ENEOSホールディングス
ENEOS Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年4月30日
日本のエネルギーと素材を支え、カーボンニュートラルな未来へ挑む国内最大手!
今日の当たり前を支え、明日の持続可能な社会を創る。
この会社ってなに?
ガソリンスタンド「ENEOS」は全国約1万2,000カ所。車の給油やEV充電だけでなく、ENEOSでんき・都市ガスなど家庭向けエネルギーも提供しており、日本に住む人なら日常的に接点がある企業です。
ENEOSホールディングスは、国内シェア約5割を誇る石油元売り最大手です。2025年3月期は売上高12.3兆円、在庫影響を除いた実質営業利益で約4,200億円を確保し、強固な事業基盤を改めて示しました。2025年5月に公表した第4次中期経営計画(FY2025〜FY2027)ではROE10%・ROIC6%を掲げ、下限30円の累進配当導入や総還元性向50%以上を柱に株主還元を強化。子会社JX金属のIPO(2025年3月東証プライム上場)による資本効率改善や、グループ会社の半減方針など、宮田社長の下で大胆なポートフォリオ再編が進行中です。
会社概要
- 業種
- 石油・石炭製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町一丁目1番2号(大手門タワー・ENEOSビル)
- 公式
- www.hd.eneos.co.jp
社長プロフィール

エネルギー・素材の安定供給とカーボンニュートラル社会の実現、この二つの使命を両立させるため、ENEOSグループ一丸となって変革に挑戦してまいります。
この会社のストーリー
ENEOSの源流のひとつである日本石油が創立され、日本のエネルギー産業の歩みがスタートしました。
日本石油と三菱石油が合併し、日石三菱(後の新日本石油)が発足。業界再編をリードしました。
新日本石油と新日鉱ホールディングスが経営統合し、JXホールディングスが設立されました。
JXホールディングスと東燃ゼネラル石油が経営統合し、圧倒的な国内シェアを持つJXTGホールディングスが誕生しました。
社名をENEOSホールディングスに変更。グループのブランドを「ENEOS」に統一し、新たなスタートを切りました。
子会社JX金属が東証プライム市場に新規上場。グループ会社半減方針を打ち出し、大胆な事業再編を推進しています。
2040年度をめどに自社排出分のカーボンニュートラル実現を目指し、持続可能な社会への貢献を続けます。
注目ポイント
国内の石油元売り最大手として約5割のシェアを誇り、全国約1.2万カ所のSSネットワークで私たちの生活に不可欠なエネルギーの安定供給を支えています。
第4次中計で下限30円の累進配当を導入。FY2026/3は34円に増配予定で、総還元性向50%以上を掲げて自社株買いも積極的に実施しています。
SAF(持続可能な航空燃料)やLNGなど低炭素事業への投資を加速。2040年度までのカーボンニュートラル実現に向け、事業構造の転換を推し進めています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16円 | - |
| FY2017/3 | 16円 | 26.5% |
| FY2018/3 | 19円 | 17.9% |
| FY2019/3 | 21円 | 22.0% |
| FY2020/3 | 22円 | - |
| FY2021/3 | 22円 | 62.0% |
| FY2022/3 | 22円 | 13.2% |
| FY2023/3 | 22円 | 47.2% |
| FY2024/3 | 22円 | 23.0% |
| FY2025/3 | 26円 | 32.5% |
株主優待制度はありません
FY2021/3〜FY2024/3まで年間22円で据え置きでしたが、FY2025/3に26円へ増配。第4次中計で下限30円の累進配当を導入し、FY2026/3は11月に34円へ上方修正しました。総還元性向50%以上(在庫影響除き)を方針に掲げ、自社株買いも積極的に実施しています。
同業比較(収益性)
石油・石炭製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2022/3は原油価格高騰を追い風に売上高10.9兆円・純利益5,371億円と過去最高を記録。その後は原油価格の下落と在庫評価損の影響で売上・利益ともに縮小傾向です。FY2025/3は営業利益が1,061億円と大幅減(在庫影響による見かけの減少)でしたが、在庫影響除きでは4,200億円を確保。FY2026/3予想は売上高11.7兆円、純利益1,850億円を見込みます。
事業ごとの売上・利益
石油精製・販売が中核。国内SS約1.2万カ所を展開し、ガソリン・灯油・軽油等を供給。売上の大部分を占めるが薄利多売型
英国北海・東南アジア等での原油・天然ガスの探鉱・開発・生産。高利益率のキャッシュカウ
潤滑油・電子材料・高機能素材の製造・販売
ENEOSでんき等の電力小売事業。2026年4月にENEOS Powerとして再編
太陽光・風力・バイオマス発電。JRE買収で事業基盤を拡大
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.9% | 1.4% | 3.3% |
| FY2022/3 | 20.7% | 5.6% | 7.2% |
| FY2023/3 | 5.0% | 1.4% | 1.9% |
| FY2024/3 | 9.5% | 2.8% | 3.1% |
| FY2025/3 | 7.1% | 2.6% | 0.9% |
FY2022/3に原油高の恩恵でROE16.6%を記録しましたが、通常はROE4〜8%程度です。営業利益率は石油元売りの特性上1〜7%と薄利多売型。FY2025/3は在庫影響で営業利益率が0.9%に低下しましたが、在庫影響除きでは3%台を維持。第4次中計でROE10%を目標に掲げ、ポートフォリオ再編で資本効率の改善を目指しています。
財務は安全?
