日本航空
Japan Airlines Co., Ltd.
最終更新日: 2026年3月20日
日本の空を支え、新たな移動価値を創造するナショナルフラッグキャリア
多くの人々やさまざまな物が自由に行き交う、心はずむ社会・未来を実現する
この会社ってなに?
日本航空は国内線・国際線の旅客サービスに加え、JALマイレージバンクやJALカードを通じて日常生活でもポイントを貯められる仕組みを提供しています。飛行機に乗るときはもちろん、ネットショッピングやふるさと納税でもマイルが貯まるので、旅行好きの方はもちろん、普段の買い物でお得に暮らしたい方にとっても身近な企業です。株主優待では国内線50%割引券がもらえるため、年に数回飛行機を利用する方にとって非常に実用的な銘柄と言えます。
日本航空(9201)はFY2025/3に売上高1兆8,441億円・営業利益1,686億円を計上し、コロナ禍からのV字回復を完遂しました。FY2026/3は純利益1,230億円(上方修正後)・年間配当92円を計画し、4期連続の増配を予定しています。新たに策定した「JALグループ経営ビジョン2035」では、マイル・金融コマースなど非航空領域のEBIT700億円や5,000万ドル規模のCVC設立を掲げ、航空と非航空の二刀流で持続的成長を目指します。JR東日本との物流連携「JAL de はこビュン」やエアタクシー事業への参入など、移動の未来を再定義する取り組みにも注目です。
会社概要
- 業種
- 空運業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区東品川二丁目4番11号 野村不動産天王洲ビル
- 公式
- www.jal.com
社長プロフィール
人・モノの「移動」を支え、移動先での「つながり」を生み出すことで、多くの人々やさまざまな物が自由に行き交う、心はずむ社会・未来を実現します。
この会社のストーリー
戦後の日本において民間航空を再開するため、日本航空株式会社が設立されました。
日本航空株式会社法が廃止され、完全民営化を果たしました。自由な競争環境の中で事業拡大を進めました。
会社更生法の適用を申請し上場廃止となりましたが、全社一丸となった徹底的な意識改革と事業構造改革に取り組みました。
経営破綻からわずか2年7ヶ月という異例のスピードで東京証券取引所第1部に再上場し、新たなスタートを切りました。
「安全・安心」「財務」「サステナビリティ」を目標に掲げた2021-2025年度のJALグループ中期経営計画を策定しました。
客室乗務員出身として初めて、鳥取三津子氏が代表取締役社長に就任し、多様性を活かした新体制が発足しました。
JR東日本と協業した新輸送サービス「JAL de はこビュン」やエアタクシー事業など、次世代の移動・物流サービスを展開しています。
注目ポイント
業績好調により高い配当水準を維持しています。国内線運賃が半額になる株主割引券などの優待制度も投資家に大人気です。
JR東日本と協業し、新幹線と航空機を組み合わせた新輸送サービスを始動させるなど、これまでの枠を超えた挑戦を続けています。
過去の教訓を生かした徹底的なコスト管理により、航空業界のなかでも極めて高い利益率と強固な財務体質を確立しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 120円 | 24.9% |
| FY2017/3 | 94円 | 20.6% |
| FY2018/3 | 110円 | 28.7% |
| FY2019/3 | 110円 | 25.5% |
| FY2020/3 | 55円 | 35.3% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 25円 | 31.7% |
| FY2024/3 | 75円 | 34.3% |
| FY2025/3 | 86円 | 35.1% |
| 必要株数 | 100株以上(約26万円) |
| 金額相当 | 約10,000〜15,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
コロナ禍で2期連続の無配を余儀なくされましたが、FY2023/3の復配以降は25円→75円→86円と急ピッチで増配を実施。FY2026/3は92円を予定し、配当性向35%を目安としています。さらに200億円の自己株式取得も実施し、総還元性向50%程度を達成する方針です。国内線50%割引の株主優待も人気が高く、配当と優待の合計利回りは約4.5%と魅力的な水準です。
同業比較(収益性)
空運業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
コロナ禍のFY2021/3・FY2022/3は2期連続で大幅な営業赤字を計上しましたが、FY2023/3に黒字転換して以降は急速に利益水準を回復させました。FY2025/3には売上高約1兆8,441億円・営業利益1,686億円を達成し、FY2026/3も増収増益を見込んでいます。航空需要の着実な回復に加え、非航空領域の収益拡大が今後の成長エンジンとして期待されています。 【3Q FY2026/3実績】売上1.5兆円(前年同期比9.2%)、営業利益1743億円、純利益1137億円。
事業ごとの売上・利益
JAL本体による国際線・国内線の旅客・貨物輸送。インバウンド需要が好調
ZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンによる中長距離LCC。路線拡大中
JALマイレージバンク、JALカード等の金融・コマース領域。高利益率が特徴
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -30.3% | -13.6% | - |
| FY2022/3 | -20.3% | -7.9% | - |
| FY2023/3 | 4.3% | 1.4% | - |
| FY2024/3 | 11.1% | 3.7% | 8.5% |
| FY2025/3 | 11.4% | 3.9% | 9.1% |
| 3Q FY2026/3 | 10.3%(累計) | 3.9%(累計) | 11.5% |
コロナ禍の大赤字からわずか2年で営業利益率を9%台まで回復させた経営力が光ります。ROEも10%超を安定確保しており、2010年の経営破綻で培った徹底的なコスト管理のDNAが収益性の高さに直結しています。航空業界特有の燃料費・為替変動リスクを抱えつつも、旅客単価の向上とコスト構造改革で高収益体質への転換を着実に進めています。
財務は安全?
