方針としています。業績が好調だった期には増配を行い、安定的な還元を実施してきました。今後も財務規律を守りつつ、持続的な利益成長と連動した配当を継続する姿勢です。
同業比較(収益性)
海運業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、海運市況の変動を強く受ける性質があり、FY2022/3期およびFY2023/3期には市況高騰を背景に売上高・利益ともに大幅な伸長を記録しました。その後、FY2024/3期以降は市況の落ち着きや円高の影響で減収減益傾向にありますが、FY2025/3期には売上高約2,474億円、当期純利益約186億円を確保し、一定の収益水準を維持しています。FY2026/3期予想ではさらなる減益を見込んでいますが、中核であるドライバルク輸送の安定化が焦点となります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.4% | 2.3% | 4.9% |
| FY2022/3 | 20.0% | 8.6% | 13.6% |
| FY2023/3 | 20.1% | 10.0% | 13.0% |
| FY2024/3 | 12.0% | 6.3% | 9.3% |
| FY2025/3 | 11.4% | 6.5% | 8.2% |
収益性については、海運市況が好調だったFY2022/3期とFY2023/3期に営業利益率が13%を超え、ROE(自己資本利益率)も20%前後と非常に高い資本効率を実現しました。市況が落ち着いたFY2024/3期以降は営業利益率が8~9%台、ROEが11%前後へと推移しており、海運業特有の景気循環の影響を受けつつも、効率的な経営を続けています。高水準な資本効率を背景に、強固な収益基盤を維持できている点が強みです。
財務は安全?
財務健全性は、過去の利益蓄積と負債圧縮の取り組みにより、自己資本比率はFY2021/3期の35.6%からFY2025/3期には56.5%まで大きく改善しました。有利子負債は一時発生したものの、直近では約1,081億円まで抑制されており、財務体質の強化が着実に進んでいます。今後も安定した資本基盤を維持しつつ、成長投資と財務規律の両立が求められる局面です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 227億円 | -250億円 | 101億円 | -23.6億円 |
| FY2022/3 | 329億円 | 1.4億円 | -299億円 | 330億円 |
| FY2023/3 | 429億円 | -19.6億円 | -324億円 | 410億円 |
| FY2024/3 | 310億円 | -131億円 | -121億円 | 180億円 |
| FY2025/3 | 349億円 | -82.5億円 | -178億円 | 266億円 |
営業キャッシュフローは毎期安定して300億円超のプラスを創出しており、本業である海運業による強力な稼ぐ力が確認できます。投資キャッシュフローは船舶投資等によりマイナスとなる年が多いものの、フリーキャッシュフローは安定的に黒字を維持しています。これら潤沢なキャッシュをもとに、財務の改善や株主還元に積極的に取り組む構造となっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 55.3億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 266億円 | 30.2億円 | 11.4% |
| FY2023/3 | 334億円 | 58.4億円 | 17.5% |
| FY2024/3 | 222億円 | 42.0億円 | 18.9% |
| FY2025/3 | 190億円 | 3.9億円 | 2.1% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に伴い変動しています。FY2023/3期には約58億円の税負担が発生しましたが、FY2025/3期には約4億円に減少しました。実効税率が期によって大きく変動している背景には、繰延税金資産の取り崩しや、海運業特有の税務調整が含まれている可能性があります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,102万円 | 656人 | - |
従業員平均年収は1102万円と、海運業界特有の高水準を維持しています。ばら積み船を主力とした堅調な事業運営と、近年の運賃高騰などを背景に高い収益性が維持されており、それが手厚い給与水準に還元されていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は日本製鉄・日本郵船。
日本製鉄が33.36%を保有する筆頭株主であり、日本郵船も18.35%を保有する主要株主として名を連ねる鉄鋼・海運系色が強い構成です。これら二社で議決権の過半数近くを占めており、経営の安定性と親会社・系列との強固な結びつきが特徴的です。
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業として鉄鉱石や石炭を運ぶばら積み船事業を展開しており、鉄鋼業界との関係が深いです。世界的な海上運賃の変動や為替リスクを事業上の重大なリスク要因として開示しており、環境規制に伴う次世代燃料船への投資が将来的な競争力を左右します。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は25.0%と一定の多様性が確保されており、ガバナンス体制の向上を図っています。連結子会社56社を抱える企業グループとして、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会を設置するなど、経営の透明性と公正性を担保する体制を整えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 1,460億円 | — | 1,959億円 | +34.2% |
| FY2023 | 1,900億円 | — | 2,508億円 | +32.0% |
| FY2024 | 1,790億円 | — | 2,331億円 | +30.2% |
| FY2025 | 2,010億円 | — | 2,474億円 | +23.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 106億円 | — | 267億円 | +152.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社の業績予想は、期初時点では保守的な傾向が顕著です。過去4期連続で売上高・営業利益ともに期初予想を30%以上も上回る実績を叩き出しており、海運市況の好転を的確に捉え、収益を最大化する能力の高さがうかがえます。これは、市況の変動リスクを慎重に見積もりつつも、好機を逃さない柔軟な経営姿勢の表れと言えるでしょう。現在進行中の中期経営計画『FORWARD 2030 Ⅱ』においても、会社予想は保守的である可能性があり、今後の上方修正が期待されます。投資家としては、会社のガイダンスを鵜呑みにするのではなく、実際の市況動向を注視することが重要です。 -
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
同社のTSR(株主総利回り)は、過去5年間でTOPIXを一貫して、かつ大幅にアウトパフォームしています。特にFY2022以降はその差が顕著で、海運市況の歴史的な好転を背景とした業績の急拡大と、それに伴う大幅な増配が株価を強く押し上げました。株価上昇と高い配当利回りの両方がTSRを牽引しており、株主価値の向上に大きく貢献していることがデータから明確に読み取れます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 141.7万円 | +41.7万円 | 41.7% |
| FY2022 | 329.8万円 | +229.8万円 | 229.8% |
| FY2023 | 349.3万円 | +249.3万円 | 249.3% |
| FY2024 | 401.6万円 | +301.6万円 | 301.6% |
| FY2025 | 375.3万円 | +275.3万円 | 275.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社の株価は海運大手3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)と比較すると時価総額では見劣りしますが、独自の強みを持っています。信用倍率は2.39倍と落ち着いており、過熱感は限定的です。業界平均と比較するとPERはやや割高ですが、PBRは平均並みであり、安定した収益基盤と資産価値が評価されていると言えます。今後の決算発表で示される市況見通しと新たな株主還元策が、株価の次の動きを占う上で重要なポイントとなるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2024年度を初年度とする中期経営計画『FORWARD 2030 Ⅱ』を策定し、持続的な成長戦略を提示。
ばら積み船の市況好調を受け、今期経常利益予想を30%上方修正し、株価の押し上げ要因となった。
中間決算発表と同時に業績予想を修正し、配当金を35円増額するなど株主還元を強化。
最新ニュース
NSユナイテッド海運 まとめ
ひとめ診断
「鉄鋼大手と二人三脚で世界経済の波に乗る、ばら積み船のスペシャリスト」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。