FY2025/3はJX金属の連結除外により総資産が8.8兆円に縮小しましたが、自己資本比率は35.3%に改善。有利子負債は1.6兆円(前年2.3兆円から大幅減少)。BPS1,152円に対し株価1,463円でPBR約1.27倍と、7年ぶりにPBR1倍を回復した水準です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 1.0兆円 | -2,410億円 | -3,310億円 | 7,693億円 |
| FY2025/3 | 5,768億円 | 1,308億円 | -6,304億円 | 7,076億円 |
FY2024/3は営業CF1兆円超を達成し、石油元売りとしての底力を発揮。FY2025/3は営業CF5,768億円に加え、JX金属IPOに伴う投資CFがプラス1,308億円に転換し、FCFは7,076億円と潤沢。財務活動では自己株式取得と有利子負債返済を進めています。FY2023/3は原油在庫の運転資本増加で営業CFが一時マイナスに。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2,309億円 | 1,169億円 | 50.6% |
| FY2022/3 | 7,718億円 | 2,347億円 | 30.4% |
| FY2023/3 | 2,574億円 | 1,137億円 | 44.2% |
| FY2024/3 | 3,679億円 | 797億円 | 21.7% |
| FY2025/3 | 882億円 | 0円 | 0.0% |
FY2026/3予想では税引前利益3,600億円に対し税額1,750億円(実効税率48.6%)を見込んでいます。海外子会社の利益送金や在庫評価に伴う一時的な税効果で、法定実効税率(約30%)を上回ることがあります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,069万円 | 34,238人 | - |
HD単体の平均年収は約950〜1,070万円で推移し、FY2025/3は1,069万円と過去最高水準に回復しました。従業員数はFY2025/3に大幅増加しており、グループ再編に伴う人員移管の影響を含みます。連結ベースでは約3.4万人のグループ従業員を擁し、エネルギー業界でもトップクラスの給与水準を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。安定株主にはENEOSグループ従業員持株会(0.94%)が含まれます。
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(18.7%)で、機関投資家の間接保有が中心です。外国人投資家が26.7%を占めるグローバルな株主構成。創業者・オーナーは存在せず、経営陣の個人保有もほぼないプロ経営者型の企業です。従業員持株会(0.94%)が安定株主として機能していますが、浮動株比率は65%超と流動性が高い銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 石油製品ほか | 7.7兆円 | 1,187億円 | 1.5% |
| 石油・天然ガス開発 | 1,607億円 | 457億円 | 28.4% |
| 機能材 | 2,523億円 | 143億円 | 5.7% |
| 電気 | 2,551億円 | 232億円 | 9.1% |
| 再生可能エネルギー | 362億円 | 5億円 | 1.4% |
FY2026/3 Q3累計(4-12月)のセグメント別データです。石油製品が売上の約9割を占めますが、利益面では石油・天然ガス開発や電気事業の貢献も大きい構造です。JX金属は2025年3月のIPO後、持分法適用に移行し連結対象外となっています。
この会社のガバナンスは?
ENEOSホールディングスは、女性役員比率を40.0%まで高めるなど、多様性の確保とガバナンス強化を積極的に推進しています。強固な監査体制を維持しながら、広大な事業規模に対応した経営監視機能を発揮しており、コーポレートガバナンス・コードへの対応も進んでいます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 14兆6,000億円 | — | 13兆8,567億円 | -5.1% |
| FY2025 | 14兆6,000億円 | — | 12兆3,225億円 | -15.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 4,000億円 | — | 4,649億円 | +16.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,100億円 | — | 4,200億円 | +2.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
原油価格や為替の変動による在庫影響を除いた実質的な営業利益を重視した経営を行っています。旧中計では利益目標を安定的に達成しましたが、ROEは未達。第4次中計ではROE10%・ROIC6%と資本効率の改善に焦点を当て、グループ会社の半減やポートフォリオ再編で達成を目指しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年間のTSR(株主総利回り)は242.1%とTOPIX(213.4%)を上回り、長期投資家にとって報われた銘柄です。特にFY2024以降は資本効率改善への期待とPBR1倍回復で大きくアウトパフォームしています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 141.4万円 | +41.4万円 | 41.4% |
| FY2022 | 135.6万円 | +35.6万円 | 35.6% |
| FY2023 | 143.5万円 | +43.5万円 | 43.5% |
| FY2024 | 221.3万円 | +121.3万円 | 121.3% |
| FY2025 | 242.1万円 | +142.1万円 | 142.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER21.3倍は業界平均の約2.5倍と高水準ですが、これはFY2026/3の純利益予想がJX金属連結除外で縮小した影響です。信用買残は278万株と厚く、個人投資家の関心の高さを反映しています。PBR1.27倍は2025年1月に7年ぶりに1倍を回復し、宮田社長の下でのポートフォリオ再編が評価されています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ENEOS不動産・ENEOS総研・ENEOSキャリアサポートの3子会社を1社に統合し、グループ経営の効率化と資本効率の改善を推進
FY2026/3 第3四半期決算を発表。累計売上高8.7兆円、最終利益は前年同期比24.3%減の1,292億円
FY2026/3通期連結業績予想を上方修正。在庫影響除き営業利益を4,200億円に引き上げ、配当も34円に増額
第4次中期経営計画(FY2025〜FY2027)を公表。累進配当の導入とROE10%・ROIC6%の目標を設定
子会社JX金属が東証プライム市場に新規上場。持分法適用関連会社へ移行し、資本効率の改善を実現
最新ニュース
ENEOSホールディングス まとめ
ひとめ診断
石油元売り国内最大手が、累進配当とグループ再編で資本効率を磨き、脱炭素と安定供給の両立に挑む
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。