コスモエネルギーホールディングス
COSMO ENERGY HOLDINGS COMPANY,LIMITED
最終更新日: 2026年3月22日
「ココロも満タンに」を胸に、高配当と脱炭素で日本のエネルギーの未来を拓く!
ずっと、地球と。Harmony with the Earth
この会社ってなに?
コスモ石油のガソリンスタンドは全国約2,600カ所。「ココロも満タンに」のCMでおなじみで、車の給油や洗車で日常的に利用する身近な企業です。また、コスモでんきやカーリースサービスなど生活に密着したサービスも展開しています。
コスモエネルギーホールディングスは、石油精製・販売を中核とする石油元売り業界3位の総合エネルギー企業です。2025年3月期は売上高2兆7,999億円、営業利益1,282億円を計上しました。第7次連結中期経営計画(FY2023〜FY2025)では在庫影響を除く当期純利益に対し60%以上の株主還元を掲げ、配当は1株165円を下限とする安定配当方針を採用しています。2024年に岩谷産業が筆頭株主となり、水素エネルギー分野での提携が本格化。洋上風力や蓄電所建設など再生可能エネルギー領域への投資も加速しており、石油事業の収益力を維持しながら脱炭素へ段階的にシフトする現実路線が特徴です。
会社概要
- 業種
- 石油・石炭製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区京橋一丁目7番1号
- 公式
- www.cosmo-energy.co.jp
社長プロフィール
「Oil & New」のスローガンのもと、石油事業の収益力を磨きつつ、再生可能エネルギーや水素など新たな領域にも果敢に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
大協石油・丸善石油・旧コスモ石油の3社が合併し、現在のコスモ石油が誕生しました。
「コスモ アースコンシャス アクト」を開始し、環境への取り組みを企業活動の中核に据えました。
コスモエネルギーホールディングスを設立し、事業会社を傘下に置くグループ経営体制へ移行しました。
旧村上ファンド系との攻防を経て、岩谷産業が筆頭株主となり経営基盤が安定。水素エネルギー分野での協業が本格始動しました。
4期連続増配で年間330円の配当を実現しつつ、洋上風力や蓄電所建設など成長投資も積極的に推進しています。
Vision 2030に向けて、石油事業の構造改善とNew領域の拡充を両輪で推進し、持続可能な企業への変革を目指します。
注目ポイント
配当利回り7.19%と石油元売り業界でもトップクラス。4期連続増配の実績があり、下限165円の安定配当方針で減配リスクも低い銘柄です。
水素ビジネスのリーディングカンパニーである岩谷産業が筆頭株主に。石油インフラを活かした水素サプライチェーンの構築に大きな可能性があります。
石油事業で安定した収益を確保しながら、洋上風力・蓄電所・SAF(持続可能な航空燃料)など再生可能エネルギー分野への投資を着実に拡大しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 40円 | 0.2% |
| FY2017/3 | 50円 | 7.9% |
| FY2018/3 | 50円 | 5.8% |
| FY2019/3 | 80円 | 12.7% |
| FY2020/3 | 80円 | 0.2% |
| FY2021/3 | 80円 | 7.8% |
| FY2022/3 | 100円 | 6.0% |
| FY2023/3 | 150円 | 18.5% |
| FY2024/3 | 300円 | 32.0% |
| FY2025/3 | 330円 | 49.1% |
| 必要株数 | 100株以上(約46万円) |
| 金額相当 | 年間最大5,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
FY2021/3の80円からFY2025/3の330円まで4期連続増配を実施。配当利回りは7.19%と石油・石炭製品業界の中でもトップクラスの水準です。第7次中計では1株165円を下限とし、在庫影響除き当期純利益に対して3年累計で60%以上の株主還元を方針として掲げています。FY2025/3の330円はこの下限を大幅に上回る水準です。株主優待としてコスモ石油での燃料油割引があり、実質的な利回りはさらに高まります。
同業比較(収益性)
石油・石炭製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
コスモエネルギーHDは原油価格や為替の影響を受けやすい石油精製販売が主力です。FY2022/3には原油高局面で営業利益2,353億円と過去最高水準を記録しましたが、その後は在庫影響や市況正常化により減益基調が続いています。FY2025/3は売上高2兆7,999億円と前期比微増ながら、営業利益は1,282億円に減少。来期FY2026/3予想は売上高2兆5,800億円、営業利益1,230億円と減収減益の見通しですが、在庫影響を除いた実力ベースでは安定した収益力を維持しています。
事業ごとの売上・利益
石油精製・販売が中核。コスモ石油ブランドで全国約2,600カ所のSSを展開し、ガソリン・灯油・軽油等を供給
アブダビ等の中東地域を中心とした原油開発・生産事業。高い利益率が特徴
陸上・洋上風力発電を中心に展開。蓄電所建設など新規投資も拡大中
持株会社機能、コスモでんき、カーリースサービス等