総資産は約2兆7,949億円と航空大手にふさわしい規模を維持しつつ、自己資本比率は34.9%と安定的な水準を確保しています。コロナ禍で増加した有利子負債は約8,916億円ですが、機材投資を含む事業拡大のための戦略的な借入であり、営業CFで十分にカバー可能な範囲です。BPSは2,233円と着実に回復しており、財務基盤の再建は順調に進んでいます。 【3Q FY2026/3】総資産3.0兆円、純資産1.3兆円、自己資本比率40.3%、有利子負債8666億円。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -2,446億円 | -467億円 | 3,695億円 | -2,914億円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 3,639億円 | -1,951億円 | -1,050億円 | 1,688億円 |
| FY2025/3 | 3,815億円 | -2,811億円 | -649億円 | 1,004億円 |
コロナ禍のFY2021-22は営業CFがマイナスとなり借入で凌ぎましたが、FY2023/3以降は3期連続で営業CF3,000億円超を創出する力強い回復を見せています。FY2025/3は機材更新・新路線開設に約2,811億円を投資しつつも、FCFは1,004億円のプラスを確保。財務CFでは有利子負債の返済が進み、攻めの投資と守りの財務健全化を両立しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 1,393億円 | 438億円 | 31.4% |
| FY2025/3 | 1,589億円 | 519億円 | 32.6% |
法人税等の支払いは、税引前利益の増加に伴い順調に拡大しており、安定した納税を通じて社会貢献を果たしています。実効税率は概ね30%前後で推移しており、国内の標準的な税負担水準に準拠しています。適正な利益水準を確保できていることから、課税所得計算における大きな異常値や特例の影響は見られません。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 949万円 | 38,433人 | - |
コロナ禍のFY2022/3は702万円まで落ち込みましたが、業績回復に伴い4年間で約247万円の大幅昇給を実現しました。FY2025/3は949万円と航空大手にふさわしい水準に回復しています。従業員数も12,726名から14,431名へ毎年増加しており、パイロット・CAの採用拡大が着実に進んでいます。平均年齢は39.7歳と若返り傾向が見られます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は京セラ。
2010年の経営破綻と再上場を経て、特定の支配株主が存在しない分散型の株主構成が特徴です。筆頭株主は信託銀行で18.11%(機関投資家の受託分)。かつて筆頭株主だった京セラは1.74%に低下し、再上場時の引受幹事を務めた大和証券グループ本社が1.14%を保有しています。外国人持株比率は約35%と海外投資家の関心も高い銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| フルサービスキャリア(FSC)事業 | 約1兆5,100億円 | 約1,600億円 | 10.6% |
| LCC事業 | 約1,200億円 | 約80億円 | 6.7% |
| マイル・ライフ・インフラ事業 | 約1,700億円 | 約450億円 | 26.5% |
日本航空はFSC事業を中核としつつ、LCCと非航空(マイル・金融)の三本柱で収益構造の多角化を推進しています。特にマイル・ライフ・インフラ事業は利益率26%超と高収益であり、2030年度にEBIT700億円を目指す成長ドライバーです。燃料費や為替などの外部要因リスクを抱えるものの、事業ポートフォリオの分散により業績のボラティリティ低減を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率21.4%を達成しており、ジェンダー多様性の確保に積極的に取り組む先進的なガバナンス体制を構築しています。強固な監査体制に加え、大規模な事業リスクを管理するリスクマネジメント委員会を設置するなど、グローバル企業として信頼性の高い経営監視機能を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 1兆6,500億円 | — | 1兆6,519億円 | +0.1% |
| FY2025 | 1兆9,300億円 | 1兆8,400億円 | 1兆8,441億円 | -4.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 900億円 | — | 955億円 | +6.1% |
| FY2025 | 1,000億円 | — | 1,070億円 | +7.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2021-2025年度中期経営計画は、コロナ禍による需要蒸発からの財務基盤再構築と事業構造改革を主眼に推進されました。EBIT目標2,000億円にはFY2025の営業利益1,686億円で84%の進捗率ですが、純利益1,070億円は目標1,000億円を超過達成。配当も75円目標に対し86円を実現し前倒し達成しています。新たな「JALグループ経営ビジョン2035」ではEBIT3,500億円以上・非航空EBIT700億円を掲げ、次のステージに移行しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSRは137.8%と一貫してTOPIX(188.3%)をアンダーパフォームしています。コロナ禍による航空需要の壊滅的な打撃が株価に長期的な影響を与え、業績はV字回復したものの株価の戻りは市場全体のペースに追いついていません。ただし、今後の非航空領域の成長やJALグループ経営ビジョン2035の実行が進めば、TSRの巻き返しも期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 124.1万円 | +24.1万円 | 24.1% |
| FY2022 | 115.1万円 | +15.1万円 | 15.1% |
| FY2023 | 131.0万円 | +31.0万円 | 31.0% |
| FY2024 | 151.6万円 | +51.6万円 | 51.6% |
| FY2025 | 137.8万円 | +37.8万円 | 37.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は11.75倍と買い残が大幅に優勢で、個人投資家の押し目買い意欲の強さが表れています。PER10.6倍・PBR1.17倍は空運業セクター内でやや高めのバリュエーションですが、業績回復ペースと株主還元の充実度を考慮すれば妥当な水準です。配当利回り3.3%に株主優待を加えた実質利回りは4%超と、下値サポート力が期待できます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
仙台からシンガポールへ梨を輸送する国際物流トライアルを成功させる。
JR東日本と連携し、新幹線と航空機を活用した物流新サービス「JAL de はこビュン」を開始。
2035年度のEBIT3,500億円以上を掲げた新たな経営ビジョンを策定。
最新ニュース
日本航空 まとめ
ひとめ診断
コロナ禍を克服し4期連続増配へ。航空×非航空の二刀流で2035年EBIT3,500億円を狙うナショナルキャリア
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「空運業」に分類される他の企業