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 35.7% | 5.0% | 0.9% |
| FY2022/3 | 14.3% | 7.2% | 1.1% |
| FY2023/3 | 29.8% | 3.2% | 2.1% |
| FY2024/3 | 36.2% | 3.7% | 3.1% |
| FY2025/3 | 38.8% | 2.7% | 3.6% |
ROEはFY2022/3に23.8%と突出した水準を記録しましたが、原油市況の正常化に伴い低下傾向にあります。FY2025/3のROE8.2%は資本コストを上回る水準ですが、過去のピークからは大幅に低下しています。営業利益率は4〜10%の範囲で推移しており、石油元売り業界としては標準的な水準です。同社は製油所のトッパー稼働率を業界に先駆けて引き上げるなど、構造改善により利益率の安定化を図っています。
財務は安全?
自己資本比率はFY2021/3の19.0%からFY2025/3の27.1%まで着実に改善しています。BPSも3,882円から7,075円へと約1.8倍に増加しており、財務体質の強化が進んでいます。有利子負債はFY2024/3から開示されており約1.16兆円の水準ですが、石油元売り業は設備集約型であり、業界水準として特段の懸念はありません。FY2021〜FY2023の有利子負債データは未開示のため0としています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,674億円 | -846億円 | -806億円 | 829億円 |
| FY2022/3 | 1,084億円 | -675億円 | -420億円 | 409億円 |
| FY2023/3 | 81.2億円 | -812億円 | 811億円 | -731億円 |
| FY2024/3 | 1,779億円 | -328億円 | -1,042億円 | 1,452億円 |
| FY2025/3 | 1,371億円 | -1,457億円 | -690億円 | -85.7億円 |
営業CFは原油市況の変動を受けて大きく変動し、FY2023/3には在庫増加による運転資金の膨張で約81億円まで減少しました。FY2024/3には1,779億円へ大きく回復しています。FY2025/3のFCFは投資CFの増加(設備投資や蓄電所建設等)によりマイナスに転じていますが、これは成長投資の拡大によるものです。FY2023/3には財務CFがプラスとなっており、資金調達を行って投資に充てていたことがわかります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 974億円 | 115億円 | 11.8% |
| FY2022/3 | 2,331億円 | 942億円 | 40.4% |
| FY2023/3 | 1,645億円 | 966億円 | 58.7% |
| FY2024/3 | 1,616億円 | 796億円 | 49.2% |
| FY2025/3 | 1,508億円 | 931億円 | 61.7% |
実効税率は年度によって大きくばらつきがあり、FY2021/3の11.8%からFY2025/3の61.7%まで幅広い変動を示しています。石油元売り業では石油石炭税や揮発油税など特殊な税負担があり、また在庫評価損益に対する税効果の影響も大きいため、会計上の実効税率が法定税率と大きく乖離する傾向があります。年間約700〜960億円規模の法人税負担を通じた公共的貢献も大きい企業です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,151万円 | 6,487人 | - |
連結グループの平均年収は約1,151万円で、エネルギー業界の中でも高水準です。連結従業員数は約6,487名、臨時従業員約3,304名を含む約1万名がグループ全体で働いています。平均年齢43歳、平均勤続年数14年と安定した雇用環境が特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 主な安定株主はコスモエネルギーホールディングス取引先持株会氏・岩谷産業。
筆頭株主は岩谷産業で約21.3%を保有。2024年に旧村上ファンド系からコスモ株を取得し筆頭株主となりました。水素エネルギー分野での提携強化が狙いとされ、安定株主としての役割が期待されています。金融機関や損保会社など事業法人も上位に名を連ね、安定株主比率は58%と比較的高い水準です。取引先持株会も上位に入り、取引先との結びつきの強さを示しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 石油事業 | 2.5兆円 | 900億円 | 3.6% |
| 石油開発事業 | 400億円 | 200億円 | 50.0% |
| 再生可能エネルギー事業 | 300億円 | 50億円 | 16.7% |
| その他・調整 | 200億円 | -30億円 | - |
コスモエネルギーグループは石油事業を主軸に、石油開発・再生可能エネルギー・その他の4セグメントで構成されています。売上の大部分は石油事業が占めますが、利益率では石油開発事業が50%と突出しています。再生可能エネルギー事業は規模こそ小さいものの成長領域として位置付けられ、洋上風力や蓄電所への投資が加速しています。地政学リスクや脱炭素政策の進展は事業全体に影響を及ぼす重要なリスク要因です。
この会社のガバナンスは?
取締役12名のうち女性4名(33.3%)と多様性を確保しています。独立社外取締役が報酬委員会の委員長を務めるなど、客観性と透明性の高い経営体制を整備。連結子会社34社を擁し、グループ全体で約6,500名(臨時含め約1万名)の従業員が事業を支えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 3兆2,000億円 | 2兆8,000億円 | 2兆7,296億円 | -14.7% |
| FY2025 | 3兆2,000億円 | — | 2兆7,999億円 | -12.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 1,540億円 | 1,500億円 | 1,492億円 | -3.1% |
| FY2025 | 1,540億円 | — | 1,282億円 | -16.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
第7次中計では「Oil & New」をスローガンに、石油事業の収益力確保と再生可能エネルギー等New領域の拡充を同時に推進しています。配当は下限165円に対しFY2025/3は330円と大幅に上回る実績を上げています。一方、売上高・利益は期初予想からの下振れが目立ちますが、これは原油価格の想定との乖離が主因です。在庫影響を除くベースでは堅調な収益を維持しており、トッパー稼働率の向上など構造改善も進んでいます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
当期のTSR(株主総利回り)は484.2%となり、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしています。旧村上ファンド系との攻防を経て株主構成が安定し、4期連続の増配と高水準の株主還元が市場から高く評価されました。特にFY2024にかけての急騰が目立ちますが、直近はやや調整局面にあります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 178.6万円 | +78.6万円 | 78.6% |
| FY2022 | 184.7万円 | +84.7万円 | 84.7% |
| FY2023 | 303.4万円 | +203.4万円 | 203.4% |
| FY2024 | 546.0万円 | +446.0万円 | 446.0% |
| FY2025 | 484.2万円 | +384.2万円 | 384.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは13.2倍と石油・石炭製品業界の平均6.8倍を上回る水準ですが、在庫影響を除いた実力ベースではより低い水準となります。PBRは1.21倍でPBR1倍を超えており、資本コストを意識した経営が評価されています。配当利回りは7.19%と業界平均2.35%を大幅に上回るトップクラスの水準です。信用倍率は6.00倍と買い優勢で、個人投資家の高配当銘柄としての人気が窺えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
岩谷産業がコスモエネルギーHD株を旧村上ファンド系から取得し筆頭株主に。水素エネルギー分野での資本業務提携を開始しました。
FY2025/3の通期決算を発表。売上高2兆7,999億円、営業利益1,282億円を計上し、年間配当は330円に増配しました。
S-Bridges社への出資と業務提携契約を締結。植物の非消費素材の有価物化を通じ、資源循環社会の実現に向けた事業化を加速しています。
2025年7月に本社を東京都中央区京橋へ移転予定を発表。社員の働きやすさ向上とグループ連携強化を図ります。
最新ニュース
コスモエネルギーホールディングス まとめ
ひとめ診断
「石油元売り3位が、岩谷産業との提携と高配当で脱炭素と株主還元を同時に追求する」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。